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吹奏楽コンクール課題曲2016トランペット解説【5.焔 / 島田尚美】前編


















みなさんこんにちは!

只今、「吹奏楽コンクール課題曲トランペット解説2016」開催中です。
前回まで2週に渡って、課題曲4.マーチ「クローバー・グラウンド」について書きました。本文をご覧になりたい方は以下をクリック。

課題曲4.マーチ「クローバー・グラウンド」前編
課題曲4.マーチ「クローバー・グラウンド」後編

なお、課題曲1,2,3については2016年4月26日現在、まだ掲載しておりません。順次アップしていきますので少々お待ち下さい。


そして今週からは課題曲5.「焔」について書いていきます。「焔」→「ほむら」。炎のこと。

課題曲5は、コンクールでは中学生の部で演奏できない作品なので、演奏される団体がそれだけでも少なくなると思いますが、このブログでは作品についてのみ触れるのではなく、できるだけ広範囲でトランペットを吹く方に参考になる内容を書いていきますので、ぜひご一読下さい。


《どの団体でも一度演奏してほしい作品》
「課題曲5」と聞くだけで、知っている方の多くは「うえ〜、現代曲〜!」と苦手意識全開になることも多いのですが、今年の課題曲5は非常にわかりやすく書かれています。それぞれの楽器のことも大変勉強されているように感じましたし、それぞれの楽器の特性も理解されており、「こんな無茶振りすんなよー!」とはなりません。
とは言え、やはりいわゆる現代曲的な作風ではありますので、単純な音階になっているわけでもないので、フィンガリングが難しいところがあったり、(慣れていないので)吹きにくいところも多々あり、効率的な譜読みと練習が必要になるでしょう。

トランペットも無理なく、そして効果的な音域で書いているので、譜読みができてから曲作りをする段階になると、結構楽しいのでは、と思います。

こういった作品は、自分のパート譜だけを見て完成させるのは難しく、他のパートが何をしているのか知ったり、スコアをたくさん読んだりする必要が出てくるので、アンサンブル力を強化するにもとても役立ちます。

課題曲って、他の楽譜に比べると安く手に入るので、完成させるところまでいかないにしても、中学の吹奏楽部も含めてレベルアップ目的でみなさん取り組んでみてはいかがでしょうか。


《音価を正しく》
いわゆる「現代曲」を演奏する上で特に意識してほしいのが「音価」です。音価というのは「四分音符」とか「八分休符」とかのことを指す「音の長さ」を指します。四分音符の音を二分音符ぶん演奏してはいけませんよね。楽譜の基本的なお約束です。

しかし、音価を正しく演奏できていないバンド、結構多いんです。
コンクール直前になって「なんでうまくいかないんだろう?」と煮詰まってしまうバンドによくあるのが、音の処理の曖昧さだったりします。
音の処理が曖昧だと、次の和音にかぶってしまったり、逆に息が足りないとかで早々に音を出すのをやめてしまったら、そこだけ穴が開いてしまうことになります。瞬間的なことなので、ひとりくらいならまだ大したことにはならないのですが(本当はダメですけどね)、それがあちこちで多発すると、色彩が濁りはじめ、ガタガタした演奏になってしまうのです。

こうした音価の曖昧さからくる作品の不安定さは、「吹き始め」「音の出るタイミング」には非常に厳しく指導し、それを「タテの線」と言って合奏しているバンドに多いです。音価を正しく表現するために、出だしを意識することはもちろん大切なのですが、それと同様に「音をいつ吹き終えるか」そして「音をどう吹き終えるか」についてしっかりと意識しているかについても正確であるべきです。

音の処理が曖昧なバンドは、メトロノームを濫用している場合も多く感じます。メトロノームのクリック音は、確かに正確な「拍の始まり」を刻んでくれます。しかし、音価を表現しているわけではなく、ましてやどこで終えるのかというアクションはしてくれません。
ですので、どうしても出だしを揃えることばかりに意識が向いてしまい、処理に疎くなってしまうのです。

テンポを正確に演奏したいのでしたら、処理についてもしっかり考えないと、下降系のメロディやスタッカート、速いテンポの曲でやたらと走ってしまう、なんてことが多発するのです。

そしてこの作品について言えば、ひとつのメロディが複数の楽器で繋がっていたり、一緒に同じメロディを演奏することがとても多いのです。仮にトランペットパートだけがメロディを担当しているのだったら、音価がバラけてしまっても多少の違和感で済んでしまう可能性があります(本当はダメですけどね)、しかし、例えばピッコロ、フルート、クラリネット、アルトサックス、トランペット、ユーフォニアムがまったく同じメロディを一斉に演奏するシーンがあったら、音価について厳しく意識していないとまるでバラバラな演奏に露骨に聴こえてしまうのです。

