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マウスピースが抜けない


















みなさんこんにちは!


今日は東京スカイツリーの開業日ですね!そしてワーグナーの誕生日。さらに僕の誕生日ですヽ( ´¬`)ノ
もうあんまり嬉しいとかいう歳じゃないんですけどね(笑)


さて、中学や高校へ進学して、トランペットを始めた方はそろそろ音階が吹けるようになってきた頃でしょうか。トランペットは単純に音を出すだけでも大変な楽器ですから、もし他の人に比べて自分が遅れてると思っても焦らないで下さいね。励みにはならないかもしれませんが、自分は中学生の時に音が出せるようになるまで2週間くらいかかりました。音階吹けるようになるまでもっとかかりました。でも、なぜか夏の吹奏楽コンクールに参加させられました。コンクールが終わった頃には、なんだかわからないけど、運指表も見ずに普通に音を出してました。そんなもの。
音が出る感覚が身に付いてくるとその後は結構良い感じで吹けるようになるんです。

で、今回はそんな話とはちょっと違うんですが、初心者の方、特に小中学生のトランペット奏者の人に多いアクシデントについて書いてみます。


《マウスピースが抜けない》
練習が終わって、さあ片付けようと思ったらマウスピースが抜けなくて焦った、なんてことありませんか?多分金管奏者の誰もが一度は経験したことなんじゃないかと思います。

特に、学校が管理している古ーい楽器に、これまた結構ネンキの入ったメッキがけずれちゃってるマウスピースなんか差し込んだ時になることが多いです。

自分が中学生の時は、なんだかしょっちゅう誰かの楽器のマウスピースが抜けなくなってた記憶があります。
そんな時は男子が集まって無理矢理引っこ抜いていたんですが、こんなことしてるからまた抜けなくなってたんだろうな、と今となっては思います。


《力任せに抜かない》
金管楽器って、全部金属でできてるから何だか固くて頑丈そうに見えます。でも、実際はかなり薄い金属プレートを筒状にして作られているのでヤワなんです。とくに衝撃や圧力がかかると、すぐに凹んだり歪んだりしてしまうので、過剰なくらい丁寧に扱って下さい。
ですからマウスピースを入れる部分、シャンクも同様、丁寧に扱うようにして欲しいんです。

万が一、マウスピースが楽器から抜けなくなってしまった時には、無理に抜こうとしないよう注意しましょう。その無理な抜き方が更に抜けにくくなる状態になる可能性もありますので。

マウスピースが抜けなくなった時の対処については後述します。


《マウスピースの入れ方、抜き方》
マウスピースを楽器に入れる時には、ただ真っすぐ差し込むのではなく、ほんの少しだけ「キュッ」とひねって下さい。こうするだけで、ちょっとやそっとでは抜けなくなります。マウスピースを抜く時も同じように少しひねれば簡単に抜くことができます。

ただ差し込むだけでいるのはすぐ抜けてしまいますから、ちょっとマウスピースを下に向けた状態にしただけで落としてしまう恐れがあります(そもそも楽器を持つ時にマウスピースを下にする行為はNGですよ!)。
マウスピースは小さいパーツですから、例えばちょっとでもリム部分が凹んだり変形してしまったら口を当てる感触が変わりますし、バックボア(息が抜けるところ)が変形したら息の流れがまっすぐではなくなります。

間違っても楽器に差し込まれたマウスピースをポンポン、と叩いてみたり、どこかにぶつけてしまうことのないように注意しましょう。中学生の時、テューバやユーフォニアムを担当している人が楽器ごと倒してしまい、マウスピースの部分が抜けなくなったことがよくありました。扱いが悪いからベルは曲がるし(古い楽器でしたから現役の人だけが悪いわけじゃないんですが)、ベルが曲がるからバランスが悪くなってよく倒れるし、よく倒れるからマウスピースが抜けなくなる。。。この悪循環でしたね。

楽器は大切に。。。


《マウスピースが抜けなくなったら》
練習が終わり、片付けようとしたらマウスピースが抜けない!っていうのは結構焦りますよね。
とりあえずケースに入らないし、帰らなきゃいけないし。

マウスピースが抜けないということは、翌日の練習でマウスピースのウォームアップができないということになります!これはヤバい。ですから多少力をかけてねじっても抜ける気配がまったくない時は、それ以上のことはせずに可能ならその足で楽器屋さんに行きましょう。

