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<< 吹奏楽コンクール課題曲2015トランペット解説【4.マーチ「プロヴァンスの風」 / 田坂直樹】前編 | main | 吹奏楽コンクール課題曲2015トランペット解説【まとめ】 >>


吹奏楽コンクール課題曲2015トランペット解説【4.マーチ「プロヴァンスの風」 / 田坂直樹】後編



















みなさんこんにちは!

さて3月から始めてまりました課題曲トランペットパート解説も、今回ですべての作品について書いたことになります。それぞれの記事リンクは以下からどうぞ。

//////////////////////////////////////////

課題曲解説【はじめに】

【課題曲1】 天空の旅−吹奏楽のための譚詩− 前編後編

【課題曲2】 マーチ「春の道を歩こう」 前編後編

【課題曲3】「秘儀 III ー旋回舞踏のためのヘテロフォニー」 前編後編

【課題曲4】 マーチ『プロヴァンスの風』 前編後編(この記事です)

【課題曲5】 暁闇の宴 前編後編

//////////////////////////////////////////

で、来週ですが、もう1回だけ課題曲解説のカテゴリーの中で書きます。
練習の仕方や合奏について、本番について、過去の記事をリンクさせながらコンクールや本番に向かっての進め方の参考になれば、と思っています。

ということで、マーチ「プロヴァンスの風」の解説を始めます。後編は曲を冒頭から順に書いていきます。


【冒頭】
前回の記事でも書きましたが、この作品である「プロヴァンス」という言葉に惑わされないようにしてください。完全に場面はスペインです。情熱的で、血の気の多く、陽気なのにどうか陰鬱な色も持ち合わせているような、、、カルメンを連想してしまうからそうなってしまうのかもしれませんが、みなさんもタイトルのことはこの際無視して作品そのものの持つカラーや世界観を自由にイメージして演奏してください。邪魔なので紙を貼り付けてタイトルを消してしまいましょうか。

さて、演奏についてですが、この曲に限らずどんな作品にも共通する「演奏者が自覚しておくべきこと」があります。それは、

・短い音は長い音より聴こえにくい
・低い音は高い音より聴こえにくい


という点です。この自覚なしに演奏してしまうと、細かい動きや低い音が埋もれ、高い音や長い音ばかりがお客さんの耳に届きます。どんなリズムもメロディもすべて聴こえるのが当たり前なのですから、主観的に(自分の耳に)「楽譜通り聴こえている」ではなく、客観的に(お客さんの耳に)「楽譜通り聴こえている」演奏を目指しましょう。

そのためには、意図的に細かい音や低い音は、よりハッキリと演奏する必要があります。

これを僕は「聴衆とのギャップ」と呼んでいます。

ではこの冒頭部分ではどこに気をつければ良いでしょうか。

プロヴァンスの風01

わかりますか?16分音符が2つ連続している箇所が注意すべきところです。
この場面では、8分音符にスタッカートがついていますから、結局のところ全部16分音符くらいの音価にはなるのですが、連続している細かいリズムは、他の音に比べて聴き取りにくいのです。

要するにダブルタンギングをいかにハッキリ吹くかがこの場面では重要になってきます。

また、これも前回の記事で書きましたが、休符を活かした演奏を常に心がけてください。休符は「音を出さない箇所」「休める場所」「息を吸う場所」と軽く捉えず、休符が存在することによって音楽ががどうなるのか(逆に休符がなければどんな印象になるのか)を理解することが大切です。

そして冒頭部分の最後7つの音に山型のアクセントが付いています。言いたいことはわかりますが、これの最初の3つの音(3小節目3拍目裏〜4拍目)を表現するのはとても難しく、流れの中に組み込みにくい、というかしないほうが良いと感じます。
僕の演奏表現力が未熟で、引き出しがないからそう思うのかもしれませんが、どうしても無理があるように思えてしかたありません。
なので、僕としては、

「メロディの最後(4小節目)に向かっていく力強さと言い切る語尾」

これがあれば充分だと思うのです。突き進めーー!!だけでよくないですか?
わざわざ3小節目の山型のアクセントを表現すると、音楽のベクトル(感覚的スピード)がどうしてもそこで威力を失ってしまうように感じるのです。




プロヴァンスの風02

みなさんはどう考えますか?


