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本番前に食事をとる人、とらない人








みなさんこんにちは!
秋のシーズンは音楽界にとってコンサートが多い時期です。僕もありがたいことに先週までいろいろなところでいろいろなコンサートに参加させてもらいました。
正直、やっとこの頃本番の舞台が楽しいな、って感じるようになりました。
それまでというのは本番が終わってからじゃないと楽しかったな、と思えなかったんです。本番中は結構な緊張をしていたし必死なほうが楽しさより上回っていて...。でもステージにいること、演奏していること、その演奏を聴いてもらえれいるんだなという感触すべてが楽しい!嬉しい!とリアルタイムで感じられている自分がいる余裕が最近持てるようになったのは、少し成長したからなのかな?と思っています。
日々精進。

来月11月15日(木)にも荻窪音楽祭の公演のひとつ、教会のオルガンコンサートに参加させて頂きます。トランペットでは有名な「ヴェニスの謝肉祭 変奏曲」他を演奏しますので平日の午後ですがお時間がありましたらぜひ。詳しくはこちらをご覧下さい。


《本番前に食事をとる人、とらない人》
さてさて、我々演奏家の間で話題になることが(特に本番当日の楽屋とかで)あります。それは「本番前に食事をとったほうがいいのか否か」

うん。実にどうでもいい(笑)どっちでもいい。

と、思っていてるんですがみなさんはどうでしょうか?こだわり持っていますか?

この話題が出てくると以下の回答を聞くことになります。

「本番前はしっかり食事をとらないと力が入らない」
「本番前に食事を取ると演奏できなくなる」
「....(無回答)」

理由を聞くとこんな回答が返ってきます。

食事をとる、という人はお腹がすいている状態だと呼吸が浅くなり支えができないから、という理由。

食事をとらない、という人はお腹がいっぱいだと呼吸が浅くなり支えがきかなくなりから、という理由。

実は同じ結論なんですよね。

僕は現在無回答です。というかですね、さかのぼって思い出すと違う時期で上2つの回答をしていました。
それは、本番前に食事をがっつりとってお腹いっぱいで呼吸が浅くなり、苦しい状態で本番をした後「お腹いっぱいじゃ上手く吹けないや」という結論になり、その後、空腹の状態で本番をして呼吸が浅くなって「上手く吹けないや」って結論になり...。

そして現在、無回答になりました。

もうおわかりかと思いますが、食事をとること、とらないこと双方の見解は「食べ過ぎる、食べなさすぎた結果から」出てきています。


《普通でない状態から緊張感がうまれる》
ですから、どちらでもなく一番普通の状態であれば何も問題ない、ってことですよね。
お腹がすいていれば適度に食べればいいし、そんなにすいてなければ本番後に食べればいい。
そもそも本番の時間っていつも同じではないですし、体調だって朝ごはん何食べたか、どれくらい食べたかでも変わってきます。

食事のことだけ言えばこれだけの話なんですが、例えば一年に一回の吹奏楽コンクールだったり、本番そのものが少ない部活動などで演奏活動をしている方にとって舞台に立つという日は非常に特別なものです。また、舞台慣れしていないと人前で演奏をすることそのものが異常に緊張しますよね。
前日の夜からすでに緊張してしまうという話も聞いたことがあります。そうなると前日の夕飯も喉を通らなくなったり、なかなか寝付けなかったりと、体調に悪影響を与えてしまう可能性も大きくなります。

日常行っている合奏練習や個人練習ではきっとそんな状態にならないと思いますし、お昼になればご飯を食べて、眠くなったら寝る。本番をあまりに特別な日と意識してしまうことでこの「日常」からかけ離れてしまうことが更に緊張感を作り出してしまうということが考えられますから、神経質にならずとにかく普通でいられるようにいつも通りの生活をしていることは大切だと思います。


話が戻りますが、金管奏者は唇を大切にしてほしいので練習の合間に取るの食事やこれから演奏をする時の食事内容には少々気を使って下さい。辛い食べ物や塩が表面に付着した食べ物(フライドポテトなど)は本番前にとる食事としてはあまり良いとは思えません。中にはそんなこと何も気にしない人もいますが、自分はそれで痛い目にあった経験があるので。。。
それと、食事をした後楽器を吹く前には必ず歯磨きを忘れないようにしましょう。

それらについては過去に書いたことがありますのでそちらもぜひ読んでみて下さい。

唇のケア
口の中と管の中のはなし。


それでは、また来週!


