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吹奏楽コンクール課題曲2013トランペット解説【2.祝典行進曲「ライジング・サン」/白岩優拓】その2





















>> 課題曲解説についての進め方や曲を吹く前など個人練習でしておきたいことをまとめた記事【はじめに/最初にすべきこと】をお読みでない方はこちらからどうぞ。



みなさんこんにちは!
今回は課題曲2「祝典行進曲『ライジング・サン』」解説の後半です。
今回で課題曲の解説はすべて終了となります。もうすでにコンクールが始まっている地域もあり、間に合わなかったという方には大変申し訳ありませんでした。
でも、コンクールはひとつの通過点。吹奏楽をするということ、音楽をするという点ではこれからも様々な機会があると思いますから、ぜひこの記事を今後の参考にして頂ければと思います。

では、今回は曲に沿って解説をしていきます。


[トランペットを鳴らす、ということ]
前回の記事に書きましたが、この作品は「金管アンサンブルの魅力を発揮する場所」が冒頭部分しかありません。あとは木管楽器と、もしくは全体でのアンサンブルをする箇所ばかりですから、まずこのたった4小節のファンファーレで「金管セクションの魅力」を存分に発揮できるようにしなければなりません。

かと言って特に気合いを入れて演奏する必要はありませんし、むしろそのような力んだ状態で吹いても何も良いことはありません。大切なのは

 ■良いサウンド
 ■バランスの良いハーモニー
 ■雰囲気

こういったものです。

まずは金管全員がしっかりと楽器を鳴らすこと。楽器を鳴らすというのは「(その楽器の持つ)音のツボにはまり続けている状態」とも言えます。
詳しくは過去の記事「トランペットを鳴らす、ということ」を参考にして頂ければと思いますが、楽譜に「f(フォルテ)」だとか「marc.(マルカート=各音をはっきりと吹く)」なんて指示が書いてあるとどうしても力んでしまいがちです。

そんな時、いっぱい鳴らそうと「自分の体を基準にして」しまう方が多いのですが、それはかえって逆効果になってしまいます。自分の体を基準にする、というのは具体的にいえば「楽器に入りきらない大量の息を無理に送り込もうとする」とか「強い音を出そうとする意思が唇やその周辺を過剰に固めてしまう」といったことで、これではトランペットが鳴るどころか客席に届かない貧弱なサウンド(大抵こういった時は霧がかかったようなモサっとしたサウンド)になってしまうだけです。

トランペットは奏者の意思を理解してくれません。どんなに奏者自身が頑張っていても、それがトランペットにとって効果的ではない状態であれば、奏者が苦労するばかりで結果を得られません。

ですからこのような状態になってしまう方はまず考え方を変え、「トランペットが鳴っている状態」を理解すること、そして「どのようなバランスで演奏すればトランペットはイメージ通り答えてくれるのかを模索する」ことを練習の時(特にウォームアップ時)に実践してみましょう。

人によってまちまちではありますが、基本的には「楽器が鳴っている時、奏者は楽な状態である」と考えておくと良いでしょう。

そして、(鳴っている状態の)イメージをしっかり持ち、楽器の反応を客観的に聴き、実際に鳴っている状態を得ることができた時「今自分はどんな感じで吹いているんだろう?」と体の使い方、全体的なバランスを客観的に理解し、頭の中にインプットして下さい。楽器が鳴っている状態と、その時の体の状態を一度インプットできれば(忘れなければ)、今後も常に、そして楽に良い音を鳴らすことができるはずです。

これは冒頭のファンファーレだけでなく、どんな作品でも、どんな場面でも非常に大切なことですから、もしコンクールまでにできなくても、今後の課題として持ち続けて下さい。


[冒頭(全パート)]
さて、その冒頭部分のファンファーレですが「marc.(=marcato)」をどのようにイメージしますか?先程も書いたように「はっきりと演奏しなさい」という指示なのですが、作品の印象からするとバッキバキでギュンギュンに吹くというよりは「重厚なハーモニー」「荘厳(そうごん)さ」などのイメージのほうがふさわしいと思います。
ですのであまり各音を鋭く吹くのではなく、メロディックで勇壮な演奏になったほうが良いと思われます。

したがって、全ての音の中身を充実したものにするよう、テヌート気味に吹いてみて下さい。
ただし重々しくなってしまうのは聴いていても疲れるだけで、この場面としては相応しくありません。前回の記事でも書いたように「前に向かうベクトル」を常に感じながら、モヤモヤしないクリアーなサウンドで演奏しましょう。そのためには

「ピストンは素早く押す(叩く)」
「息を停滞させない(前に向かう意思を絶やさない)」
「停滞したテンポ感にならないよう、自分の体の中に明確なテンポを持って演奏を開始すること」
「音をひとつひとつ演奏するのではなく、4小節でひとつのフレーズ(メロディ)だということを忘れない」

こういったことが大切になります。

2小節目と3小節目の間に「,(カンマ)」があります。この記号は「ブレスをする位置を作曲家が示している」場合と「演奏がここで一旦ストップする」という2通りの意味があるのですが、この場合は前者です。「ここでみんなブレスしてね」と親切に(作曲者の意図する通りに演奏してもらうために)指示しているので、おおっぴらに息を吸っても良いだろう、と思いがちなのですが、この部分、クレッシェンドの途中なんですよね。そして先程も書いたようにメロディ(フレーズ)は4小節でひとかたまりですから、あまり大きなブレスをここでしてしまうと音楽がバッサリ分断されてしまいます。それは作曲者としては求めていないと思います。
したがって、ここで心がけてほしいのは

「2小節目の最後まで充分に音をのばし→息を吸う少し前からクレッシェンドを開始し→素早くブレスをした後(小節線を軽くジャンプするような意識を持っていると良い)、ブレス直前よりも大きな音量で吹く」

といった結果が得られると、フレーズが分断されることなく、きっと作曲者のイメージに近い演奏ができるのではないか、と思います。

4小節目の「結論(解決)」のハーモニーまでは、とにかく音が衰退しないようにすること(ブレスコントロール=みぞおちを中心として腹壁の支えが肝心)を常に心がけ、金管セクションの様々なバランスを良いものとするよう、とにかくセクション練習を沢山して下さい。指揮者がいなくても全員が同じ質のブレス、サウンドをイメージできていられると良いですね。

余談ですが、このファンファーレ、1小節ごとに4コママンガのような「起承転結」あるように感じます。たった4小節ではありますが、ひとつのストーリー、この作品を象徴するもの、といったイメージも持っていられるとフレーズ感たっぷりに演奏ができるのではないか、と思います。


[5小節目]
ここから行進曲のスタイルになります。
5小節目からのリズムは、課題曲4「エンターテインメント・マーチ」にも出てきたので、その時に詳しく解説しています。ぜひそちらの記事([練習番号E2小節前(全パート)])を参考にしてみて下さい。

「吹奏楽コンクール課題曲2013トランペット解説【4.エンターテインメント・マーチ/川北栄樹】その2」の記事はこちらをクリック。


[8小節目(1st)]
スコアを見てもらうとわかりますが、1拍目の3連符はホルンとユーフォニアムしか吹いていません。ということは、極端な言い方をすれば1stトランペットがしっかり吹かないと明確な形を表現することが難しくなります。ですから、かなりしっかりと(この部分こそmarc.で!)主張して下さい。

また、その後に続く3〜4拍目の16分音符2つ+5連符ですが、勢い余って7連符にならないよう注意しましょう。あくまでも3拍目のウラに2つの音が、そして4拍目に5つの音があります。メトロノームを使うなりして正確なリズムを表現できるまで徹底的に練習して下さい。マーチテンポで、前に向かう力の強いベクトルを持ってはいますが、冷静にテンポを感じてみればそれほど速くはありません。そして5連符というあまり見かけない(?)リズムが見た目に「素早く吹かなきゃ!」と思ってしまいがちですが、よく見かける16分音符4つのリズムに音がひとつ追加されただけです。決して急いで吹かないと拍の中に収まらないものではありません。
見た目にだまされないように注意して下さいね。


[練習番号B 5小節目アウフタクト(1st)]
この部分は1stだけの演奏で、木管楽器が練習番号Bから演奏しているメロディの途中から参加する形になっていますが、このような場面では「作曲者はなんでトランペットを1本(1パート)だけ参加させているんだろう?」と作曲者の立場になって考えてみて下さい。そうすることによって、自分はどうやって演奏すれば良いのかが見えてくると思います。正解とか不正解というのはありません。大切なことは作曲者の意図を正しく理解しているかではなく「何らかのイメージを持って演奏しているか」です。

僕の場合は「ここからトランペットが出てくることで、バンド全体が更に力強く次に進める」と考えます。

よく、「木管が主体で動いているから、あまり主張しないようにコソコソする」演奏をしてしまう方も多いのですが、あえてトランペットに参加しろ、と書いているのですから「ラッパ登場!」としっかり吹いたほうが面白いと思うんです。まあ、最終的には指揮者の判断に委ねることになりますが、トランペットなんて目立ってナンボですから控えめに演奏しても面白くないですよね。

かと言ってアンサンブルのバランスを考えずに演奏するのも良くありませんね。それぞれのバンドによって音量バランスも違いますし、トランペットが本気を出せば木管楽器全員の音量に勝ってしまうかもしれません。
ではアンサンブルのバランスを良いものにするためにはどうすればいいのか、これについては過去の記事「アンサンブルでの音量バランス」、「電波の送受信(アンサンブル)」を読んでみて下さい。
また、音量と音の形(鋭さ、固さ、もしくは柔らかさ等)はまったく別物です。巨大な綿の塊のような柔らかいサウンド、発音だってありますし、小さな鉄の塊のように鋭く演奏することだってあります。音量バランスを考える際、デシベル的音量だけを考えず、イメージを強く持ち、演奏するように心がけましょう。


[練習番号C(全パート)]
いわゆる「裏打ち」の場面です。注目して欲しいのは、2小節目と4小節目のそれぞれ3拍目にアクセントが付いているという点です。
アクセント=強いタンギングをする、なんてイメージを持っている方も多いと思うのですが、それはあくまでも「方法論」にすぎません。
こういった「アーティキュレーション」が音符に付いている場合は「音符に書かれている記号を聴いている人に伝えるにはどんな演奏をすれば良いか」をまず考えて欲しいんです。