なお、4小節目のほうは「キメのポーズ(死語?)」といった存在で、山型のアクセントがしっくりきますから、ここはかっこよく吹きたいですね。


【練習番号B 5小節目アウフタクト〜】
このメロディに関しては、練習番号Eのところで詳しく書きます。


【練習番号C】
吹奏楽でよく出てくる、いわゆる「裏打ち」と呼ばれる部分で、ハーモニーとリズムを担当しています。ということは、主旋律は他にいるということ。
よくあるコンサートマーチの形式通り、ここは中低音楽器がメロディを担当していますので、それを邪魔しないように演奏したいものです。

そのためには「音の面積を使いすぎない」ことを心がけます。

トロンボーンがメロディを気持ち良く吹いているのに、その前に頑丈な壁を作ってしまったら迷惑ですよね。視界不良でお客さんもストレスが溜まります。
だからと言って、演奏しない、もしくはコソコソしていてよく聞き取れない(結果としてお客さんに聴こえない(聴こえにくい)ので同じ)のもダメです。存在はしっかりしていて、なおかつメロディを邪魔しないためには

「音を硬質にし、スマートに吹く」

ことが大切です。ただし、硬いといっても、奏者の体がガチガチになっているわけでもありませんし、作品を壊すような硬いアタック音が欲しいわけでもありません。あくまでも音楽的に「硬い素材をイメージさせるサウンド」で演奏する、ということです。

音を短くしようとして「音の中身」がまったくない、ピーナッツの殻のような演奏にならないよう、注意してください。どんなに短く吹いても、それが何の音なのか聴く人がわかるようでなければ、ハーモニーは作れません。
裏打ちは単にリムズだけでなくハーモニーも担当している、と先程書きましたが、それを理解しながら演奏していれば、おのずとどのような演奏をすればいいのか見えてくると思います。


【練習番号C 4小節目】
そしてこの「裏打ち」の最後の小節にはデクレッシェンドが書いてあります。

デクレッシェンドが書いてあると、「あ、弱くしなきゃ」とまず思うはずです。しかし、単に「デクレッシェンド=だんだん弱く」とだけ考えていると、とても機械的で無機質なものになりがちです。
しかも機械的作業の感覚を持ってしまうと、音楽は表現しずらい(なんでデクレッシェンドしなきゃいけないのかよくわからない)ので、結果的にうまく演奏できないのです。

ですから、こう考えましょう。

「デクレッシェンドをすることでどんな雰囲気になるのか」
「デクレッシェンドを無視したらどんな雰囲気になるのか」

これをイメージしてください。「デクレッシェンド無視」は、実際に演奏してみましょう。

結果、「作曲者はこんな表現を求めていたのか(憶測含む)」

がわかるはずです。それが例え作曲者の本意でなくても構いません。今はデクレッシェンドを音楽的に表現することが目的ですので。

ということで、単にデシベル的に弱くするのではなく

「語尾を丸く終わらせる」

で良いと思います。後に続く場面のオーケストレーションがとても静か(情熱的な印象は変わってない)なので、そこへ自然に流れていけるグラデーションが表現できると良いですね。

ちなみに、練習番号Cの5小節目からの木管中心の場面ですが、雰囲気が気持ち良すぎてテンポ自体が落ちてしまう可能性が高くなります。それはメトロノーム的テンポが遅くなっているというよりも、フレーズのベクトル(推進力)を落とせてしまえる(テンポを揺らして表現できてしまう)薄い楽譜の書き方がされいるからだと思います。