マウスピースが飛び出ているので楽器ケースに入りませんから、毛布などの厚手の布でしっかりガードをして二次災害が起こらないよう運搬して下さいね。


《マウスピースが抜けない原因》
マウスピースが抜けない楽器というのは、再発する恐れがあります。
原因はいろいろあると思いますが、先程も書いたようにマウスピースを差し込む楽器の部分である主管(シャンク)自体が何らかの理由で、目にはわからないくらいほんの少し歪んでいるのかもしれません。

もしくは、シャンクの中が錆びなどの汚れがそうしているかもしれませんし、楽器ではなくマウスピースのボア部分が錆びていたり歪んでいるのかもしれません。

あと、これはトランペットではあまりないことですが、そもそもトランペットとマウスピースのサイズが合っていないのかもしれません。メーカーによってはバックボアサイズそのものが例えばロータリートランペットに適したサイズのマウスピースなのかもしれません。ロータリートランペットというのはピストン楽器よりも大きめのシャンクになっています。もちろんピストン用のマウスピースでロータリーを演奏することは可能ですが、実体験として、ロータリーの時にマウスピースが抜けにくくなって焦ったことが何度かあります。ですからその逆(ロータリーに適したマウスピース+ピストン楽器)でも同じことが起こる可能性もあります。

余談ですが、いろんなメーカーのトランペットやマウスピースが手元にもしあったら試してみると面白いのですが、楽器とマウスピースの組み合わせで入る深さが若干違うことがあるんですよ。これが抜けにくくなる直接の原因とは言えませんけどね。でもチューニングスライドを予めどれくらい抜いておくかは変わるかもしれませんね。


《ヌッキー》
みなさんは「ヌッキー」というものをご存知ですか?

これなんですが、



工場に置いてありそうな金属の塊みたいですが、名前の通りマウスピースが抜けなくなった時に使う道具です。
以前教えていた学校の吹奏楽部で、マウスピースが抜けなくなる事故が多発して、その都度楽器屋さんに行かせるのがめんどくさくなって自腹で購入したんです(笑)自分じゃ全然使わないんで、ホントに久しぶりに引っ張りだしてきました。だからすごくピカピカ。

これを使うとどんなにひどい状態でも確実に抜くことができます。

今ネットで調べたら結構いいお値段なんですね。。。でも部活でひとつ買っておくには良いのかもしれません。楽器屋さん行くよりは楽ですし。


でも、楽器そのものが原因である場合はどうしようもありませんが、マウスピースが抜けないのには扱いの悪さや手入れ不足などが原因の場合がありますから、変な角度で楽器を持ったり、ぶつけたり落としたりしないように、楽器もマウスピースも日頃から大切に扱ってあげるように心がけて下さいね!

それではまた来週!

当ブログの写真・記事等すべての営利目的による無断利用、ネット上などへの無断転載を禁止します。

at 12:35, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール

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いろいろなトランペット 3(Eb-D管トランペット)


















みなさんこんにちは!
今回も引き続きトランペットを紹介していきます。


《Eb-D管トランペット》
前回紹介したピッコロトランペット以上に身近な楽器ではないかもしれませんね。

やはり使用頻度もかなり低いので、実は自分も持っていないんです…。
なので写真がありません。どんな楽器か見てみたい方はリンク先をどうぞ。

※リンク先はこのブログとは無関係のお店です。写真がわかりやすかったのでリンクさせてもらっちゃいました。


《Eb-D管の構造》
前回解説したピッコロトランペットのように、このトランペットもひとつの本体(ここでは左手で握るバルブ部分を指しています)でEb管にもD管にもなるのが一般的です。

音域としては、Eb管トランペットにしていた場合、Bb管トランペットの楽譜で言う五線の中の「ファ」の音(第一間)がピストンを押さないでも出る(いわゆる「ド」の音の感覚)ということです。
きちんとした言い方をすれば「Bb管よりも完全4度上の音が出る」んです。


この楽器の調性をEbからDに替える時は、ピッコロトランペットのようにチューニング管を伸び縮みさせて変えるのではなく、ベル、トリガー部分の管を取り替えることによって変化させます(そうでない楽器もあります)。


