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<< 指摘のジレンマ | main | 音色は何で決まるのか。 ーー 音色について考える(後編) >>


ツボに当たった音は汚い音? ーー 音色について考える(前編)


















みなさんこんにちは!
今回は「音色」についてです。

《トランペットの音色とは?》
みなさんは「トランペットの音色とは?」と聞かれてどんなイメージを持ちますか?パリパリキンキンな音やホンワカした柔らかい音色やキラキラ輝く音色など、文字で表すのは難しかもしれませんが、きっと頭の中ではイメージした音色が鳴っているかと思います。

僕にももちろんあります、トランペットの音色。しかし、奏者によっても、ジャンルによっても、様々な場面でいろいろなトランペットの音色を聴いています。そう、みなさんもイメージする「音」はひとつではないと思うのです。

しかし、僕の場合は、中学校の吹奏楽部でトランペットを始めたばかりの頃は、トランペットの音と言えば横浜スタジアムで鳴り響いていた応援団のトランペットだけでした。当時、すごい憧れていました。
そして部活でいろんな曲を演奏することになって、参考音源としてプロ吹奏楽団のCDを聴き、ニューサウンズでめちゃくちゃカッコイイソロを吹いていた数原晋さんやエリックさんの音を知り、今昔のビッグバンドやジャズの音を知り、スカパラのNARGOさんの音を聴き、ポップスで演奏しているホーンセクションの音を知り、フィリップジョーンズの音を知り、世界中のオーケストラの音を知り、一流の様々なクラシックソリストの音を知り、、、。

そうやってたくさんの音を知ることで、自分の中にある「音色の(イメージの)引き出し」がどんどん増えていきました。なんとなくですが、音楽ジャンルやスタイルによっておおよその吹き方の違いや音色の違いを感じられるようになってきました(なぜこんなに違うのか、どうすればこんなに変わるのか、ということはわかりませんでしたが)。
中には「この音、好きになれないな」と直感的に思う音もありますが、しかしそれも「トランペットの音」には変わりありません。すべてが自分に影響を与えてくれたトランペットの音色です。
そうしているうちにだんだんと「(この場面では)こんな音出したい!」「この人の音、出したい!」と思うようになり、しかし実際はそんな音は到底出せなくて(方法がまったくわからない)...なんて経験をしながら、ひとまず今の自分の音があるのだな、と思います。

たくさんのトランペットの音色に出会うことは、自分の音色の引き出しを増やすための大切な「素材」です。みなさんはどのくらいの「音」を知っていますか?


《ツボに当たった音、素の音は汚い音?》
このブログで度々出てくる「音のツボ」という言葉、これは「その楽器が持つ一番鳴るポイント」のことを指します。
どんな楽器にでも(管楽器専門店で扱っているメーカーのきちんとした楽器であれば)ツボは存在していて、きちんとツボに当てて鳴らせた時、その楽器の持つ本来の「素の音」がわかります。

しかし、なかなかこの「ツボに当たった時の素の音」というのを理解して鳴らせられる人というのは少ないように感じます。レッスンでも時間をかけてしっかりと鳴らす練習を必ずしています。しかし「素の音」を出した時、「え?こんな音でいいの?」と若干疑問を感じる方も少なくありません。

それにはいくつか理由があると思うのですが、まず、ツボに当たった素の音は結構な金属音です。わざと見つけやすいように大きめな音量でしっかり吹いてもらうために余計そう感じるのだろうと思いますが、それが「汚い音」「荒い音」「うるさい音」と感じる方もいます。

最近のトランペット奏者はプロアマ問わず「やわらかく」「優しく」「軽く」音を出している人、そういった音を求める人がとても多く、それが結果として「良い音」の傾向になってきているように感じるので、金属的で響の強い「ツボに当たった音」を出すことに違和感があるのだろうと思います。この話はまた後ほど。

こんなことを言っている僕も音大生の頃まではずっと柔らかい音ばかりをイメージして吹いていました。柔らかい音は太い音であり、これが自分の個性であると思っていました。しかし今思えば単に「ツボに当たらずにこもっていた」だけなのだろうと思います。息の通り抜けが悪いのを腹圧で強引に押し出してごまかしていました。その証拠にツボに当たらないから音をよくはずしていたし、ピッチも悪かったんです。あれは良くなかった。