静かなシーンは落ち着いているもの、という心の中にある固定観念がますますそうさせていると思うのですが、静かであっても、それは表面的なだけであって、心の中は熱く燃えたぎっている場合もありますよね。
この場面も、決して心が落ち着いてのんびりしているわけではないと思うのです。したがって、ユーフォニアムやオーボエにはぜひ静けさの中に燃えている情熱を表現してもらいたいですし、そのためにはトランペットをはじめとしたデクレッシェンド組の演奏が、弱々しい語尾からのバトンタッチにならないようにしなければなりません。

音楽はつながりあっていますから、その前に何があったかで影響を受ける場面がとてもたくさんあります。自分の出番が終わったからと言って、音楽が終わったわけではありませんから、自分の出番の最後は次の人にバトンタッチをする場面であるということと、そのバトンタッチの仕方で次の演奏も変わっていく(影響を受ける)ということを自覚して合奏に臨んでください。

これが理解できるようになると、アンサンブルがより楽しくなります。


【練習番号E 〜フレーズの作り方と音質に対する考え方〜 】
主旋律がきました。と言ってもトランペットのソロではありません。非常に多くのパート(すべて木管楽器)が一緒にメロディを吹いているので気をつけましょう。ちょっと気を抜くと、どんどん大きく吹きたくなってしまうのがこの曲の特徴です。

さて、この作品に限らずメロディを演奏する際に注意して欲しいことがあります。それが「フレーズ感を持って歌う」ということ。テンポ(メトロノーム)と音程(チューナー)ばかり意識していると、フレーズ感は生まれません。

フーレズとは、いわゆる「横の流れ」です。
日常生活で、会話をしている時や、本を読んでいる時、自然と「ここからここまでひとかたまりで読みたい」範囲が出てくるはずです。音楽のフレーズも同じものと考えてください。
「音符ひとつ」を吹くことは、会話での「発音ひとつ」にあたります。発音ひとつ、ないしは複数の発音を無機質に並べても相手に意思は伝わりませんね。たとえその発音がどんなに美しかったとしても、心には響かないのです。
音楽もまったく同じで、単なる音符の羅列では聴く人の心に届く演奏はできません。

もし楽譜を見て、フレーズがどこからどこまでなのかわからない場合は、声に出して何度も歌ってみると見えてくると思います。理屈っぽくならずに自由に歌ってみてください。

[フレーズ感を持って演奏するための練習方法]
フレーズを演奏している最中に、前に突き進む威力(これを「ベクトル」と呼んでいます)が弱くなったり、なくなったりすると、不本意なところで分断されてしまいます。そうならないためにも、まずはテンポを落とし、大きなフレーズのひとかたまりをスラーで演奏してみましょう。休符があっても音を切りません。
大きなスラーで演奏すると、その間は音を途切れさすことができませんね。要するに息の流れが止まらない(推進力を持って突き進んでいく)ようになります。その感覚がフレーズの原型です。これを失わないようにこころがけて、楽譜に書いてある通りのテンポ、アーティキュレーションで演奏してください。そうすることで、例えスタッカートが続くメロディであっても、フレーズ感を失わずに演奏をすることができます。

[音の頂点とフレーズの頂点は必ずしも一致しない]
そして練習番号Eで注意したいのは、「音(ピッチ)の頂点をフレーズの頂点にしない」ということです。音(ピッチ)の頂点は体の使い方から見ると、フレーズの中で身体に一番圧力がかかる部分ですので、フレーズとしても一番圧力をかけたくなりがちです。しかし、音の高低とフレーズの頂点は必ずしも一致しません。