ベル部分が取れるというのが他のトランペットに無いことなのでちょっと面白いですよね。


先程言ったように自分はここ最近使うことがありませんが、良く使う人もいたりします。
どんな時に使われる楽器なのかと言うと、トランペット協奏曲を演奏する時なんですね。


《トランペット協奏曲》
協奏曲(コンチェルトとも言います)というのは、何か特定の楽器がオーケストラの伴奏でソロを演奏する形態の作品を指します。トランペットに限らず、木管楽器や弦楽器、珍しいところではティンパニの協奏曲というのもあります。

ではトランペット協奏曲という作品はどれでもEb-D管を使うかと言うと、もちろんそうではありません。

代表的なのはハイドン(フランツ・ヨーゼフ・ハイドン 1732-1809)という作曲家の作品です。
この作品はそもそもEs dur(変ホ長調)で書かれているため、Eb管で演奏するのに非常に適しているんです。
Es durの曲をEb管で吹くのですから、要するに調号が何も無い状態で吹けるということなんで、イメージすると吹きやすいのもわかるのではないでしょうか。

他にも、ネルーダという作曲家のトランペット協奏曲も同じくEs durなので、普通はEb管で演奏します。

また、ハイドンやネルーダ以外にフンメルという作曲家のトランペット協奏曲もEb管を使って演奏することが多いのですが…この作品に関しては後述します。


これらの協奏曲はどれも非常に有名な作品で、音大生くらいになると一度は吹く機会(吹かなければいけない機会?)があります。CDも沢山出ていますから、ぜひ聴いてみて下さい。


《バロック音楽》
前回のピッコロトランペットもバロック時代の音楽を演奏する時によく使われますが、Eb-D管トランペットもD管にすることで同じように多く使われます。
というのも、これも調性が関係していてトランペットの出てくるバロック作品はほとんどがD durなので(前回記事参照)、D管で演奏するには適しているからなんです。

また、バロック作品もオーケストラではトランペットは2パート、場合によっては3パート必要になってくるので、1stがピッコロでその下のパートはD管で演奏することがよくあります。ピッコロトランペットと音を合わせる時、D管のサウンドはとても合わせやすいんです。


《フンメル/トランペット協奏曲》
さて、先程少し触れたフンメルという人のトランペット協奏曲なんですが、この作品Es durで演奏されることがとても多いので、その場合はハイドンと同じようにEb管で吹くことができるのですが、実はフンメル自身はE dur(ホ長調)で書いたんです。

E durというのは、実音の調でシャープが4つ付きます。

シャープ4つの調をC管で吹くと、もちろんシャープ4つ。
Bb管で吹いたらシャープ6つ。


ああ吹きにくい。


ということで、作品の難度からしても早いパッセージや音階、跳躍などが多いこの曲は、C管やBb管ではちょっと大変すぎます。


そこで使われるのが「E管トランペット」という楽器です。

実際にはこれもコンビネーショントランペットで、ベルなどを交換できるEb-E管です。


はっきり言ってこのE管トランペットはフンメルを原調で演奏するためだけに使われる楽器です。

自分も1,2度くらいしか吹いたことありませんが、なんだか不思議な楽器でした。
ピッチをつかむのが難しかったです。


《オーケストラ作品》
バロック時代以外のオーケストラ作品でもたまに使われることがあります。
ただ、この場合は通例として非常に音域の高いパッセージを演奏する場合に限り持ち替えるので、奏者の判断によってはずっとC管だけで演奏することもあります。

バルトーク作曲の「管弦楽のための協奏曲」などで使われることがあります。


《トランペットアンサンブル》
トランペットアンサンブルと言っても、よくある4重奏、5重奏のことではなく、自分が通っていた東京音楽大学のトランペット専攻生による自主公演の話なんですが、このコンサート、メインプログラムとして専攻生全員による演奏があるんですね。

今でこそ東京音大のトランペット専攻生は沢山いるんですが自分が学生だった当時は1学年5〜7人という感じでした。ですので全員でも30名前後。それにしたってトランペットだけで30人が一斉に演奏するのは結構な人数ですよね。


トランペット30重奏曲なんてものはありませんから、いつもオーケストラの作品を独自に編曲していて、記憶の強いところではリムスキー・コルサコフ作曲の「スペイン奇想曲」や、ボロディン作曲の「だったん人の踊り」などをやりました。

