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長期間楽器が吹けない時








みなさんこんにちは!

以前より記事の上に「ご意見募集」のリンクを貼っています。ありがたいことにいくつか投稿して頂きましたので、ひとつずつ回答できる範囲で1つの質問に対して1つの記事で書かせて頂こうと思います。

今回は時期的にもみなさんに当てはまりそうなのでこちらのご質問を。

=======================
最近、学校の行事などで連休が続いていてトランペットが吹けない環境にあります(うちの部活は持ち出しダメなんです)。
唇がだれないように、家で何かできる方法があったら教えてください。
=======================


はいはいさん から投稿して頂きました。ありがとうございます。

過去に「1日吹かないと3日戻る?」という記事を書いたことがあります。
みなさんも一度は耳にした言葉ではないでしょうか。

詳しくは記事を読んでもらえればと思いますが、実際こんなことがあるはずがありません、要するにこれは「練習をサボらせないための脅し文句」だと思って下さい。
だからと言ってやはり何日も吹かなかったり、練習をちょいちょい休んでしまったりすることは良いことだとは思いません。できるのであれば毎日コンスタントに行うことが最適です。
ただ、もっと大切なことは「きちんと目的を持って練習をすること」であって、ただ何となくダラダラとラッパを吹いていることは決して「練習」とは言えず、こちらのほうがよっぽど重要なことだと思います。

意味のある練習を限られた時間内で行い、必ず結果を求めていく。

例え練習時間が1時間しかなくても実のある内容をするようにしましょうね。


さて、ご質問の内容ですが、はいはいさんは部活動の楽器を借りて演奏しているので、長期休暇の時には手元にトランペットがない状態とのこと。この文章だけだと詳しいことはわからないのですが、いくつか提案してみたいと思います。

■マウスピースだけの練習、呼吸の練習は毎日欠かさないようにする(楽器を吹く感覚を常に取り戻しやすい状態にしておく)
■安くていいのでトランペットを手に入れる
■練習を放棄する(他のことをする)


このあたりでしょうか。ひとつずつ書いてみます。


《楽器を吹く感覚を取り戻しやすくしておく》
まず最初に書いた、マウスピースと呼吸の練習ですが、多分ここで書かなくてもやってるんじゃないかと思います。せめてマウスピースだけでも吹いておこう、という気持ちは質問の文章からも感じられます。
ただ、ここで大切なのは「マウスピースと楽器を吹く感覚はまったく違うもの」ということを忘れないようにすること。

過去に「ウォームアップ」について詳しく解説した時にも書きましたがマウスピースの管の長さと楽器の管の長さはあまりにも違いすぎます。ですから、マウスピースだけで音を出す時、まるで楽器を吹いているかのように息を入れたりタンギングの練習をしたりすることは良い練習とは言えません。

空気の抵抗が全然違うので楽器を吹いた時とのギャップがあるんです。

マウスピースだけで練習する時には「力まず、無駄なプレスをしないでも心地よく反応する唇(バズィングの反応を良くする)」を感覚的に得られる、という目的を持っていることが望ましいです。ベンディング練習で唇の柔軟性を高めるのも良いと思います
タンギング練習はマウスピースで行うものではありません。なぜならタンギングは空気の流れがあってこそ行えるものなので、トランペットを吹いている空気の抵抗感がないマウスピースだけの時にタンギング練習をしてもそれが正しく反映できるとは思えないからです。

グイグイ息を入れて大きな音量で音階を吹くのは避けましょう。

トランペットは筋力が衰えるから思うように吹けなくなるのではなく、感覚が鈍るから吹けなくなるというほうが大きいんです。


呼吸だけの練習もしっかりできますよね。
楽器を吹いて練習をしている時というのは、テクニカルなもの、楽曲をきちんと吹けるように楽譜を見て練習する、なんてことがどうしても優先されてしまいます。
ですから、この機会に楽器を演奏するための正しい呼吸の仕方だけに絞って練習してみてはいかがでしょうか。
目指すところは、部活が再開した時に無意識に質のいい呼吸ができていることです。