当ブログの写真・記事等すべての営利目的による無断利用、ネット上などへの無断転載を禁止します。

at 13:28, 荻原明(おぎわらあきら), 本番・合奏練習

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オーケストラを聴こう








みなさんこんにちは!

このブログを読んで頂いている方の大半は吹奏楽をしているのでは、と思っていますが今までに管弦楽作品(オーケストラ)の編曲ものを演奏したことはありますか?吹奏楽コンクールの演奏曲を見ていると半分以上は編曲もののような気がします。
自分自身も吹奏楽を初めてすぐの中学1年生の時、まだ楽譜も読めないというのにいきなりコンクールにかり出されて、その時演奏したのがドヴォルザーク作曲の交響曲9番「新世界より」の最終楽章でした。
当時はまったく理解していませんでしたが、これもオーケストラの曲。

皆さんは吹奏楽でオーケストラ編曲作品を演奏する時、オリジナルの演奏を聴く、ということをしていますか?
または、オーケストラを学校主催の音楽鑑賞教室とかではなく、自らの意思で聴きに行ったことはありますか?CDで聴くのでもかまいません。

もしこの中で行ったこと(聴いたこと)がないという方、それはなぜですか?
いろいろな理由があると思いますが「堅苦しそう」「難しそう」そんな先入観を持っていて、行く気(聴く気)になれないと思っている方はいませんか?
それは違います。

もちろん、ポップスやロックバンドのライブのような盛り上がり方は会場ではできません。指揮者が興奮のあまり客席にダイブとかしません(ちょっと見てみたい)。タオルをみんなでグルグル回したり(あれ何?)、アイドルグループみたいにイケメンとかカワイイ女の子ばっかりでもありません。すいません。
でもオーケストラの演奏はとても面白いものです。特に吹奏楽や室内楽、ジャズなどみんなと一緒に音楽をやっている方は絶対に共感できることがありますから、ぜひ聴いてもらいたいんです。


《クラシックという呼び方》
ここまで「管弦楽」「オーケストラ」という呼び方をしたのには理由があります。僕は「クラシック音楽」という表現が好きではないのです。
まずこの「クラシック」という響きが何か世間離れした崇高な、近寄りがたい雰囲気をかもし出しているような気がしてならないからです。

とは言え、のだめカンタービレのおかげでだいぶこのジャンルも敷居が低くなったようにも感じますが、やっぱりどうしても「モーツアルト」「バッハ」「ベートーヴェン」「交響曲」「変ホ長調」「作品番号10」とかいう文字が並ぶと背筋をピンとしなければ、と思ってしまかもしれませんね。

「クラシック」って「古典的」って意味ですから、ちょっとジャンルとしては違うんじゃないかと思って使わないのですが、どの時代のオーケストラ作品でも、吹奏楽やってる人が好きそうな曲って結構いっぱいあるんですよ。
それだけでなく、オーケストラってあれだけ沢山の楽器が揃っているわけですから、演奏しようと思えばどんなジャンルだってできてしまうのも魅力のひとつです。


《ドラクエ》
これは以前にも書きましたが、オーケストラというものが音楽を始めた中1以前から抵抗感を持たなかったのは、きっとドラクエのおかげなんです。
生まれて初めて買ったCDがドラクエ3のオケ版で、とにかくかっこいい。ゲーム中に流れるシンプルな3声の音楽もかっこよかったのですが(ファミコンは同時に3つの音しか出せなかった)、それがフルオーケストラで演奏される迫力は衝撃的でした。
これがきっかけでオーケストラをもっと聴いてみたいと思うようになったんです。

別にゲーム音楽でなくとも良いと思います。例えば今は結構ポップスの歌手がオケバックでコンサートをやっていたり、ディズニーオンクラシックも今まさにツアーやってますが自分の好きな音楽のオーケストラ版の演奏をぜひ聴いてみて欲しいんです。最初から意気込んでベートーヴェンの交響曲全曲を聴くぞ!なんてしなくていいと思います。オーケストラという様々な楽器がブレンドされた響きを感じられれば何でも、どういった形でも構わないので。


《高校生の時》
そんな感じでオーケストラが大好きになったんですが、中学生の時はさすがにお金も行動範囲も狭いのでなかなかコンサートに行くこともできませんでしたが、高校生になってある程度自由がきくようになってからは、毎月のようにN響定期を聴きに渋谷まで通い、週末になれば中古CD屋さんに行って値段だけでオケCDを買い漁りってました。当時は曲名も作曲家も指揮者もオケも何にも知識がなかったので、好き嫌いせずホントにいろんな作品と演奏に出会うことができましたし、知識も増えました。その時買ったCDが後々いろんな場面で役にたつとは思いもよりませんでしたね。


