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荻原 明
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2011.08.02 Tuesday
演奏スタイル
みなさんこんにちは!
前回、替え指について解説した時、最後のほうでジャズ特有な奏法(シェイク、トレモロ)についても少し触れました。
その時、「専門的ではないので…」と言い訳して書いていたんですが、クラシック音楽を中心に学んでいる音大ではこういったジャズの演奏方法というのは特に求められていないんですね。ですから、あえて個人レッスンなどで質問したり、習得しようという意思がなければそのままスルーして卒業できてしまう内容だったんです。
ただ、クラシック音楽を専門に学んでいるとは言え、演奏活動を行っていく上でこういった特殊な奏法が求められないわけではないんです。
例えば吹奏楽をやっていればポップス音楽やジャズの音楽を演奏することだって沢山ありますし、金管アンサンブルをやっていてもそれは同じことです。
時にはオーケストラでも同様に特殊な演奏を求められることはあります。バーンスタイン作曲の「ウエストサイドストーリー:シンフォニックダンス」のCDを聴いてみればわかりますが、シェイクをしている箇所があるんですね。
このように特殊な奏法というのは演奏活動を行っていく中でいつどこで出てきてもおかしくありません。
その時に「そんなことやったことないんでできません」というのは、やはりちょっと言いたくありませんし、まわりにもがっかりさせてしまうと思うんです。
でも、今の今までこれらの特殊な奏法を誰かに教わったことはないんです。完全に独学。。。。独学ってほど研究をしたとかじゃないんですけどね。なので「専門的ではないので…」なんて書き方をしたわけです。
ちなみにアンダーソン作曲の「そりすべり」の最後には「馬の鳴き声」という演奏指示がありまして、これは覚えている限り独学で、かなり馬っぽい演奏ができると自負しています。めったに使いませんが(笑)
ということで今回は特殊な奏法に限らず視野を広げて「演奏スタイル」という視点でいろいろ書いてみようと思いま
す。
今回はダラダラ書きます。
《モノマネ》
ではどんなふうに特殊な奏法を身につけたのかというと、CDを聴いてモノマネをしていただけです。
古いところだと中学生の時に演奏した「ディズニーメドレー2」の後半にターンという奏法が出てきまして、クラシック音楽で使うターンの記号と楽譜上ではまったく同じなのですが演奏方法が全然違います。
以前このブログにも書きましたが中学生の頃って楽譜がまったく読めなかったんです。
だから新しい譜面をもらったらまずは音源探しをして(何としてもゲットして)それを楽譜を見ながら覚えるまで聴きまくって、部活の時間にまるで聴いた音源を再現するかのように練習。こんなことをひたすら繰り返していたんです。
ですから「楽譜のここにこの記号が書いてあるからこうやって吹くのだ」という意識よりも「CDはこの場所でこんな吹き方してたな」というアプローチで演奏していたものですから、どんな特殊な奏法であっても吹かずにいられないんですね。
良くも悪くも譜面が読めなかったせいでターンはできるようになりました。
そんなもんです。こんなの理屈じゃない。
《見よう見まねでチャレンジする》
その後、いろいろと音源を聴き続け、特殊な奏法に限らず沢山のプレイヤーの演奏を頭の中に残すことを繰り返していくうちに「こんな時にはこんな演奏をするとカッコイイんじゃない?」という漠然としたイメージが焼き付いていきました。
ただ、音大に入ってからもどうしても「シェイク」ができなかったんですよね。いろんな映像を見ていて、シェイクの時にどんなことをしているか、というイメージはあったんですがどうもうまくいかない。
で、その奏法が正解なのかわからなかったんですがとにかく見よう見まねで練習しまくってみたんです。
最初はやはりできなかったんですが、毎日繰り返していくうちにだんだんとコツがつかめるようになり、その後理屈がついてきました。結構長い時間練習していた記憶があります。
