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トランペット ウォームアップ本 (MyISBN - デザインエッグ社) (JUGEMレビュー »)
荻原 明
【販売部数1000部達成!】「ラッパの吹き方」ブログ著者、荻原明 初の教則本!ウォームアップと奏法の基礎を身につけられる一冊です!
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2008.10.28 Tuesday
テンポ/ビート/リズム
みなさんこんにちは!
最近トランペットそのものについて全然書いてないですね。ホントはもっと具体的にトランペットの奏法だとかいろいろ書きたいんですけど、やっぱり音楽の基礎的な部分を省くわけにはいかず。
直接トランペットのことではないかもしれませんが、音楽をする上ではやっぱり避けることができないので、もうしばらくおつきあい下さい。
ということで、今回は「テンポ」や「リズム」「ビート(拍)」について簡単にお話しをしようと思います。
リズム。rhythm。”新版「楽典」音楽家を志す人のための”という本によればですね、
『音の休止の長短と音の強弱が組み合わされてできるものをいう。rhythmはスポーツ選手の動き、光の点滅、機械類の動きなどにも感ずることができる。rhythmはmelody、harmonyにもまして音楽の根本をなしているもので(中略)それらはただ無秩序に並べられているものではなく、一定の時間ごとに刻まれるbeat(拍)に乗って作られている(後略)。』
ということです。わかりましたか?
難しいですね、こうやって説明されると。
まあ、簡単に言えば、リズムってのはこの世の中に無数に存在していて何も音楽だけのものじゃないんですよ、ってことがひとつ。
もうひとつは「拍」の上にリズムが作られるということ。
さらに、拍が並ぶとテンポが生まれます。音楽はある程度一定のテンポが続くことが多いですよね。
楽典に書いてあるようにスポーツ選手の動きにもリズムが存在してます。例えばわかりやすい例として「トランポリン」なんてそうじゃないですか?人間がトランポリンの上で「ポ〜ン、ポ〜ン」と繰り返し跳んでいるところ。これはほぼ一定のリズムを刻んでいると言えます。
人間の動きだけでなくボールを地面に打ち付けた運動なんかもリズムを感じやすいですよね。
音楽限定でリズムの話をすると非常に漠然としていてわかりにくいので、自分がリズムやビートのお話をする時は必ず音楽から離れてもっと生活や身近なところから話をします。
大切なことは、「リズムは『音楽』だけでなく『自然界』にもあたりまえに存在する」ということです。
みなさんは合奏をしていて指揮者や指導者から「リズム感が悪い!」とか「テンポ走る!」とか注意を受けたことはありませんか?
多分あるでしょ、一回くらい。
で、テンポ感を良くするためにどんな練習をしていますか?
多分、メトロノームを使っていることでしょう。それは一番直接的で能率の良い練習ですよね。
ただ、メトロノームだけで果たしてリズム感、テンポ感を充分に養うことができるでしょうか。
メトロノームを使って曲の練習をしていると、ものすごい合わせにくく感じることがありませんか?
特に同じパート内での曲練習でメトロノームを使っている部活を見かけることがありますが、(rit.やテンポの変わり目などと関係なく)大抵曲の途中でわけわからなくなりませんか?だんだんずれてきちゃったり。
それはなぜでしょうか。
ここで先程の話に戻りますが、リズムやビートというのは「自然界にもある動き」ということ。
そしてメトロノームの動きは単純な反復運動であるということ。
この違いを理解してメトロノームを使っているかどうかで大きく変わってくるんです。
アナログでも電子でも、メトロノームは振り子が左右が行ったり来たりする単純な動きです。もしくは電子なら光の移動や点滅によるもの。
この動きに「合わせて」曲の練習をしているだけでは、単に拍のアタマにポイントを合わせようとする作業になってしまい、非常に機械的で単純な運動に制限されてしまいます。
ポイントに合わせる作業で作られた音楽というのは人間味がありません。
音楽は生き物ですから、単なる正しい反復運動になるだけでは良い音楽が作られるとは言えませんよね。
自分がレッスンをしている時、テンポが走ってしまったりと安定しない時に必ず話すことは
「テンポは点の羅列ではなく軌道である」
といった内容を伝えます。こんな難しい言い方はしてませんけどね。
簡単に言えば、テンポやビートを「メトロノームのような点や平面(2D)の動き」で感じるのではなく「奥行きのある立体(3D)」で感じましょうと言った感じです。