もちろん、打楽器や少人数のトロンボーン、テューバなどに協力をしてもらっての演奏なのですが、オーケストラ作品をトランペットだけで演奏するというのは、要するにヴァイオリンも木管楽器も全部吹くことになります。

想像以上のテクニックが必要になりますし(トランペットらしからぬパッセージを演奏するのは結構大変)、何よりもとほんど同じ音域しか持っていないトランペットに幅広いオーケストラの音域をカバーしての演奏しなければいけないというのはとっても大変です。

そこで、音色の変化を使った編曲になってくるわけで、大学にあるトランペットというトランペットをあるだけ出してきて、ピッコロ、Eb-D管、C管、Bb管、コルネット、フリューゲルホルンをそれぞれ2,3パートに分けた編成で演奏していました。

自分は3年生の時にEb-D管を、4年生の時にはピッコロを担当していて、特殊楽器を吹く経験が沢山できましたが、まあ今思い出してもキツかったなあと(笑)


若さってすげーな、なんて思ってみたり。

だって、コンサートの前半は普通の少人数アンサンブルをさんざんやったあげく、この大編成アンサンブルをやってアンコールでも吹いて。。。って本当にキツいですよ。


今やれって言われても無理なんじゃないかな。。。。わかんないけど。


この時の楽器運搬もさることながら、舞台袖の楽器の数といったらハンパないです。どれが誰の楽器だかマウスピースだかわかんなくなっちゃうくらいですから。


まあ、楽しかった思い出です。余談でした。



ということで3回に渡っていろいろなトランペットを紹介してみました。
C管やピッコロ、Eb-D管を吹いたことがない方もいらっしゃると思いますが、ぜひ機会があったら吹いてみて下さいね。

それでは今週はこのへんで!


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at 13:41, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール

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いろいろなトランペット 2(ピッコロトランペット)


















みなさんこんにちは!

前回よりいろいろなトランペットについて解説しています。今回はその続き。


《ピッコロトランペット》

ピッコロトランペット


みなさんはピッコロトランペットを吹いたことがありますか?
楽器屋さんに行けば結構普通に置いてあるので見たことはあるかと思いますが、吹奏楽をやっている方にはあまり縁のない楽器かもしれません。


《バロック音楽》
というのもピッコロトランペットは主にバロック時代というバッハやヘンデルといった作曲家が活躍していた今の音楽のベーシックな部分が確立された時代の作品を演奏会する時に多く使われるからです。

その当時のトランペットというのは「バロックトランペット」と言われる今の楽器とは随分と違う形で、ピストンやロータリーバルブのないただ管を曲げただけのものなんです。

ですから、演奏するには基本的に倍音だけで何とかしなければなりません。倍音というのは同じフィンガリングで出せる音のグループのことです。

皆さんも吹いているピストンのトランペットも同じなのですが、ピストンを押さないで音を出すと、Bbの次は5度上のFという具合に低音域はかなり音程が広いですよね。

でも高音域に行けば行くほど倍音は狭くなります。
いわゆるHigh Bb周辺になれば、もう倍音はとなりの音だったりしますからピストンを使わなくてもいろいろなメロディを吹くことも結構できますよね。

バロックトランペットも構造がほぼ同じと考えると、この時代の作曲家がトランペットにメロディを吹かせようとしたらかなりの高音域にせざるをえなくなります(実際は現代楽器とは出せる音域が違うので全く同じ構造ではありません)。

ですので、当時の作品を現代楽器で演奏する時、普通のトランペットで吹くには音が高くてかなり大変なことになってしまいます。

そこでこの時代の作品に多く使われるのが、普通のトランペットのオクターブ上から音が出せるピッコロトランペット、ということなんですね。

学校の音楽の授業ではバロック時代の金管楽器が活躍する作品をほとんど取り上げないので知らない方もいるかもしれませんが、実は「トランペットの黄金期」と呼ばれるほど大活躍した時代なんです。

バッハの宗教曲やヘンデルのオラトリオ、特に「王宮の花火の音楽」という作品に至っては管打楽器だけの大オーケストラの編成(吹奏楽は、もうこの時代からあったんです!)で書かれています。