《ブルックナー》
N響定期に通いまくってたのは高校生の時から習っていた師匠がN響だったということと、学生に優しい値段で聴けたということなのですが、一番最初に自分のお金で聴いた作品がブルックナーの交響曲第8番だったんです。知ってる方には最初からすごいもの聴いたな、と思われるかもしれませんが、その作品を選んで聴きに行ったのではなく、たまたまそうなっただけで。
はっきり言って当時はさっぱりわかりませんでした。ただ、ブルックーナーの作品は金管楽器をパイプオルガンの強奏のような存在として書くことが多く、その重厚なブラスのハーモニーは本当にしびれました。オケってかっこいい!すごい!って。完全にハマりました。と同時にこんな演奏ができるようになりたいという明確な目標ができたのもこの頃です。
CDは音楽の知識は増えますが、カタログ的存在からは抜け出せない感じがします。やはりライブを聴いてこそ感じられる感覚って沢山あるんですよね。そういうことに高校生の時に実感ができてホントによかったな、と思っています。


《おすすめオケ作品》
ということで、オーケストラを聴いたことがあまりないという方のために独断と偏見で「とりあえず聴いてみて!金管カッコイイから!」という作品をいくつか紹介してみます。

■ローマ三部作
レスピーギの作曲した「ローマの松」「ローマの噴水」「ローマの祭」という3つの交響詩です。交響詩というのはテーマになるものが明確にあってそれを管弦楽の作品にしたものを指します。例えば「ローマの噴水」では音楽で水が吹き出す様子を表現していたり、「ローマの松」の最後に出てくる「アッピア街道の松」では長い長い街道の向こうから軍隊が目の前まで迫ってくる様子が描かれています(コンサートでは「バンダ」というステージ以外の場所から演奏する金管セクションが客席からガンガン演奏することも多いので立体的に聴こえてより面白いです)。
タイトルに「交響詩」と書いてある作品はイメージしやすいものが多いです。そしてこの3作品はどれもトランペットが大活躍します。

■ブルックナーの交響曲
先程書いた通りです。10曲以上の交響曲があり、どれも演奏時間が長く結構重い作品なんですが、CDジャケットの中に書いてある解説みたいに作品を理解しようなんて難しいことはしなくて良いです。とにかくフォルテになった時の金管セクションの響きに注目してみて下さい。自分(たち)もこういった響きを作れたら!というイメージトレーニングに最適です。
交響曲第4番「ロマンティック」や第8番が個人的には好きです。

■チャイコフスキーの交響曲
チャイコフスキーというと白鳥の湖やくるみ割り人形など「バレエ音楽」が真っ先にイメージするかもしれませんが、交響曲を6つ書いています。チャイコフスキーも金管楽器に求めるフォルテが個性的で吹奏楽的な金管楽器の使い方をする場面も多いので聴きやすいと思います。
もし可能であれば、チャイコフスキーの交響曲を聴く際、ポケットスコアを手に入れて欲しいです。チャイコフスキーの強弱記号の書き方は他の人にない個性的なものになってます。ffffffとかppppppとか。
ちなみにチャイコフスキーの交響曲は4番、5番、6番「悲壮」の3作品が非常に多く演奏されています。

■マーラーの交響曲
マーラーという人は大人数で演奏する作品がとても多く、作品によっては6thトランペットまであります。吹奏楽だと普通に感じるかもしれませんが、オーケストラでは希(まれ)です。他の楽器も同じように大人数の管楽器で演奏するため、大迫力です。
マーラーは歌曲も多く作っているので、メロディが聴きやすく、すんなり入ってきやすい作品が多いです。実際、合唱と歌のソリストも参加する交響曲もあり、壮大で聴き応え充分です。最後までチョコたっぷりって感じで。
個人的に好きなのは交響曲第1番「巨人」、第2番「復活」(歌が入ってます)、第5番、第6番「悲劇的」、第8番「千人の交響曲」(歌が入ってます)。
特に第5番の冒頭はトランペットだけのソロから始まる非常に緊張感のある作品ですのでぜひとも聴いてもらいたいです。