呼吸が変われば音色もコントロールも変わります。管楽器にとって呼吸は何よりも大切なことです。


《楽器を手に入れてしまう》
「それができるんだったら最初からしてるし!」と怒られてしまいそうですが。。。
でも、根本的に解決するなら本来はこの方法しかないと思います。ちょっと贅沢な話になってしまいますが練習用として安いもので良いと思います。
3万円台で買える新品もありますし、中古で探せば良い物が見つかるかもしれません。
この機会にちょっと良い自分の楽器を手に入れるチャンスかもしれませんし。

部活が休みの時に吹けないのがとても不自由に感じるとか、もっと練習をしっかりやりたい!ずっとトランペットを吹いていきたい!という気持ちを伝えられれば親御さんも理解してもらえるかもしれません(学校の先生を説得して持ち帰らせてもらうようにお願いするのも手段ですよね)。

もし楽器を手に入れられることにになっても、家では吹けないという方も多く、練習場所に困るかもしれませんね。
地域によっても違うと思いますが、公共施設には音楽の練習室があります。専門のレンタルスタジオ(ロックバンドの練習スタジオなど)もありますが、そういったところは場所を貸すことが商売なので決して料金は安くありませんが調べてみる価値はあると思います。また、最近ではカラオケボックスでも音出しをさせてくれるところも多いようです(自分が学生の頃は楽器練習NGでした。カラオケブームで儲かってたからだと思いますが)。
僕が講師をしているプレスト音楽教室もスタジオレンタルを行っていますのでお近くでしたら使ってやって下さい。

外で吹くのも良いと思いますが季節や環境によっては難しいでしょう。楽器にとっても外で吹くというのはダメージが大きいのでおすすめはしません。
ただ、プラクティスミュートを使って家で練習し続けるよりは良いと思います。

プラクティスミュートをおすすめできない理由は過去の記事「呼吸9」に書いてあります。


《練習できないなら無理してやらない》
練習できない時期は、もう仕方がないと割り切ることも方法のひとつです。

練習ができない!というのは「部活が再開した時に下手になってたらどうしよう」という精神的な不安から来るものが大きいです。

ですが楽器が手元にない、音を出せる環境が整っていない、というストレスを抱えるくらいなら、他の角度からレベルアップを図るのも悪くないと思いませんか?

トランペットを上達するために一番大切なことが練習を積み重ねていくことなのは言うまでもありません。
でも、極端な話、日の光も入らない地下室で毎日何十時間もトランペットを吹き続けても、上達するのはテクニックだけだと思います。そこには「音楽」がありません。

トランペットを上達するというのは、単に上手に吹くことが目的ではなく、音楽を聴いてもらう人に届ける、自分の気持ちを音楽で表現することなのですから、練習と同じくらい心を豊かにすることが非常に大切です。
また、知識をしっかり持つことも大切です。例えば楽譜を読む知識、沢山の楽曲を知ることなど。

部活が忙しい時は、どうしても楽器を吹くことばかりに時間をとられてしまいますから、楽器が吹けない時には違うアプローチで上達していくようにすれば良いのではないかと思います。


《様々な角度から音楽の上達を図る》
言い換えれば「芸術的センス」「音楽的知識」を高める時間にする、ということ。

 ■この時期は特にコンサートが多ので、ジャンル、楽器など問わず片っ端から行ってみて下さい。
 ■美術館へ沢山行ってみて下さい。
 ■映画や演劇、落語などを観に行って下さい。
 ■CDやDVDを沢山視聴して下さい。
 ■音楽に限らず沢山の本、小説や美術書、写真集、絵本に出会って下さい。
 ■楽典の勉強をしてみて下さい。
 ■楽器屋さんに行ってみて下さい。
 ■ピアノやキーボードなど、他の楽器を演奏して下さい。

これらのすべては自分の心が成長するきっかけになり、直接音楽(トランペット)に影響します。
表現力やその方法を知る良い機会です。
イメージの引き出しを増やすことができます。

楽譜屋さんに行くこともオススメです。いろんな楽譜を見て「これ吹いてみたい!」と思ったものを手に入れましょう。
部活が始まったら(楽器が吹ける環境になったら)この曲吹くぞ!という気持ちは、良い方向でのストレス(期待感)を持つことになり、楽器を吹く意欲を強くさせます。