音価通りに吹くために大切なのは「音を抜かない」ことです。近年、「響き(音響)」効果のようなものを狙っているのか何なのかわかりませんが、やたらと音を抜く管楽器奏者が多いように感じます。
確かに音を抜くという奏法はひとつの表現ですからそれ自体を否定するつもりはありません。
そうではなく、楽譜通りに演奏するのであれば、楽譜に何も指示がない状態であれば「一拍は一拍分、同じ状態を維持する」ことが基本になるのです。
ですから、音を抜いて処理をする場合は、楽譜にデクレッシェンドか何かが書いてある時にのみ行う「表現」と位置付けておきたいところです。

音価を正しく演奏できるだけで、バンド全体の色彩感が変わります。

これは大したことではありません。奏者全員が正しく理解し、意識できるだけのことですからね。


《解説文を読む》
課題曲のスコアには、作曲者本人からのコメントが掲載されています。
そしてこの作品のコメントの冒頭にこんなことが書かれていました。

「フレージングや強弱変化など、微妙な表現の違いを読み取って下さい。」

この作品は強弱記号にはじまる様々な演奏指示が具体的に書いてあるので、まずそれに従った表現を心がけることが大切です。譜読みが適当だったり、譜面をしっかり読みながら(見ながら)演奏をしていないと、だんだん「我流(都合のいい癖を持った吹き方)」になってしまうことが多々あります。
そのほとんどが「そのほうが吹きやすいから」という理由でしかなく、例えばタンギングが上手にできないという自覚があると、書いていないのにスラーにしてしまったり、スラーとスラーの間のタンギングを無視してしまったりするものです。


《強弱記号について考える》
強弱記号、ダイナミクス記号というのは、どんな作品にも必ず掲載されているものですが、単に「フォルテ=強く」「ピアノ=弱く」といった楽典的理解では演奏はできません。
もちろん、デシベル(音量)的意味合いも含まれた記号ではありますが、単にそれだけで片付けられるものではありません。

よく僕はレッスンで「○○なフォルテ(ピアノ)」という言葉を使います。○○の中に自由に言葉を入れてもらうのです。

フォルテを例にして言えば、「怒ったフォルテ」「大爆笑なフォルテ」「悲しみに打ちひしがれたフォルテ」「喜びに満ちたフォルテ」のような感情を入れることもできますし、「目の前を快速電車が通過したときのフォルテ」「ダイナマイトが爆発したフォルテ」といった状況も入れられます。他にも「東京スカイツリー」とか「阿蘇の草千里」とか建物や景色でもいいですね。

このように楽譜には同じ「f」の記号ひとつで片付けられているダイナミスクも、その中の込められた意味や感情はすべて違うものであることを常に感じてほしいのです。

では、この作品ではどうなのか、というと、僕の勝手な解釈では「立体感」を一番感じました。
どう捉えるかは自由ですが、立体感=ダイナミクス記号と考えるならば、アンサンブルをする上でも自分がどの立ち位置にいるのか、他の楽器とどんな位置関係にあるのかを意識して、それが結果的に表現できるような作品作りをしてみるのも面白いのではないかと思います。

そのために必要なことは「他の楽器の音を聴く」ということ。もちろん自分も演奏していますから、自分の音を出しながらもフルートやクラリネットの音を耳で捉えることができるか、という点が課題になります。
これはどんなアンサンブルでも非常に大切な基本です。特に金管打楽器に関しては意識をしている必要があり、我々が本気を出してしまったら、木管楽器は音量的にはかなわないのです。ですから「一緒に演奏しているすべての楽器の音が聴こえるバランス」というものをひとつの基準にして常にアンサンブルをするということを奏者全員が意識していられることがとても大切です(時にはトランペットや金管が突出してガンガン吹くこともありますが)。

場面ごとに自分が(他の楽器が)どのような立ち位置にいるのかをしっかり把握した上で合奏をする、これができるとアンサンブルはもっと面白くなります。ぜひスコアを読んで、まずは作曲者がどう考えているのかを理解し、それを演奏に反映できるように心がけてみましょう。

ということで今回は課題曲5の前編でした。あまり作品について触れませんでしたが、次回は少し具体的に書いていきますので、引き続きご覧下さい。

それではまた来週!


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at 06:59, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2016

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