音大を卒業して、初めてプロオーケストラに参加させて頂いたのがマーラーの交響曲第6番「悲劇的」でした。高校生の時にN響の定期公演を毎月のように聴いていて「いつかあの舞台で師匠と一緒に演奏したい!」と思っていたその夢がかなった作品でもあります。緊張はハンパなかったですけどね。N響はテレビカメラも入るので余計緊張してました。
その後も何度か参加させて頂き、マーラーの他の交響曲も演奏することができました。

■トランペット協奏曲いろいろ
トランペットに限らず、協奏曲(コンチェルト)は基本的にオーケストラの伴奏で演奏します。トランペットのソロも、オーケストラの響きも同時に味わえる協奏曲はとりあえず片っ端から聴いてみて下さい。
絶対にはずせないのは、ハイドン、フンメル作品あたりでしょうか。他にも古い作品だとL.モーツアルト(モーツアルトのお父さん)、テレマン、タルティーニ、ネルーダ、ヴィヴァルディ(2本のトランペットの協奏曲があります)、近代だとトマジ、アルチュニアン、ジョリベなどが有名です。吹奏楽で有名なA.リードもトランペット協奏曲を書いています(伴奏はもちろん吹奏楽ですが)。

■バロック音楽
バロック音楽というのは音楽史の中でも古い時代の音楽で、トランペットとは縁がないように思う方もいるかもしれませんが、どころがどっこいトランペット大活躍の黄金時代だったんです。今のバルブトランペットではなく、ピストンなどが付いていないナチュラルトランペット(バロックトランペット)のために書かれていて、当時の録音というものは存在しませんが今はそのナチュラルトランペットで演奏する場合と現代楽器(ピッコロトランペットなど)で演奏する場合の2通りがあり、聴き比べてみるのも面白いと思います。
おすすめはハイドン作曲「メサイア」です。この作品、全曲聴くと2時間を余裕で越してしまい、最初から聴き始めるとトランペットなんてどこにも出てこないじゃないか!となってしまいますが最後のほうにある「Trumpet shall sound」という曲はバリトン(男声の低いほう)とトランペットの掛け合いのソロなんです。これがとても美しい。
そしてなぜだかこの「メサイア」のソロを演奏する経験がとても多いので個人的に余計に思い入れがあります。多分メサイアがこれまでの中で一番本番回数が多い作品だと思います。

他にもバッハ作曲「クリスマスオラトリオ」「ミサ曲 ロ短調」などはところどころにトランペットのソロが出てきます。
吹奏楽にはないバロック独特のトランペットの使い方を聴いてみて下さい。

また、同じバロックでもヘンデル作曲「王宮の花火の音楽」という作品はバロック版吹奏楽でとても聴きやすいと思います。いろんな編曲ものがありますが、ヘンデルが書いたオリジナルではなんとオーボエ何十本、トランペット8本など管打楽器だけの大編成です。手に入れられるならぜひそのオリジナル編成を聴いてもらいたいです。大迫力ですよ。

■ポップスオーケストラ
先程も少し触れましたが、オーケストラだからって堅苦しいものばかりでありません。ポップス音楽をオーケストラで演奏することだって少なくありませんし、ディズニーやジブリの音楽だってオーケストラで演奏しています。
交響曲とかいう名前だけで抵抗感があるなら、とりあえずジョン・ウイリアムズ指揮、もしくは作曲の「ボストンポップスオーケストラ」の映画音楽を聴いてみて下さい。絶対知ってる曲があります。
また、バーンスタイン作曲の「ウエストサイドストーリー シンフォニックダンス」やガーシュイン作曲「ラプソディ・イン・ブルー」「パリのアメリカ人」などはジャズと管弦楽をミックスした作品でとても聴きやすいです。
あとは、僕の経験したようなゲーム音楽のオーケストラ版とか、アニメのオケ版とかそういうのでも楽しいですよね。


ということで書いているうちに楽しくなって長くなりました。全部聴けとは言いませんが、何か少しでも興味があったら図書館で借りるでも中古で買うでもいいのでまずはとにかく聴いてみて下さい。そしてオーケストラが楽しいと思ってきたらぜひコンサートを聴きに行ってみて下さい。

すごい頑張っている吹奏楽部って、ホントに休みがないじゃないですか。だから一流の演奏家の生のコンサートをほとんど聴いたことがないんじゃないかな、って思ってるんですが、どうなんですかね?もし練習が忙しすぎてコンサートなんて行く余裕がないんだったら、それは本末転倒だと思うんです。
表現力とか音楽性という「引き出し」を数多く持つためには部屋にこもって楽器の練習だけしていてもダメなのはこれまで書いてきた通りです。
本当の意味で楽器の上達をしたいのなら、可能な限りコンサートに行きましょう!