わかりやすい例としては、指揮者の動きや打楽器奏者の動き。
もしも人間が作る音楽が正確なテンポやリズムで演奏した方が良いのであれば、指揮者ではなく巨大なメトロノームにでもやらせたほうが良いはずなにそんな演奏会は存在していない、ということに着目してもらいたいです。
人間が指揮を振る必要があるのはなぜか。また、メトロノームに任せられないのはなぜか。
もちろんテンポの変化、拍子の変化があるからメトロノームにやらせることができないのかもしれませんが、そんなの今の科学だったら簡単にプログラムを作ることができるはずです。でもやっぱり人間が指揮を振る。
それは表現や曲想などを作る上で人間であることももちろんありますが、それに加えて指揮棒や腕の動きが機械には表現できないからだと思うのです。
同じテンポであっても、素早く大きく動く指揮と、細かくあまり弾まない指揮では曲の感じ方が大きく変わります。
どちらが良いとか悪いではなく、人間の表現の幅は機械によって作られる単純な反復運動では表現しきれないということが音楽には存在しているということではないかと思います。
打楽器奏者も同じです。何かの工場で同じ製品を作り続けている機械のような動きでタイコを叩いても、それが正しいリズム感、一定の正しいテンポであったとしても人間味がなく、面白さは感じることができません。
大きな素振りでタイコを鳴らしたり、繊細な動きで細かい粒の音を表現したりできるのは、やはり人間だからこそではないかと思います。
そして、指揮者も打楽器奏者も共通して言えることは、平面的な動きではない、ということです。
指揮棒やスティックを持った腕や体の軌道は高さや奥行きなど、立体的な動きです。
もしも指揮者が奥行きや軌道がない動きで合奏を始めたら、絶対に合わせることができないはずです。
軌道があるからこそ、3Dの動きであるからこそ奏者全員が縦の線を合わせて演奏ができるのです。
ですから、メトロノームで練習することは悪いことではないのですが、テンポが走るから機械の動きに人間が合わせるような練習だけを繰り返し行ったところで解決する問題ではないということを覚えておくと良いと思います。
トランポリン運動のように跳んだ瞬間(拍のアタマ)から次にトランポリンに着地する瞬間(次の拍のアタマ)の軌道、高さ、そのスピードを頭の中にイメージしながら曲を演奏すると、走ってしまったりリズムが崩れてしまうようなことが少なくなると思います。
音楽は生き物。機械的な運動では面白さは半減してしまいます。
生きている音楽を演奏は、実はメトロノームのような正しすぎる一定のテンポではないのです。
試しに素晴らしい演奏の行進曲でもワルツでも何でもいいのでCDを聴いてみて、それに合わせてメトロノームを鳴らしてみて下さい。
テンポについて特に考えず聴いていると違和感なく一定と感じるテンポであっても、実際はメトロノームにぴったり合うとは限らない、というか絶対に合わないはずです。
一定ではないのに違和感を感じない演奏。これが「生きている音楽」ではないかと思います。
このように人間味のあるテンポを感じていなければ、その中で生まれるビート、リズムは生きてきません。
ということで、今回はテンポ、ビート、リズムについておおまかに書いてみましたが、決してメトロノームを否定しているわけではなく、なんでもかんでもメトロームに合わせようとするのではなく、必要な時に上手に使ってもらいたいということですよ。
個人練習、パート練習の時、メトロノームをあえて使わずにリズムを立体でイメージして演奏をする練習もしてみましょう!
もし機会があるなら、みなさんもトランペットだけでなく打楽器や指揮で合奏を経験してみると非常に勉強になると思います。
平面や点では絶対作れない役割ですからね。
それではまた来週!
最近トランペットそのものについて全然書いてないですね。ホントはもっと具体的にトランペットの奏法だとかいろいろ書きたいんですけど、やっぱり音楽の基礎的な部分を省くわけにはいかず。
直接トランペットのことではないかもしれませんが、音楽をする上ではやっぱり避けることができないので、もうしばらくおつきあい下さい。
ということで、今回は「テンポ」や「リズム」「ビート(拍)」について簡単にお話しをしようと思います。
リズム。rhythm。”新版「楽典」音楽家を志す人のための”という本によればですね、
『音の休止の長短と音の強弱が組み合わされてできるものをいう。rhythmはスポーツ選手の動き、光の点滅、機械類の動きなどにも感ずることができる。rhythmはmelody、harmonyにもまして音楽の根本をなしているもので(中略)それらはただ無秩序に並べられているものではなく、一定の時間ごとに刻まれるbeat(拍)に乗って作られている(後略)。』
ということです。わかりましたか?