トランペットの練習を再開した時に、多少のブランクはあるかもしれません。ですが、毎日コンディションを整えるようにウォームアップをしっかりと行い、基礎練習に力を入れていけば感覚を取り戻すのにそんなに時間はかからないと思います。
部活再開直後にいきなりキツい曲を練習するとか、いきなり合奏するというのはおすすめできません。


長期休暇の間に蓄えた「芸術的センス」「練習意欲」「体の使い方(マウスピース練習、呼吸等)」を部活再開時に発揮できるようにするんだ!という気持ちで、トランペットが吹けない辛さやストレスはあるかと思いますが、もう割り切ってしまって、それを楽しみにできるように変換することも大切ではないでしょうか。


ということで、いろんな提案をしてみましたが、できる範囲で構いませんのでぜひ実践してみて下さい。


それでは今年はこれで終了です。次回はお正月!年中無休で更新しますよ!
楽しいクリスマスを!
良いお年を!


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at 14:44, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方

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スランプ








みなさんこんにちは!

ちょうど一年前くらい前に「調子が悪い時1」「調子が悪い時2」という記事を書きました。
その記事では、どちらかと言うと毎日の練習の中で調子が悪くならないようにするためにはどういうことが必要なのかという予防的な視点で書いています。今回は補足的な内容も含めて、もし調子が悪くなってしまった時の対処法や考え方について書いてみようと思います。


今回の記事が解決法のすべてではもちろんないですし、そもそも解決しないかもしれません。ひとつのヒントだと思って読んでもらえればと思います。


《道に迷っている状態と考える》
実際、自分自身もいつでも調子が良いわけではありません。時には結構長い期間に渡って自分の吹き方に納得がいかず、イライラしていることもあります。いわゆるスランプ状態です。

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そんな時は、こう考えることにしています。

今、自分は(トランペットを吹くことについて)道に迷っているのだ、と。

いつも通っている道を歩いていて、ちょっとした拍子にひとつ角を曲がるのを間違えてしまったためにそこがどこだかわからなくなる。さらにウロウロしているうちにますます知らないところへ進んでしまって、いつも通っていた道がどこにあったのかわからなくなってしまう。そんな状態。

でもこの時って、もう二度と今までの道に戻ってこられないのではありません。ウロウロしていたら突然見覚えのあるところに出ることもありますし、何かのきっかけで戻る道を思い出すかもしれません。ただの遠回りをしているに過ぎないのです。道はどこにでも続いているのだから最悪な状態だと悲観的にならないこと。立ち止まってはいけない、ということ。

そして道に迷ってしまうことは、見方を変えれば今まで知らなかった景色に出会えることでもあります。いつもの道を歩いているだけでは決して知ることができなかった経験ができるのだし、そしてこの道は危険な道なんだ、最初の間違えた角は行ってはいけなかったんだという知識を得ることにもつながります。
書いてて思ったけど、R.シュトラウスの「アルプス交響曲」みたいですねこれ。

悲観的になっていたり、ただ焦っているのではなく、この経験を無駄な時間と考えず、良い勉強をさせてもらっているのだと前向きに考えることで冷静になれると思います。


《調子が悪い時の解決策》
先程も書きましたがこれはあくまでも解決策のひとつですから、実践しても効果がないかもしれません。ひとつのヒントだと思って読んで下さいね。また、「調子が悪い時3」の記事では今回とは違った角度で解決策などを書いています。そちらもぜひ読んでみて下さい。

調子が悪い時というのは大概「ひとつのことにこだわりすぎている」可能性が高いんです。

一番多いのは「アンブシュア」について考えすぎていてわけわかんなくなってる時。

もっとピンポイントで言えば「口の形の作り方」について考えすぎてしまっている時が一番道に迷いやすい。
何かちょっとしたきっかけで今までどうやって口の周りを使って(作って)いたのかわからなくなる。そこでああだこうだと試行錯誤を繰り返した結果、本格的に吹き方がわからなくなってしまうという状態。

この時、ほとんどの人は口の形、アンブシュアを取り戻そうをいろんな力を加えていきます。

過去の記事でも何度か書きましたが、この楽器から音を出そうとした時に「力を加えていく」方法を取ってしまうのは(たとえそれが無意識だとしても)逆効果になることがとても多いんです。
力を加えるのではなく、一度リセットをして「最低限」を見つけることが大切です。ですからアンブシュアについてものすごくシンプルに言えば「上下の唇が接近すれば振動する」ということ。ただこれだけなんです。上唇は上下することが難しいですから(頭蓋骨は体にくっついているから)、顎のほうにある下唇が上唇に接近していくことになります。