誰かに聴けばもっと早くできるようになっていたかもしれませんが、こういった感じでひたすら自力で習得するのもとっても勉強になります。シェイクのような特殊奏法でなくても、例えばタンギングやリップスラーにしても教わっただけで習得するというのは結構無理なことです。自力でとにかくできるようになるまでどんなに時間がかかってもあきらめず試行錯誤練習し続ける。これが一番成長する方法だと思います。
《クラシック音楽の演奏スタイル》
また、クラシック音楽を演奏する上でも「この時代、この国、この作曲家の作品を演奏する時にはこんなスタイルが良い」というものがあります。
例えば古典派の音楽、モーツアルトやベートーヴェン、ハイドンなどのオーケストラ作品を演奏する時にはむやみにヴィヴラートをかけない(音をまっすぐ吹く)とか、バロックや古典派のトリルは、かけ方が逆だとか、チャイコフスキーの作品は全体的に音を長めに吹くとサマになるとか。
もちろんそれらは自分の中にあるいわゆる「おやくそく」的な考えで、指揮者によっては真逆なことを求めてくる可能性だって充分にありますし、一緒に演奏する奏者の方(特にトップ奏者)が違う考えを持っていたらその人に合わせている姿勢を崩してはいけません。
ですが、これまでに自分が経験してきた中で上記のような演奏ルールと言いますか、スタイルのようなものはひとつ持っておいて損しないはずです。
それが誰かのモノマネであっても、CDで聴いた通りであっても良いと思います。自分が納得さえしていて、その演奏を貫いているのであれば。
《基本的な奏法のスタイル》
音大受験を決めた高校1年からずっと同じ1人の先生のレッスンを受け続けてきました。
先生はレッスンの時に「ヴィブラート」について話されることがとても多く、もちろん先生自身の演奏もやはりヴィブラートが非常に魅力的です。
ヴィブラートについてレッスンで指摘されることは多々ありましたが、では実際にどんなふうにヴィブラートをかければ先生と同じような演奏ができるか、ということには全然触れられた記憶がありません。
ただただレッスンの時に吹いてもらった先生の演奏を聴いて、それを再現しようと必死になっているだけでしたね。
そのうちに少しずつ自分なりのヴィブラート(もちろん先生にとっても似ているのですが)のかけかたが身に付いてきました。
レッスンを受けてきた自分の経験としては、「いろんなことを教わった」という感じではなく、「いろんなものを盗んできた」と言ったほうが近いかもしれません。
もちろん言葉でもいろいろと指摘をして頂きましたがそれ以上に先生が実際に目の前で吹いてくれた時の体の使い方や表情、姿勢、音色、表現などをとにかくひとつもこぼさないように集中して聴いて(見て)いた時間でした。
《いろいろなスタイルを身につける(引き出しを多く持つ)》
なんだか話が支離滅裂になってしまいましたが、とにかく音楽の上達にはまず「モノマネ」から入ることが大事だと思います。何か基本となる材料がなければ「自分なりのスタイル」を作ることは無理なのですから、いろんな音楽、いろんなプレイヤーの演奏を真似することが大切です。
演歌をトランペットで吹く時とハイドンのコンチェルトを演奏する時に同じスタイルで演奏したら絶対に変ですよね。
そうならないためにも演歌を知っていることも大切ですし、クラシックの演奏も知っていなければいけません。
曲のジャンルや、それぞれの作品、シーンなどで演奏スタイルを上手に切り替えられる奏者になれるのがトランペット奏者としては理想ですよね。何吹いてもまったく同じ演奏になってしまうのはやはり避けなければいけません。聴いていてつまんないから。
ちなみにこういった沢山のスタイルや奏法などを「引き出し」という言い方をする場合があります。引き出しというのはもちろん机やタンスの引き出しのことで、引き出しがあればあるほどいろんなものを詰め込むことができる例えからよく使われます。
ということで今回は「スタイル」をいろんな視点でダラっと書いてみました。
みなさんも沢山引き出しが持てる奏者になれるように練習してみて下さいね。
それではまた来週!
