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頭ではわかってるのにできないのはなぜ?


















みなさんこんにちは!

テクニック的なことをレッスンなどで教えてもらい、頭の中ではわかっているのに、

『できない!なぜだ!』

と、もどかしい思いをした経験、きっとみなさんにもあると思います。僕は音大受験生の時、それの連続でした。わかっちゃいるのにできないってのは本当にもどかしく、ストレスが溜まりますよね。

いったいなぜそんなことが起こるのでしょうか。そして、実際にどのように考え、実践していけばそれが解消されるのか、具体例を挙げて解説をしていきます。


《影と本体のようなもの》
どう直せば良いのか理解しているのにどうしても直すことができない。これは例えるならば、本体ではなく、影に触れようとして「なんで?!どうして触れないの?!」と言っているような状態です。



まず大切なことは、自分が触れたいと思っている本体はその影ではなく、違う場所にあるのだ、という発想にたどりつけるか、ということ。そしてその本体がどこにあるのかを見つけられる力を持てるかがポイントです。

トランペットの話に戻すと、例えばタンギングのクオリティを高めようとした時、あなたは何について考えますか?タンギングは舌で行っているのだからと、舌のことばかり考えてしまうという方は、結局解決策が見つけられない、なんてことになるかもしれません。舌のことだけにとらわれすぎず、広範囲に目を届かせ、根本的なところはどこなのか(舌を動かしているのは何なのか)そもそもタンギングとはいったいどんなことなのか、それを見つけ、研究することができ力が欲しいところです。

ちなみにタンギングのクオリティを上げるためには空気の流れや体の中の空気圧コントロールを意識することが大切です。舌を動かすこと(舌の筋肉)ばかり意識していても解決しないどころか、どんどんタンギングができなくなる可能性もあります。


《わかってるのにできないのはなぜ?》
タンギングのクオリティを上げるために空気のことを考える。このようにすぐ根本的なところが見つけ出せればまだ楽ですが、ほとんどの場合、様々なものが関係し合っていることが多いです。

例えば、多くの方が悩んでいる「ハイノート(高音域)」について考えてみましょう。

では、僕があなたにレッスンで「音域を変化させるために必要なことは『舌の動き』だよ」と伝えたとしましょう。

舌が動くことによって音の高さが変わるということをまず言葉で理解(知る)ことができました。そしてその場で実際に吹いてみて感覚的にも理解できました。ただ、その時はピッチが少し上下するだけで、リップスラーとか、ましてやハイノートが出せたわけではありません。

生徒であるあなたは「音の高さを変えるために舌は必要」ということは知識としても感覚的にも理解できています。しかし、どうしてもしっかりと吹くところまではできない。わかってるのに結果が伴わない。もっと舌について意識し、もっと動かしてみよう!…うーん、なんだかあんまり動かないなあ。なんでだろう。わからない…。

こうなってしまうかもしれません。

僕は「舌」だと伝えました。これは決して間違っていません。ウソをついているわけでもありません。
あなたは「舌」だと理解できました。しかし、動かそうと意識しているのにできません。

客観的に見てみると、あなたは舌のことで頭がいっぱいになって、だいぶ視界が狭くなっています。
解決できない理由はそこにあります。大切なことは舌が他の何かとどんな関係であるのかに気づくことです。

では、音域を変えられないでいる根本的な原因のひとつがどこにあるのか探ってみましょう。

ちなみに、これから書く考え方や結論は、あくまでもひとつの例です。音域が充分に変化できないのはその人その時で様々な要因が関係しているので、原因はこの話で出てくる結論とは限らないことをご理解下さい。


《根本的な原因を探る》
最初に答え(ここでの例としての答え)を挙げてしまいます。

理由は「唇とマウスピースが貼り付いていないから」

です。舌と全然関係ないじゃん!って感じですよね。
ではなぜそこにたどり着いたのか調べてみましょう。


[舌が動かないのはなぜか]
まず、舌が動かせない理由を探します。動かせないのは口の中が狭いからなんです。口の中が狭い(広がらない)のは「アゴが動いていないから」です。これはきっと思いつきますよね。
試しにやってみて下さい。アゴが動かないように手で顔の下を押さえつけて喋ってみて下さい。

いかがでしょう。きっと全然喋れないはずです。
発音は「舌」で行うのはもちろんそうなのですが、その舌を動かすためにはアゴが柔軟に動くことが不可欠だったのです。アゴの動きというものは、日常あまり意識することがないので気づきにくいのですが、舌とアゴは常に関係し合っていることを覚えておいてください。


