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荻原 明
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2009.02.17 Tuesday
相手を信じること
みなさんこんにちは!
今回からアンサンブルや合奏に役立つ内容を書いていきますね。
《単音楽器》
トランペットはご存知の通り単音楽器です。要するにピアノのようにいっぺんに沢山の音を出すことができない楽器です。
なので、何か曲を演奏しようとした時、トランペットひとりでは単旋律のメロディを吹くことしかできません。
しかし一般的な音楽というのはベースライン(低音)があって、コード(和音)があって、メロディがあって始めて成立するものです。どれかひとつでもないと非常に貧弱な音楽になってしまいます。ですから吹奏楽やオーケストラのように様々な音域の異なる単音楽器(弦楽器や打楽器のように複数の音をいっぺんに出せる楽器も含まれます)が集まってひとつの演奏をするのは必然なんですよね。
《単音楽器のメリット?デメリット?》
トランペットという単音楽器には単音楽器にしかできないことが沢山あります。
例えばピアノはその楽器が置いてある場所でしか演奏できませんが、トランペットはどこにでも簡単に持ち運べます。コンサートホールでシンフォニーを演奏することも校庭でマーチも吹けるということですね。
ピアノなら指が3本動けば出せるのにトランペットは3つの音が重なる和音を出すだけでも3人もの奏者が必要になります。ですがトランペットにはピアノには出せない美しい和声(純正律の響き)を作ることができます(ピアノは平均律でチューニングされています)。このことに関しては後日書いていきます。
また、楽器の組み合わせを変えることにより様々なサウンドを作ることができるのも単音楽器のメリットでしょう。トランペット奏者5人で演奏するアンサンブルも、異なる金管楽器が集まって演奏するブラスアンサンブルも、吹奏楽もオーケストラもどれも違う魅力があり、迫力があります。
アンサンブルができる=アンサンブルでしか音楽が成立しないという両面を持ち合わせているトランペットは、様々な奏者との関わりによって音楽を作っていくという楽しさと難しさがありますね。
《人とアンサンブルということ》
もし誰かピッチが定まっていない奏者がひとりでもいたら、トランペットパート全体がダメージを受けてしまいます。ですから前回までのブログでも書きましたが、正しいピッチや音程感をしっかりと持って演奏することは他のプレイヤーに迷惑をかけないためにも大切なことです。
とりあえず正しいピッチを出せていればそれなりに美しいハーモニーを出すことができます。しかしアンサンブルというのはそれだけでは成立しません。
「息が合う」という慣用句があります。管楽器奏者にとっては慣用句に留まらず、ダイレクトに使える言葉です。
重い荷物を複数人で持ち上げる時のように、複数の奏者で演奏をする時には、息が合っていなければ良い音楽が作れません。
荷物を持つ時には「せーのっ!」と声をかけて持ち上げることができますが演奏では声を出すことができません。しかも吹奏楽やオーケストラでは同じトランペット奏者は真横にいて目を合わせることすら難しいですね。トランペットはステージの後方にいるのが通常ですから、他の楽器の奏者は背中しか見えません。
そういった状況で「息を合わせる」ためにはいくつかのテクニックや約束事がありますが(後日解説します)、一番大切なことは「気持ちをひとつにすること」だと思います。
奏者全員でひとつの音楽を作り出しているのだという強い気持ち、ネガティブにならず一緒に演奏しているすべての人を信じることが非常に大切なことです。
一緒に演奏している人の中に「この演奏をぶちこわしてやる」なんてことを思っている人はスパイじゃないのですから普通はいません。みんなが良い演奏をしたいと思っているはずです。演奏レベルの差はあるかもしれませんが、それには関係なく強い気持ちを持って演奏するようにして下さい。
「あいつまた音はずしてるよ〜」とか「隣りの後輩はピッチ悪いから吹きにくいんだよなぁ」とか「俺下手だぁ」とかそういった消極的な気持ちでアンサンブルをして、良い演奏ができるはずがありませんよね。
自分が音大生の頃、ジュニアフィルというアマチュアオーケストラに所属していました。アマチュアと言っても当時の金管セクションはほぼ全員音大生。弦楽器も小学生とは思えない相当レベルの高い子から音大生までいましたから、結構すごかったです。演奏する曲もレベルが高くて、やりがいのあるオーケストラでした。
トランペットセクションは当時みんな同じ音大の学生だったので、大学でもアンサンブルをしているし、ジュニアフィルでも一緒だし、結局一年中同じ人と演奏するという時期が何年か続きました。
ですので演奏レベルやその人のクセはよくわかっていましたから不安になることはなかったのですが、たまにアンサンブルが上手くいかない時があったんですね。ピッチが合わなかったり、タイミングが合わなかったり。悩めば悩むほど上手くいかないんですが、その時に気づいたことは「自分に自信がない時」と「相手を信用していない時」にアンサンブルが上手くいっていなかったんです。
ですから、相手は絶対やってくれる、と信じて一緒にアンサンブルすることで充実した演奏をすることができました。
練習で個人のレベルアップに努めることはもちろん大切ですし、アンサンブルをする時に技術的や要素が不可欠ですが、それ以上に人間同士でひとつの音楽を演奏する時には、相手を信じること、ネガティブにならず自分に自信を持つことが何よりも大切なことだと思います。もちろんこれは音楽をする時だけの話ではないですけどね。
ということで、また来週!
