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広い音域をカバーする吹き方








みなさんこんにちは!

とりあえずこちらを見て下さい。

ロンドンデリー

例えばこの楽譜を演奏するとして、単独では別に出せない音域ではないのに低音域にメロディが流れていったり、高音域に行くとだんだん音が出なくなったり響きのない音しか出せなくなったりという経験はしたことありませんか?
こんな時は、吹かないわけにはいかないので無理矢理プレスをしたりアンブシュアに力を入れてしまったり、どんどん良くない方向に行ってしまうものです。

こうなってしまうのには原因があります。今回はそのことについて書いてみます。


《狙いが狭い》
譜例のメロディでは記譜で下のミの音から始まります。この時、ミの音をきちんと吹こうとその音だけを狙って演奏し始めると、その先にある低、高音域に対応できなくなってしまう可能性があるんです。

これを例えるなら、地図を見ないで登山をしてしまうようなものです。

この先どのような道があるのか、その道はどこへ向かうのか、それをわかっていないで頂上を目指すというのはあまりにも危険ですよね。

演奏をする時に陥りやすいのが「最初の音を確実に出そう」と思いすぎてその音をピンポイントで狙い過ぎた結果、先のことを考えていないで吹き始めてしまうことです。
わかっているようでついつい先のこと、忘れてしまうんですよね。

こうならないためにも、少なくともこれから演奏する曲の音域がどこからどこまであるのかをしっかりと理解し「出てくる音域全てをカバーできる状態、意識」で演奏をし始めるように心がけましょう。

高い音域から演奏し始める曲を吹く時にも「最初の高い音をミスしないようにミスしないように…」と思いすぎてセッティングすることはもちろん良くありませんし、その状態で吹き始めてしまって仮に最初の音は見事当たったとしても音域が下がった時に全然音が出なかったり響きのない音になっては意味がありません。
それ以上にこういった吹き方は「高い音は高い音のセッティング」「低い音は低い音のセッティング」と無意識に使い分けてしまういわゆる「ダブルアンブシュア」になりかねないので非常によろしくないのです。

まずはこれから出す音をピンポイントで狙って音を出そうとするクセを持たないこと。広い音域をカバーできるセッティングをすることを理解して演奏するようにして下さい。
将来的にはトランペットの基本的な音域である2オクターブ半がスムーズに行き来できるようなセッティングができると良いですよね。

ということで今回は広い音域をカバーする吹き方について解説しました。

それではまた来週!


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at 11:34, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方

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スラーの吹き方 4








みなさんこんにちは!
今回はスラーについての最終回です。


《フレーズのスラー》
これまで解説してきたスラーというのは2つないしいくつかの音符に対して付けられたもの関してだったのですが、ほかにもこんなスラーの付いた楽譜をみたことがあると思います。

浜辺の歌長フレーズ

これは沢山の音符を小節を越えて付いているいわゆる「フレーズのスラー」です。

フレーズというのはこういった長いスラーがあってもなくても必ず存在するもので、文章で言う「、」から「、もしくは 。」の範囲を表しているのと似ています。

歌詞が付くとよりわかりやすいでしょう。

浜辺の歌歌詞フレーズ

歌詞の切れ目でスラーも分かれています。こういったスラーは視覚的にもわかりやすいフレーズのスラーと言えます。

ではトランペットの楽譜でフレーズのスラーが出てきたらどう演奏すればよいでしょうか。


《トランペットでのフレーズスラー》
基本的には前回まで解説してきた音符と音符をつなげるスラーと演奏の仕方は変わらないと思って良いでしょう。

ただし、以外のような楽譜だったらどう演奏しますか?

キラキラフレーズ1

スラーはタンギングをしないのが約束ですが、この楽譜では同じ音が続いてしまっています。これではタンギングをしないわけにはいきませんよね。

ですから、フレーズのスラーというのはあくまでもフレーズのつながりを視覚的に書いてくれているガイドであって、タンギングをしてはいけない、ということはないんですね。

結果としてこのような演奏の仕方でも良いのではないでしょうか。

キラキラフレーズ2

キラキラフレーズ3

あくまでもこれは一例ですが、実際はこれらのように演奏した上で「フレーズをしっかりと感じている」のが理想です。ですからはっきりと音を区切ってしまうようなタンギングをしてしまわないように注意しなければなりません。そのためには様々なタンギングができるようにする必要がありますね。


《スラーをタンギングする》
フレーズのスラーの吹き方を発展させて考えると「スラーであってもタンギングして構わない」と言うことも可能です。ただこれは多少乱暴な言い方で、スラーが難しいからタンギングしちゃえという妥協の姿勢であってはいけません。
あくまでもスラーの箇所を優しくタンギングすることで結果としてしっかりと動きを聴かせることができる場合に限られます。

これはかなり高度なテクニックですので、やはり最初はスラーはスラー、タンギングはタンギングときちんと吹き分けて演奏できるようにしっかり練習をしましょう。

ということで4回に渡ってスラーについて書いてみました。
キレイなスラーができるようにまずは基礎練習でじっくり磨いて下さいね。

それではまた来週!


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at 10:44, 荻原明(おぎわらあきら), スラー

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スラーの吹き方 3








みなさんこんにちは!