例えばこの部分でいうと、練習番号E 1小節目の最後の音(1st F音、2nd D音)が音(ピッチ)としての頂点ではありますが、フレーズの頂点は、その次の音である2小節目のアタマにあると思います。この箇所で最高音を頂点にしてしまうと、2小節目がすべて「音を抜く」ように意識してしまいがちです。それではフレーズの威力は落ちてしまい、次のフレーズに入る時、またわざわざアクセルを踏まなければならなくなってしまいます。
新しいフレーズが始まるたびにいちいちアクセルを踏まれると、聴いている側としてはとても疲れてしまい、飽きられてしまいますので、注意しましょう。

[木管楽器と音をブレンドするためには]
また、アンサンブルをする上で、場面によって(指揮者の意向によって)「トランペットが突出して聴こえる(トランペットがリードする立場にある)」もしくは「他の楽器とバランスが取れている(音がブレンドされている)」のどちらかを要求されることが多いと思います。
この練習番号Eの部分は、きっと多くの指揮者が「木管楽器とのブレンド」を望むことでしょう。木管楽器に比べればいくらでも大きな音を出せてしまう金管楽器は、バランスの良い演奏する時に、何に心がけて演奏すればいいのでしょうか。

ブレンドをするために「トランペットの音量を抑える」と考えてしまう方も多いかもしれません。
結果的には音量が出過ぎないように心がけることは確かに大切です。しかし、抑えるというイメージが自分の音や主張までもを抑さえ込み、結果的に「コソコソする」になってしまう場合がとても多く、

「トランペットも一緒に演奏しているようだけど、コソコソしててよくわからない」

という存在になってしまうのは良くありません。
したがって、こういったバランスを求められた時にはこう考えましょう

「自分が演奏している時、他の楽器の音が(自分の耳に)聴こえているか」

これを守っておけば基本、大丈夫です。客席にもトランペットの音も聴こえるし、他の楽器を潰してしまうこともありません。アンサンブルでの「ブレンドする」というのは、コーヒーにミルクを足したらカフェオレになりました、といったような全く新しいものに変化するのとは違い、それぞれの楽器が持つ音色がすべて良いバランスで聴こえている状態だと考えてください。美味しいものを混ぜたサラダと言った感じでしょうか。

あともうひとつ心がけたいのは

「音量を抑える」ことと「音質が変化する」ことはまるで違うということです。

例えば、「大きな鉄の塊」で演奏したら邪魔と言われたから、「小さい綿」にしてみた、というのは規模だけでなく質までも変わってしまいます。それでは、元々作品の持っているイメージ(「らしさ」)や、自分が表現したかった音色までもが変わるので、その行為はふさわしくありません。
このような場合は大きな鉄の塊から「小さな鉄の塊」に規模を小さくし、質は変えないほうが良いのです。pというダイナミクスを要求されていても、優しい時もあれば激しい時もある、ということです。イメージから生まれる表現ば無限なのです。

この箇所より少し前から、自分の演奏を録画してみたので、フレーズ感について特に意識して聴いてみてください。





【練習番号F Trio 2小節目/3rd】
突然3rd+Trbの3rdでソロ的シグナルを演奏します。意図的に3rdに目立つ部分を吹かせようと書いていますね。教育的配慮?コンクールというステージだから?なんにしても、3rdは気が抜けない場面です。

単純なメロディではありますが、気をつけてください。先ほども書きました。

・短い音は長い音より聴こえにくい
・低い音は高い音より聴こえにくい

この部分は、「均一に吹いている自覚」を持っているだけだと、絶対に16分音符2つの音が聴こえず、2分音符ばかりが出てきてしまいます。それは絶対に避けたいので、意識的に16分音符をハッキリ吹きましょう。ポイントは演奏直前の8分休符です。これを「力を溜める、ストレスを溜める時間」として意識し、使いましょう。
しかし、力を込めてダブルタンギングをしてしまうと音楽の流れを崩してしまいますし、ミスをする可能性も高いですから、

