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吹奏楽コンクール課題曲2015トランペット解説【3.秘儀 ー旋回舞踏のためのヘテロフォニー / 西村朗】後編




















みなさんこんにちは!

今週は課題曲3の後編です。これまでの課題曲解説同様、後編は曲を冒頭より順を追って書いていきますが、この作品を演奏しない方にとっても参考になる考え方や練習方法などを盛り込んでいきますので、まずはぜひ一度目を通していただければと思います。

前回の記事はこちらからご覧頂けます

なお、すでに解説が完了している作品に関しては以下からご覧頂けます。演奏しない曲であってもぜひ一度読んでみてください。


課題曲1 天空の旅−吹奏楽のための譚詩− 前編後編

課題曲2 マーチ「春の道を歩こう」前編後編

課題曲5 暁闇の宴 前編後編


それでは課題曲3の後編、始めます。


【練習番号B 〜アクセントとフレーズの流れの関係〜 】
トランペットパートとしてはここが吹き始めです。この箇所のようなパターンが曲全体を通して共通しています。同じような動きをしたかと思えば、突然ずれてくる。前回も解説をしましたが、ヘテロフォニーという音楽の作りなので、やたら「縦の響きガー」「ハーモニーガー」とか意識しすぎないようにしましょう。

そして、今回お伝えしたい大切な内容その1をここで書いておきます。
みなさんは楽譜に書かれている記号、例えばアクセントなどを演奏する時に心がけていることは何でしょうか。音の強さですか?タンギングの方法ですか?音量ですか?もちろん場面によっても変わってくると思いますが、ほとんどの場合

「アクセントの付いたその音をどうするか」

という考えに固執してしまっていませんか?もちろんそれで良いのです。しかし、アクセントの音にだけ視線を集中してしまうと、なかなかイメージがわかなかったり、具体的にどう演奏すればいいのか見えてこないことが多いのです。ですので、視界を広げ、その音にアクセントが付いた理由を探してほしいのです。

「その前後に何が起こっているか」

ここにヒントが隠されている可能性が高いのです。
例えばこの箇所(練習番号B)でいうなら3小節目1拍目にアクセントが付いています。ただなんとなく「あ、アクセントだ。じゃあ少し強めにタンギングしよか」みたいな「意思もなく楽譜に従う」ような演奏をしてはいけません。そこにアクセントが来るためには、それまでをどう演奏すればいいか。その前後に何かヒントがないか確認し、自然な流れができるように歌ってみるなど、事前にしっかりとイメージを固めてから演奏してみる。

ここ(練習番号B)ではアクセントに向かって力が溜まってくるように歌うことで全体的な流れも見えてくるので、息の流れ、音楽の流れる力加減などたくさんの関連性が見えてきます。


ただし、アクセントに関して言えば、流れの中にだけ現れるわけではありません。唐突に驚かすような、関連性がない場面を意図している可能性もありますから、イマジネーションをふんだんに使って楽譜を読んでください。

そしてこの考え方、実践はアクセントに限ったことではありません。クレッシェンド、デクレッシェンド、フェルマータ、リタルダンド、その他様々な楽譜の記号に対して考えてください。


【練習番号B 〜音が下がる時のスラー】
どんな曲を演奏する時でも同じですが、音が下がるスラーを演奏する時、体の方向や意識の方向すべてを音の並びを同じように下に向かわせる吹き方はよくありません。必要以上にピッチも響きも低くなり、不安定な印象を与えるだけでなく、音のツボにはまっていないので聴こえにくく、バランスが悪くなってしまいます。
音符の並びが下へ向かう時には、下がっていく音を支えるように体や息の方向を上へ向かうように心がけ、結果的にまっすぐ前に音が飛んでいくよう心がけましょう。


【練習番号C】
入りがベルトーンです。入ってくるタイミングと音がずれているので、こういったところは特に、全員がはっきり入ってきてください。音の立ち上がりの悪いベルトーンは効果がまるでありません。

また、練習番号Cの7小節目で、それまでバラバラだった動きのトランペットパートが突然動きも音も揃います。この作品にはそういった「一旦揃う」箇所がたくさんあります(特に旋律の最後)。それらをひとつポイントにして演奏することも大切です。


【練習番号D 5小節目〜 〜音を統一させるためには〜 】
この箇所では、1stと3rdが同じ動きをして、2ndが独立して動いています。このような箇所も曲中に何度か出てきますが、この時、何も考えないで吹いてしまうと2ndのバランスがどうしても弱くなってしまいますから、全員意識してバランスを取れるように演奏してください。主観的すぎる強弱記号の解釈になってはいけません。

また、スコアをみてみると、1stアルトサックスの旋律をバラしているのがトランペットパートなんです。なので、ぜひ一緒にパート練習をする時間を設けてほしいですし、そもそも「これはひとつの旋律なのだ」と理解した上で演奏しないとバラバラになってしまいますから、注意しましょう。

こういった場面の多いこの作品ですが、「まるでひとりで吹いているかのように」を目指すのであれば、統一した演奏をすることが大切ですね。その際「ピッチの安定、統一」のみを追い求め、練習してしまうことは非常によくありません。ピッチに関しては前回の記事でたくさん書きましたが、少し乱暴な言い方をすればピッチが多少ずれていても「ツボにはまった楽器本来の音」「フレーズ感」「息のスピード感」「音色に対するイメージ」などの要素の統一を図ることのほうが重要です。
個性をつぶして量産されたロボットのように演奏してはアンサンブルになりません。だったら電子楽器で演奏してもらえばいいのですから。各自の持っている(各自の持っている楽器の)良い音色と方向性やイメージを統一させ、揃えようと意識すれば良いのです。