また、テレマンと言う作曲家は、管楽器の作品を多く書いていて、トランペットにも協奏曲など、名曲がいくつもあります。

他にもこの時代のトランペットのための作品や、オーケストラ作品の中に出てくるトランペットは本当に花形の楽器として扱われることが多いんです。

興味があったらバロック時代の音楽、聴いてみてください。


《ピッコロトランペットの調性》
ピッコロトランペットは普通、Bb管かA管でできています。
ただ、普通のトランペットと違うのは「ひとつの楽器で調性を変えられる」という点です。

写真を見てください。

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上がBb管の状態で、下がA管の状態です。
普通のトランペットと違ってマウスピースを付けるすぐ近くにピッチを調整するシステムがあって、この管を短くすればBb管、長く伸ばせばA管になります。

自分が持っているピッコロトランペットはシルキーというアメリカのメーカーで、上記の変化で調性を変化させるのですが、Bb管用の管、A管用の管の2つが別々にあって、取り替える方法の楽器もあります。


《クリスマスオラトリオ》
自分が最初にピッコロトランペットを本番で吹いたのは大学1年の時の「クリスマスオラトリオ」というバッハの作品でした。

声楽科の有志が集まって学内でやったコンサートだったと思いますが、トランペット科の先輩がみんな参加したがらなくて最終的に1年の自分に回ってきちゃったんです。

クリスマスオラトリオという作品がどんなものかもよくわからずに安請け合いしちゃったんですが、とりあえずこの曲、トランペットがかなり重要で、度々ソロが出てくるんです。まあ、それも後からわかったことなんですけどね。

もちろんピッコロトランペットで吹くんですが、この当時、A管というシステムが理解できずに、より身近だったBb管で吹いてたんです。

でもバロック音楽でトランペットが出てくる時というのはほとんどD durで、この作品もトランペットが出てくる曲はそうでした。

読み替えについてはここでは割愛しますが、ともかくBb管で吹くとシャープ4つ、A管で吹けばフラット1つの運指になります。
これだけでも吹きやすさにかなりの違いがあるのはわかってもらえるかと思いますが、まあ当時の自分にはわからなかったんですね。

誰か教えてくれればよかったのに…

なんて人まかせなこと言わないで教われ、って感じですよね。
とにかく当時は全然知識がなかったんです。

あ、もちろんピッコロトランペットなんてそれまでちゃんと吹いたことがありませんでしたから、めっちゃくちゃ下手でしたよ(笑)


《現代作品でのピッコロトランペット》
バロック以外でもピッコロトランペットはもちろん使われます。特にオーケストラの作品にはたびたび出てきます。

例えば有名なところでは、ラヴェル作曲の「ボレロ」とか、ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)の「展覧会の絵」だったり。

これらの作品では、単に「高い音が欲しいから」というだけでなく「ピッコロトランペットというサウンドが欲しい」という理由のほうが強いかもしれません。
特に「展覧会の絵」でピッコロトランペットを使う「サミュエルゴールデンベルクとシュミイレ」という曲では、貧乏人のみじめなキャラクターをピッコロトランペットにストレートミュートを付けて演奏させるなんて発想は、さすがラヴェルだなと思いますね。

ちなみに吹奏楽のオリジナル作品にもピッコロトランペットで吹くよう、指定されているものもあります。


《高い音が出るだけのトランペット?》
よく勘違いしている人が多いのですが、ピッコロトランペットは「高い音を出すための楽器」ではありません。
もちろん、高音域を効果的に出すためにピッコロトランペットを使うこともありますが、オーケストラでも吹奏楽でも、「この箇所は普通のトランペットじゃキツイからピッコロトランペットに持ち替えよう」という理由で使うことはまずありません。

それは先程書いたようにピッコロトランペットは非常に独特なサウンドを持っているからです。

また、ピッコロトランペットを使ったからと言って高音域が楽に出せるわけではありません。
Bb管やC管でも高音域がきちんと出せなければピッコロトランペットを吹くことはできません。

結局のところ、ピッコロトランペットというのはあくまでも「持ち替え楽器」ですから(ピッコロトランペット奏者という職業を聞いたことがありません)、どんなトランペットでも広い音域をしっかりと良い音で吹けるようにならなければいけない、ということですね。


もし今後ピッコロトランペットを吹く機会があったら、「特別な楽器だ!」と意識することなく、いつもの感覚を決して忘れずに吹くようにしてください。
そしてピッコロトランペットはただの高い音が出る楽器と思わず、ピッコロトランペットの良い音とはどんな音なのか、CDやコンサートをぜひ聴いて研究してください。

特にモーリスアンドレの演奏は絶対に聴くべき!


