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空気の使い方 4


















みなさんこんにちは!

今回で4回目。空気についてはひとまず最終回とします。


《ブレスの勘違い》
ブレスを無意識に「足りなくなったら吸う」としている方がとても多いように感じます。

車でもそうですが、ガソリンがなくなったら給油するなんてことしません。いちいちガス欠の恐れを感じながら快適ドライブなんてできませんからね。ブレスもガソリンも計画的に補給していきたいものです。

よって、ブレスは演奏に使える呼気がなくなる前に行います。


《ブレス位置の勘違い》
もしかするとブレスを苦手と感じている方は「次のブレスまで空気をもたせなければならない」と思っているからかもしれません。

「次のブレス」とは、たとえば「休符」「ブレス記号」「フレーズの隙間」といったところです。
ひとつずつ解説してみます。

[休符]
休符は音を出さないところだから、空気を取り込む隙間としては便利だと思います。たしかに、休符でブレスをすることはとても多いのですが、注意してほしいことが2つあります。

ひとつは「休符があるたびにブレスをする」という行為。マーチとかワルツの裏打ちなど、同じ単純なリズムのときになりやすいです。しかも無意識にやっている方が多いのですが、「今空気入れておかないと次いつ吸えるかわからない」というオイルショック的発想(古い?)があるのかもしれません。こまかく空気を取り込む行為は、ブレスコントロールをしにくくする恐れがありますので、よくありません。

もうひとつは「休符はフレーズの中にもある=休符が必ずしもフレーズの切れ目ではない」という点。
フレーズというのは、文章で言うところの「、」や「。」までの「一区切り」のことを指します。音楽のメロディも音符同士が繋がりあってひとつのメロディになっていますから、同じようにフレーズが存在します。
しかし、音符が並ぶだけが音楽ではありませんね。休符による「間(ま)」が音楽の流れに重要なものであることも多いのです。フレーズの中に休符が存在している場合、そこでおおっぴらにブレスをしてしまうと不本意なフレーズ切れを起こしてしまうのです。

休符だからブレスをしてもいい、と安直に思わないようにしましょう。


[ブレス記号]
ブレス記号の位置で空気を取り込むのは間違いではありませんが、ブレス記号は「この記号のところでしかブレスしちゃだめ!」という意味ではありません。
ブレス記号は「ここでブレスをすれば音楽としては自然にながれると思うよ」という作曲家や編曲者の「提案」です。指示ではありません。

例えば、ブレス記号の書いてある作品を指定テンポよりもゆったりと(もしくは速く)演奏することになったり、音量がとても大きく(小さく)なったり、例えばオーボエの楽譜をトランペットで吹くことになった場合、どうでしょうか。もはやブレス記号の位置はまったく参考になりませんね。

フレーズの切れ目をブレス記号で表している場合もありますから、結局は「参考」にしかならないということです。


[フレーズの間]
フレーズとフレーズの間でブレスを取る、これが一番一般的で自然なブレスです。
しかし、例えばフレーズから次のフレーズに発展的につなげて吹いたほうが効果的な場面も多々あります。そういった場面でブレスをしてしまうと「吹き直し」「やり直し」「区切り」のような印象を与えてしまい、テンションが下がってしまいます。
ブレスをするかしないかを考えるまえに、音楽が持っている流れ、作曲物が求めている流れ、そして自分自身がどのような流れにしたいかを考えることのほうが先決です。

そしてフレーズに関してもうひとつは、「フレーズの途中であってもブレスはできる」という点。例えば楽譜にスラーでフレーズを書いている場合、基本的にはタンギングをしないで吹き続けることになりますが、その間であってもブレスをすることは可能です。しかし、フレーズが続いていることには変わりないので、フレーズを切りたくない!!ととても強いフレーズ感と歌の流れ(ベクトル)を持った上での素早いブレスが必要になります。
多少の技術がいるものの、要はブレスというのはどこでもできるし、絶対ここでしかできない、という場合もほとんどないのです。