前回、替え指について解説した時、最後のほうでジャズ特有な奏法(シェイク、トレモロ)についても少し触れました。
その時、「専門的ではないので…」と言い訳して書いていたんですが、クラシック音楽を中心に学んでいる音大ではこういったジャズの演奏方法というのは特に求められていないんですね。ですから、あえて個人レッスンなどで質問したり、習得しようという意思がなければそのままスルーして卒業できてしまう内容だったんです。
ただ、クラシック音楽を専門に学んでいるとは言え、演奏活動を行っていく上でこういった特殊な奏法が求められないわけではないんです。
例えば吹奏楽をやっていればポップス音楽やジャズの音楽を演奏することだって沢山ありますし、金管アンサンブルをやっていてもそれは同じことです。
時にはオーケストラでも同様に特殊な演奏を求められることはあります。バーンスタイン作曲の「ウエストサイドストーリー:シンフォニックダンス」のCDを聴いてみればわかりますが、シェイクをしている箇所があるんですね。
このように特殊な奏法というのは演奏活動を行っていく中でいつどこで出てきてもおかしくありません。
その時に「そんなことやったことないんでできません」というのは、やはりちょっと言いたくありませんし、まわりにもがっかりさせてしまうと思うんです。
でも、今の今までこれらの特殊な奏法を誰かに教わったことはないんです。完全に独学。。。。独学ってほど研究をしたとかじゃないんですけどね。なので「専門的ではないので…」なんて書き方をしたわけです。
ちなみにアンダーソン作曲の「そりすべり」の最後には「馬の鳴き声」という演奏指示がありまして、これは覚えている限り独学で、かなり馬っぽい演奏ができると自負しています。めったに使いませんが(笑)
ということで今回は特殊な奏法に限らず視野を広げて「演奏スタイル」という視点でいろいろ書いてみようと思いま
す。
今回はダラダラ書きます。
《モノマネ》
ではどんなふうに特殊な奏法を身につけたのかというと、CDを聴いてモノマネをしていただけです。
古いところだと中学生の時に演奏した「ディズニーメドレー2」の後半にターンという奏法が出てきまして、クラシック音楽で使うターンの記号と楽譜上ではまったく同じなのですが演奏方法が全然違います。
以前このブログにも書きましたが中学生の頃って楽譜がまったく読めなかったんです。
だから新しい譜面をもらったらまずは音源探しをして(何としてもゲットして)それを楽譜を見ながら覚えるまで聴きまくって、部活の時間にまるで聴いた音源を再現するかのように練習。こんなことをひたすら繰り返していたんです。
ですから「楽譜のここにこの記号が書いてあるからこうやって吹くのだ」という意識よりも「CDはこの場所でこんな吹き方してたな」というアプローチで演奏していたものですから、どんな特殊な奏法であっても吹かずにいられないんですね。
良くも悪くも譜面が読めなかったせいでターンはできるようになりました。
そんなもんです。こんなの理屈じゃない。
《見よう見まねでチャレンジする》
その後、いろいろと音源を聴き続け、特殊な奏法に限らず沢山のプレイヤーの演奏を頭の中に残すことを繰り返していくうちに「こんな時にはこんな演奏をするとカッコイイんじゃない?」という漠然としたイメージが焼き付いていきました。
ただ、音大に入ってからもどうしても「シェイク」ができなかったんですよね。いろんな映像を見ていて、シェイクの時にどんなことをしているか、というイメージはあったんですがどうもうまくいかない。
で、その奏法が正解なのかわからなかったんですがとにかく見よう見まねで練習しまくってみたんです。
最初はやはりできなかったんですが、毎日繰り返していくうちにだんだんとコツがつかめるようになり、その後理屈がついてきました。結構長い時間練習していた記憶があります。
誰かに聴けばもっと早くできるようになっていたかもしれませんが、こういった感じでひたすら自力で習得するのもとっても勉強になります。シェイクのような特殊奏法でなくても、例えばタンギングやリップスラーにしても教わっただけで習得するというのは結構無理なことです。自力でとにかくできるようになるまでどんなに時間がかかってもあきらめず試行錯誤練習し続ける。これが一番成長する方法だと思います。