例えばこのアクセントという記号「他の音よりも目出つようにする」と考えてみましょう。音楽に限らず、目立っているというのはどんな状態でしょう。暗闇にキラっと光るライトだとか、白いTシャツにひとつだけ小さなロゴがプリントされているとか。
何も、バカデカイ音やキツイだけの破裂音で吹く必要はありませんよね。その音を目立たせようとする意識、音楽の流れの中にワンポイントがある意識、そういったものを演奏で表現することが大切だと思います。

この場面の場合はどうなんでしょうか?みなさんそれぞれで考えてみて下さい。

また、他の考え方として「作曲家はなぜここにアクセントという記号を書き記したのだろう」というアプローチも大切です。

参考記事「アクセント」


[練習番号D アウフタクト(全パート)]
ここからトランペットセクションがメロディに参加します。注意して欲しいのは練習番号Dに入ってからしばらくの間、1stから3rdまでがユニゾンで演奏しているという点です。しかもこの部分、音が取りにくくてイヤなスラーがありますよね。

リップスラーをパワーで克服している方にはとても難しい音の跳び方です。ぜひ(今回間に合わなかったとしても)楽に音を移動できるリップスラーを習得できるように練習して下さい。リップスラーについては過去に書いていますので、以下の記事を参考にしてみて下さい。

ハイノート(ハイトーン)【補足3】

リップスラーで上がるのが苦手で「ミスするかも...」と逃げ腰になりタンギングをしてしまったり、萎縮してしまうのは良くありません。できるできないよりも「(たとえ合奏練習であっても)できるまで逃げずに練習(演奏)してみる」姿勢が結果としてテクニックを習得するために必要なことです!

取りにくい音の並びは前回の記事でも書いたようにトランペットを吹くだけでなく「ソルフェージュする力を鍛える」ことも必要なことです。これも短時間で習得できるようなことではないかもしれませんが、将来的なことを考えてぜひ今から様々な方法でチャレンジしてみて下さい。


[練習番号D 5小節目アウフタクト(1st)]
ここから2nd,3rdのオクターブ上でメロディを演奏します。一応オプションでオクターブ下が書いてありますが、やはり高いほうで演奏したいところです(もしもオプションを吹くことしかできない場合は、この部分を2nd,3rdに任せて休んでしまったほうが良いかもしれません。コンクール的にはダメなのかもしれませんが)。

この箇所を演奏する時、唇への過剰なプレスや楽器が反応しないほど強力すぎる無駄な力を振り絞っても良い音が出るはずもありません。そこで有効なのが「タンギングの勢いで音を出す」という方法です。舌がアパチュアに栓をしている状態で息の圧力を高め続け、舌を鋭く解放した時に出る時に出るスピードのある息で出すことができれば、無駄な力を使わずに出すことができます。

「舌を鋭く解放」するために必要なことは「的確に舌で(アパチュアの入り口付近に)栓をする」ことと「滑舌の良い発音をしている状態の舌」です。

タンギングについては過去の記事をまとめたカテゴリー「タンギング」を読んでみて下さい。
また、ハイノートについてもカテゴリー「ハイノート(ハイトーン)」をお読み下さい。


それにしてもこのメロディ、とても吹きにくく感じるのは自分だけでしょうか。何か煮え切らない音の並びなんですよね…


[練習番号F〜(1st)]
この部分は、ピッコロ+グロッケン+トランペットという、少し変わった組み合わせでの演奏です(トランペットがストレートミュートとかにするならイメージできますが)。ピッコロもグロッケンもトランペットに比べて2オクターブ上の音で演奏しています。そしてこの2つの楽器は息のスピード、客席への音の飛び方がとても早く(高い音、鋭い音ほど聴こえやすい)、そこにトランペットが参加するアンサンブルはとても難しいものがあります。しかも楽器同士の(物理的な/イスの)距離が遠い、というバンドが多いことでしょう。なぜトランペットを参加させようとしたのか理解に苦しむところではありますが、書いてあるので吹かないわけにいきません。何とかしなければ。

まず、ピッコロとグロッケンに比べてトランペット本来の持っているサウンドは柔らかく聴こえます。ですので、あまりモッサリした音で吹こうとは思わないで下さい。mpで、しかもdolceと書いてはありますが、それはバンド全体がその規模で優しい雰囲気を表現しなさい、という指示です。

できるだけスマートに、そしてシンプルに、若干スピード感のあるサウンドを出せるように心がけると良いと思います。
メロディとメロディの合間に出てくるシグナル的な箇所ですから、少し大きめに聴こえたところで何も違和感ありません(ピッコロもグロッケンも軽く吹いても客席にしっかり聴こえる楽器です)。逆にコソコソ曖昧に吹いて他の楽器の邪魔な存在になるほうがよっぽど良くありませんので、怖がらずしっかり吹きましょう。

当たり前のことですが、ピッコロとグロッケンと一緒に練習する時間を沢山確保して下さいね。最終的には各自がいつも吹いているイスでアンサンブルできるまで合わせることができると良いと思います。


練習番号Gの2小節前の動きは、簡単そうで音をはずしやすい(フィンガリングの問題と、反応の悪い音の並び(特にDes音周辺))箇所ですから、勢いでごまかしてしまうのではなく、じっくり時間をかけて練習を積み重ねていくようにしましょう。最小範囲の反復練習をする、基礎練習のメニューに取り入れるなどの工夫をしてみてください。


[練習番号G 1小節前(全パート)]
この小節だけ2nd,3rdが参加してきます。この動き、バンド全体で演奏しているパートがとても少ないので、結構目立って演奏して良いと思います。バンド全体の調和とか考えるよりも、美しいハーモニーでトランペットセクションのアンサンブル力の高さを自慢するような気持ちで演奏してみて下さい。


[練習番号G〜(全パート)]
ここの2、4小節目の動きは「1小節内の動きをひとつのフレーズとして演奏する」意識を持って下さい。メロディを演奏している中低音楽器の周りで遊ぶ子どものようなイメージが自分の中にはあります。
また、音の取りにくい並びがありますので、これらについても勢いで何となく解決したように装うのではなく、ゆっくりから練習をして下さい。このような動きで有効なのが「舌の動きをメインにしたスラー(音の移動)」です。先程、練習番号Dアウフタクトでもリンクを掲載しましたが、

ハイノート(ハイトーン)【補足3】

こちらの記事を参考にしてもらえればと思います。


[練習番号G 5〜6小節目(全パート)]
なぜかトランペットだけが、音を順番に積み重ねていく、いわゆる「ベルトーン」で書かれています。トランペットだけがこれを演奏したところで何か意味があるのかさっぱりわかりませんが、せっかく書いているので演奏しましょう。

どんな作品にでも共通するのですが、ベルトーンを演奏する時に「音を抜く」吹き方をする人が多く感じます(Bellのイメージ?)。もちろん、その演奏が間違っているわけではありませんし、そういった演奏が効果を発揮する箇所も沢山あります。
ただ、ベルトーンだろうが何だろうが「音を抜く」という方法は「特殊な演奏」であるということを知って下さい。管楽器の基本は「音を持続する(ように聴こえる)演奏」です。

実はこれ、ベルトーンの時に限ったことではありません。非常に多くの吹奏楽管楽器プレイヤーがクセのように持ってしまっている吹き方で、何が原因なのか明確にはわかりませんが、昔どこかの学校のテューバの生徒が「こうやって(音を抜くように)吹くと響きのないホールでも響いたように聴こえるから、そう吹きなさいと言われた」ということを聴いて驚愕したことがあります。そんなにサスティンをかけたいなら、マイクを付けてアンプにでもつないでエフェクターを接続すれば良いんです。

響きというのは、その演奏している場所や環境で変化するのが当たり前です。ホールが響くとか響かないとか、そんなことをああだこうだ言っていること自体が時間の無駄であって、自分自身の奏でる楽器のサウンドが常に気持ち良く「鳴っている」状態であればそれ以上何も気にする必要はないのです。

音はまっすぐ、持続して吹くことを「基準」「基本」にしましょう。いちいち音を抜く演奏は、聴いていて気持ちの良いものではありません。場合によっては演歌っぽく聴こえてしまう場合もあります。


[練習番号G7〜8小節目(全パート)]
このファンファーレ的部分は楽譜に何もアーティキュレーションが書いてありませんが、3連符はスタッカート気味に歯切れ良く演奏しましょう。そして、8小節目からrit.(リタルダンド)がかかっています。テンポが遅くなれば、それぞれの音符の長さも変化する(長くなる)ということは、「吹奏楽コンクール課題曲2013トランペット解説【4.エンターテインメント・マーチ/川北栄樹】その2」の記事内「練習番号 I 3小節前(全パート)」に詳しく書いたので、ぜひそちらを読んでみて下さい。

そして、練習番号Hに入ったところの2分音符も音を抜くことなく、しっかりと2拍伸ばして(音を張って)下さいね。


[練習番号J(全パート)]
アクセントが続く時には「息のアクセント」を使えるようになるととても効果的な演奏ができます。これに関しても過去の記事に詳しく書いてありますので、ぜひ今後のことも考えて練習してみて下さい。

タンギング 5(息のタンギング練習)

アクセントの演奏時にも、よく「音を抜く」吹き方をしている方を見かけるのですが、アクセントは音を抜くことではありません(そういった解釈があることも事実ですし、そういう指示をされる場合もありますが、それはあくまでも「例外」であると考えて下さい)音を張って演奏するように心がけましょう。

そしてこの作品の最後の音を吹いた時、舌で音を止めて終わらせないように注意して下さい。

基本として、スタッカートが素早く連続する時は「舌で音をストップ」させ、その間に次の音を鋭く出せるようにします。そして、スタッカートであっても音が1つしかない場合や、普通に音を出している時、メロディの終わりなどは「息を流すことを止める」ことで音を処理します。


ということで今回は課題曲2を順を追って解説してみました。
もうコンクールまで日数がない、という方もいらっしゃると思いますし、もう予選終わっちゃった、という方もいらっしゃることでしょう。でも、今回書いた中には、今後の演奏に役立つ「基本的な奏法」も沢山含まれていますので、ぜひ参考にして頂いてこれからの練習で習得できるように頑張ってみて下さい。


ブログを読んでもいまいち理解できない、もっと詳しく実際の演奏で学んでみたいという方はぜひ僕が講師をしている「プレスト音楽教室」までいらして下さい。
特設の「吹奏楽クラス」というのがあって、入会金など不要の1回から受講できる講座があります。お一人でもトランペットパート全員でもレッスンができますので、特にこの作品はパートみなさんでレッスンができるととても良い結果を得られるのではないかと思います。

詳しくは「プレスト音楽教室オフィシャルサイト」をご覧下さい。

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プレスト音楽教室へ行くのは距離的に難しい、という場合は学校等へ訪問することも可能です。毎年コンクールシーズンになるといくつかの学校におじゃましています。詳しくはこちらのメールフォームにご連絡下さい


今回で課題曲の楽曲に沿った解説は完了しますが、次回も合奏や本番で参考になることをいくつか書いてみようと思っていますので次回も読んで頂ければ嬉しいです。

それでは、暑い日が続きますが夏バテには気をつけて練習に励んで下さいね!
また来週!