【練習番号G 〜ダイナミクス記号の考え方と演奏のしかた〜 】
ダイナミクス記号が段階を踏んでレベルアップしていきます。ある程度上がるとまたpに戻って、の繰り返し。

ダイナミクス記号は、もちろん「強弱」の記号です。ですから、pよりfのほうが音量的にも大きく演奏する必要があります。しかし、その「音量」を「デシベル」だけで考えるのはよくありません。無機質で人間味がなくなってしまうからです。

私たちは何かの物体を見た時、また、心に何かしらの感情を持った時、それらの規模を単なる大小では決めません。音楽も、オーディオのボリューム操作をするような音量の大小で片付けるのではなく、「音色」「雰囲気」「色」「温度」「気分」「重さ」「質感」「匂い」など、様々な情報やイメージを音に埋め込んで演奏してください。

そうすることで、音楽が生き物になり、演奏している人も聴く人も楽しむことができます。

ではこの場面ではどうするか。答えはありませんから、ぜひ様々な情報を得て、自分のイメージを沢山持って演奏してください。一緒に演奏するみんなとイメージについて話してください。自分の気付かなかったイメージを持った人が沢山いるはずです。恥ずかしがらずに心の中に持ったものを共有してみましょう。きっと表現力がぐんとアップするはずです。


【練習番号J】
ここから徐々に、作曲者の言うところの「トランス(=恍惚)」状態第1回目になります。
トランスと言っても、ヒステリックに精神状態が崩壊しているのではなく、宗教的な意味合いで、頭の回転が鈍って意識がはっきりしない状態なんだそうです。僕はちょっとそういう状態になったことがないのでイメージを持つことしかできませんが、グルグル回りすぎておかしくなっているのでしょうか。
音楽的には全員で動きが揃ってきているので、音量バランスに注意しましょう。

トランペットや他の金管楽器はちょっと気を抜くと木管楽器の音量を蹴散らしてしまう可能性があるので、常に耳を使ってバランスをとるようにしましょう。音楽的にはトランス状態なのかもしれませんが、奏者は必ず冷静な一面を持っているように心がけてください。


【練習番号N〜】
この作品の随所にみられますが、ひとつの旋律がバラバラにされて各パートに振り分けられています。このバラバラになっている旋律に統一感を持たせるためには、バラされた旋律を再度繋げ直して練習すると良いと思います。

例えば練習番号Qの場合、以下のようになります。


このように繋げた楽譜を各自で練習し、演奏できるようになったら、パート全員で繋げた旋律を一斉に吹いてみてください。統一感のある演奏ができるようになったら、実際のパート譜で演奏します。
この練習は「自分が演奏していない箇所がどうなっているのか」を覚えてしまうことで、流れをスムーズにするという目的があります。


【練習番号S】
ここから少しスタイルが変わります。スタッカートは曖昧な余韻が残ることのないように、ひとつひとつしっかり固く音を止めるように演奏しましょう。特にこういった場面では少しでも長い音は邪魔な存在になります。ぜひ「入りのタイミング」と同じくらい(またはそれ以上に)「音の処理」に関しても意識して演奏しましょう。


【練習番号U】
この作品最大のトランス状態です。動きがバンド全体で一致します。ぜひどんな場面なのか想像してみてください。ちなみに、旋回舞踏がどんなものなのか、YouTubeにも動画がありますのでイメージの参考にしてみましょう。


【練習番号V】
11〜13小節目にそれぞれ出てくる4連符、この動きをしている他の楽器が非常に少ないので、トランペットがリードをする意識で少し抜きん出ると良いかと思います。


【練習番号W/3rd】
管楽器全員が同じタイミングで演奏していますが、3rdトランペットとホルンだけ「二分音符+四分音符」の形です。こういった動きの時に一番、音を抜いてしまいがちですので注意してください。考えはいろいろあるかと思いますが、僕としては、二分音符はレーザービームのようにバリッバリに音を張ってほしいところです。


【練習番号Z】
バンド全員「G音」しかなく、しかも全部四分音符。こういう単純な動きの時って一番基礎力が見えてくるものです。絶対に四分音符をひとつひとつ差し込むような「田植え作業」にならないように注意してください。どんなにシンプルなメロディであってもフレーズは必ず存在します。前に前に進んでいく意識を持って、最後から4小節前の3拍目まで突き進みましょう。

そして、演奏はその部分で終わりですが、最後の最後に打楽器による一撃が残っています。「あー、吹き終わった!さて自由曲、自由曲」みたいにならないでください。音楽が終わるまでは自分の出番が終わっても演奏中には変わりありません。
したがって、この作品では、打楽器の一撃が終わり、完全な静寂が訪れるまではバンド全員、楽器を構えっぱなしでいることが大切です(実際、楽譜にも最後の小節は全員休符でフェルマータです)。音がなくても音楽は音楽。緊張感を持続したままでいるようにしましょう。


さて、順を追って解説をしてみましたが、この作品はいつも演奏している楽曲のスタイルとは全然違います。課題曲に選ばなくても、勉強、経験のためにぜひ演奏してもらいたいな、と個人的には思っています。

それでは、課題曲3の解説はここまで。
また来週!

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at 07:56, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2015

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