「滑舌良くダブルタンギングをする」

という気持ちで吹いてください。もちろん、3rdトロンボーンと一緒に練習することもお忘れなく。
基本的には3rdトロンボーン=バストロンボーンですから、音の立ち上がりや音質、圧力が全然違います。ぜひ客観的に聴いてくれる人を置いて、ステージと客席でどのくらいギャップがあるのか、そしてバランス良く演奏するにはどうしたらいいかを沢山練習して「1stに隠れてゴニョゴニョしているだけの3rd」みたいに思われないよう、ソリスティックにかっこよくアピールしてください。下のパートを吹いている人のレベルが高いと、バンド全体のクオリティは劇的に上がります。


【練習番号G 5小節目アウフタクト/1st】
1stトランペットがメロディの途中だけ参加します。これをどのように考えるかは指揮者次第です。例えば立体的にしっかり聴こえさせる演奏にするか、音質、音量の強化として参加させるだけか(フレーズのピークの場所だけ演奏しているので)、もしかすると、作曲者の教育的配慮、コンクール課題曲だからこそ書き足したという可能性もあります(オーケストレーション的にはあまり意味がない)。
よくわかりませんが、僕だったらmpですしトランペットの柔らかいサウンドがきちんと聴こえつつ、バランスを崩さないように吹いてもらうと思います。書いてあるからには存在を無視するわけにいきませんからね。

演奏者は、練習番号Gに入ってから、ただ単に長休符を「1,2,3,4,...」と数えて入ってくるのではなく、メロディの最初から一緒に演奏しているつもりで歌っていて下さい。そうすることで、自然な流れで参加することができます。「唐突に出てきた謎のトランペット」にならないように注意しましょう。

それにしても、Trioから練習番号Gに入る時の転調はすごいですね。まるでカラオケの演奏中、リモコンでキーを変えたみたいな印象を受けます。なんでもアリだなぁ。和声学ってなんなんだろうな(ひとりごと)。

[ホルンと低音楽器の方へ]
トランペットと直接関係ありませんが、練習番号Gからの伴奏が異常にシンプルでスッカスカなのでテンポが緩む可能性がとても高いです。この場面に入った瞬間、アンサンブルが崩れる可能性がありますから、「楽譜の持っているリズムで奏者それぞれのテンポ感を崩されないように、それぞれの音符の中身、ベクトルを常に前向きに演奏するようにして欲しいと思います」と、ホルンと低音楽器の方々に伝えておいて下さい(笑)緩やかですがシンコペーションなんです。


【練習番号Hアウフタクト】
メロディきたー!出番きたー!と勇み足にならないで下さい。あくまでも mf です。バンド全体のバランスを重視して下さい。

どんな曲にも通用するわけではありませんが、ダイナミクスは、自分自身の音量という解釈だけでなく「自分(トランペットパート)とバンド全体とのバランス」についても考えることができます。例えば、pは他のパートが主導権を持っていると意識し、mpやmfだったらバンドとの調和を意識し、fであればトランペットが先導するように演奏し、ffなら突出した目立ち方ができるように演奏するなど。もちろん作品によっても違いますが、そういった「基準」を持っておくことは決して悪いことではないと思います。

この箇所は吹きやすい音域である反面、鳴らしにくい(鳴りにくい)ところでもあります。

特にこのメロディは最初に上に行った後、下がるという流れの繰り返しなので、メロディ後半がゴニョゴニョしないよう、意識的に低音域をしっかり主張するように演奏しましょう。そうしないと高い音ばかりが飛び出て聴こえてしまいます。




[3rdだけがハーモニー]
なお、3rdが担当している動きは、リズムこそ主旋律と同じですが、同音の連続だったり、1st,2ndがユニゾンで3rdだけハーモニーの状態がほとんどです。なので、主旋律(1stパート)も演奏してみて、どのような動きなのか理解した上で自分の担当する3rdを演奏してみましょう。バンド全体とのバランスも、どのくらい主張すると良い響きになるのか、研究してみましょう。