難しいですね、こうやって説明されると。
まあ、簡単に言えば、リズムってのはこの世の中に無数に存在していて何も音楽だけのものじゃないんですよ、ってことがひとつ。
もうひとつは「拍」の上にリズムが作られるということ。
さらに、拍が並ぶとテンポが生まれます。音楽はある程度一定のテンポが続くことが多いですよね。
楽典に書いてあるようにスポーツ選手の動きにもリズムが存在してます。例えばわかりやすい例として「トランポリン」なんてそうじゃないですか?人間がトランポリンの上で「ポ〜ン、ポ〜ン」と繰り返し跳んでいるところ。これはほぼ一定のリズムを刻んでいると言えます。
人間の動きだけでなくボールを地面に打ち付けた運動なんかもリズムを感じやすいですよね。
音楽限定でリズムの話をすると非常に漠然としていてわかりにくいので、自分がリズムやビートのお話をする時は必ず音楽から離れてもっと生活や身近なところから話をします。
大切なことは、「リズムは『音楽』だけでなく『自然界』にもあたりまえに存在する」ということです。
みなさんは合奏をしていて指揮者や指導者から「リズム感が悪い!」とか「テンポ走る!」とか注意を受けたことはありませんか?
多分あるでしょ、一回くらい。
で、テンポ感を良くするためにどんな練習をしていますか?
多分、メトロノームを使っていることでしょう。それは一番直接的で能率の良い練習ですよね。
ただ、メトロノームだけで果たしてリズム感、テンポ感を充分に養うことができるでしょうか。
メトロノームを使って曲の練習をしていると、ものすごい合わせにくく感じることがありませんか?
特に同じパート内での曲練習でメトロノームを使っている部活を見かけることがありますが、(rit.やテンポの変わり目などと関係なく)大抵曲の途中でわけわからなくなりませんか?だんだんずれてきちゃったり。
それはなぜでしょうか。
ここで先程の話に戻りますが、リズムやビートというのは「自然界にもある動き」ということ。
そしてメトロノームの動きは単純な反復運動であるということ。
この違いを理解してメトロノームを使っているかどうかで大きく変わってくるんです。
アナログでも電子でも、メトロノームは振り子が左右が行ったり来たりする単純な動きです。もしくは電子なら光の移動や点滅によるもの。
この動きに「合わせて」曲の練習をしているだけでは、単に拍のアタマにポイントを合わせようとする作業になってしまい、非常に機械的で単純な運動に制限されてしまいます。
ポイントに合わせる作業で作られた音楽というのは人間味がありません。
音楽は生き物ですから、単なる正しい反復運動になるだけでは良い音楽が作られるとは言えませんよね。
自分がレッスンをしている時、テンポが走ってしまったりと安定しない時に必ず話すことは
「テンポは点の羅列ではなく軌道である」
といった内容を伝えます。こんな難しい言い方はしてませんけどね。
簡単に言えば、テンポやビートを「メトロノームのような点や平面(2D)の動き」で感じるのではなく「奥行きのある立体(3D)」で感じましょうと言った感じです。
わかりやすい例としては、指揮者の動きや打楽器奏者の動き。
もしも人間が作る音楽が正確なテンポやリズムで演奏した方が良いのであれば、指揮者ではなく巨大なメトロノームにでもやらせたほうが良いはずなにそんな演奏会は存在していない、ということに着目してもらいたいです。
人間が指揮を振る必要があるのはなぜか。また、メトロノームに任せられないのはなぜか。
もちろんテンポの変化、拍子の変化があるからメトロノームにやらせることができないのかもしれませんが、そんなの今の科学だったら簡単にプログラムを作ることができるはずです。でもやっぱり人間が指揮を振る。
それは表現や曲想などを作る上で人間であることももちろんありますが、それに加えて指揮棒や腕の動きが機械には表現できないからだと思うのです。
同じテンポであっても、素早く大きく動く指揮と、細かくあまり弾まない指揮では曲の感じ方が大きく変わります。
どちらが良いとか悪いではなく、人間の表現の幅は機械によって作られる単純な反復運動では表現しきれないということが音楽には存在しているということではないかと思います。
打楽器奏者も同じです。何かの工場で同じ製品を作り続けている機械のような動きでタイコを叩いても、それが正しいリズム感、一定の正しいテンポであったとしても人間味がなく、面白さは感じることができません。
大きな素振りでタイコを鳴らしたり、繊細な動きで細かい粒の音を表現したりできるのは、やはり人間だからこそではないかと思います。
そして、指揮者も打楽器奏者も共通して言えることは、平面的な動きではない、ということです。
指揮棒やスティックを持った腕や体の軌道は高さや奥行きなど、立体的な動きです。
もしも指揮者が奥行きや軌道がない動きで合奏を始めたら、絶対に合わせることができないはずです。