ここからスタートしなおしてみるほうが解決は早いです。


《すべてのバランスが大切》
道に迷った時は、様々な角度から解決策を得ることが大切で、例えば空を見れば何か目印があるかもしれません。太陽の位置で方角がわかるかもしれません。電信柱や掲示板にヒントがあるかもしれません。
それと同じように調子が悪い時には客観的に自分の体全体が今どうなっているのかを見つめ直すことが重要です。


■息が通過しなければアンブシュアの意味はありません。
息が通過する、と言ってもなんでも良いわけではありませんね。これから出そうとしている音の高さ、音量、音色、そういった全てのイメージができていなければアンブシュアがとても良い状態であっても、やみくもに息を楽器に押し込んでも解決しません。

呼吸が安定していなければ意味がありません。
アンブシュアのことばかり気にして、適当に息を入れて発音していては、良いアンブシュアであっても解決はしないでしょう。整った呼吸をして、的確な腹筋を使い、イメージ通りの息を安定させて楽器に流していく。管楽器は息の流れがあって初めて音になります。ここをあなどっていては何も解決しません。

姿勢が悪ければ意味がありません。
姿勢が悪いというのは見栄えが悪いだけではなく、肩や肘、それらが接続している鎖骨、鎖骨とつながっている胸骨などが上手に使えなくなることにつながります。上半身に力が入っていると、呼吸がスムーズに循環することができなくなりますし、筋力で楽器を支えようと無意識になっているとマウスピースの過剰なプレスや自分に合ったトランペットの構えた角度がわからなくなります。姿勢が悪いと解決しません。

■楽器のコンディションが悪ければ意味がありません。
まれにあるのですが、調子が悪いなー、なんでかなー?と思ってたら、ウォーターキイのコルクが欠けてて息漏れしてたとか、管の中がめちゃくちゃ汚れていたとか、自分の体にはまったく関係のない理由で今までのように吹けないなんてこともあります。メンテナンスが悪いことが原因だったりもします。

■マウスピースをプレスしすぎても意味がありません。
「音を出さなきゃ!」と意識しすぎると、だんだんと唇にプレスする力が強くなってしまいがちです。しかし、マウスピースを必要以上にプレスする行為は音色にもピッチにも、全てに悪影響を及ぼしてしまいます。唇が生き生きと振動させてあげられるプレスを意識なければ解決しません。

■口の中に意識が及ばなければ解決しません。
ここに着目していない奏者が非常に多いです。アンブシュアでもアパチュアでも、目に見えている「表面的な部分」だけ見ていては絶対に解決しません。
むしろ口の中、舌の位置や顎の使い方(下の歯と上の歯の距離など)、アパチュアの奥などの「目に見えない部分が目に見えている部分を作り出している」と思って下さい。舌の位置ひとつで顔の筋肉や筋、皮膚は動き、表情に影響を与えることができてしまうほどです。
トランペットから良い音を出すための良い口の中の状態を知らなければ解決しません。

■マウスピースを適当に唇に当てては意味がありません。
マウスピースの位置がわからなくなることも多々あります。それはアンブシュアと深く関係しています。
マウスピースの位置をいじればいじるほど道に迷ってしまう可能性が高くなります。
トランペットから良い音を出すための良い位置を知らなければ解決しません。


このように、調子が悪い原因というのは様々な場所が関係して起こっていると考えましょう。
そして大切なことは、どこか一つのバランスが悪いと連鎖的に奏法が崩れてしまう、ということです。
言い換えれば、全身が良いバランスになった瞬間、解決する可能性があるんです。

※過去の記事「調子が悪い時(補足)」で同じ内容で書いてありますが、少し掘り下げて書いてみました。

関連記事として「奏法を考える時間、音楽を感じる時間」も読んでみて下さい。



《調子が良い時をインプットしておく》
そのために大切なことは、「調子が良い時の状態をインプットしておく」ことです。

調子が良いからと言って調子に乗らないこと。シャレになってしまいましたがこれが大切。

調子が良い時というのは何も考えなくてもとても良く吹けてしまします。だから何も意識しない。
なのに調子が悪い時に限って「なんで調子悪いんだ?」といろいろと探りを入れてしまいます。