その発想が大きく変わるきっかけとなったのが、卒業間近に初めてプロオケに乗せてもらったことです。


《プロオケで知った「ツボに当たった音」》
僕は高校生の頃に初めて自分のお金でオーケストラのコンサートに行きました。同じ吹奏楽部だった同級生の友人がオケのことがとても詳しくて、横浜からわざわざ渋谷までN響の定期公演に連れて行ってもらったのがきっかけです。なぜN響だったのかというと、学生席はチケットがとても安く、当日でもほぼ会場で買えたこともそうなのですが、高校一年生で習い初め、今でも非常にお世話になっている師匠がN響の首席奏者だったことが最大の理由です。

NHKホールのステージから一番遠くて高い(値段ではない)席からは自分の師匠が豆粒くらいにしか見えませんでしたが、それでもオーケストラのサウンドは圧倒的で、大興奮。こんなすごいオケでこんなすごい演奏をしている人に自分は習ってるんだ、という嬉しさもあって、暇さえあればN響の定期公演に通うようになりました。

音大に行くようになってからは、N響コンサートへ通う頻度も上がり、師匠が出ている定期公演で、金管が活躍する作品の時はほぼ全て行ったと思います。

僕のトランペットの音のイメージの大半は師匠の音なのですが、レッスンで目の前で吹いてもらった音よりもホールで聴く音のほうが柔らかく、響きのある音だと、演奏する場所によってだいぶ差があることをなんとなく知るようになっていました。

そして月日は経ち、音大の卒業が近づいた頃、師匠からまさかのN響のお仕事を頂いたんです。
高校生の時からずっと憧れていたN響の、あの舞台に自分が立てるという喜びと緊張と不安と興奮と譜読みでいろいろと大変だったことを今でも覚えていますが(いきなりマーラーの6番だったので非常に覚えています)、ありがたいことにそれからの数年間、いくつものN響のステージに上がらせていただきました。毎回毎回世界的に有名な指揮者やN響の凄まじいレベルの高さに圧倒されるばかりでしたが、本当に勉強になることばかりで、感謝しかありません。

そして今回の音色の話ですが、N響の練習場での合わせの時、周りから聴こえてきた金管のサウンドが、NHKホールの客席で聴きなれていた音とだいぶ違ったことに、驚きました。

言い方が正しいかわかりませんが、トロンボーンもホルンも想像以上に金属的でバリバリ鳴っている、という印象です。客席からは、とても澄んだ心地よい、どちらかというとうるさくない柔らかな音色という印象だったのですが、実際はかなり違う。しかしこの音はとても心地良く、身体の中で共鳴し、存在感のある地に足がついた響きで、これが金管の音なのか!と、初めて本物に出会ったような気分でした。

後日この公演がテレビで放送されたのを聴くと(当時は「N響アワー」という番組が毎週ありました)、やはり高校生の頃から知っているN響のサウンドそのものでした。この音色のギャップは、リハの段階から中に入らないとわからないことですから、とても貴重な経験をさせてもらいました。


ですから、僕のレッスンでツボに当たった音はこんな音です!と実際に吹いて聴いてもらったり、その音を生徒さんが実際に出せるようになっても、それが結果として違和感になってしまうのは、ある意味仕方のないことかもしれません。信じてもらうしかないのです。それは言い換えれば、「ツボに当たった音」で吹いている(吹ける)アマチュアの人が少ないからとも言えるでしょう。

楽器選定をする上でも、この「ツボ」を知ることで自分に合うかどうかの選定基準になりますし、音色だけにとどまらずピッチの安定や音をはずさないためにも必要なことです。
ツボに当てるには、奏者(人間)が楽器を従わせるような主従関係になってはいけません。トランペットの本来持っている力や魅力が発揮できる吹き方を、人間がしてあげなければならないのです。

それを僕は「トランペットと対話する」と呼んでいますが、「もっと鳴りやがれコノヤロ!ピッチ悪い楽器だな!」などと楽器に対して愛情のない言葉を浴びてせいる人は、その楽器のことを理解しようとしていないだけです。これでは楽器との良い関係は築けません。本当はその楽器も、正しく吹いてあげればきっと良い音で鳴ってくれるんです。

ということで今回はトランペットの音色について書きました。
次回も同じテーマで、今度は「音色は何で決まるのか」について書く予定です。引き続きご覧ください。

それでは、また来週!



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at 08:06, 荻原明(おぎわらあきら), イメージ

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