軌道があるからこそ、3Dの動きであるからこそ奏者全員が縦の線を合わせて演奏ができるのです。
ですから、メトロノームで練習することは悪いことではないのですが、テンポが走るから機械の動きに人間が合わせるような練習だけを繰り返し行ったところで解決する問題ではないということを覚えておくと良いと思います。
トランポリン運動のように跳んだ瞬間(拍のアタマ)から次にトランポリンに着地する瞬間(次の拍のアタマ)の軌道、高さ、そのスピードを頭の中にイメージしながら曲を演奏すると、走ってしまったりリズムが崩れてしまうようなことが少なくなると思います。
音楽は生き物。機械的な運動では面白さは半減してしまいます。
生きている音楽を演奏は、実はメトロノームのような正しすぎる一定のテンポではないのです。
試しに素晴らしい演奏の行進曲でもワルツでも何でもいいのでCDを聴いてみて、それに合わせてメトロノームを鳴らしてみて下さい。
テンポについて特に考えず聴いていると違和感なく一定と感じるテンポであっても、実際はメトロノームにぴったり合うとは限らない、というか絶対に合わないはずです。
一定ではないのに違和感を感じない演奏。これが「生きている音楽」ではないかと思います。
このように人間味のあるテンポを感じていなければ、その中で生まれるビート、リズムは生きてきません。
ということで、今回はテンポ、ビート、リズムについておおまかに書いてみましたが、決してメトロノームを否定しているわけではなく、なんでもかんでもメトロームに合わせようとするのではなく、必要な時に上手に使ってもらいたいということですよ。
個人練習、パート練習の時、メトロノームをあえて使わずにリズムを立体でイメージして演奏をする練習もしてみましょう!
もし機会があるなら、みなさんもトランペットだけでなく打楽器や指揮で合奏を経験してみると非常に勉強になると思います。
平面や点では絶対作れない役割ですからね。
それではまた来週!
当ブログの写真・記事等すべての無断利用、無断転載を禁止します。
at 00:07, 荻原明(おぎわらあきら), 楽譜の基礎知識
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2008.10.14 Tuesday
トランペットの掃除
みなさんこんにちは!
昨日まで3連休でしたね。みなさんは何してましたか?
秋晴れのとっても気持ちの良い天気が続いていたのでどこか遊びに行きたかったけど〜、自分は3日とも仕事でラッパ吹いてましたが。。。移動中の電車では休日にも関わらず学生の方が部活だと思いますが駅などで沢山見かけました。
学生のみなさんも忙しいですね。
そういえば昨日は体育の日。自分が学生の頃は「体育の日=10月10日」だったのでなんかピンとこないけど、やっぱりこの時期は運動会、体育祭などスポーツの行事が多いのではないかと思います。
中学生だった頃、体育祭と言えば吹奏楽部も活躍していた記憶があります。もちろん演奏で。
生徒たちの入場行進は吹奏楽部のマーチ演奏で行ってたんですよ。吹きっぱななしでかなり辛かった思い出がありますが(笑)
屋外でおもいっきり吹けるのは楽しかったんですが、学校の校庭は砂でした。空気も乾燥してきて風も吹いて生徒が大勢バタバタした砂ぼこりが舞う中の長時間の演奏、これは楽器にしてはかなりのダメージがあったと思います。
砂ぼこりは管楽器には非常に良くないものです。金管楽器で言えばピストンやトリガーに付着してしまうと金属と金属の間で砂が管を削ってしまうおそれがあります。ベルやマウスピースから沢山入ってしまうでしょうし。
ということで今回は金管楽器の特権(?)管内部の清掃について簡単に解説していきます。
屋外で吹いている方もそうでない方も、定期的な掃除は必要ですよ!
《清掃は定期的に》
みなさんは管内の清掃はどのくらいの頻度で行っていますか?
あまり頻繁にする必要もありませんが、何年もやってない、一度もやったことないというのは問題です。
試しに主管(チューニング管)を引き抜いてマウスピースをはずして、マウスパイプの中を覗いてみて下さい。
キレイですか?
何かくっついてませんか?ザラザラした感じになってませんか?
管の中で一番汚れやすいのはこのマウスパイプ(リードパイプ)です。口に一番近いところですから、食後に口の中をキレイにしない状態で楽器を吹く習慣がある人は特に汚れやすいですからね。食後にきちんと歯磨きをしてから楽器を吹いている人も、全然汚れないかと言えばそうでもありません。結局のところどうしても汚れは付いてしまうものです。
また、マウスパイプは楽器を演奏する上で一番重要な管であると言えますので、ここに汚れが付着しているというのは非常に良くありません。入れた息がスムーズに流れない状態で良い演奏は望めません!