それではまた来週!


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at 10:39, 荻原明(おぎわらあきら), 音楽に対する考え方

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ミュート 2








みなさんこんにちは!
先日7日、8日に講師をしているプレスト音楽教室のアンサンブル発表会がありました。
トランペットクラスは7日に出演しまして、トランペットアンサンブルだけでなく、サックスとトロンボーン、ピアノとの講師演奏も行い、気付けばほぼずっとステージにいる自分(笑)
トランペットの生徒さんも頑張っていましたし、講師演奏では「発表会だったのを忘れるくらい楽しかった」「コンサートを聴きにきた気になってた」と言ってくれる方もいまして自分自身も楽しい一日を過ごせました。どんなステージでも音楽ってやっぱり楽しくないとダメですよね。生徒さんや聴きにいらして頂いた方々にもそれを感じてもらえれば嬉しいです。

次回の本番は来週日曜(14日)の「親子で楽しむアニメコンサート」。チケットまだ少しありますので、ぜひいらして下さい!スタジオジブリ作品ばかりの朗読付きコンサートです。年齢制限ありませんし、どなたでも楽しめるコンサートです!子どもが小さいからいつもはコンサートに行けないという方もぜひ!詳しくはこちらをご覧下さい。



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さて、前回の記事でミュートについて解説しました。
ミュートと言うと、楽譜に指示があるから付けて、はずす指示があるからOpenにして、それ以上でもそれ以下でもないような感覚の方がほとんどなのではと思いますがどうでしょうか。

というのも、トランペットを吹いていて通常のOpen状態では「音色」とか「ピッチ」「響き」を追求している人でも「ミュートを付けている時の良い演奏」を心がけていないのを目にする事が結構あるんですよね。

Openでもミュートでも自分のトランペットを演奏していることにまったく変わりはありません。ですから、ミュートの時にはミュートの時のベストな吹き方を知っておく必要があると思うんです。


《中学生の時のミュートの話》
トランペットを始めた中学校の吹奏楽部は、学校にミュートが1つもありませんでした。
そもそもこの学校は当時、ミュートという存在を知らなかったのだと思います。

楽譜には度々「Mute」と書いてあるのに、誰もそれについては疑問を持たず、ずっとOpenで吹いていたのですが過去の記事にも書いたように自分はこれから演奏する曲の音源をできる限り事前に聴いておくスタンスで吹奏楽をやっていたため、ミュートを付けた時とそうでない時のイメージの大きな違いが知識がないなりにも理解していたんだと思います。

でも、そのミュートというのがいったいどんなものなのか、そこまでの知識はありませんでした。
なんせ当時はインターネットなんてありませんし、吹奏楽や管楽器の知識を得るにはバンドジャーナルのような雑誌くらいしかなかったんです。
中1の時、頼れる先輩もいませんでしたし(3年は幽霊部員、2年は他の楽器の3年生が意味もなく怖すぎて後輩にアドバイスをするなんてことまったくしてくれませんでしたから...←ばかばかしい)どうにかしてミュートというものを手に入れたかったんですよね。

当時の横浜には横浜駅まで行けばヤマハとか、もう少し足をのばせば管楽器専門店(横浜近辺の方はセントラル楽器ってご存知ですよね)とかあったんですが、中1だとなかなか行く機会も機動力もなかったんです。電車にひとりで乗るってこの頃ちょっと勇気いりません?交通費もかかるし。電車通学している方はそんなことないんでしょうけど。。。(24年も前の話なんで!ちびまる子ちゃん的イメージでよろしくお願いします)
唯一ひとりで動けたのは自転車で頑張って走ったところにある伊勢佐木町のでっかいレコード屋(CDが流通し始めたた頃ですから!)さん兼楽譜屋さん兼楽器屋さん。

楽器屋さんと言ってもこういうお店ですからね。どちらかと言うとロックバンド屋です。だからトランペット、サックスくらいは置いてあったんですが変な展示してたり扱いめちゃくちゃだったり、知らないメーカーだったり。
自転車で移動していたので交通費もかかりませんから見るだけならタダ。休日にこのお店に行くのが好きだったんです。楽譜を読み漁ったりCD(レコード)物色したり、管楽器を眺めていたり。