それではまた来週!


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いろいろなトランペット 1(C管トランペット)


















みなさんこんにちは!

前回までドイツ音名について解説してきましたが、理解できたでしょうか?
ちょっと難しいかもしれませんが、結局のところ「慣れ」の部分が大きいので、ぜひ少しずつでも良いので覚えていって下さい。
使わなければ覚えることもできませんからね。


さて、その前回の記事でトランペットにはBb管以外にもある、ということを少し触れましたので、そのことを書いてみようと思います。


《色々なトランペット》
トランペットと言ってもBb管以外に本当に様々な種類があります(今回の音名は全て英語表記で書きます)。
楽器屋さんに行った事がある方なら多分それらのいくつかを実際に目にしたことがあるかと思います。

例えばC管トランペットがその中でも一番メジャーでしょう。他にもEb管、D管、A管など調の事なるトランペットの他、ピッコロトランペットや、珍しい物ではアイーダトランペット、バストランペット(トロンボーン奏者が演奏することが普通)といったものまであります。

今回はその中でも比較的多く使われる楽器について書いてみます。

ちなみに、トランペット奏者が吹くコルネットやフリューゲルホルンについてはまた後日書いてみようと思います。


《C管トランペット》
見た目はほとんどのBb管と変わらないC管は大概、メーカーは同じモデルを同時に発売するほどメジャーな楽器です。

ちょっと比較してみましょう。


 20100629.jpg

上がBb管、下がC管です。汚くてごめんなさい。
ちょうど自分が持っているBb管とC管は同じBach(バック)というメーカーですので、デザインが同じです。


見た目の違いと言えば、マウスパイプの長さ(チューニングスライド)ですよね。


管楽器というのは管の長さが短かくなれば出る音は高くなります。
フルートとピッコロの関係を考えればわかりやすいでしょう。


写真を比較してみるとC管のほうがBb管より少し短いので出る音は高くなり、それがちょうど長2度(半音+半音)上の音が出る長さになっています。

ですから、いつもBb管で吹いているBb durの運指をC管で吹くとC durになります。


これが何の訳に立つかというと、前回の記事でも触れた「読み替え(移調)」がしやすくなる、ということなんです。


楽譜の読み替えというのは吹奏楽ではまず出てきませんが、オーケストラの楽譜ではあたりまえのように様々な読み替えをしなければなりません(前回の記事参照)。

もちろんBb管で読み替えをする方も沢山いますし、可能ですが、やはりオーケストラはC管で吹くという方のほうが圧倒的に多いです。

逆にBb管でないと出せない低い音域を求められる作品(ビゼー作曲「カルメン」やマーラー作曲の交響曲の下の方のパートなど)もありますから、Bb管でも移調、読み替えができるのが本当はベストですね。


ここでは詳しく書きませんが例えば、in Aの楽譜をBb管で吹こうとするとシャープ5つ追加されてしまいます(半音下げて読むため)。この状態で臨時記号が山ほど出てくると、やれダブルシャープだのナチュラルだのと慣れてなければかなり大変です。

C管のほうが楽、ということです。


音大生やプロの人もほぼ全員、最初はBb管から始めています。
ではいつC管を手にするかと言うと、ほとんどは大学に入ってオーケストラの授業があるから買うというパターンだと思います。


自分もそうでした。確か、大学1年生の終わり頃に初めて自分のC管を手にした覚えがあります。


オーケストラの授業が始まる1年くらい前(東京音大では管楽器専攻生は3年からオーケストラの授業がありました。今はどうかわかりませんが)に読み替えに慣れておこうと思い、買った(いや、親に買ってもらったんだった(笑))んです。

で、オーケストラスタディという様々なオーケストラのトランペットが目立つ部分だけをピックアップされた本を使って、とにかく読み替えができるように練習していました。

でも、オーケストラの知識が全然なかったので、例えばヘンデルの「メサイア」のソロとか、バッハの作品をC管でひたすら吹いていて


「何てキツイ曲なんだ!ってか高すぎて音出ないし!」


なんて言ってましたね(笑)誰か教えてくれればよかったのに…

本当はピッコロトランペットで演奏する曲なんです。まあピッコロで吹いたってキツイものは変わりないんですが。
ピッコロトランペットについては次回詳しく書きますね。


読み替えがしやすいC管トランペット、音色に関して一般的にBb管よりも音が細い、なんてよく言われます。
確かにそれは感じるのですが、言うほど大差があるようには自分には思えません。
太い音をC管で出す人も沢山…というかプロのオケ吹きはみんな音太いですし。