汚れが付着しているだけならまだ良いのですが、この汚れが長時間放置されたままになると管内がサビてしまう恐れがありますし、水分が付いたまま長時間吹かないだけでもサビてしまいます。そうなってしまってはもう遅い。
主管を抜いてマウスパイプを覗いてみましょう
管内の清掃は汚れてきたな、と思った時に行うのも良いですが、つい忘れてしまいがちですよね(自分だけ?)。
可能であるなら半年に一度くらいは軽い清掃を行うことをおすすめします。例えば手帳とかに先に書いておくとかして忘れないようにしてみるとか。
自分はお盆あたりとか年末年始のあまり楽器を吹くことがない時に清掃をしています。
《用意するもの》
楽器を掃除する時に必要なものを挙げてみます。
■管内清掃専用のブラシ
以上。
屋外で砂ぼこりにまみれた直後の清掃だったら、ブラシもいらないかもしれません。
楽器屋さんとかに行くと清掃用のメンテナンス品が沢山あります。ブラスソープとか。
もちろんそういったものを使うほうが管内はキレイになりますから持っているならぜひ使いましょう。
ブラスソープを使う時の清掃方法はその商品に詳しく書いてあるかと思いますので割愛します。
自分はお風呂のシャワーでジョバ〜っと流してブラシでゴシゴシするだけの清掃なもんで。
《掃除の準備》
管内を水洗いする準備として、まず分解できる管やパーツは全部バラします。トリガー、主管、ピストン、バルブのボトムキャップ(ピストンの下にあるフタになってるやつ)、ゴム(楽器によってはトリガーを戻した時の衝撃音を出さないために小さい輪ゴムのようなものが付属しているものがあります)、3番トリガー落下防止用のネジなど。
どうでもいいんですがバラした後の楽器本体ってすごい軽いですよね。びっくりしません?
ボトムキャップなど、ネジになっているものはすべて外しましょう
で、ネジとか小さいものを絶対になくなさいように大きめのタオルや布(洗った後の管に繊維が付かないようにあまり毛羽だってないものがいいです)に置いておきましょう。また、バラしたピストンがコロっと落ちてしまったり踏んでしまわないよう、不安定な場所や高い場所、床等には絶対に置かないように!
ちょうど「オギログ(くだらないことばっか書いてるもうひとつの荻原ブログ)」に清掃をした時の写真を掲載していたのでこっちにも載せておきますね。
この写真だと(部屋が狭いってこともあるんですけど。。)ベッドの上にバスタオルを敷いてそこに3本の楽器の全パーツを乗せています。
これで準備完了です。
《管内の清掃》
水洗いをする時は、冷水や熱すぎるお湯は避けましょう。金属ですから、極端な温度差は良くありません。ちょっとだけあったかい感じのぬるま湯が適当です。
楽器全体が浸せる桶のようなものがあるならそこにつけ込んでもいいですし、自分の場合はシャワーに直接当ててしまいます。その状態で金管専用のブラシ(フレキシブルクリーナー)で管の奥まで入るだけいれてゴシゴシします。強烈にゴシゴシしたり、グイグイ押し込みすぎないように注意しましょう。あくまで楽器ですから、キズを付けてしまては清掃どころじゃないですからね。
管内の汚れがひどい楽器はこの時、中から見たくないものが出てくることでしょう。ヒョエ〜ってなります。
こんなのが付着してたらスムーズに息なんて入らないでしょ、って思います(笑)
楽器本体だけでなく、トリガーや小さい管などもすべて同じように洗います。
古い楽器の場合、完全に汚れが落ちないかもしれませんが、それはもうサビて固まってしまっている場合もありますので、強引に擦って落とそうとしないで下さい。あきらめましょう。
ブラシでの清掃が終わったら、またタオルや布の上に乗せておきましょう。ハンドタオルなどで表面を軽く拭いておきましょう。
《ピストンの清掃》
ピストンの穴にも汚れは付着しやすいですから、これも同じように掃除をしたいのですが、他の管と違ってピストンには様々なパーツが付いています。
ピストンの上は空洞になっていて、中を覗くとバネが入っていますよね。まれにそうじゃないタイプ(ピストンの下に直接バネを置くシステム)もありますが。
他の管のようにピストン全体をバシャバシャ水洗いしてしまうと、このネジが入っている空洞に水が入ってしまい、バネがサビてしまう恐れがあります。カビちゃったらもっと大変。バネとその周りの空洞などはピストンのアクションを決定する非常に大切なパーツですので、これはできるだけ濡らさないほうがいいと思います。
また、ピストンボタン(指を乗せている場所)の下(通常はピストンを楽器本体に固定するためのネジになっているキャップの下)にフェルトが敷いてありますね。本体と固定するためのネジ型キャップにもフェルトが使われていることもあります(シルキー社製品等)。このフェルトはピストンを押した時や戻ってきた時の衝撃を和らげるためのクッションです。これも濡れてしまうのはあまり良くないですね。