[アゴが動かないのはなぜか]
では、なぜアゴが動かないのか、考えてみましょう。
動かないということは「固めている」もしくは「固まっている」と考えられます。要するに力が入っているのです。
アゴは耳の近くにある顎関節(がくかんせつ)が動くことで開閉します。ここをはじめとして、顔面の様々な場所の筋肉に力がかかりロックされてしまうことで結果的に口が開かなく(動かなく)なっているのです。

ですから、トランペットを吹いている時に「口周辺を力で固めている」ことが直接アゴを動かなくしている、ということがわかりますね。

口周辺の筋肉を使ってしまうことはアゴが動かなくなる=この音の出し方は正しくないのでは?という可能性が出てきました。


トランペットを吹いている時の口周辺の形を「アンブシュア」と呼びますが、多くの方がこの「アンブシュア」という言葉を

「トランペットを演奏するために『作る』口周辺の動きや力」

と捉えてしまっています。
こう考えてしまうと、トランペットを吹くためには顔面の筋肉を使って変形しなければならない、と考えてしまい、大変な作業、疲れる動きを自ら行ってしまいます。

しかし、本来アンブシュアは、単に音が出ている時の口周辺の形を指しているだけで、その形をするために必要な力などたいしたことはありません。必要なものは強い筋力ではなく「柔軟な動き」です。したがって、吹いている最中の口周辺は非常にやわらかく、いつでも動ける状態になっているのです。

これがアゴを動かせなくしている原因だったのです。

余談ですが、アンブシュアはフランス語の「アンブシュール」が元です。谷間から平野に開くところとか、河口とか、そういう意味もあります。そうイメージすると、筋肉で絞って音を出すのはなんだか間違っていると意識しやすいかもしれません。


[不安だからこそ固まってしまう]
そうは言っても音を出すための状態を維持するのは結構大変なのでは?と思うかもしれません。

これは、「どんな方法で維持をするのか」が大きく関係しています。

先程の、アンブシュアを口の力で作っている方は、力(筋肉)で維持していくしか方法がありません。
しかしこの方法ではバテるのは時間の問題でしょう。

アンブシュアの状態が維持できるのであれば筋肉以外でも良いわけで、それが「マウスピースの貼り付き」なのです。

そもそも、「プレス」という言葉に惑わされてしまうのですが、マウスピースをプレスする意味をもう一度考えてみて下さい。プレスは

・口とマウスピースの間に隙間を作らないため(息漏れしないため)
・口周辺が多少動いても、ズレたり離れないため(音域変化=アゴの上下=アパチュアの動き)

これだけです。グイグイ押し付けてもこれらは実現しますが、バテやすかったりコントロールがきかなかったり、音色が悪くなったりと副作用が多すぎます。
ですから、唇とマウスピースが貼り付き合っていれば、これらは充分なのですから、それ以上力を込める必要はありません。

[マウスピースの正しいセットの仕方と結果]
貼り付きを確認をするために、ここでマウスピースの正しいセットを実践してみましょう。
マウスピースをセットする時、まず上唇(もしくはその周辺の皮膚)に貼り付いたことを確認したら、次に下唇でアパチュアを作る動きをします。口輪筋の働きによって、かまぼこをひっくり返したような半円形のアパチュアを作ると、結果として下唇が尖る方向に動き、下唇もマウスピースへ貼り付きます。

この動きによってつくられた口周辺の状態(形状)をアンブシュアと言います。
下唇とその周辺の動作はあったものの、強い筋力も強いプレスもありません。ですから、アゴが動けないほど固まることもありません。
これなら、舌が口の中で自由に動いても、それを邪魔するアゴの力は存在していないので、柔らかく開閉し、音域の変化が可能になり、ハイノートを出すための条件のひとつが手に入った、というわけです。


いかがでしょうか。
ハイノートを吹くこと、音域を変化させる条件はこれだけではありません。
ここで知っておいて欲しいのは、

原因の根本はだいぶ違うところにあった

ということ。舌だ舌だと直接的に考えるだけでなく、その原因は本来どこにあるのかを探ってみると、意外な場所にたどり着いたり、発見することがあると思います。

うーん、これは難しい!こんな考え方できないよ!という方も多いかもしれません。でも、それで良いんです。いきなりスムーズに解決まで導けるなんてことはほとんどありません。時間もかかることです。大切なことは、誰かに1から10まで教えてもらってわかった気になるのではなく(今回のお話はまさにこれです)、自分で考えて仮説を立て、実践し、確認、研究をすることです。
これを続ることで、様々なことに気づき、関連付けられ、考え方が柔軟になります。「思考の引出し」が増えることは、結果的に自分の技術を高めることにつながります。なので、最初は間違ってしまっても構いませんから、いろんな角度で考えることをおすすめします。

ということで今週はここまで。
また来週!


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at 05:37, 荻原明(おぎわらあきら), 練習に対する考え方

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