そしたら、トランペットのところに変なアルミの物体が置いてあって「ミュート」とポップに書かれていたんです。「あ!これがミュートなんだ!」と初めて実物を見ることができて、どうしても手に入れたくなりましたがお金がない。

後日親にお願いしてお金をもらい、迷わずゲットしてドヤ顔で「ミュートだぜえ」と部活に持っていったんですけど。。。

まずですね、吹奏楽でミュートを使うって基本全員一斉に、じゃないですか。ひとりでミュートしててもしょうがないというか、逆に空気読めない人ですよね。だから使い道がない。
なんだかな。

それ以上にですね、ミュートという物体がいろんなメーカーからいろんな種類が出ているなんて思いもよらず。
先程書いたようにミュートを買ったところはロックバンドの楽器が並ぶお店ですから、こだわった管楽器関連商品を仕入れているはずもなく、結果として手に入れたものはとてもよろしくない製品だったんですよね(メーカー名は伏せます)。
カップとストレートが組み合わせで変えることができる仕様で(デニスじゃないですよ)、ショボいアルミでできていて、どちらもとても中途半端で変な音。というのは高校生になってから知ったんですが。

それほどミュートについての知識がない中学時代でした。


《ローマの松》
ミュートって、ごく一部、数小節にしか使われていないものが多いですよね。そういう点で毎日の練習時にはあまり気にすることなく、楽譜に書いてあるからミュートを用意して使って、って感じになってしまうのかもしれませんが、例えばレスピーギという作曲家の管弦楽作品「ローマの松」1曲目「ボルゲーゼ荘の松」は、ほぼすべてストレートミュートでの演奏です。その中にはメロディもソロ的な部分も含まれていますし、フォルテで鳴らしまくる箇所が大部分を占めています。しかも難しいパッセージばかり。
日常あまりミュートについて考えていないと、いざこういった作品を演奏することになった場合、Open状態なら結構吹けるという人もてこずる可能性があります。思ったように鳴らせないとか、はずしちゃうとか、ピッチが合わせにくいとか。

ですので、毎日でなくても構いませんが、不安要素を払拭する意味も含めミュートでもしっかりと演奏できる練習は必ずすべきだと思います。


《ピッチの変化》
これはご存知の方も多いと思いますが、ミュートを付けるという行為はベルから出てくる音が少なからず抵抗を受けるためにピッチが通常時とは異なる、ということをまず知っておくべきでしょう。
基本的にはストレートミュートはピッチが上がりやすく、カップミュートはものによりますが下がる傾向にあります。

ただ、これはメーカーや形状によっても変わってくるものですから、まずはOpen状態できちんとチューニングをして、吹き方を変えずにそれぞれのミュートを付けた時のピッチがどれくらい変化するのか調べておきましょう。
調べ終わったら、今度は抜差管(チューニングスライド)をどのくらい出し入れすればピッチが安定するのかをチューナーで調べて下さい。

そして、楽曲中実際にミュートを使うことになったら調べた通りに抜差管の長さも変えてから演奏しましょう。

(ただしこれはきちんとした奏法を身につけていないと難しいかもしれません。そのためにまず一番必要なことは「音のツボに当てる技術」を持つこと。実はミュートを使うとOpen時よりも音のツボに当たっているかどうかがはっきりわかるんです。その話は後ほど。)

作品や場面によってはMuteとOpenの指示がすぐに出てきてしまう時もあります。その場合、抜差管のことは気にせず周りの音をしっかりと聴き、「耳」で合わせていくようにして下さい。決して「口」で合わせるのではありません!


《ツボを捉える》
過去の記事「ハイノート(ハイトーン)へのアプローチ6」で詳しく書いた「音のツボ」というのがミュートの時には顕著に現れます。

その前に、ミュートを付けた時の「良いサウンド」ってイメージできますか?これがないとどうにもならないので、可能であるならプロの演奏を聴くとか、レッスンを受けられると良いのですが。。。

例えばストレートミュートを付けて吹いた時に、くぐもった音、こもった音がしている時はツボに当たっていません。ストレートミュートは「ビーーーン」と固く金属的に響くサウンドがするものです(メーカーや材質により様々です)。抜差管の操作やピッチの調整以前に自分が今どんな質のサウンドを出しているのか耳を使ってしっかり聴いて下さい。

Openの状態で「ツボ」に当たっているのかいまいちわからないという方は逆の発想で、ミュートでツボに当てられたらそのままOpenにして同じ感覚で吹いてみましょう。ツボに当たった時の音というのがわかると思います。ミュートの時のほうがこれがわかりやすいのでこの方法は使えるかもしれませんよ。