ピストンの中にも衝撃を吸収するフェルトが入っています。あまりにペチャンコになってたら交換しましょう。
ピストンボタンの下のクッション材。Bachはゴムでできています。
ということで、ピストンの穴だけを洗う時は、上部に水がかからないように注意して洗うか、全部分解してから洗うかする必要があります。
ピストンを分解したとこがない方はせっかくなので全部バラしてしまってはいかがでしょう。構造がよくわかると思いますよ。
ネジとかボトムキャップも汚れていたらキレイにしましょう。
《組み立て》
さて、管内をキレイにしたら元に戻すわけですが、洗ってしまったのでオイルやグリスも落ちてしまってますね。そのまま差し込んでしまっては管どうしの摩擦で傷が付いてしまいますから、しっかりと(いつもより多めに)オイルやグリスを塗ってから差し込んでください。
トリガーのグリスの塗り方は後日詳しく解説します。
また、楽器の表面、メッキやラッカーがかかっている場所は軽く拭いたと思いますが、各パーツがある程度乾いてから元に戻してください。カビたりサビたりしないように。
ただ、直接息が入る管内は完全乾燥させる必要はありません(掃除してから長時間吹かない場合は乾燥させたほうが良いですが)。
ついでに時間がある場合はメッキやラッカー部分もキレイにしてみても良いかもしれませんね。
自分は研磨してしまうのがあまり好きではないので乾拭き程度で済ませてしまうことが多いんですけどね。
《管内清掃の時期》
さて、今回は簡単に管内の清掃について書いてきたわけですが、管の中の状態が変わるということは清掃前と息の入り方が変わってしまうということです。汚れがひどかった楽器なら余計に変わります。
ブレスコントロールが今までと変わるということは、若干ではありますが演奏に影響が出ます。ですから、例えば本番前日に清掃をしてしまうのはおすすめできません。できるだけ本番がない時期もしくは本番が終わった直後など、管内の状態が変わっても慣れるまで練習ができる時期を見計らって清掃をしましょう。
基本的に演奏というのは室内で行うものではありますが、マーチングバンドを行っている方などは常に楽器のコンディションを見て、マウスパイプだけでもしょっちゅう水洗いするとか、トリガーの摩擦部分だけでも軽く布で拭くなどのメンテナンスを行うほうが楽器にとっては良いと思います。
《スワブ》
木管楽器の人にとっての必需品、スワブ(管内の水分を拭き取る布)はトランペット用もあります。クラリネットのように演奏中にもこまめにスワブを通すような必要はありませんが毎日の練習後に汚れや水分を拭き取るというのは楽器にとって非常に良いことです。
スワブは、基本的にマウスパイプやチューニング管に対して使うものですのですべての管には使えませんが(詰まらせる恐れがあります)、それだけでも効果が高いので使ってみるのも良いかと思いますよ!
ということで、体育の日ということもあり今回はお掃除に関して書いてみました。
楽器表面をキレイにしている人は多いですが、管内もキレイにしましょうね!
それではまた来週!
昨日まで3連休でしたね。みなさんは何してましたか?
秋晴れのとっても気持ちの良い天気が続いていたのでどこか遊びに行きたかったけど〜、自分は3日とも仕事でラッパ吹いてましたが。。。移動中の電車では休日にも関わらず学生の方が部活だと思いますが駅などで沢山見かけました。
学生のみなさんも忙しいですね。
そういえば昨日は体育の日。自分が学生の頃は「体育の日=10月10日」だったのでなんかピンとこないけど、やっぱりこの時期は運動会、体育祭などスポーツの行事が多いのではないかと思います。
中学生だった頃、体育祭と言えば吹奏楽部も活躍していた記憶があります。もちろん演奏で。
生徒たちの入場行進は吹奏楽部のマーチ演奏で行ってたんですよ。吹きっぱななしでかなり辛かった思い出がありますが(笑)
屋外でおもいっきり吹けるのは楽しかったんですが、学校の校庭は砂でした。空気も乾燥してきて風も吹いて生徒が大勢バタバタした砂ぼこりが舞う中の長時間の演奏、これは楽器にしてはかなりのダメージがあったと思います。
砂ぼこりは管楽器には非常に良くないものです。金管楽器で言えばピストンやトリガーに付着してしまうと金属と金属の間で砂が管を削ってしまうおそれがあります。ベルやマウスピースから沢山入ってしまうでしょうし。
ということで今回は金管楽器の特権(?)管内部の清掃について簡単に解説していきます。
屋外で吹いている方もそうでない方も、定期的な掃除は必要ですよ!