【練習番号 I アウフタクト】
このメロディを聴くと、A.リード作曲「第二組曲」終曲「パソ・ドブレ」のトランペットソロを思い出します。パソ・ドブレはスペインの闘牛とフラメンコのダンスだそうで。もう「プロヴァンス」はどこへ行ってしまったのか。


0:21あたり

ともかく、ここはかっこよく吹きたいですね。ここで注意して欲しいのは、「3連符」と「8分音符+16分休符+16分音符(いわゆる付点音符)」のリズムの違いをはっきりと出せるかです。

いわゆる付点のリズムは、どうしても三連符になりがちなので、厳しめに演奏したいところです。過去の記事で詳しく書いてあるので参考にして下さい。

付点音符の吹き方

いかにもなファンファーレで、トランペットのためにあるような旋律ですが、ここも勢いをつけすぎないようにしましょう。f(フォルテ)1つです。フォルテシモではありません。その後に続くホルン+クラリネットの同じフレーズを考えると、圧倒的にトランペットが音量と圧力で勝ってしまいますから、そのバランスを保つためにも音量には注意したいところです。

また、今まで出てこなかった新しいメロディなので、それほど気合を入れて主張しなくても聴く側は新鮮さを持って受け止めてもらえるはずです。
それに、こういった動きは、吹きまくりたい気持ちが空回りすればするほと音を外しやすくなります。どちらかと言えば丁寧に美しく響かせるイメージを持っていたほうが良いでしょう。

この箇所に限ったことではありませんが「タイ」のうしろはどうしても引っ張って(時間をかけて)しまいがちです。早めに切り上げるように心がけて下さい。

タイについては過去の記事「タイの吹き方」を読んでみて下さい。

練習番号 I の3小節目は、ホルンにバトンタッチする箇所ですから、二分音符を抜かないように、音価通り最後までしっかり音を張って受け渡して下さい。

練習番号 I の7小節目も、付点のリズムと三連符(4拍目)の違いがわかるように演奏しましょう。


【練習番号J 1小節前〜】
rit.があってからの、最後のまとめに入る部分です。
どこも同じですが、指揮者の動き(出してくるテンポ指示)にそれぞれの奏者が合わせていくのではなく、「前からの流れ」に乗っていくように心がけましょう。

この場面では2〜3拍目のホルン全員ユニゾンによる強烈グリッサンドを指標にするとわかりやすいでしょう。

また、rit.は「だんだん遅く」ですから、その文字が書いてあるところから離れれば離れるほどテンポは遅くなり、a tempo(もしくはそれに代わる何か)まで効果は続きます。ですから、トランペットが吹く練習番号Jアウフタクトが一番テンポとしては引っ張られる箇所である、ということを忘れないで下さい。ホルンよりも遅いテンポなんです。
ちなみに、rit.と書かれているところは、「そこからだんだん遅く」なのですからまだテンポ変化がありません。どうしてもrit.という文字が目に入ると、もうその場所からいきなり遅くしてしまわないよう、注意して下さい。これはクレッシェンドやデクレッシェンドにも言えることです。

そして、rit.のストレスが解消された練習番号J以降は、フレーズの持つ前に進む力(ベクトル)も今まで以上に強くなります。楽譜には書かれていませんが、人間が持つ感性としては、それが普通であると僕は思いますので、終止線に向かってまっしぐらに突き進みましょう(テンポが走るのとは全然違います)。

そしてここも1st,2ndが同じ主旋律を担当し、3rdがハモるオーケストレーションをしていますが、バランス的にはやはり3rdの支えが欲しいところです。良い響きで聴こえるよう、練習を積み重ねて下さい。



ということで課題曲4を冒頭から順を追って解説してきました。
これがすべてではありませんが、どこか少しでも参考にしてもらえれば幸いです。

すべての課題曲解説が終わりましたが、冒頭で触れたように、もう少し課題曲解説という名前でいろいろとまとめ記事を書いていきます。
それでは、また来週!


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at 07:05, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2015

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