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<< 課題曲5 メタモルフォーゼ 〜吹奏楽のために〜/川合清裕 後編(吹奏楽コンクール課題曲トランペット解説) | main | 課題曲4 マーチ「春風の通り道」/西山友宏 後編(吹奏楽コンクール課題曲トランペット解説) >>


課題曲4 マーチ「春風の通り道」/西山友宏 前編(吹奏楽コンクール課題曲トランペット解説)




















みなさんこんにちは!

只今、「吹奏楽コンクール課題曲トランペットパート解説2017」と題しまして記事を書いております。
すでに課題曲1「スケルツァンド」と課題曲2「マーチ・シャイニング・ロード」、課題曲5「メタモルフォーゼ 〜吹奏楽のために〜」の記事は掲載していますので、以下のリンクよりぜひご覧ください。課題曲をご存知ない方にも理解でき、参考になる内容になっています。

==============================

課題曲1「スケルツァンド」/江原大介 前編
 演奏者はツアーガイド/楽譜を読む、ということ(テンポ、リズム、音の高低)

課題曲1「スケルツァンド」/江原大介 後編
 合奏は演奏者全員の個性を持ち寄る場/音をブレンドする?

課題曲2「マーチ・シャイニング・ロード」/木内涼 前編
 パート譜について/行進曲という音楽について

課題曲2「マーチ・シャイニング・ロード」/木内涼 後編
 拍のウラから入るときの吹き方/テンポが走ってしまう原因/ユニゾンを合わせるために大切な3つのこと

課題曲5 メタモルフォーゼ 〜吹奏楽のために〜/川合清裕 前編
 現代曲ってなんだろう/楽譜とのジレンマ(異質なところを見つけよう)

課題曲5 メタモルフォーゼ 〜吹奏楽のために〜/川合清裕 後編
 楽譜の「見た目」から得られる印象

==============================

そして今回からは課題曲4 マーチ「春風の通り道」/西山友宏 について書いて参ります。


《均一だけのテンポは飽きる》
課題曲2「マーチ・シャイニング・ロード」の解説のときにも書きましたが、「マーチ=均一なテンポの継続、維持」と捉えてしまうと、とてもつまらないものになってしまいます。

飽きるんです。

もちろん、メトロノームが刻むような「拍」としてのテンポが緩んだり、加速するのは避けるべきです。そういった点で言えばテンポは均一と言えます。

しかし、テンポというものは、光の点滅のような、機械的な繰り返しだけで生まれているわけではありません。


[印象がテンポ感を変える]
例を出してみましょう。

四分音符=120で繰り返すメトロノームに合わせて歩いている二人がいたとします。


ひとりはとても嬉しそうに元気一杯に腕を振り上げて歩いています。
もうひとりは肩を落とし、うなだれて、足を引きずるように歩いています。


この二人、同じテンポで歩いていますが、受ける印象は明らかに違いますね。

明らかに足を引きずって歩いている人のほうが、前に進まなそうな印象を持ちます。鋭気がなく、いまにも倒れてしまいそうで生命力を感じません。結果、元気に歩く人に比べると遅さを感じます。

演奏者も同じです。ただメトロノームにテンポを合わせようとするだけでは、行進曲を行進曲らしく演奏することはできないのです。


[推進力]
課題曲4は「元気な行進曲」です。演奏者の義務として、この作品が活きる演奏を心がけなければなりません。音色のイメージやスタッカート、アクセントなどのアーティキュレーションの表現についても同様です。

そのために大切なのは「推進力」です。推進力とは、前に進む力のことで、テンポとは違うものです。
先ほど例に出した「歩く」うごきで言うなら、「足を踏み出す力」「体が前にグッと進んだ動き」と言えるでしょうか。

推進力の度合いや変化は、メトロノームの刻みでは表現できないことです。

勘違いしないでほしいのが、推進力がない音=停滞した印象を持つ音が決して悪いわけではない、という点です。作品や場面によっては、足を引きずるような重々しく、前に進まない演奏が効果的なことも多々あります。しかし、この行進曲では良い表現とは思えません。


[推進力のコントロール]
テンポではない推進力をコントロールするためにはどうすれば良いのでしょうか。
具体的には体内の空気の「圧力」が継続しているときや、強くかかっている場合は推進力を感じます。もちろん、必要以上に空気圧を強くしてしまうと、演奏そのものに支障が出てしまうので注意が必要です。

また、音を抜くクセを持っている奏者や、そういったスタイルが常習になっているバンドでは、推進力を感じさせる演奏は難しくなります。演奏の基本は各音が楽譜に指定された長さを抜いたり押し込んだりせず、一定であり、変化しないことです。音を抜いてしまうような吹き方は、前に進む印象ではなく、煙のように上にホワ〜っと抜けてしまう演奏になってしまいます。

また、フレーズ感を持たずに各音をひとつひとつ置くように吹いてしまうのも推進力が生まれません。
メトロノームを鳴らしながら曲練習をすると、無意識に拍ごとに音をはめ込もうとしてしまい、このような演奏になることが多いです。