《清掃は定期的に》
みなさんは管内の清掃はどのくらいの頻度で行っていますか?
あまり頻繁にする必要もありませんが、何年もやってない、一度もやったことないというのは問題です。
試しに主管(チューニング管)を引き抜いてマウスピースをはずして、マウスパイプの中を覗いてみて下さい。
キレイですか?
何かくっついてませんか?ザラザラした感じになってませんか?
管の中で一番汚れやすいのはこのマウスパイプ(リードパイプ)です。口に一番近いところですから、食後に口の中をキレイにしない状態で楽器を吹く習慣がある人は特に汚れやすいですからね。食後にきちんと歯磨きをしてから楽器を吹いている人も、全然汚れないかと言えばそうでもありません。結局のところどうしても汚れは付いてしまうものです。
また、マウスパイプは楽器を演奏する上で一番重要な管であると言えますので、ここに汚れが付着しているというのは非常に良くありません。入れた息がスムーズに流れない状態で良い演奏は望めません!
汚れが付着しているだけならまだ良いのですが、この汚れが長時間放置されたままになると管内がサビてしまう恐れがありますし、水分が付いたまま長時間吹かないだけでもサビてしまいます。そうなってしまってはもう遅い。
主管を抜いてマウスパイプを覗いてみましょう
管内の清掃は汚れてきたな、と思った時に行うのも良いですが、つい忘れてしまいがちですよね(自分だけ?)。
可能であるなら半年に一度くらいは軽い清掃を行うことをおすすめします。例えば手帳とかに先に書いておくとかして忘れないようにしてみるとか。
自分はお盆あたりとか年末年始のあまり楽器を吹くことがない時に清掃をしています。
《用意するもの》
楽器を掃除する時に必要なものを挙げてみます。
■管内清掃専用のブラシ
以上。
屋外で砂ぼこりにまみれた直後の清掃だったら、ブラシもいらないかもしれません。
楽器屋さんとかに行くと清掃用のメンテナンス品が沢山あります。ブラスソープとか。
もちろんそういったものを使うほうが管内はキレイになりますから持っているならぜひ使いましょう。
ブラスソープを使う時の清掃方法はその商品に詳しく書いてあるかと思いますので割愛します。
自分はお風呂のシャワーでジョバ〜っと流してブラシでゴシゴシするだけの清掃なもんで。
《掃除の準備》
管内を水洗いする準備として、まず分解できる管やパーツは全部バラします。トリガー、主管、ピストン、バルブのボトムキャップ(ピストンの下にあるフタになってるやつ)、ゴム(楽器によってはトリガーを戻した時の衝撃音を出さないために小さい輪ゴムのようなものが付属しているものがあります)、3番トリガー落下防止用のネジなど。
どうでもいいんですがバラした後の楽器本体ってすごい軽いですよね。びっくりしません?
ボトムキャップなど、ネジになっているものはすべて外しましょう
で、ネジとか小さいものを絶対になくなさいように大きめのタオルや布(洗った後の管に繊維が付かないようにあまり毛羽だってないものがいいです)に置いておきましょう。また、バラしたピストンがコロっと落ちてしまったり踏んでしまわないよう、不安定な場所や高い場所、床等には絶対に置かないように!