当ブログの写真・記事等すべての営利目的による無断利用、ネット上などへの無断転載を禁止します。

at 10:31, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2013

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吹奏楽コンクール課題曲2013トランペット解説【4.エンターテインメント・マーチ/川北栄樹】その2





















>> 課題曲解説についての進め方や曲を吹く前など個人練習でしておきたいことをまとめた記事【はじめに/最初にすべきこと】をお読みでない方はこちらからどうぞ。



みなさんこんにちは!
今回も課題曲の解説を行います。前回に引き続き課題曲4「エンターテインメント・マーチ」の解説、後編です。今回は具体的に演奏や練習の仕方について書いていきますね。

※前回の記事をお読みでない方はぜひ読んでみて下さい。こちらをクリック!


[冒頭(全パート)]
冒頭1拍目にある付点音符は軽快に、あまりキツい音にならないように注意しましょう。前回の記事でも書きましたが、この作品はとにかく他のパートと同じことをしていたり、同じトランペット内でもオクターブやユニゾンが多発します。その際、メロディ(主旋律)だからといって、いきりたって演奏をしてしまうと、木管楽器のサウンドをかき消してしまう可能性があります。そうならないよう、常に「一緒に演奏している他の奏者の音が自分の耳に聴こえてくる状態以上に音量を大きくしない」というスタンスを基本とし、ここぞというところではトランペットの威力を発揮できるようなメリハリのある演奏をするように心がけると「うるさいラッパ」にならないと思います。


[3小節目(全パート)]
この小節まではTutti(トゥッティ:全員)で演奏をしていますが、練習番号Aからいきなり木管楽器だけの静かなテーマが始まります。
トランペットのパートだけ見ると、この先にあるメロディまで吹きたくなってしまいますが、強制的にトランペット等の演奏をストップさせるオーケストレーションになっています。
こういった手法はスーザのマーチなどでも見ることはあり、決して珍しいことではありませんが、作曲者としては多分「このまま盛り上がっていくと見せかけて意外にも落ち着いたマーチにしてしまおう」という雰囲気を感じますから、トランペットパート(その他金管パートも)としてもその期待に沿っていきたいところです(違う解釈もあるでしょうが、僕はそう思いました)。

ですので、練習番号Aに向かって音量を抑えていくのではなく、楽譜には書いてありませんがむしろcresc.をしていくくらいに演奏したほうがその先とのギャップがより明確になって面白いと思います。

これと同じ手法が[練習番号I]にも出てきます。

ちなみに、冒頭は1stのオクターブ下を2,3rdがユニゾンで演奏しているパターンです。前回の記事でも書きましたが、この作品はこういった箇所が多発しますので、音量バランスとピッチには充分注意しましょう。

基本的に、オクターブ下を演奏しているパートは、上のパート以上に音量も音の重量感も大きいほうがいいのですが、このアレンジの場合はすでに下のパートが倍いる書き方をしていますので、むしろあまりコントロールをして吹かないほうが良いのかもしれません(バランスの良い編成であるなら、全ての奏者が同じレベルで演奏すれば良いのかも)。

このことについては前回の記事にもアドバイスを書いていますのでぜひ読んでみて下さい。


[練習番号B〜(全パート)]
ポップス系の音楽によく出てくる、いわゆる「バッキング」です。
不思議な事にこのバッキングはこれ以降出てくることがありません。気が変わってしまったのか、忘れてしまったのか...作曲者のみぞ知ることではありますが、せっかく出てきたので印象深く演奏したいところです。

バッキングの時に大事なことは「クリアで立ち上がりの早いタンギング」と「瞬間的な長さの音であっても中身の詰まった音質であること」この2つが挙げられます。

8分休符や16分休符があってから(裏拍から)音を出すわけなので、鈍い発音や後押しのような吹き方をしてしまうのは作品そのものを台無しにしてしまいます。
ですので、まずはクリアで立ち上がりの早いタンギングをしなければならないのですが、タンギングについては過去の記事に沢山書いています。ぜひカテゴリー「タンギング」を読んで練習をしてみて下さい。

カテゴリー「タンギング」


ここでもひとつ解説しておくと、休符からの(裏拍からの)演奏の場合「音を出すタイミングと関係なく演奏準備は拍の頭に完了している」状態にすることが大切です。
言い方を変えれば「拍の頭から音が出せる状態で待ち構えている」となります。

タンギングでアパチュアへ流れる息の意味を遮断し→みぞおちから舌先までの息の圧力を高め→音を出すタイミングで舌のロックをはずす、という演奏方法でいくとクリアで強烈なタンギングをすることができます。

練習番号Bの6小節目前半でバッキングは終了しますので、それ以降の発音の仕方との差別化を図って下さい。


[練習番号C(全パート)]
この箇所はトロンボーン、テューバなどの中・低音楽器のメロディの応答のような形で、後から追っかけて演奏します。
スコアを持っているとすぐわかると思うのですが、メロディも追っかけもすべてユニゾン(オクターブ含む)なんですね。

バンド全体にハーモニーというものがほとんど存在していませんので、ここはとにかく安定したピッチで演奏することがとても大切になります(ちょっとピッチがずれただけでバンド全体が濁ったサウンドになりがち)。ピッチに関しては前回の記事でも書いて、リンクも貼っていますのでそちらを見て下さい。

とにかく、このようなオーケストレーションになっている以上、奏者全員が同じイメージの下で演奏をしていることが大切なので、ただ単に楽譜に書いてある音符を追いかけてるだけ、みたいな演奏にならないよう注意して下さい。
基本的には2拍前から先に演奏している同じメロディの人たちがどんな演奏をしているかによって、それに答えていくような姿勢でいられると良いと思います。

また、吹きやすくて鳴らしやすい音域ですので各自音量バランスにも充分注意してください。トロンボーンがあまりに鳴らしていて、負けるものかとガンガン吹くのではなく、バンド全体が良いバランスで演奏するように心がけましょう。
先程、ハーモニーがほとんどないと書きましたが、木管楽器が裏打ちで演奏していますから、可能であるならその音もきちんと客席まで届かせてあげられるといいですね。
木管のサウンドを終始潰してしまう演奏をする金管奏者は嫌われます。笑


これらは練習番号Dも同じです。


[27小節目〜(全パート)]
またしてもこの場所にしか出てこないほんの数拍のカップミュートです(意味あるのか無いのか...)。まあ、書いてあるのでやるしかありませんが、こういったミュートのつけはずし前後の間隔が短い時ってセッティングに焦りますよね。
そうならないために、例えばミュートホルダーをみんなで買い揃えるとかも方法ではありますが、そんなお金をかけなくても効率的に負担なくミュートのつけはずしを行う方法があります。


[練習番号E2小節前(全パート)]
こういったいわゆる「ブリッジ(つなぎ)」がこの場所以外にも沢山出てきます(練習番号F2小節前、練習番号H、78小節目、練習番号K2小節前)。この小節の形もこの先に2回出てきますが、言ってしまえばマーチやファンファーレによく出てくるリズムパターンですよね。

しかし、意外にこういったパターンのリズムを効果的に演奏できていない人が多くいます。
具体的に言うと、付点4分音符をギリギリまでひっぱって吹こうとしてしまうことなのですが、そうしてしまうと後に続く16分音符2つの音への威力がなくなってしまうんです。

過去の記事に「短い音は長い音よりも客席に届きにくい」ということを書きました。それがまさにこの箇所で、すべての音を均一に聴かせようとした場合には、16分音符をかなり強く演奏しなければなりません。そのために、付点4分音符は少しだけ早めに切り上げて若干空間を作ってから(溜めを入れてから)クリアに強い発音で演奏するように心がけて下さい。



ちなみにこのフレーズは課題曲2「祝典行進曲『ライジング・サン』」にも出てきますので、その時にも改めて書こうと思います。


[練習番号Hアウフタクト〜(全パート)]
このブリッジにあたる箇所もやはり1stのオクターブ下で2,3rdがユニゾンという形になっています。
トランペットだけで唐突に演奏するファンファーレですから、メリハリのある印象的なアウフタクトで演奏できると良いですね。

真ん中に16分休符のある付点のリズムに関しては、課題曲1「勇者のマズルカ」で解説していますのでそちらを読んでみて下さい。
参考までに譜例を再掲載しておきます。

付点解説

練習番号Hに入った後は、トロンボーンやサックスなどが動き始めますので、その音がしっかりと客席へ届けられるようにがむしゃらにF音のロングノートを張りっぱなしにしないように気をつけましょう。ただし、音を抜くとかfpのように音量を抑える必要はありません。この部分も「他のパートの音が自分の耳にきちんと聴こえている状態」でいられれば自然とトランペットパートも他の動きのあるパートもバランス良く聴こえてくるはずです。