ミュートを付けた時に吹きやすい音域なのに音がはずれてしまうとか、ピッチが合わないとか、そういった時はまず「ツボ」を意識して練習するようにしましょう。

ところで、現在このブログの今後についてご意見を募集しております。この項目に関しては「ようこさん」から頂いたコメントを元に書かせて頂きました。ありがとうございます。
引き続きご意見募集中ですので、コメントもしくはフォームからお寄せ頂ければと思います。よろしくお願いします。


《ミュートを選ぶ》
中学生の時によくわからず買ってしまったミュートの話を先程書きましたが、やはりミュートに関してもきちんとしたメーカーのものを使うことが大切です。
どのメーカーが良い、というのは完全に好みですし楽曲によっても演奏するジャンルによっても変わってきます。
ですから、可能ならば楽器屋さんに言っていろいろなミュートを試奏させてもらいましょう。

また、楽団や部活動では所有しているミュートがすでにある、という場合もあるでしょう。
そのミュートたち、コンディションはどうですか?コルクが取れかかっていたり表面がベッコベコになっていたり、穴の空いているところが歪んでいたりしませんか?

楽器やマウスピースは大事にするのにミュートは無関心、というのはちょっとおかしいですよね。ミュートだって凹みがあればそれだけサウンドやピッチに影響を与えてしまいます。大切に扱って下さい。もし本当に酷い状態なら、思い切って買い直すのも手ですね。
表面がベコベコになっているのはきっと落としてしまったからだと思います。そうならないためにはやはりミュートを落としにくい状態であるべきです。それに関しては前回の記事に書いてありますのでぜひ読んでみて下さい。

これからミュートを買おうと思っている方、団体は、一緒に演奏する人が使っているものと同じもの(メーカー)を購入するのがおすすめです(きちんとしたメーカーに限る)。極端な話、ミュートというのはアルミ、銅、木、籐(とう)など実に様々な材質で作られていて、例えばアルミと木では同じストレートミュートでも全然違うサウンドがします。ですので、一緒に同じ作品を演奏する場合は可能な限り同じサウンドのするミュートであるべきです。絶対、というわけではないのですが材質くらいは合わせておいた方がいいですね。もしくは試奏してみてお互いが違和感のないサウンド、響きであることを確かめてから購入しましょう。


ということで、ミュートについて書いてみました。
金管楽器にしかないミュートの魅力を充分に発揮できるように研究、練習を欠かさないで下さいね!

それではまた来週!


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at 10:35, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール

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ミュート 1








みなさんこんにちは!

さて、今回はミュートについて書いていきます。


《ミュート》
金管楽器は他の種類の楽器にはないミュートという道具を使って演奏することが多々ありますね。
一般的に音楽でのミュートというのは音を小さくする「弱音器」という意味で使われます。実際に弦楽器では駒にミュートをするとくぐもった鳴らない音になります。
しかし、演奏上でのミュートというのはは音を小さくするというよりも、通常とは違うサウンドを出す効果を狙った場合がほとんどです。
そのために、金管楽器のミュートにはストレート、カップ、ワウワウ(中のロウトみたいなのを抜けばハーマン)、プランジャーなど多くの種類があるんですね。

吹奏楽やジャズではそれらのミュートが特に多用されています。

昔、楽譜に指示があってバケットミュートってのを使ったことがありましたが効果がよくわかりませんでした。あれ何ですか?その時以来出会わないのですが(笑)

ミュートは、ご存知の通り基本、ベルの中に差し込みますが、知ってか知らずか作曲家の中にはホントに付け外しを頻繁にさせる人もいます。マーラーとか。
これ、プレイヤーの立場にならないと理解してくれないのでしょうが(逆にこのブログを読んで頂いている方の多くは共感してもらえると思いますが)、ミュートの付け外しって結構負担かかるんですよね。
あまりに頻繁だと演奏に集中できなくなる瞬間ができてしまうこともあります。

だからって、今更マーラーに電話したところで「はいわかりました。じゃあミュート無しでいいですよ」とは言ってくれるはずもなく、いや、多分本人に会えたとしてもそうは言ってくれないでしょうが。
既存の楽譜を演奏することになって、ミュートの付け外し指示があったらやはりそれに従わなければなりません。