調子が良い時にも冷静になって「何で今調子が良いんだろう?」と振り返ってみて下さい。
先程書いたような体の使い方全般、それらを感覚的に覚えておけば、もし調子が悪くなってもどこへ戻っていけば良いのかという道しるべになってくれます。


《道に迷った経験を活かす》
最後に、今回調子が悪くなってしまったのは何がきっかけだったのかを思い出しておきましょう。

この角を曲がってしまったらまた同じように迷子になってしまう。と覚えておけばもう二度とそこは曲がりませんよね。


僕がよく陥ってしまうのが、レッスンで生徒の吹き方を真似してしまうことなんです。良い音を出す時とそうでない音が出る時というのは本当に紙一重。ちょっとプレスが強かったり、マウスピースを当てる角度(楽器を構える角度)が変わるだけで全然違うんですね。なので「キミが今吹いてる状態がコレ。」と真似しすぎて調子が悪くなってしまうことがあって、今はあまりやらないようにしてます。怖いから。


ということで、今回は調子が悪い時の考え方と対策について書いてみました。
参考になるかどうかはわかりませんが、焦ったり、深刻になりすぎないように、決してもう二度と調子が戻らないわけじゃないって言い聞かせて練習してみて下さいね。
文章中に過去の記事リンクも沢山貼りましたので、そちらもぜひ読んでみて下さい。

それではまた来週!


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at 15:56, 荻原明(おぎわらあきら), バテ・不調・緊張・ミス

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大音量で吹く練習








みなさんこんにちは!

このブログ記事にこれまで書いてきた内容のキーワードになる部分を抜粋してTwitter上でbotとして配信しているのですが、先日フォロワー数が1500人を突破しました!本当にありがとうございます。30分おきにツイートするよう設定しているのですが、そのほとんどのツイートをお気に入りやリツイートしてもらえて、きっとフォロワーさん以外の方にも見てもらえれるんだろなと思うと、とても嬉しいです。
新しく記事を書くたびにbotの内容も増やしていますので今後ともどうぞよろしくお願いします!
お友達やフォロワーさんにもぜひ宣伝して下さいね!部活や楽団の方々みなさんで見てもらえたらとても嬉しいです。

「ラッパの吹き方bot」について、詳しくはこちらの記事をご覧下さい。


さて、みなさんは合奏などをしている時に指揮者や先生から「もっと大きな音で!」と要求されたことはあるでしょうか。
もしくは後ろにいる打楽器や同じトランペットパートの人たちの音量にどうしてもかなわない、なんて経験はありますか?

自分ではかなり必死に、頑張って音を出しているのに楽器が答えてくれない。体力だけが消耗してますます音が出なくなり、あげくバテてしまって音をはずしたり出なかったり。。。

きっとだれでもそんな経験はあると思います。

実は過去に「トランペットを鳴らす、ということ」という記事を書いたことがあります。その記事では、トランペットを鳴らすというのは力をかけて吹くことではない、自分の体力を基準にして楽器を吹こうとしてはいけない、などといった「トランペットを効率良く演奏する方法」という解説をしました。

初めに書いておきますが今回の記事と「トランペットを鳴らす、ということ」の記事では矛盾しているんじゃないか?と思われてしまう内容になるのですが、とりあえず読んでみて下さい。


《大きな音を出す》
みなさんは練習時間の中でどのくらい大きな音量を出していますか?
練習環境は人それぞれですから、例えば音楽室や完全に防音された部屋で練習できるのであれば問題ありませんが、あまり大きな音を出すと警察が来てしまう(恐れがある)、苦情が来てしまう(恐れがある)、木管パートから白い目で見られる(恐れがある)などの心配事がある環境でしか練習できない人も中にはいるかもしれません。

しかし、周りの目を気にして合奏の時以外はほどほどな音量でいつも練習している、という方は毎日の練習の中で、おおっぴらに大音量を出せる環境をほんの数分でも良いのでぜひ確保して下さい。