ちょうど「オギログ(くだらないことばっか書いてるもうひとつの荻原ブログ)」に清掃をした時の写真を掲載していたのでこっちにも載せておきますね。
この写真だと(部屋が狭いってこともあるんですけど。。)ベッドの上にバスタオルを敷いてそこに3本の楽器の全パーツを乗せています。
これで準備完了です。
《管内の清掃》
水洗いをする時は、冷水や熱すぎるお湯は避けましょう。金属ですから、極端な温度差は良くありません。ちょっとだけあったかい感じのぬるま湯が適当です。
楽器全体が浸せる桶のようなものがあるならそこにつけ込んでもいいですし、自分の場合はシャワーに直接当ててしまいます。その状態で金管専用のブラシ(フレキシブルクリーナー)で管の奥まで入るだけいれてゴシゴシします。強烈にゴシゴシしたり、グイグイ押し込みすぎないように注意しましょう。あくまで楽器ですから、キズを付けてしまては清掃どころじゃないですからね。
管内の汚れがひどい楽器はこの時、中から見たくないものが出てくることでしょう。ヒョエ〜ってなります。
こんなのが付着してたらスムーズに息なんて入らないでしょ、って思います(笑)
楽器本体だけでなく、トリガーや小さい管などもすべて同じように洗います。
古い楽器の場合、完全に汚れが落ちないかもしれませんが、それはもうサビて固まってしまっている場合もありますので、強引に擦って落とそうとしないで下さい。あきらめましょう。
ブラシでの清掃が終わったら、またタオルや布の上に乗せておきましょう。ハンドタオルなどで表面を軽く拭いておきましょう。
《ピストンの清掃》
ピストンの穴にも汚れは付着しやすいですから、これも同じように掃除をしたいのですが、他の管と違ってピストンには様々なパーツが付いています。
ピストンの上は空洞になっていて、中を覗くとバネが入っていますよね。まれにそうじゃないタイプ(ピストンの下に直接バネを置くシステム)もありますが。
他の管のようにピストン全体をバシャバシャ水洗いしてしまうと、このネジが入っている空洞に水が入ってしまい、バネがサビてしまう恐れがあります。カビちゃったらもっと大変。バネとその周りの空洞などはピストンのアクションを決定する非常に大切なパーツですので、これはできるだけ濡らさないほうがいいと思います。
また、ピストンボタン(指を乗せている場所)の下(通常はピストンを楽器本体に固定するためのネジになっているキャップの下)にフェルトが敷いてありますね。本体と固定するためのネジ型キャップにもフェルトが使われていることもあります(シルキー社製品等)。このフェルトはピストンを押した時や戻ってきた時の衝撃を和らげるためのクッションです。これも濡れてしまうのはあまり良くないですね。
ピストンの中にも衝撃を吸収するフェルトが入っています。あまりにペチャンコになってたら交換しましょう。
ピストンボタンの下のクッション材。Bachはゴムでできています。
ということで、ピストンの穴だけを洗う時は、上部に水がかからないように注意して洗うか、全部分解してから洗うかする必要があります。
ピストンを分解したとこがない方はせっかくなので全部バラしてしまってはいかがでしょう。構造がよくわかると思いますよ。
ネジとかボトムキャップも汚れていたらキレイにしましょう。
《組み立て》
さて、管内をキレイにしたら元に戻すわけですが、洗ってしまったのでオイルやグリスも落ちてしまってますね。そのまま差し込んでしまっては管どうしの摩擦で傷が付いてしまいますから、しっかりと(いつもより多めに)オイルやグリスを塗ってから差し込んでください。
トリガーのグリスの塗り方は後日詳しく解説します。
また、楽器の表面、メッキやラッカーがかかっている場所は軽く拭いたと思いますが、各パーツがある程度乾いてから元に戻してください。カビたりサビたりしないように。
ただ、直接息が入る管内は完全乾燥させる必要はありません(掃除してから長時間吹かない場合は乾燥させたほうが良いですが)。
ついでに時間がある場合はメッキやラッカー部分もキレイにしてみても良いかもしれませんね。
自分は研磨してしまうのがあまり好きではないので乾拭き程度で済ませてしまうことが多いんですけどね。
《管内清掃の時期》
さて、今回は簡単に管内の清掃について書いてきたわけですが、管の中の状態が変わるということは清掃前と息の入り方が変わってしまうということです。汚れがひどかった楽器なら余計に変わります。
ブレスコントロールが今までと変わるということは、若干ではありますが演奏に影響が出ます。ですから、例えば本番前日に清掃をしてしまうのはおすすめできません。できるだけ本番がない時期もしくは本番が終わった直後など、管内の状態が変わっても慣れるまで練習ができる時期を見計らって清掃をしましょう。
基本的に演奏というのは室内で行うものではありますが、マーチングバンドを行っている方などは常に楽器のコンディションを見て、マウスパイプだけでもしょっちゅう水洗いするとか、トリガーの摩擦部分だけでも軽く布で拭くなどのメンテナンスを行うほうが楽器にとっては良いと思います。
《スワブ》
木管楽器の人にとっての必需品、スワブ(管内の水分を拭き取る布)はトランペット用もあります。クラリネットのように演奏中にもこまめにスワブを通すような必要はありませんが毎日の練習後に汚れや水分を拭き取るというのは楽器にとって非常に良いことです。
スワブは、基本的にマウスパイプやチューニング管に対して使うものですのですべての管には使えませんが(詰まらせる恐れがあります)、それだけでも効果が高いので使ってみるのも良いかと思いますよ!
ということで、体育の日ということもあり今回はお掃除に関して書いてみました。
楽器表面をキレイにしている人は多いですが、管内もキレイにしましょうね!
それではまた来週!
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at 00:27, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール
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