[練習番号 I 3小節前(全パート)]
molto allargandoの指示があります。moltoは「非常に」という意味、allargandoはrit.+cresc.の意味ですが、この部分に限らず楽語というのは単純な「機能」として把握するのではなく「作曲家はどのように演奏して欲しくてこの楽語を書き記したのか」を考え、それでは「自分はこの部分をどのように演奏したいか」というイメージをしっかり持ち、それを表現できるように練習をすることが大切です。
その「自分なりの解釈からの表現」が演奏に反映されるようになってから合奏に臨みましょう。そこで自分の演奏がOKならば指揮者からは何も言われないでしょうし、指揮者が違った解釈を持っていれば何か指摘があるかもしれません。
しかしその「指摘」は「お前の演奏はダメだ」という意味で言っているわけではなく「指揮者(曲作り責任者)としてはこのように作りたい」というメッセージですので「間違った!」とショックを受ける必要はありません。大事なことは「まずは自分なりの解釈で作品を完成されること」であって、言い方を変えれば「何のイメージもなく楽譜に書いてある情報だけを再現する機械的な演奏」や「指揮者からの指示待ち」「受け身の姿勢」で合奏に挑むのは非常に良くありません。

例えばこのallargandoは、rit.とcresc.が組合わさっている結果「壮大さ」や「テンションの高ぶり」などを感じられることができます。そのイメージをどんな演奏で聴く人に伝えるか、そういった練習を積み重ねることが大切です。

また、具体的な演奏方法としてrit.(リタルダンド)は徐々にテンポが落ちてくるわけですが、言い換えれば「(音楽の)時間の経過が遅くなる」とも言えます。
ということは、同じ8分音符という記号であっても速いテンポの音楽と遅いテンポの音楽に書かれている8分音符は、音を鳴らし続ける時間の長さが違いますよね。

ですから、rit.によってだんだんテンポが落ちてきたら「同じ8分音符であっても次第に長い音になってくる」と考えるのが自然な演奏につながります。

よく、テンポだけ遅くして、各音を鳴らす時間を変えないで演奏をして、音と音の隙間ばかりが空いてしまう演奏をしている人をみかけますが(そういった指示があり意図的に演奏している場合もアリ)、基本的な解釈としては間違っていますので、この作品に限らずrit.が出てきた時には注意して下さい。

したがってこの部分では「cresc.をかけながら徐々に音を重く引っ張って演奏する」のがひとつの方法(イメージ)だと思います。もちろん、解釈はこれだけではありませんから最終的には指揮者のイメージするもの、指揮者の指示通りに演奏するようにして下さい。


[練習番号K2小節前アウフタクト(全パート)]
他の全ての楽器からトランペットがメロディを一手に引き受けるというオーケストレーションになっています。
ダイナミクスとしてはffですが、だからと言って何も考えず「バカデカい」音で演奏するのはセンスが良いとは言えません。
トランペットが演奏を始める2小節前から他の楽器がcresc.をかけていますから、その盛り上がった結果のffであると理解し、自然な流れになるように演奏しましょう。
こういったこともフルスコアがないとわかりにくいことですよね。やはりフルスコアを各自持って全体像を把握しておくことはとても大切なことだと思います。

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フルスコアを読もう

ただ、指揮者によっては「飛び抜けてトランペットを鳴らす」なんてイメージを持って指示をしてくる可能性もあります。それも先程書いたように最終的には指揮者の指示に従いましょう。



ということで特徴的な部分を挙げてみました。
今回書いていない箇所については、上記に解説したどれかに当てはまりますので、そのつど疑問が出てきたら読み直してみて下さい。

読んでもいまいち理解できない、もっと詳しく実際の演奏で学んでみたいという方はぜひ僕が講師をしている「プレスト音楽教室」までいらして下さい。
特設の「吹奏楽クラス」というのがあって、入会金など不要の1回から受講できる講座があります。お一人でもトランペットパート全員でもレッスンができますので、特にこの作品はパートみなさんでレッスンができるととても良い結果を得られるのではないかと思います。

詳しくは「プレスト音楽教室オフィシャルサイト」をご覧下さい。

プレスト音楽教室トランペットクラスのページはこちら

プレスト音楽教室吹奏楽クラスのページはこちら↓



プレスト音楽教室へ行くのは距離的に難しい、という場合は学校等へ訪問することも可能です。毎年コンクールシーズンになるといくつかの学校におじゃましています。詳しくはこちらのメールフォームにご連絡下さい


ということで若干難しい感じで解説してしまいましたが、コンクールと言えども、課題曲と言えどもやはり楽しくなければ音楽ではありません。最終的には「演奏していて楽しい」ということが結果として「聴いていて楽しい」演奏になりますから、その点を忘れないように練習や合奏の段階なら楽しんで音楽をして下さいね。

課題曲2「エンターテインメント・マーチ」の解説は以上です。
次回は他の課題曲について書いていきますので引き続きお読み下さい!

それではまた来週!


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at 11:16, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2013

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大音量で吹く練習


















みなさんこんにちは!

このブログ記事にこれまで書いてきた内容のキーワードになる部分を抜粋してTwitter上でbotとして配信しているのですが、先日フォロワー数が1500人を突破しました!本当にありがとうございます。30分おきにツイートするよう設定しているのですが、そのほとんどのツイートをお気に入りやリツイートしてもらえて、きっとフォロワーさん以外の方にも見てもらえれるんだろなと思うと、とても嬉しいです。
新しく記事を書くたびにbotの内容も増やしていますので今後ともどうぞよろしくお願いします!
お友達やフォロワーさんにもぜひ宣伝して下さいね!部活や楽団の方々みなさんで見てもらえたらとても嬉しいです。

「ラッパの吹き方bot」について、詳しくはこちらの記事をご覧下さい。


さて、みなさんは合奏などをしている時に指揮者や先生から「もっと大きな音で!」と要求されたことはあるでしょうか。
もしくは後ろにいる打楽器や同じトランペットパートの人たちの音量にどうしてもかなわない、なんて経験はありますか?

自分ではかなり必死に、頑張って音を出しているのに楽器が答えてくれない。体力だけが消耗してますます音が出なくなり、あげくバテてしまって音をはずしたり出なかったり。。。

きっとだれでもそんな経験はあると思います。

実は過去に「トランペットを鳴らす、ということ」という記事を書いたことがあります。その記事では、トランペットを鳴らすというのは力をかけて吹くことではない、自分の体力を基準にして楽器を吹こうとしてはいけない、などといった「トランペットを効率良く演奏する方法」という解説をしました。

初めに書いておきますが今回の記事と「トランペットを鳴らす、ということ」の記事では矛盾しているんじゃないか?と思われてしまう内容になるのですが、とりあえず読んでみて下さい。


《大きな音を出す》
みなさんは練習時間の中でどのくらい大きな音量を出していますか?
練習環境は人それぞれですから、例えば音楽室や完全に防音された部屋で練習できるのであれば問題ありませんが、あまり大きな音を出すと警察が来てしまう(恐れがある)、苦情が来てしまう(恐れがある)、木管パートから白い目で見られる(恐れがある)などの心配事がある環境でしか練習できない人も中にはいるかもしれません。

しかし、周りの目を気にして合奏の時以外はほどほどな音量でいつも練習している、という方は毎日の練習の中で、おおっぴらに大音量を出せる環境をほんの数分でも良いのでぜひ確保して下さい。

例えば部活でトランペットを吹いている人でしたら、時間を決めてもいいかもしれません。全員で数分間だけ狂ったように大きな音を出す時間を確保するとか。
どうしてもそういう環境が確保できない方は、例えばベルに布を巻いたりして少しでも音量を抑えても良いかと思います。布団の中にベルを入れて吹くとか。ただしプラクティスミュートを付けて大きな音を出すのはおすすめしません。プラクティスミュートについては過去の記事で書いているので疑問に思うかたはそちらを読んでみて下さい。

1日吹かないと3日戻る?
呼吸 9

大きな音が出せる環境が確保できたら、例えば練習の最後の数分間、もうバカになっちゃったみたいに大音量を出してみて下さい。
この時、過去の記事に書いたような「楽器を鳴らす」だとか「リラックスする」だとかそんなことは全部忘れて構いません。
力がいくらかかってしまっても、何でもいいのでとにかくでっかい音を出す。できればいろんな音域で。
今練習している曲の中で音域の広いメロディがあったらそれでも良いと思いますし、なければ音階でもいいでしょう。
もうこれ以上出せない!という限界を数分続けて、それで一日の練習を終わりにしてもいいと思います。練習時間の間に行うのであれば、この大音量練習の後は充分な休憩時間を確保して下さい。

このブログではあまり言いそうにない乱暴な練習ではありますが、これって結構見落としがちで大切なところなんです。


《テレビの音量》
ところで、みなさんの家にあるテレビ、どのくらいの音量でいつも見ていますか?
Maxが100だとすればせいぜい20前後じゃないでしょうか。

音量調節のレベルのMax100なんて恐ろしくて出せないですよね。テレビは壊れそうだし苦情が来そうだし。何より自分の耳が壊れそう。

どんな環境でテレビを見るにしてもMax音量で聞くことなんてないのですから、必要ないじゃん、と思ったことありませんか?
あれには理由があるんだそうで、(使うことのない)大音量が出せるように作らないと通常の音量バランスが安定しないということだそうです。

車やバイクも同じです。車種にもよりますが、スピードメーターのMaxは速度規制値をはるかに超えた時速まで表示しています。実際にそこまで出るかはわかりませんが、理論上ではそうなんでしょう。
もしスピード違反をさせないようにするのだったら、最初からそんなに速く走れない車にすればいいのに、おかしいですよね。

これも先程のテレビを同じ。例えば180km/hまで出せるエンジンだからこそ、60km/hで走った時に安定するんです。仮に最初から60km/hまでしか出せないエンジンで、ずっと限界の状態で働かせたらどうなるか。ちょっと怖くないですか?