今回からアンサンブルや合奏に役立つ内容を書いていきますね。
《単音楽器》
トランペットはご存知の通り単音楽器です。要するにピアノのようにいっぺんに沢山の音を出すことができない楽器です。
なので、何か曲を演奏しようとした時、トランペットひとりでは単旋律のメロディを吹くことしかできません。
しかし一般的な音楽というのはベースライン(低音)があって、コード(和音)があって、メロディがあって始めて成立するものです。どれかひとつでもないと非常に貧弱な音楽になってしまいます。ですから吹奏楽やオーケストラのように様々な音域の異なる単音楽器(弦楽器や打楽器のように複数の音をいっぺんに出せる楽器も含まれます)が集まってひとつの演奏をするのは必然なんですよね。
《単音楽器のメリット?デメリット?》
トランペットという単音楽器には単音楽器にしかできないことが沢山あります。
例えばピアノはその楽器が置いてある場所でしか演奏できませんが、トランペットはどこにでも簡単に持ち運べます。コンサートホールでシンフォニーを演奏することも校庭でマーチも吹けるということですね。
ピアノなら指が3本動けば出せるのにトランペットは3つの音が重なる和音を出すだけでも3人もの奏者が必要になります。ですがトランペットにはピアノには出せない美しい和声(純正律の響き)を作ることができます(ピアノは平均律でチューニングされています)。このことに関しては後日書いていきます。
また、楽器の組み合わせを変えることにより様々なサウンドを作ることができるのも単音楽器のメリットでしょう。トランペット奏者5人で演奏するアンサンブルも、異なる金管楽器が集まって演奏するブラスアンサンブルも、吹奏楽もオーケストラもどれも違う魅力があり、迫力があります。
アンサンブルができる=アンサンブルでしか音楽が成立しないという両面を持ち合わせているトランペットは、様々な奏者との関わりによって音楽を作っていくという楽しさと難しさがありますね。
《人とアンサンブルということ》
もし誰かピッチが定まっていない奏者がひとりでもいたら、トランペットパート全体がダメージを受けてしまいます。ですから前回までのブログでも書きましたが、正しいピッチや音程感をしっかりと持って演奏することは他のプレイヤーに迷惑をかけないためにも大切なことです。
とりあえず正しいピッチを出せていればそれなりに美しいハーモニーを出すことができます。しかしアンサンブルというのはそれだけでは成立しません。
「息が合う」という慣用句があります。管楽器奏者にとっては慣用句に留まらず、ダイレクトに使える言葉です。
重い荷物を複数人で持ち上げる時のように、複数の奏者で演奏をする時には、息が合っていなければ良い音楽が作れません。
荷物を持つ時には「せーのっ!」と声をかけて持ち上げることができますが演奏では声を出すことができません。しかも吹奏楽やオーケストラでは同じトランペット奏者は真横にいて目を合わせることすら難しいですね。トランペットはステージの後方にいるのが通常ですから、他の楽器の奏者は背中しか見えません。
そういった状況で「息を合わせる」ためにはいくつかのテクニックや約束事がありますが(後日解説します)、一番大切なことは「気持ちをひとつにすること」だと思います。
奏者全員でひとつの音楽を作り出しているのだという強い気持ち、ネガティブにならず一緒に演奏しているすべての人を信じることが非常に大切なことです。
一緒に演奏している人の中に「この演奏をぶちこわしてやる」なんてことを思っている人はスパイじゃないのですから普通はいません。みんなが良い演奏をしたいと思っているはずです。演奏レベルの差はあるかもしれませんが、それには関係なく強い気持ちを持って演奏するようにして下さい。
「あいつまた音はずしてるよ〜」とか「隣りの後輩はピッチ悪いから吹きにくいんだよなぁ」とか「俺下手だぁ」とかそういった消極的な気持ちでアンサンブルをして、良い演奏ができるはずがありませんよね。
自分が音大生の頃、ジュニアフィルというアマチュアオーケストラに所属していました。アマチュアと言っても当時の金管セクションはほぼ全員音大生。弦楽器も小学生とは思えない相当レベルの高い子から音大生までいましたから、結構すごかったです。演奏する曲もレベルが高くて、やりがいのあるオーケストラでした。
トランペットセクションは当時みんな同じ音大の学生だったので、大学でもアンサンブルをしているし、ジュニアフィルでも一緒だし、結局一年中同じ人と演奏するという時期が何年か続きました。
ですので演奏レベルやその人のクセはよくわかっていましたから不安になることはなかったのですが、たまにアンサンブルが上手くいかない時があったんですね。ピッチが合わなかったり、タイミングが合わなかったり。悩めば悩むほど上手くいかないんですが、その時に気づいたことは「自分に自信がない時」と「相手を信用していない時」にアンサンブルが上手くいっていなかったんです。
ですから、相手は絶対やってくれる、と信じて一緒にアンサンブルすることで充実した演奏をすることができました。
練習で個人のレベルアップに努めることはもちろん大切ですし、アンサンブルをする時に技術的や要素が不可欠ですが、それ以上に人間同士でひとつの音楽を演奏する時には、相手を信じること、ネガティブにならず自分に自信を持つことが何よりも大切なことだと思います。もちろんこれは音楽をする時だけの話ではないですけどね。
ということで、また来週!
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at 19:54, 荻原明(おぎわらあきら), 本番・合奏練習
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