今回もスラーについて書いていきます。

スラーというのは「なめらかに演奏する」という意味から、トランペットでは「タンギングをしないで演奏する」という奏法の指示と捉えることが基本になるとこれまで解説してきました。

ただ、スラーを演奏するにあたって、タンギングをしないで演奏しなければそれで充分とは言い切れません。

そもそも楽譜に書かれているほとんどの記号は単なる「演奏指示」とだけ捉えていると機械的な演奏になってしまい、生きた音楽にはほど遠いものになってしまいます。
音楽をするにあたって楽譜は「必要最低限の指示が書かれた記号の羅列」以上のものではなく、プレイヤーはその記号の羅列から自分なりに、もしくは一緒に演奏する人たちとイメージを統一して「生きた音楽」を表現することがとても大切なことです。

ですからスラーに関しても、ただタンギングしなければそれでいい、と思わないようにしましょう。
ではスラーにはどんな意味が他にあるのでしょうか。


《スラーを付ける意味》

そもそもスラーを音符に付ける(=タンギングをしないで演奏する)指示を作曲家などが楽譜に書き込んだことには何か意味があるはずです。

逆に、スラーがない音というのは基本、タンギングをして演奏しますね。そうすると聴こえてくる音の流れは「区切られた」印象を与えるようになります。
ですから、スラーが付いた音符同士というのは「グループ化」されて聴こえてくるはずです。

これは喋っている時の発音も同じです。

例えば「スピーカーの音量を下げてください」と喋るとして、「スピーカー」を「スピイカア」とは言いませんね。同じように「音量」を「オンリヨウ」とは言いません。

もし「スピーカー」を「スピイカア」と発音して欲しくないと思った時、どこにスラーを付ければ良いか。これが音符に付けるスラーの部分になる、ということです。


《歌曲から見るスラー》

では今度は歌曲を見てみましょう。

浜辺の歌

「浜辺の歌」です。ご存知の方も多いと思います。

この作品の歌詞だけを書いてみるとこうなります。

「あした浜辺をさまよえば/昔のことぞしのばるる」

この作品は(というかほとんどの歌曲は)ひとつの音符にひとつの発音ではありません。ですから、楽譜に歌詞を書き込むと以下のようになります。

浜辺の歌歌詞

さらにこの作品をトランペットで吹くとなった場合(歌詞の発音を尊重して演奏する場合)、スラーを以下のように書き込むのが自然です。

浜辺の歌フレーズ

いかがでしょうか。
このようにスラーというのは単にタンギングをするとかしないという意味ではなく、音楽が自然な流れになるように演奏するための記号なんですね。

これは歌曲でなくても(最初から歌詞のない器楽曲であっても)まったく同じです。
メロディの流れの中でグループ化された音符をどのように演奏するのか、その目安がスラー記号なんです。

更に、メロディ以外の伴奏形を演奏する時のスラーも、その音楽のスタイルを決める音形を作っているものなのでとても重要なものですから、楽譜に書かれているスラーを演奏する時には常に「スラーが付いたことで音楽にどのような印象を与えるのか」をイメージすることが大切です。

ということで今回は「スラーは単にタンギングをしないで演奏する」という意味だけではない、ということについて詳しく解説してみました。

次回はスラーについてのまとめです。
それではまた来週!


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at 08:21, 荻原明(おぎわらあきら), スラー

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スラーの吹き方 2








みなさんこんにちは!

さて今回もスラーについて書いてみます。


《なめらか》
前回の記事でも少し触れましたが、スラーというのは「なめらかに演奏する」という意味になるのはご存知の通りです。

ただ、この「なめらか」という日本語が人によってかなり違うニュアンスになっているように感じます。

結論から言うと、トランペットはスラーであってもかなりはっきりした演奏することが基本になります。


《リップスラーの時》
リップスラーを演奏する時にはこれまでにも「舌の役割 3」などで解説した通り「パキッ」っとした音の移動をするように心がけます。

要するに音から音へ移動する間のピッチが聴こえないように演奏しなければいけない、ということなんですね。
そうしないと「トロンボーンのようなグリッサンド」や「ポルタメント」といった他の奏法になってしまいます。


《ピストンを押す時のスラー》
リップスラーが「パキッ」と音を変化させるのであれば、もちろんそれ以外の時も同じように演奏しなければ統一感が生まれません。

よく歌い上げるメロディを吹く時などで見かけるのが、なめらかに演奏しようと心がけすぎてピストンを押す指までもがなめらかに動いてしまっている状態です。中学生の時自分も無意識になっていることが多かったです。
ピストンをなめらかに押すとどんな音の変化があるかは、みなさん自分の楽器でやってみてもらいたいのですが、まあ気持ち悪いですから実際の演奏ではしないように心がけて下さいね。(笑)

ピストンに関してはどんな時でも「叩く」くらいの感覚で演奏することが大切です。

そうすることで、スラーの時にも「リップスラー」と同じく「パキッ」とした音の変化を表現することができます。


そんなにパキパキ吹いてしまっていたら、それはスラーにならないのでは?と思われるかもしれません。
ですが、スラーというのはもっと様々な意味合いがあるんです。
それについてはまた次回以降解説してみますので引き続き読んで頂ければと思います。

それではまた来週!


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at 17:52, 荻原明(おぎわらあきら), スラー

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