《余裕》
テレビや車のエンジンのMax状態に対して、実際使っている状態には「余裕」がある、ことがわかるでしょう。

トランペットを吹く上でも同じことで、自分自身が大きな音を出そうとしても日頃から小さい音量、適度な音量でしか吹いていなければ、いざガンガン鳴らそうをしても出せないんです。

そこで、実際に演奏で使わないにしても自分の限界値を上げるために今回の練習をするわけです。
そして、限界値が上がれば、余裕で鳴らせられる範囲(ダイナミクスレンジ)も広くなる。ここがポイントです。

これは例えば呼吸に関しても同じことが言えるかもしれません。自分の限界まで息を取り込んでみるとか、限界まで音を延ばしてみるとか。他のことに関しても同じようなこと、沢山ありそうですよね。


《奏法の安定》
最初に書いた通り、奏法とか考えなくて良いでしょう。どれだけ力をかけても構いません。
ただそれは、延々とそれで良いと言っているのではなく、あくまでも「最初は」です。
この「大音量練習」の時にも、少しずつ「効率的に大音量を出すにはどうすればいいのかな?」と試行錯誤していく必要があります。

将来的に「楽にトランペットを鳴らす」ということろにつなげていけるように練習することが大切です。
でも最初から奏法奏法と頭でっかちになっていると「リミット」を見つける足かせになってしまうことが沢山あるんですよね。

真面目に生きている人も、たまには羽目を外して大騒ぎするのって大切ですし。外しっぱなしは問題ですけど。
ごめんなさい気をつけます (´;ω;`) 


...ということで、今回の練習は環境を整える必要がある方には少し難しいかもしれませんが、可能な限り実践してみて下さい!
それではまた来週!


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at 16:38, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方

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ソロトーン


















みなさんこんにちは!

みなさんはオーケストラは聴きますか?プロ吹奏楽でも構わないのですが、もしもオーケストラの楽器の中で大声大会みたいな「大音量大会」なんてことをしたら、何の楽器が優勝するでしょう。

まあ、多分一番うるさいのはシンバルとかバスドラムとか打楽器でしょうね。


ざっくり言えば

(音量小)弦楽器 < 木管 < 金管 < 打楽器(音量大)

ではないでしょうか(※ただし楽器による)。


しかし、ここでイメージしてみて下さい。
プロオーケストラで全部の楽器が演奏している時(tutti)、それまで他の楽器と調和して演奏していたオーボエやクラリネットがメロディを担当した(soloになった)途端に音が最前面にグッとくる感じを経験した(聴いた)ことはありませんか?
金管や打楽器が演奏していても、弦楽器がみんなで演奏している時でも、本来は音量が小さめの木管楽器が(しかもひとりで!)一番良く聴こえることがあるんです。

他にも、協奏曲(コンチェルト)というオーケストラと何かの楽器のソリストが演奏するスタイルがありますが、例えば全ての管弦打楽器が揃っていて編成も結構大きめのヴァイオリンコンチェルトなどであっても本来管楽器に比べたら音量の小さいヴァイオリンなのに非常に目立って音が聴こえてくる感覚、わかりますか?

これらはもちろん他の楽器の人が音量を抑えているという事実もあるのですが、それ以上に大切なことがあるんです。
今回はこのことについて書いてみようと思います。


《ソロトーン》
ソロトーンという言葉が世間一般で正しい表現なのかいまいちわかりませんが、要するに自分だけ目立たせる時にはみんなで同じレベルで演奏している時とは変えている、という状態です。

一番わかりやすいのは、自分の演奏している楽譜の中に「Solo」と書いてあった時です。トランペットの吹奏楽譜ではとても良く目にする文字ですよね。「あなたのパートはこの箇所ではバンドの中でソロを務めてますよ!」って意味で書かれています。

「Solo」って書いてあると燃えますよね。ってかラッパ吹きは燃えて下さい。そしてどこまでもかっこよく目立って下さい。

みんなで同じレベルで演奏している状態からソロトーンに切り替えるための一番大切なことは、そこなんです。
具体的にどう吹くとソロトーンになるのか、という理屈以上に

「っしゃあ!俺ソロだぜ!みんな聴けー!」

っていう気持ちがまずなければソロトーンで吹くことはできません。
「ソロだ、、、どうしよう、、、失敗したら、、、ドキドキ、、、ビクビク。。。」なんて精神状態で吹いては絶対ダメです。
失敗を怖れずに吹いて下さい。そして目立つことが快感になって下さい。

引っ込み思案なラッパ吹きなんてつまんないですからね。


ちなみに「Solo」と書いていなくてもソロトーンで行くべき箇所というのも沢山ありますのでそこは演奏する作品をよく理解する必要がありますよ!


《吹き方》
目立ちたい、かっこいいところを見せたい、という強い気持ちが備わっていればソロトーンにはなるのですが、一応吹き方を解説しておきますね。

と言ってもどんな状況で(オーケストラ、吹奏楽、アンサンブル、ソロなど)、どんな作品で、という環境の違いでも変わってくるので一概には言えませんが、こんな感じでしょうか。

 ■音を張る
 ■音量のレベルをあげる
 ■ヴィブラート
 ■みんなより先手を行く

などが挙げられます。


《音を張る》
音を張る、というのは「逃げるような音の吹き方をしない」「音を抜かない」と言い換えられます。自分の経験上ではありますが吹き終わりの語尾を逃げるように(濁すように)「音を抜く」クセを持っている学生吹奏楽プレイヤーが多いように感じます。

この「音を抜く」という吹き方、「しっかりと着いた色がだんだん透明になっていく」ような印象を受けます。そうすると、透明になったところで他の楽器の色が映り込んでしまいますので、言い方が悪いかもしれませんがソロの邪魔をされてしまうことになってしまうんですね。
ですから、ソロを演奏している間は他の色がまざってくることのないように最後まで「色がしっかりついた吹き方」をするように意識して下さい。


《音量レベルを上げる》
「音量レベルを上げる」というのはわかりやすいですよね。他の人よりも大きな音を出せばそれだけ聴いている人の耳には届きやすいですから、ソロの時は有効です。
ただし、音量を上げようと思っているだけだと「そば鳴り(近鳴り)」になってしまったり汚い音色になってしまう可能性があります。演奏する時は常に美しい音色で演奏するよう心がけて下さい。

なので「デカい音を出す」というよりも「鳴る音を出す」意識を持っていると良いでしょう。

参考までに過去の記事

そば鳴り(近鳴り、開いた音)
トランペットを鳴らす、ということ

を読んでみて下さい。


《ヴィブラート》
「ヴィブラート」をかけるテクニックを持っていると、より「ソロ」な感じになります。もちろんヴィブラートをかけなければいけないわけではないですし(場合によってはかけないほうが良い時もある)、また、ソロの時だけにヴィブラートをかけるわけでもありませんが、特にポップスや演歌などを演奏する時に「Solo」と書いてあったらかっこ良くヴィブラートをかけて歌えると良いですよね。

ヴィウラートに関しても過去の記事「ヴィブラート(ビブラート)1」からを読んでみて下さい。


《みんなより先手を行く》
「みんなより先手を行く」というのは、「みんないくぞ!ついてこい!」と演奏している集団の先頭に立つ意識を持つことです。決して楽譜に書いてある拍よりフライングで演奏することではありませんよ。

このテクニックは身に付くまでに多少時間がかかるかもしれませんが、一番大切なのは上に書いたように「行くぞー!」という気持ちが強いかどうか、そして「行くぞー!」「おー!」と他の人がついてきてくれるかどうかです(これはテクニックではなく演奏している時のその人の持つカリスマ性が大事でしょうか(笑))。

詳しくはこちらも過去の記事がありますので読んでみて下さい。
他の奏者よりも目立つ演奏



《楽譜上の「Solo」表記》
参考までに書いておきますが、楽譜上に書いてある「Solo」という文字は全てがポップス音楽の時みたいにひとりで主旋律を吹いている箇所という意味ではありません。

吹奏楽では特に、同じパートを複数で演奏することを想定して楽譜を書いている作曲家も沢山います。例えば1st Trumpetのパート譜に「div.(ディヴィジ=分かれて吹く)」と書いてあって、音符が2つに分かれている時ってありますよね?(スウェアリンジェン作品とかホルストの組曲とか)

こういう楽譜の時って2人以上で1stを吹いてもらうつもりで作曲していますから、ひとりで演奏する箇所には「solo」と書いてあることもあります。これは単に音量を抑えてほしいからというだけでそう書かれている可能性もあります。
ちなみに「div.」で音符を分けて吹いた後には必ず「a2(ア・デュエ=2人で)」という元に戻す指示が書いてあります。a2とsoloは別ものです。

こういったように、楽譜上の「solo」はいろんな解釈で書かれていますので、フルスコアをよく読んでみたりしてきちんと調べてから演奏するようにして下さい。作曲家によっては「主旋律」というだけで書くこともあるので、同時に複数の楽器に「solo」と書いてあったりもします。



ということで、今回は「ソロトーン」について書いてみました。
これから定期演奏会を控えている吹奏楽プレイヤーの方も沢山いらっしゃるかと思います。ポップスを演奏したらトランペットは必ず出てくる「Solo」をかっこよく吹くためにもソロトーンの意識で演奏して下さいね!

それではまた来週!


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at 10:13, 荻原明(おぎわらあきら), 本番・合奏練習

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響く場所、響かない場所での練習


















みなさんこんにちは!
気がつけばもう7月ですね。定期テストがある方はこれが終わればもう夏休みを待つばかり(?)でしょうか。それとも補修とかに追われてたり?
吹奏楽コンクールに出る方はこれから本腰入れて練習という感じでしょうね。頑張って下さい!