だったらできる限りスムーズに、負担なくミュートを使いたいですよね。今回はそんなことを書いてみます。


過去の記事で、演奏用ではない練習用ミュート(プラクティスミュート)について少し書いたことがあります。
よろしければそちらもお読み下さい。過去の記事「1日吹かないと3日戻る?」


《演奏中に落とさないために》
経験あるかもしれませんが、ミュートをしている演奏中にベルが落ちてしまうと、急に生音になるし落とした衝撃音はするしで結構焦ります。拾ってる時間もないし(自分のパートの音がなくなっちゃうし)、かと言ってこのまま吹いたらセクションで自分だけ生音になっちゃうし…そんなことを考えていたらマトモな演奏はできません。
自分は昔、プロオーケストラでミュートを落とした挙句、転がって前にいたファゴット吹きさんの足下まで行ってしまったことがあります。
本番中じゃないから助かりましたが、かなり焦りました。
トランペットのミュートは小さいのでまだ良いのですがトロンボーンのミュート結構な大きさです。
本番中、あのでっかいのが落ちたことがあって、組み立て式のひな壇だったこともあり、

「ッゴンッ!」

とても良い音でホール中に鳴り響き、とても驚いた経験もあります。
ホールで演奏する時って床が木などの硬い素材の場合が多いですよね。

いつも使っているミュートなのに、今日に限ってハマりが悪いってことがあります。これは、コルク部分が乾燥しすぎてベルの内側と上手くくっついてくれないことが原因です。
とくに冬場の暖房が入っている室内などで演奏する時は、例えば湿らせた布をコルクに巻いておくとか、隣にいるトロンボーンの人に霧吹きを借りてシュシュッとしておくとか、コルクを湿らせてあげればたいがい解決します。
あとは、ミュートを差し込む直前に「ハァ」とベルの内側に息を当ててくもらせるとかも効果があるかもしれません。

ミュートのハマりが悪い時には試してみてください。
あと、ミュートを入れる時、抜く時には軽くねじ込むように入れるといいですよ。


《上手なon,offの仕方》
さて、先ほど書いたマーラーのようなミュートの付け外しが頻繁に起こる作品を演奏する時や、瞬間的にミュートを入れなければならないと時など、効率良く、しかも演奏に負担をかけないようにする持ち方を書いておきます。

座って吹いている時、ミュートを床に置いていると腰を曲げて拾って、という動作が効率悪くしてしまいますよね。
ですので、これからミュートをつけなきゃいけないという前になったらこの写真のようにミュートを準備しておくと良いと思います。



こうすることで上半身を動かさずにミュートを手に取ることができます。
女の子でスカートをはいている場合、これは逆にやりにくいでしょうから、この時は足(股)の間に置いておくと良いと思います。

次に、休みがなく、瞬間的にミュートをつけなければいけない時ですが、このように準備しておくと良いと思います。




あとは手首を曲げればとりあえずはミュートの音が出せます。ただし、演奏中ずっとミュートを押さえていなければ抜け落ちてしまうので注意して下さい。
小中学生で小柄な方だと手が届かない場合があるのでその場合はしかたないのですが…

そんな時は一番楽で確実な方法があります。


《ミュートホルダー》
それはミュートホルダーという道具なんですが、これがあれば膝裏に挟んだりしなくてもよくなりますよ。



この写真のように2つまでミュートを付けられるもの以外に、1つ用、3つ用など様々なタイプがあります。

写真のように譜面台の柱に付けるタイプ以外に、譜面を乗せせているところに差し込むタイプや、輪っかにミュートを通すのではなく、棒にミュートの穴を差し込むタイプなどもあります。
どれもそんなに高額ではないので、自分用を持っていても良いと思いますよ。特に吹奏楽をやっている方はミュートを使わない日はないくらいの頻度で楽譜に指示がありますからね。


ということで今回はミュートについていくつか書いてみました。


今回触れていない楽譜上のミュートの指示についてが書かれている過去の記事もありますので合わせて読んでみて下さい。

楽譜の書き込み2
楽語2



講師をしているプレスト音楽教室の発表会で以前、生徒とボザ作曲の「対話」という2重奏を演奏したことがあり、その動画が教室のサイトにもアップロードしてありますのでここにも掲載してみます。
この曲、ミュートの付け外しが激しいので先程掲載した写真より参考になるところがあるかもしれません。
マイクが音楽用ではないのでとても音質が悪く、演奏そのものもたいして良くないのですが…(笑)
ちなみに2,3楽章のみの抜粋です。



ということでまた来週!


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at 09:04, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール

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