《空気が余っても大丈夫》
そもそも、空気を最後まで使い切る、という発想はどこから生まれてしまったのでしょうか。

トランペットを吹いていて、ブレスをしようと体の緊張を解除し、口を開けたその瞬間、余っている空気は勝手に放出されます。この余った空気に関しては深く考える必要も意識する必要もありません。
余った空気が放出されるのはほんの一瞬の出来事ですから、その後すぐにブレスをすることが可能です。なので、次のブレスのためにわざわざ肺の中の空気を最後まで搾り出そうとする発想は良くありません(前回までの記事でも、「はい、全部出して」の指示について指摘しました)。

肺の中に空気がまったくなくなることはありません。肺の中には常に空気が存在しています。


《指導側の問題》
なぜ呼吸に対してぎこちない解釈が蔓延しているのでしょうか。
これは憶測ですが、ひとつに吹奏楽部で行なっている謎のロングトーン練習が問題ではないかと思うのです。

ロングトーン練習で、16拍だ32拍とやたら長い時間音をのばさせたりするのを良く見ますし、僕もやらされていました。もう競争みたいになっていて、主旨もなければ目的もない(男子が躍起になる)。アパチュアの周辺に力をかけ、ものすごく小さくし、空気をできるだけ出さないようにして音だかなんだかわからないピーピーしたものを出し続け、「やった!俺128拍伸ばせたもんね!」とか、本当に無意味を通り越して奏法のバランスを壊して自滅しますからおやめなさい。

これは指導する側がいけません。方法や呼吸のシステムをきちんと説明もせずにやたらと長く吹かせようとすれば、呼吸やブレスに対する考え方は偏るに決まっています。「管楽器の呼吸法」なんていう、仰々しく特殊めいた専門用語的呼び方をするところも、このあたりから生まれたのではないでしょうか。結局は指導者の知識と勉強不足なんですよね。

ここでもう一度はっきり言っておきます。

「呼吸は呼吸です。人間の呼吸運動のシステムはひとつしかありません。日常の生活をしているときも、管楽器を演奏するのも同じ器官が同じように働いているのです。特に吸気(ブレス)はまったく同じです。」


《まずは計画的なブレスをマスターする》
ブレスを自然に行えるようになるためには、まずは計画的なブレスで演奏ができることが必要です。
例えば、アーバン金管教本の冒頭部分にある50の練習曲。それぞれが同じパターンで続くので、あらかじめ2小節や4小節で必ずブレスを取る、と決めておき、計画的に吹けるブレスを練習するには最適です。

それができたら、今度は単純なメロディを使ってフレーズが途切れないような練習をします。

そうしいくうちに自然と音楽的な面から生まれる「ブレスをしたいところ(しなければならないところではない!)」が感じられるようになってくるはずです。


《結局はフレーズ》
今回のお話は、結局すべて「フレーズ」がネックになっています。
フレーズを感じていないとブレスはできませんし、フレーズを感じていれば自然とブレスしたくなるところが見えてくる、ということです。

そして、「ブレス」もフレーズや音楽の流れの中の存在として認めてあげることです。

ブレスは「しないほうがいいもの」「演奏上、しかたなくやっているもの」と考えてはいけません(カンニングブレスとか意味わかんない)。ブレスというのはすべての人間が常におこなっている自然であたりまえの行為です。ですから、呼吸を感じられない音楽はその名の通り「息苦しい」だけなのです。

ぜひブレスも音楽に取り込んでください。
ブレスを感じられる音楽の流れは、聴く人に安心感を与えます。


《もっと詳しく学びたい方は》
「呼吸」の講習会をしております。もう間近になりましたが、今月10月14日(金)19:00より、文京区にあるプレスト音楽教室にて「呼吸」講習会を開催します。くわしくはこちらの特設ページをご覧ください。


ということで、呼吸に関してはひとまず終わりにしたいと思います。
また機会がありましたら書きますね。

それではまた来週!


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at 07:38, 荻原明(おぎわらあきら), 呼吸

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