さて、みなさんはトランペットの練習をどんな場所で行っていますか?
部活動でトランペットを吹いている方は学校の音楽室や教室などがメインでしょうし、個人で吹いている方は防音室などで練習している方もいることでしょう。

《響く場所》
自分の学生時代の話になりますが、中学生の時は練習場所が特に決まっていませんでした。音楽室が他の教室などとかなり離れた場所にあったことも理由のひとつでしょうが、パート練習や個人練習の場所は音楽室だったり教室の外だったり階段の踊り場だったり廊下だったり、いろんな場所で行っていました。
高校生の時は各パートごとに教室が割り振られていたので、毎日同じ場所で練習していました。

これが何かというとですね、中高生の時の記憶では、練習場所が異常に響く場所ばっかりだったんです。
指導のためにおじゃましたいろんな学校もほぼ同じで、そもそも学校って基本的に響きやすい作りになってるんですよね。

音が響きやさというのは様々な要因があるのですが、簡単に言えば

 ■音が反射しやすい固い素材で作られた床や天井、壁であること
 ■天井が高いこと

が一番影響すると言えます。

逆に床がカーペットだったりカーテンがぎっちり閉まっている天井の低い部屋というのは音が吸収されて響きが悪いんです。
ほとんどの学校ってだいたい床が固くて、カーテンがあっても普通の教室は薄いものがほとんどですよね。他に布製のものなどがあまりないので、四方八方に音が反射してよく響くんです。
廊下なんてもっと響きますよね。トンネルみたいな状態ですから、それはもうウワンウワングワングワン響きます。

さて、このような響く場所で毎日練習していると、上達にどのような影響を与えるのでしょうか。


みなさんはお風呂場で歌を歌ったことがあるでしょうか。ドラマやアニメなどでもお風呂場で歌を歌うシーンがよく出てきますよね。ちびまる子ちゃんとか、まるちゃんとヒロシが歌いまくってます。
お風呂場も教室と同じように四方八方が固いもので作られていて、音を吸収するものが何もなく天井も高いのでよく響いてなんだか上手に聴こえるんです。
カラオケにエコーがかけられるのも同じです。

要するに、よく響く場所で音を出すというのは、自分の実力以上に上手に聴こえる効果があるんです。
吹いていて気持ち良いですよね。

でもこれは錯覚です。錯覚というか、響いているせいで細かい部分がごまかされて聴こえていないだけなんです。

ですからいつも響く場所で練習をし続けるのはあまり良いことではありません。
演奏が雑になってしまう恐れがあるのです。
それに、常に響いているせいでダイナミクス(強弱)を上手に付けることができなくなってしまいます。

《響かない場所》
では逆に響きの悪い場所で練習するというのはどうなのでしょうか。

狭い防音室などは、外に音ができるだけ漏れないように設計されているため、響きをできるだけ遮断するように設計されています。また、音楽室なども壁面や天井にボツボツと穴が空いている素材を使っていることが多く、これも音を吸収するようにできています。
こうような残響をあまり作らないようにできている空間で演奏をすると、粗(あら)が目立っていつも以上にヘタクソに聴こえがちになります。

響きのない空間で音を出すと、自分の音があまり鳴っていないように感じてしまい無理に音を出そうとしてしまいがちです。
そういった吹き方をしてしまうと、前々回の記事「トランペットを鳴らす、ということ」に書いたことと反してトランペットの許容範囲を越えた息を入れ方をしてしまい必要以上に苦しくなってしまいバテやすくなったり音をはずしたり、最悪調子が悪くなってしまうこともあります。

かと言って響きのない場所で練習するのは良くないからやめましょう、ということではありません。

大切なのは自分が今どんな空間で音を出しているのか、ということを理解しているかどうかが問題であって、響いていようが何だろうが「自分の音」であることに変わりはないのです。

《練習内容によって場所を変える》
響く場所、響かない場所ともにメリット、デメリットがありますので、その時の練習内容によって場所を変えるのが良いと思います。

例えば基礎的な練習をする時や、自分の音と向き合ってじっくりと個人練習をする時などはあまり響きのない場所で吹いたほうが良いでしょう。細部までごまかせない空間で音を出すのは集中力がいりますし、長時間の練習には向いていませんが、休憩をこまめに作って、できるだけ他の人の音がない防音室などを使えると良いと思います。その際、通し練習をしたり、あまりに大きな音量の練習は加減がわかりにくくなるのであまりおすすめしません。

響く場所での練習は、曲作りや本番を想定したアンサンブル、合奏などが向いていると言えます。また、ソロ曲を通して練習する時なども有効でしょう。
特にアンサンブルや合奏をする時は他の人とのバランスが大変重要になってきますので、楽器によって同じ響く場所で吹いていても鳴り方がだいぶ変わってきます。その時にどれくらいのダイナミクスで吹くと良いか、とか響く場所でもはっきり自分の音を鳴らすためにはどういう音型で吹くのが適しているのかなどの仕上げをする場所として使うのがベストです。

響く場所は粗が目立たずに細部をごまかしてしまいがちと先程書きましたが、音の出だしが不明瞭になってしまうのも響く場所での特徴です。
自分では結構カッチリ音を出しているつもりでも、響きに邪魔をされてモヤっとした演奏になってしまうことが多いのです。
見えない霧がかかっているような状況と言うとわかりやすいでしょうか。細かなフレーズやスタッカートなどが響く場所だとかなり極端に演奏しないと客席へ自分のイメージした演奏を届けることができなくなってしまうんです。

こういった点を注意して、練習では響く場所とそうでない場所を使い分けられると良いですね。

《コンサートホールの響き》
定期演奏会や吹奏楽コンクールなど、大きな本番でコンサートホールを使うことがあると思います。
音楽ホールというのは客席へステージの音を最高の状態で届けられるように計算されて作られていますが、ホールによって(設計した人によって/音楽ジャンルや目的によって)残響や吹き心地は様々です。でもいつもの音楽室に比べるとまったく違う上質な響きがしますよね。

演奏しやすく作られているはずのコンサートホールですが、あまりにベストに作られているために逆に演奏しにくく感じてしまう経験をした方はいませんか?というか自分自身がそうでした。中高生の時は学校でしか練習や合奏をしていませんでしたから、いきなり状態の良いコンサートホールで吹いた時の違和感はすごかったです。特に吹奏楽コンクールなどはリハーサルも何もできずにいきなりステージで吹かなければならないのですから、どう吹いていいのかわからなくなってしまい、響いて気持ち良かったので思わずいつも以上に吹きすぎて、曲の最後までスタミナを持続させることができなかったことがあります。録音したコンクールの演奏を聴いたら、自分の音がデカすぎて恥ずかしかったですね。。。。

みなさんの中にも同じような経験をしたり、同じような感覚を持った方がいるかもしれません。コンサートホールは、普通に吹けば勝手に良い様に聴こえますので、いつものまま、普通に吹けばそれで良いのです。
ただ、音楽室など目の前がいきなり壁になっている場所でいつも演奏していると、どうしても「音を遠くへ飛ばす」という気持ちがなくなってしまいがちです。また、コンサートホールで演奏する時に緊張をしてしまう原因のひとつは、自分の目の前に壁がないというギャップがあるからだと思います。ものすごい奥行きと高い天井の場所にいきなり座らせられると、ポツンと自分ひとりの世界になった錯覚を持つことがあり、不安になってしまいますからね。ですのでホールで演奏する時は自分の音を客席に届けよう、他の人とアンサンブルをしようという気持で音を遠くへ遠くへ飛ばそうとイメージして吹くことが大切です。客席の一番後ろに座っているお客さんに音を届けようと思って吹くと良いですよ。


吹奏楽コンクールに出場する方は、これからどんどん内容の濃い合奏が増えてくるかと思います。その時にはぜひ、本番はコンサートホールで演奏するのだ、という気持ちを持って音を目の前にある壁にぶつけるのではなく、その壁の向こうに自分の音が飛んでいくイメージで音を出して下さい。そうしていくことで、前回のブログ記事「そば鳴り」防止にもなりますし、「鳴る音」が楽に出せるようになってくると思います。

我々のようなアナログの楽器を演奏する者にとっては、吹く場所によって自分の音が大きく変わってしまう錯覚に陥りがちですが、結局はどこで吹いていてもそれが「自分の音」であることに変わりありませんから、まずはそれを理解した上で練習することが大切です。

ということで今回は練習場所について書いてみました。
毎日の練習内容を考えることも大切ですが、練習する場所にも目的や意図するものをしっかり持った上で使い分けられると良いですよ!

それではまた来週!


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at 01:26, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方

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そば鳴り(近鳴り、開いた音)


















みなさんこんにちは!

さて前回は「トランペットを鳴らす」方法を書きました。
どうでしょうか?そう難しいことではなかったとは思います。息が楽器に入る限度がわかれば、その量を越えないようにffであっても吹く習慣を付ければ時間は少しかかるでしょうが体が覚えていくと思います。

ただここでひとつ注意してほしいことがあります。それは「そば鳴り」になってしまっていないか、ということです。

《そば鳴りとは》
「そば鳴り」という言葉がみんな使っているのかどうかちょっとわかりませんが、簡単に言えば「大きな音なのに遠くへ飛んでいかない音」ということです。「ガナる」とか「近鳴り」「開いた音」とか、いろんな言い方があるようですが、ここでは「そば鳴り」という言葉で進めていきますね。

結構初心者の人で、楽器を吹き始めて間もないのにかなり大きな音が出る人に多いように思えます。

《ボール投げ》
みなさん一度はボールを遠くに投げたことがあると思います。
今はどうか知りませんが、自分が小中学生の頃は春に「スポーツテスト」というのがありました。いろんな種目の記録を測ってそれぞれに得点をつけていく検査みたいなやつでしたが、その中に「ソフトボール投げ」という種目があり、飛距離を計測していました。
自分は、小学生の時野球をかなりやっていたので、ボールを投げることは結構得意でした。なので遠投は普通に記録を出せていたんですが、女の子で慣れていない友達の中には飛距離1mとか出してしまう人もいた記憶があります。

これはその人がそれくらいの距離しか投げる能力を持っていなかった、というわけではありません。投げ方を知らないだけです。
ボールを遠くへ投げるというのは、力まかせでどうにかなるものではありません。
腕のしなりや手首のスナップ、瞬発力によって飛距離が生まれます。

これが何か関係があるのかと言うと、ボールを遠くへ投げる技術とトランペットの音を遠くへ飛ばす技術が似ていると思ったんです。

《音の飛距離》
遠投と同じように、トランペットから音を出す時に力でなんとかしようとすると、自分の耳にはかなり大きな音が出ることもあるのですが、ホールなど良い響きの場所では客席まで音が飛んでいかないんです。
ここで言う力とは、余計な腹筋(おなか周りの筋肉=腹壁)や首まわりの筋肉を指します。