そういった点に気をつけながら、推進力を強く感じる音を出す練習をしてみてください。


[音符によってキャラクターを統一する]
ひとつのメロディやフレーズを演奏している中で、同じ八分音符なのに長かったり短かったり、抜いてしまったり張ったままだったりと統一感のないバラバラな演奏をすると、雑な(デタラメな)印象を聴く人に与えてしまいます。
そこで、基本的にはそれぞれの音価(四分音符や八分音符など)の吹き方を統一しておくことが大切です。

例えばこの作品のように元気の良い、もしくは勇ましい印象の音楽では、僕は以下のようにキャラクターの吹き分けをしています。

■四分音符以上→推進力を感じられるテヌート
■八分音符以下→軽快さと音の固さを感じられるスタッカート

それぞれの音符にスタッカートやテヌートが書いていなくてもこのように演奏します。もちろん、作曲者が指示しているアーティキュレーションがありますので、それを優先した上ですが、このようにしておくことで、統一感のある演奏をすることができます。


《音量バランスを整えよう》
オーケストレーションーーどの楽器にどんなことをさせるのかを考え、楽譜に記すことも作曲家の大事な仕事です。絵画で言えば配色といったところでしょうか。
どんなに美しいメロディでも、ここで失敗してしまうと作品が活きません。

フランスの作曲家、モーリス・ラヴェルは「音の魔術師」なんて呼ばれ方をされていて、確かにそれぞれの楽器の使い方、楽器同士の組み合わせなどが絶妙です。
有名な作品に「組曲 展覧会の絵」というのがあります。これは元々ロシアの作曲家、ムソルグスキーの作ったピアノソロ曲ですが、オーケストラで演奏される機会のほうがよほど多く、そのほとんどすべてがラヴェルが編曲版です。

というのも、この「展覧会の絵」、他の編曲版もあるんです。しかし、こう言っては失礼かもしれませんが、聴き比べると同じ曲とは思えないほどラヴェルの秀逸さを感じます。

吹奏楽でもこれは同じで、作曲者は各楽器が一番活きてくる音域や使い方などを知っていること、そして、それぞれの楽器が組み合わさったときの響きを理解して楽譜に書いているのか、といったことがその作品の完成度を大きく左右します。


[ユニゾンの多い吹奏楽]
オーケストラの場合はたくさんの弦楽器がそれぞれのパートに複数人いて、ユニゾン(同じ動き)で演奏するので管楽器はみんなソロ楽器という位置づけになります。対して、吹奏楽は弦楽器がないぶん、ユニゾンで演奏することがとても多くなります。

ですから、自分が演奏するとき、場面ごとにソロなのかトランペットパートみんなで演奏しているのか、他の楽器とユニゾンで演奏しているのかを知って演奏することが大切です。

そしてユニゾンであっても、トランペットが中心になって(先頭に立って)演奏する場面なのか、バンドの中の1部であるのかも理解しておきたいところです。

そのためには、まずスコアを見ることです。そして、作曲者(編曲者)は、どんなイメージで書いたのかを想像してください。それが正解か不正解かは問題ではなく、「自分はどう演奏するのか」を決めておくことがとても大切なのです。


[バランスを整える一番大切なこと]
ソロであっても、他の楽器と一緒に演奏するときであっても、バンド全体の「バランス」は大切です。特に金管楽器が吹きすぎてしまい、木管楽器がその音量に太刀打ちできず、まるで金管バンドみたいな演奏になっているのをよく見かけます。これは避けたいところです。

では、すべての楽器がきちんと客席まで届くためのバランスで演奏するためにはどうすれば良いでしょうか。
一番大切なことは、

「自分以外の音も聴こえているか」

です。

大概バランスが崩れているのは、吹きすぎてしまって他の楽器をかき消してしまっている場合です。お客さんはトランペットばかりが鳴りまくる演奏を聴きたくて会場に足を運んだわけではなく吹奏楽を聴きにきたのですから、それではストレスになってしまいます。

金管楽器同士で、「誰が一番大きい音が出せるか選手権」みたいに音量競争をしはじめる演奏を聴いたこともあります。これはもはや音楽ではありません。

逆にコソコソと演奏してトランペットの音が聴こえないのもよくありませんね。

ですから、必ず自分以外の音も耳に捉えている状態で演奏してみましょう。そうすることで、たとえ楽譜にffと書いてあっても、他の楽器をかき消すように吹きまくることもなくなるはずです。

金管以上にシビアなのが打楽器です。本位でなくてもちょっと力が入ってしまうと途端にすごい音量でバンドをかき消してしまいかねません。もしバランスを保てない打楽器奏者がいたら、「木管楽器の音、聴こえていますか?」とその方に伝えてください。

ということで、今週はテンポについて、そしてバランス作りについて書きました。

ではまた来週!



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at 06:57, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2017

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