例えば部活でトランペットを吹いている人でしたら、時間を決めてもいいかもしれません。全員で数分間だけ狂ったように大きな音を出す時間を確保するとか。
どうしてもそういう環境が確保できない方は、例えばベルに布を巻いたりして少しでも音量を抑えても良いかと思います。布団の中にベルを入れて吹くとか。ただしプラクティスミュートを付けて大きな音を出すのはおすすめしません。プラクティスミュートについては過去の記事で書いているので疑問に思うかたはそちらを読んでみて下さい。

1日吹かないと3日戻る?
呼吸 9

大きな音が出せる環境が確保できたら、例えば練習の最後の数分間、もうバカになっちゃったみたいに大音量を出してみて下さい。
この時、過去の記事に書いたような「楽器を鳴らす」だとか「リラックスする」だとかそんなことは全部忘れて構いません。
力がいくらかかってしまっても、何でもいいのでとにかくでっかい音を出す。できればいろんな音域で。
今練習している曲の中で音域の広いメロディがあったらそれでも良いと思いますし、なければ音階でもいいでしょう。
もうこれ以上出せない!という限界を数分続けて、それで一日の練習を終わりにしてもいいと思います。練習時間の間に行うのであれば、この大音量練習の後は充分な休憩時間を確保して下さい。

このブログではあまり言いそうにない乱暴な練習ではありますが、これって結構見落としがちで大切なところなんです。


《テレビの音量》
ところで、みなさんの家にあるテレビ、どのくらいの音量でいつも見ていますか?
Maxが100だとすればせいぜい20前後じゃないでしょうか。

音量調節のレベルのMax100なんて恐ろしくて出せないですよね。テレビは壊れそうだし苦情が来そうだし。何より自分の耳が壊れそう。

どんな環境でテレビを見るにしてもMax音量で聞くことなんてないのですから、必要ないじゃん、と思ったことありませんか?
あれには理由があるんだそうで、(使うことのない)大音量が出せるように作らないと通常の音量バランスが安定しないということだそうです。

車やバイクも同じです。車種にもよりますが、スピードメーターのMaxは速度規制値をはるかに超えた時速まで表示しています。実際にそこまで出るかはわかりませんが、理論上ではそうなんでしょう。
もしスピード違反をさせないようにするのだったら、最初からそんなに速く走れない車にすればいいのに、おかしいですよね。

これも先程のテレビを同じ。例えば180km/hまで出せるエンジンだからこそ、60km/hで走った時に安定するんです。仮に最初から60km/hまでしか出せないエンジンで、ずっと限界の状態で働かせたらどうなるか。ちょっと怖くないですか?


《余裕》
テレビや車のエンジンのMax状態に対して、実際使っている状態には「余裕」がある、ことがわかるでしょう。

トランペットを吹く上でも同じことで、自分自身が大きな音を出そうとしても日頃から小さい音量、適度な音量でしか吹いていなければ、いざガンガン鳴らそうをしても出せないんです。

そこで、実際に演奏で使わないにしても自分の限界値を上げるために今回の練習をするわけです。
そして、限界値が上がれば、余裕で鳴らせられる範囲(ダイナミクスレンジ)も広くなる。ここがポイントです。

これは例えば呼吸に関しても同じことが言えるかもしれません。自分の限界まで息を取り込んでみるとか、限界まで音を延ばしてみるとか。他のことに関しても同じようなこと、沢山ありそうですよね。


《奏法の安定》
最初に書いた通り、奏法とか考えなくて良いでしょう。どれだけ力をかけても構いません。
ただそれは、延々とそれで良いと言っているのではなく、あくまでも「最初は」です。
この「大音量練習」の時にも、少しずつ「効率的に大音量を出すにはどうすればいいのかな?」と試行錯誤していく必要があります。

将来的に「楽にトランペットを鳴らす」ということろにつなげていけるように練習することが大切です。
でも最初から奏法奏法と頭でっかちになっていると「リミット」を見つける足かせになってしまうことが沢山あるんですよね。

真面目に生きている人も、たまには羽目を外して大騒ぎするのって大切ですし。外しっぱなしは問題ですけど。
ごめんなさい気をつけます (´;ω;`) 


...ということで、今回の練習は環境を整える必要がある方には少し難しいかもしれませんが、可能な限り実践してみて下さい!
それではまた来週!


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at 16:38, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方

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