前回の記事で書いたように、トランペットに適した息の量やスピードを(体で)理解した上で吹いていれば大丈夫なのですが、限度を越えた息の量を入れてしまっている時、自分自身が非常に苦しく感じてしまいます。なぜ苦しくなるのかと言うと、楽器に入りきらない息(空気)が行き場をなくして口や喉、肺に停滞していることが原因です。体の中が膨らんだ風船のようにパンパンになっている状態といった感じです。

無意識の場合が多いのですが、この体の中がパンパンになった状況を解消するために、「出口を大きくする」という方法をとりがちです。金管楽器で言う空気の出口とは、口ですよね。具体的に言えば「アパチュア」です。

《アパチュアのサイズ》
アパチュアとは、アンブシュアを作った時にできる唇の穴であり、空気の流れで振動する音の発信源=リードの部分です。
唇が良い振動をしていればしているほど「音色」がきめ細かくなり、響きも良くなります。
高音域を吹く時、なんとか無理にその音を出そうとしてアンブシュアを強く締め付けたり、マウスピースを過剰に唇へプレスするとアパチュアがつぶれてしまって、振動することが難しくなります。そうすると、たとえ何とかハイノートが出たとしても、それは決して「演奏に使える音」とはほど遠い「か細い音」「ヒョロヒョロな音」になってしまいます。
ちなみにこの状態になっている時も、アパチュアが小さすぎて息が外に出せず、息苦しく感じているはずです。「高い音を出すのは苦しい作業だ」という感覚を持っている人は、それは勘違いですよ。高かろうが低かろうが、息がトランペットの中に充分に流れて、それによってきめ細かい唇の振動を得る事ができて初めて「音」になるんです。

これとは逆に、アパチュアのサイズが大きすぎると、息がどんどん入りすぎて唇の振動が荒くなります。
バストロンボーンやテューバの低音域を吹いている時のような、振動の数が少なくて大きい状態(バタバタバタ....といった感じ)は、トランペットでは単に質の悪い雑な音になってしまいます。これが「そば鳴り」の原因です。

唇は振動するし、息が沢山入るので「これで良い」と思ってどんどん息を押し込んでいくと、アンブシュアが保てなくなってきて唇の奥が表面に出てきてしまって、いつの間にか振動しなくなってきて音がスカスカになる、なんてこともあります(この状態から「そば鳴り」のことを「開いた音」と言われているのだと思います)。

これらのひとつでも思い当たる人はちょっと注意して吹いたほうがいいかもしれませんね。

自分の今出している音質が良いのか悪いのかを判断するためには、これまで何度も書いてきましたがやはり一流のプレイヤーの音を聴くことが大切だと思います。

《そば鳴りにならないために》
では、音を遠くへ飛ばすためにはどうすればいいか、ということですが、上記のように体に過剰に負担をかけた吹き方をしないでも充分に楽器が鳴ってくれていれば、おおよそ問題はないと思います。

先程のボール投げの話ですが、ボールを遠くへ飛ばすためには、体をしなやかに使うことに加えて、イメージも重要になります。どこまで飛ばすのか、どう飛ばすのかというイメージを持たずに漠然と投げても目標に向かってボールは飛びません。
これと同じように、トランペットの音もどこへどう飛ばそうとしているのか、音はボールのように目には見えませんがイメージとしてしっかりと持った上で演奏することが大切です。

ほとんどの方はトランペットの練習や吹奏楽、オーケストラの合奏をする時、音楽室のような奏者だけで部屋がいっぱいになるような場所で行っていると思います。コンサートホールで練習も本番も常にできる団体なんてめったにないですよね。
でも、コンサートの本番では必ず客席というスペースがあります。練習時に「本番は客席がある場所で吹くのだ」という意識で合奏などをしている方が結構少ないように思えます。
この状態ではいつも目の前の壁に向かってボールを投げているにすぎません。

練習であっても、目の前にある音楽室の壁に向かって音を出すのではなく、もっともっと遠くの客席の一番後ろ(があるとイメージして)まで音を飛ばす意識を持って演奏をすることが大切です。

ちなみに、前回も書きましたが音を飛ばすとか、鳴らすというのは何もffで、大きな音で吹き鳴らすだけに限ったことではありません。ppなどの小さい音でも音は遠くへ飛ばせないと、単に他の楽器にかき消されてしまう意味のない音になってしまいます。他の奏者とバランス良く調和する音や、場合によっては他の楽器より一歩前に出た目立つ音など、どんなシーンでも音はイメージした距離だけ飛ばしたいものです。ホールの規模や演奏する作品、編成によっても距離は様々ですからイメージを常にしっかり持っている必要がありますね。

ということで、今回は「そば鳴り」の原因から「音を遠くへ飛ばす」ということについて書いてみました。
前回の記事と一緒に読み直してもらえるとわかりやすいかと思います。

それではまた来週!


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at 00:16, 荻原明(おぎわらあきら), イメージ

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トランペットを鳴らす、ということ


















みなさんこんにちは!

吹奏楽部でトランペットを吹いている方は、そろそろコンクール練習も本格的になってきた頃でしょうか。
合奏も多くなっても個人練習やウォームアップをないがしろにしないようにバランス良く毎日練習できると良いですね。

さて、今回は「楽器を鳴らす、響かせる」ということに着目して書いていきます。

これを読んで頂いている方の中で、合奏練習の時に指揮者から「もっと鳴らして!(響かせて!)」とか「力み(りきみ)過ぎ!」とか「トランペット聴こえない!」とか指摘された方はいらっしゃいますか?多分、結構い多いのでは、と思います。


《楽器を鳴らすということ》



楽器を鳴らすというのは決して「がなりたてる」とか「力一杯吹く」ことと一致しません。むしろその逆で「楽に響いている」=「自分も楽である」状態です。トランペットをちょっと吹いただけでヘトヘトになってしまったり、強い息苦しさを感じやすい方は多分楽器は鳴っていません。

そして勘違いしやすいのが、「楽器が鳴る」=「フォルテシモでガンガン吹いている」ときとは限らないということです。ピアニシモで吹いていても楽器は鳴ります。


前回の記事「トランペットの音色」でも書いたように、トランペットが響いている時の音(=良いサウンド)をまず知る必要がありますので、沢山の一流のプレイヤーの演奏をできれば生で聴いてください。


《トランペットは鳴るように作られている》
さて、「力み過ぎ」と言われた経験のある方は、まず「楽器を吹く」という考え方そのものを変えたほうが良いかもしれません。
みなさんもきっとトランペットを吹いたことがない方から「トランペットってすごい体力いるんでしょ?」「肺活量がすごい必要なんだよね?」なんて聞かれたこと一度はあると思います。でも答えは当然NOです。

トランペットは「大きな音が出るように作られている」ことに着目してください。

野球応援や避難訓練などでよく使われているメガホンは、口を当てる場所が小さく、出口が大きくなっています。この作りのおかげで自分の声をより大きく、届かせたい場所に向かって発声できますよね。

「おーい!」って誰かを呼ぶ時、両手を筒状にして口に当て、その人に向かって叫びます。こうすることによって音を逃さずに向けた方向へ効率良く届けることができます。

トランペットも見た目からして同じような構造になってます。

自分自身が頑張って大きな音を出そうとしなくても、自然に鳴るようにできているんです。


《自分の体を基準にしない》
そんな構造のトランペットですから、吹いている人間が頑張り過ぎても答えてくれないんですね。
ですから、

「自分がトランペットを鳴らさせるのではなく、楽器が自然に鳴ってくれるポイント(=音にのツボ)を見つける」

という考え方に変えてください。


具体的に説明します。


200mlくらいの小さい紙パックの飲み物、一度くらいは飲んだことがあると思います。あの飲み物に付いているストローを思い出してください。かなり小さくて細い形状をしています。



そして、みなさん(子どもの頃に)一度はやったことがあると思います。コップに入った飲み物にストローから息を入れてブクブクブクブク.....と。「行儀が悪い!」と怒られてしまいますが、でもちょっとやりたくなっちゃうんですよね。


では、この小さなストローに空気を流すイメージをしてみましょう。もし身近に細いストローがあるなら実際にやってみて下さい。

どうでしょうか。たいして息が入らないということがイメージできますか?

当然ですよね。こんな小さな穴に人間のからだに入った空気を一気に入れるなんてできるはずがありませんから。


では、ストローの穴の直径を確認してください。そして、マウスピースのスロート(カップ中央にある息が入る穴)とサイズを比較してください。

いかがですか?ストローとマウスピースのスロートのサイズがほぼ同じことがおわかりいただけるかと思います。
(どうでも良いけどストローとスロートって似てますね。読み間違え注意。)


我々はこんな小さなマウスピースのスロートに息を入れてトランペットを吹いているんです。入る息なんてたかが知れているのに、トランペットはものすごい音量が出せるのだ、ということがかりました。



自分の体(肺活量とか息を入れる圧力とか)を基準にして楽器を吹いても、そんなに沢山の息はいっぺんに楽器に入りません。楽器を一番良い状態で吹くためには「楽器に入る息の量を基準にする」という考え方であるべきです。
トランペットからよく響く音が鳴っていても、奏者は楽であるというギャップを知って下さい。



これは余談で憶測なんですが、よくアニメなどでとても苦しそうにトランペットを爆音で吹くシーンがありますよね。ああいったイメージが一般の人は特に定着しているのだと思います。そして、「力んでるよ!」って指摘されるトランペット奏者の人も(頭ではわかっていたとしても)きっとあの苦しそうに吹くシーンがよぎるのではないでしょうか。



しかし、当然あれは滑稽に描写しているだけです。トランペットは息が入れば音は出るんです。管楽器を吹くというのは単純にそれだけの話です。あまり難しく考えないようにして下さい。


《息の圧力をかけすぎないようにする練習》
では、理屈がわかったところで実際に一番ベストな息の量と圧力を知るための練習をしてみましょう。

楽器を用意して、これ以上入らないくらい力の限り目一杯の息を楽器に吹き込んでみましょう。

音は出ても出なくても構いません。場合によってはすごい爆音が出るかもしれませんので、ご注意ください。しかし、多分ほとんど音にならないはずです。

それにしても目一杯吹こうとすると抵抗感で相当息苦しいですよね。
それは先程説明した通り、この小さなマウスピースのスロートにからだの中の空気が入りきらないからです。