また、これも一般的にBb管よりピッチが不安定とも言われていますが、乱暴な言い方をしてしまうとそう言う人はただC管に慣れてないだけなんじゃないかと思うんです。音大生の頃によく耳にした言葉なので。


ただ、五線の上のE音やEb音に感しては、楽器によって多少不安定かもしれません。
自分の楽器がもれなくそれで、ピッチが低くなってしまうんです。そのため、E音は1,2の運指、Ebは2,3の運指でそれぞれ吹いています。

Bb管の下のH音みたいなもので、トリガーを使って特定の音のピッチを修正するようなものです。

でも基本はBb管と何ら変わるものでもありませんから、あまり考え過ぎないのが一番でしょう。


ということで、長くなってしまったので次回もこの続きを書いていこうといこうと思います。
吹奏楽をやっている方にとってはあまり面白くないかもしれませんが、知識として持っていればいつか役立つかもしれませんのでぜひ引き続き読んでみてください!


それではまた来週!



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楽器を持って移動する時


















みなさんこんにちは!

先日、音楽教室の生徒さんから所属している吹奏楽部の金管楽器がひどくボコボコになってる話を聞きました。


※この写真は著作権フリーのサイトからもらったものですが、見事な凹みっぷりですね。


今思えば自分も中学校で初めてトランペットを持たせてもらったそれは、本当にひどいありさまで、トリガーが動かないなんて序の口、あらゆるところが凹んでいて、音を出せていたのが不思議なくらいでしたね。

トランペットはまだマシなほうで、トロンボーンのスライドは力をかけないと途中から動かず、ホルンとテューバなんて、鈍器として使ったんじゃないかと思うくらい大きな凹みがあったのを覚えています。


何をどうしたらここまでの惨状になるのか。何年もいろんな人が使ってきたから、というのは理由になりません。

みなさんの楽器や、部活にある学校の備品楽器は今どんな感じですか?
やはり凹んでいたりキズだらけだったりしますか?


楽器は過剰なくらい丁寧に扱ってあたりまえのものです。一度凹んでしまった場所は楽器屋さんに修理してもらえば見た目は直るかもしれませんが、金属は一度変形したら厚みは元には戻らないのでそれまでのパフォーマンスよりも絶対に低下してしまうんです。

ということで前置きが長くなりましたが、今回はこうならないためにも楽器の扱い方、中でも持ち運ぶ時の注意点について書いてみようと思います。


《楽器を持って移動をする時》
練習中でも本番でも、吹く場所を移動しなければならない時って結構多いですよね。
例えばウォームアップをした後にパート練習やセクション練習、合奏のために違う部屋や場所に移動するかもしれません。
本番の時でも例えばホールなんかでは楽屋という控え室で楽器を出して準備したら、舞台に移動することになります。

そんな時、みなさんは楽器をどうやって持ち歩いていますか?楽器をそのまま持ってウロウロしたりしませんか?

結論から言うと、楽器を持って移動する時は、可能な限りケースに入れて持ち歩くようにして下さい。そしてそれが習慣になるよう心がけて下さい。

例えばみなさんもカバンを持って移動をすることが多いかと思います。その時、カバンをどこにも接触させないで動き回ることがとても難しいのはわかると思います。移動をしている時というのは、自分がどれだけ注意していても、誰かがどこから現れてぶつかってくるかわかりませんし、思わぬ場所で物や扉と接触してしまうかもしれません。

そう考えると合奏の準備などで大勢の人間がイスや譜面台を移動している中、素のままの楽器をどこにも触れず守るなんて本当に難しく、危険なことと言えます。

「そんなことわかってるし!そんなに慎重にならなくても気をつけてれば別に大丈夫じゃない?」

とか思った方、これから世にも恐ろしい実体験をお話しようと思います。覚悟して聞いてください。


《本番直前の事故》
音楽大学の学生だったときの話です。その日は室内楽(アンサンブル)の試験当日で、本番直前にメンバーと一緒に最終リハーサルをしていました。
リハーサルも終わり、じゃあ試験会場に行くぞ!と意気揚々と歩き出した瞬間、目の前にあった階段につまずきました。


はい、このとき、楽器を素のままで持ち歩いていましたよ。ここからですよ。耳の穴かっぽじって良く聞いて!