《クラシック音楽の演奏スタイル》
また、クラシック音楽を演奏する上でも「この時代、この国、この作曲家の作品を演奏する時にはこんなスタイルが良い」というものがあります。
例えば古典派の音楽、モーツアルトやベートーヴェン、ハイドンなどのオーケストラ作品を演奏する時にはむやみにヴィヴラートをかけない(音をまっすぐ吹く)とか、バロックや古典派のトリルは、かけ方が逆だとか、チャイコフスキーの作品は全体的に音を長めに吹くとサマになるとか。
もちろんそれらは自分の中にあるいわゆる「おやくそく」的な考えで、指揮者によっては真逆なことを求めてくる可能性だって充分にありますし、一緒に演奏する奏者の方(特にトップ奏者)が違う考えを持っていたらその人に合わせている姿勢を崩してはいけません。
ですが、これまでに自分が経験してきた中で上記のような演奏ルールと言いますか、スタイルのようなものはひとつ持っておいて損しないはずです。
それが誰かのモノマネであっても、CDで聴いた通りであっても良いと思います。自分が納得さえしていて、その演奏を貫いているのであれば。
《基本的な奏法のスタイル》
音大受験を決めた高校1年からずっと同じ1人の先生のレッスンを受け続けてきました。
先生はレッスンの時に「ヴィブラート」について話されることがとても多く、もちろん先生自身の演奏もやはりヴィブラートが非常に魅力的です。
ヴィブラートについてレッスンで指摘されることは多々ありましたが、では実際にどんなふうにヴィブラートをかければ先生と同じような演奏ができるか、ということには全然触れられた記憶がありません。
ただただレッスンの時に吹いてもらった先生の演奏を聴いて、それを再現しようと必死になっているだけでしたね。
そのうちに少しずつ自分なりのヴィブラート(もちろん先生にとっても似ているのですが)のかけかたが身に付いてきました。
レッスンを受けてきた自分の経験としては、「いろんなことを教わった」という感じではなく、「いろんなものを盗んできた」と言ったほうが近いかもしれません。
もちろん言葉でもいろいろと指摘をして頂きましたがそれ以上に先生が実際に目の前で吹いてくれた時の体の使い方や表情、姿勢、音色、表現などをとにかくひとつもこぼさないように集中して聴いて(見て)いた時間でした。
《いろいろなスタイルを身につける(引き出しを多く持つ)》
なんだか話が支離滅裂になってしまいましたが、とにかく音楽の上達にはまず「モノマネ」から入ることが大事だと思います。何か基本となる材料がなければ「自分なりのスタイル」を作ることは無理なのですから、いろんな音楽、いろんなプレイヤーの演奏を真似することが大切です。
演歌をトランペットで吹く時とハイドンのコンチェルトを演奏する時に同じスタイルで演奏したら絶対に変ですよね。
そうならないためにも演歌を知っていることも大切ですし、クラシックの演奏も知っていなければいけません。
曲のジャンルや、それぞれの作品、シーンなどで演奏スタイルを上手に切り替えられる奏者になれるのがトランペット奏者としては理想ですよね。何吹いてもまったく同じ演奏になってしまうのはやはり避けなければいけません。聴いていてつまんないから。
ちなみにこういった沢山のスタイルや奏法などを「引き出し」という言い方をする場合があります。引き出しというのはもちろん机やタンスの引き出しのことで、引き出しがあればあるほどいろんなものを詰め込むことができる例えからよく使われます。
ということで今回は「スタイル」をいろんな視点でダラっと書いてみました。
みなさんも沢山引き出しが持てる奏者になれるように練習してみて下さいね。
それではまた来週!
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at 05:31, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方
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