「すごい頑張って吹いているのにあまり大きな音が出ない」とか、指導者から「力み過ぎ」とか指摘される人はこのように過剰にトランペットに空気を押し込んでいるのです。


ということで、少しずつ楽器に入れる息の量を減らしてみましょう。

ある程度減らしていくと、空気の抵抗感を感じなくなるようになると思います。実はこの「自分ではほとんど抵抗感がないくらい」がトランペットを演奏するにはちょうど良いのです。
その加減を感覚的に覚えて、再度セッティングし直して吹いてみましょう。

いかがでしょうか。抵抗感のバランスが良ければ自然と楽器が鳴るはずです。


《小さい音も同様》
先程も少し触れましたが、楽器を鳴らすというのは何も大きな音量を出す時に限りません。
ピアニシモで演奏する時にもトランペットはしっかりと豊かな音色であるべきです。

フォルテで吹いている時に息を過剰に入れすぎて苦しくなってしまう人は、ピアニシモで吹いている時には逆に息を殺しすぎて苦しくなってしまいがちです。これでは豊かに鳴る音は出せません。

フォルテとピアノの音量差は、デシベル的な音量というだけでなく、音質の違いや歌い方、アタックなどが含まれて初めて感じるものです。ですから感覚的に、イメージを強く持って演奏することが大切です。

このことは後日詳しく解説しようと思いますが、今はとにかくどんなダイナミクス(強弱)でもトランペットにとって良い量の息を使い続けられるように、そしてそれを習慣にできるように練習して下さい。


《ハイノートの鳴らし方》

こちらも後日詳しく解説しますが、中音域はきちんと鳴らせるのにハイノートが出ない(出しにくい)という方は、苦手意識を持ってしまっている音域(実はこの考え方がハイノートが出ない一番の原因!)に差しかかったあたりから急にアパチュア(アンブシュアを作った状態でできる唇の穴=振動する部分)を必要以上に締め付けてしまっている(必要以上に小さくなってしまっている)からだと考えられます。

アパチュアが必要以上に小さくなっているということは、トランペットに息を入れたいのに出口を塞いでいる状態です。でもハイノートは中音域に比べてスピードのある息がアパチュアを通過しないと鳴らないので、強めに息を入れようとからだが硬直してしまいます。

結果、腹筋の表面は過剰に力み、その結果、喉も閉まり、アパチュアを潰し、その結果空気が流れないからもっと力を込めてしまってマウスピースを唇に押し付けてからだの中が完全密閉状態となり、トランペットに息が入らず、とても苦しいだけで音は鳴らず、すぐバテて「ハイノートキツい!」という最悪の状態になってしまうんですね。


覚えておいてもらいたいのは「必要以上に何かをしてしまっている」その吹き方ではハイノートは鳴らない、ということです。たとえ狙った音が出たとしても、力んだ結果出た音は響きがなく音質もピッチも悪いので使い物になりません。



いかがでしょうか。「トランペットを鳴らす」ということは実はそれほど難しいことではありません。アパチュアが開いていて空気の量の加減がわかればすぐに鳴る方も沢山いらっしゃるでしょう。大切なのは「鳴っている音」を知っているかどうかです。


よって、結局「沢山の一流音楽家の演奏をできれば生で聴いて下さい!」


それではまた来週!

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at 13:05, 荻原明(おぎわらあきら), イメージ

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トランペットの音色


















みなさんこんにちは!


突然ですがみなさん、個人練習はどのように行っていますか?

以前このブログで「個人練習とは」というタイトルの記事を書いたことがありました。できればその記事を先に読んでもらえればと思います。(こちらをクリック!


《個人練習の重要性》
吹奏楽やオーケストラを部活などで行っている方は、個人練習、パート練習、セクション(金管)練習、合奏などと言った様々な練習スタイルがあります。これらの練習の中で一番重要なのが個人練習だと僕は思っています。

なぜなら、これから合奏する予定の曲を個人練習の時間にしっかりと吹けるようにしておかなければ、他の人たちに迷惑をかけてしまうからです。

また、これは理想もふくみますが、どんなに難しい楽譜を渡されても難なく吹けるようにするためには、日頃から様々な基礎的なテクニックを身につける練習をしておく必要があります。

テクニックが不足していると、渡された曲を通すという課題を克服するためにそのつど最初から最後までいちいち練習しなければならなくなり、非常に効率が悪くなります。


個人練習以外の複数の奏者で行う練習というのは、これから演奏する作品の「曲作り」を目的としているので同じ「練習」と言っても内容はまったく違います。
言い換えればそれぞれの奏者が個人練習で作り上げてきたものをひとつにまとめていく場であると言えます。もしも「譜読みができていません」と言う人がいると、他の全員がその譜読みをできていない人に足並みを揃えるか、その人を置いて練習をすすめなければならなくなります。どちらにせよこれではみんなで曲作りをすることができず、能率が悪いです。

もちろん経験年数などで演奏レベルに個人差はありますから、全員が完璧な状態ではありませんが、それでも各自のできる範囲で精一杯曲作りをし、練習に参加できることが大切です。重要なのは自分はその作品を作り出すひとりだという自覚、そして他の人に迷惑をかけないようにしようという自覚だと思います。



先程「基礎的なテクニック」と書きました。これはフィンガリングがばっちりできるなど「難しいパッセージを吹ける」と言っただけではありません。他にもメロディを美しく歌えるなどの音楽的な「表現力」を身につける場でもあります。

中でも大切なのは「音色の追求」です。今まで経験してきた限りではが楽譜に書かれていることが演奏できるという追求に比べると、音色に関してのこだわりを持ち、研究や練習をしている人が少ないように感じています。


あなたは音色にこだわりを持って毎日の練習をしていますか?



ということで今回は「音色の追求」に焦点を当てて書いてみたいと思います。




《音色の追求》
テクニカル(技術的)な練習も含めて、自分の演奏レベルをアップするためには「客観的に自分の演奏や音に耳を傾けること」が必要不可欠です。

今自分がどんな演奏をしているのか、どんな音色で吹いているのか、その音色が今演奏している曲や場面に合っているのか、自分がイメージしている音を出せているのかなどを自分自身で判断できることは大切です。

とは言っても、自分で自分の演奏が良いかどうかを判断するためにはその「基準となるもの=頭の中にイメージできるもの」がなければそれは難しいですよね。


そこでみなさんに質問です。みなさんは自分の求める(自分が理想とする)トランペットの音色のイメージをしっかりと持っていますか?

もうひとつ質問。あなたの好きな音色を奏でるトランペット奏者(もしくは他の器楽や声楽などの音楽家)は誰ですか?また、その人の持つ音色がイメージとして常に頭の中にありますか?


音楽に限ったことではありませんが、具体的な目標になるものや比較する何かがないと強いイメージを持つことは難しいです。
なので、まだ理想とする音色のイメージがつかめないという方は、まずはとにかく沢山の素晴らしいトランペット奏者の演奏を聴くことが絶対に必要です。また、トランペット奏者に限らず声楽家や他の器楽のプレイヤーの奏でる音色を沢山聴くことも大切です。

そうして様々な素晴らしい演奏家のサウンドを耳にしていくうちに「この音色好き!自分もこんな音出してみたい!」と思えるようになれば、それを目標に自分の音色を追求していくことができます。

また、様々な音色に触れることで、音色に対する引き出しが増えますから、楽曲の場面や状況に応じて音色に対するイメージを変化させる力も身につきます。


《理想とするサウンドに出会うためには》

理想とする音に出会う方法は様々です。例えばCDやDVDなどのメディアで聴く方法。コンサートやライブなどの生の演奏を聴く方法。そしてレッスンです。

中でも直接、生の音を聴く影響力は強く、コンサート会場へ足を運ぶのはとっても大切なことです。CDなどで聴くのとは迫力や臨場感がまるで違いますし、ホールで響いている音とスピーカーから出てくるレコーディングされた音とではだいぶ違うからです。

最近は(人にもよりますが)コンサートホールへ足を運ぶ人が減っている感がありますが、生の音色を体感する方法は、自分の足で奏者のところへ行くしか方法がありません。自分の実力を上げるための投資と考えて、ぜひ様々な演奏会に足を運んでほしいとおもいます。

というのも、CDなどの録音された媒体は、ほとんどの場合音声に加工がされています。響かないスタジオで録音し、後からさも大ホールで演奏しているかのような残響を電気的に加えることもしばしばです。音色に加工を施せば、それはもちろんホールでの生演奏や、目の前で聴く楽器の音色とはまったく異なります。ですので、どんどん生演奏を聴いてもらえたらと思います。

また、レッスンを受けるのはコンサートを生で聴く以上に効果的です。レッスンでは目の前でプロの出す音を聴けるだけでなく自分が疑問に思っていることを沢山質問できますし、自分が今練習している曲を実際に演奏してもらえるなどメリットが多いです。曲によって吹き方を変えるとか、様々な場面に応じた音色を聴かせてくれるのも非常にタメになります。レッスンに関してもこれからの季節、サマーセミナーなども沢山開催されますし、個人レッスンを経験したことない方も一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
また、荻原が講師をしているプレスト音楽教室でも無料体験レッスンや吹奏楽クラス、特別レッスンなど様々なみなさんとお会いできるシステムがありますので、ぜひいらしてください。詳しくはこちら


たくさんの音を聴き、(トランペット奏者に限らず)理想とするプレイヤーを見つけられたら、その音を極限までイメージしながら演奏してみましょう。いきなりそのプレイヤーのコピーみたいな音色は出せませんが、目標となる音のイメージを常に強く持ち続けて練習することそのものが音色に対するこだわり、そして音色の引き出しの多さにつながっていきます。


ということで今回は音色のイメージを持つということについて解説しました。
次回は「トランペットを鳴らす」ということについて書いていこうと思います。

それではまた来週!




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at 07:23, 荻原明(おぎわらあきら), イメージ

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