...転ぶ時って反射的に手が前に出るじゃないですか。

その時もやはりそうなったんですが、このとき、手にトランペットを持っていましたから...


もうわかりますよね。自分の体重ほとんどをトランペットにかけてしまったんです。しかも階段というギザギザした場所に。


ぐにゅううううう〜

金属とは思えない柔らかい感触をお腹に感じました。



ベルがかなり曲がりました。正面に向かって構えると、もれなく上手(かみて=ステージからみて左側)の方に音がよく届く。いや、ベルが曲がっているので、ちゃんと音が鳴ってくれません。ピッチが高くなりました。


このとき、試験直前。楽器屋さんで直してもらうとかもう無理。何かケアをしている場合でもない。代わりの楽器を使うという手もあったのですが、気が動転してそのまま試験会場へ。

ピッチがものすごく高い!)そして息が流れない。苦しい。なんだこの楽器。


何よりも精神的ダメージがすごかったんですよね。演奏に集中できない。

こんなんで良い演奏ができるわけがありません。一緒にアンサンブルをしていた人たちに迷惑かけてしまいました。


めでたしめでたし、じゃなくて。「おしまい」いろんな意味でね!



さて、もしもみなさんが本番直前にこんなことが起こってしまったらどうですか?
考えるのも恐ろしい。

そして、こんな最悪な事態にならないためにはどうすれば良かったんだと思いますか?


簡単ですよね。楽器ケースに入れて持ち運べば良いだけの話。


トランペットって、金属だから固そうに見えますが、薄いのでかなりヤワです。ちょっとぶつけただけで簡単にベコっと凹んでしまいます。そしてそれだけで楽器の質は全然変わってしまいます。

ですから、とにかく楽器を持って移動をする時は可能な限りケースに入れて下さい。ケースに楽器を入れるなんて一瞬のことですよね。


《変な持ち方》
たまに見かけるんですが、移動する時、ベルの付け根、カーブしているところに腕を通して買い物かごを持つ時のように持っている人がいます。

パート練習をどこかの教室でやっていて、その後合奏だからと移動するとき、楽器、譜面、譜面台、その他もろもろをいっぺんに持ち運ぼうとしているシーンで大変よく見かけます。


絶対ダメです。


さっきのアンサンブル直前の自爆話を読んでもらえればわかりますよね。




《ホールでの本番時》
みなさんはあまりコンサートホールでの本番というのが少ないかもしれませんが、僕が舞台に上がるまでの間どんな感じで楽器を管理しているかを書いてみます。

ホールに着くと「楽屋口」というスタッフ入り口から入館することになり、そのままとりあえず楽屋へ入ります。
楽屋というのは出演者控え室のことで、ここで着替えたりごはんを食べたりダラダラしたり音出ししたりするんですが、最終リハーサルや本番前になると楽器を持って(もちろんケースに入れて!)舞台袖まで移動します。

舞台袖には余っているイスが沢山余ってたりするので、よさげな場所(スタッフさんや他の出演者に邪魔にならない場所、人があまり頻繁に行き来しない安全な場所)にイスを置いて自分のテリトリーを確保します。

そこで楽器を出して軽く音出しをしてから舞台へ移動します(本番なら素のままで。リハーサル時はこの時も楽器ケースに入れて)。舞台袖って反響板を挟んですぐにお客さんがいますが、結構普通に音出ししているんです。

ほとんどの人がこんな感じでホールの中を使っています。楽器を大切にするという気持ちはみなさん同じですからね。
楽器を素のまま持ってそこらじゅうウロウロすることはほとんどないのです。



ということで今回は楽器を移動する時の注意点について書いてみました。
楽器は本当に高価なものですし、電化製品のように修理すれば完全復活するものではありません。
ですから大切にしようと常に心がけて扱うようにして下さいね。

学校などから楽器を借りて使っている方は、今後も沢山の後輩たちが使い続けていくんだということも忘れないで下さい。


それではまた来週!



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at 09:54, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール

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