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吹奏楽コンクール課題曲2015トランペット解説【5.暁闇の宴 / 朴守賢】前編



















みなさんこんにちは!
只今「ラッパの吹き方」ブログでは、2015年度吹奏楽コンクール課題曲トランペットパート解説を行っております。今回より課題曲5「暁闇の宴」について書いています。

課題曲5は中学生の方にはコンクールで演奏できない曲なので、関係ないやと思うかもしれませんが、今回はこの作品の解説ではなく、もっと幅広い内容、具体的には「変拍子などの見た目に難しい楽譜を読む」ことに焦点を当てて書いていこうと思いますので参考になることがたくさんあるはずです。ぜひご覧下さい。


《ビートとフレーズ》
音楽には、「ビート」と「フレーズ」という、非常に大切な要素があります。
ビートとは、一定に流れるリズムのことを指し、さらにその音楽の持つ基礎を作っているとも言えます。
わかりやすく例えるなら、ドラム奏者が叩いているのがビートです。ドラマーがズドドドドドド!と、とても激しく細かいリズムを叩いている時と、とってもゆるやかにトン、トン、トン、トンと叩いている時では、同じテンポ、同じメロディであっても印象が大きく変わります。
そして僕はこの「ビート」は「フィールド、地面」であり、そこに均一に描かれた方眼紙のような「マス目」だとレッスンでも説明しています。

そしてフレーズというのは、音符の「グループ」です。
音符ひとつひとつ単独に拾い上げても、それは単なる「音」でしかありません。しかし、その音がいくつもつながりあって、ひとつのグループになった時、メロディが生まれます。
例えばこれは、言葉を喋っている時と同じです。誰かに向かって

「お」

と発音しても相手はまったく理解できません。

「お」…「は」…「よ」…

と発音をバラバラにしても、非常につたわりにくいですし、そもそも相手に何かを伝えようとしている意思はまったく感じませんよね。怖さは伝わるかもしれません。
まったく無意識に行っていることですが、我々はいくつもの発音を連ねて、「おはよう」という意味のある音の並びを作り、相手にそれが伝わるのでコミュニケーションがとれる、というわけです。
音楽に話を戻せば、ひと区切りの中にある複数の音符はそれぞれバラバラな存在ではなく、ひとつのグループになっていることを理解して演奏することで、「フレーズ」が生まれ、聴く人に本当の意味での「メロディ」を伝えることができるのです。

ですから、指揮者や指導者から「もっとフレーズ感たっぷりに演奏して!」とか「フレーズ感がない」と言われた時、楽譜の音符をただ左から右へと追いかけているだけになっていなかったか、確認をしてみましょう。

そして僕はこの「フレーズ」を「弓を使って空中に放った矢」のイメージとして持つことが多く、レッスンでもよく用います。

フレーズという名の矢を放つ時、普通は目的地(標的)を決めて放ちます。例えば50m先まで届かせようとしている時と、5m先に届かせようとしている時では持っているイメージがまったく違い、そのために弓にかける力も変化しますし、角度や方向も違うはずです。
放たれた矢は、「ビート」という地面の上を通過しています。

ビートという正確で揺るぎないリズムの上に、おおらかに目的地へ向かう音符グループ(フレーズ)が存在している状態の時(その作品の持っている/自分の表現したい)音楽の原型が生まれる、ということです。


《いわゆる現代曲》
さてこの作品、楽譜を見た瞬間「難しい!細かい!(嫌だ!めんどくさい!)」と感じませんか?
いわゆる現代曲というジャンルです。

対して、我々が一番多く演奏している音楽は、メロディの下に、ハーモニー、リズム、ベースラインと言った「伴奏」から成り立っています。それぞれの役割が明確でわかりやすいのです。
しかし、いわゆる現代音楽と呼ばれるジャンルでは、メロディがどこにあるのか、そして伴奏が誰なのかがよくわかりません。池の中で自由に泳ぐ魚のように、各パートが好き勝手に動き回っているような印象を受けることが多いと言えます。

一般的な音楽は「小節」や「(シンプルな)拍子」によって、理路整然とした制約の中、メロディや伴奏がいますが、その制約もだいぶ弱くなっています。よって、自由に動き回っているぶん、演奏している旋律も字余りだったり足りなかったり。結果的に変拍子や奇数の連符などが生まれやすくなります。


《ストラヴィンスキー》
僕は音大生の頃からストラヴィンスキー作曲「兵士の物語」という作品を何度か演奏したことがあります。編成がまた変わっていて、ヴァイオリン、コントラバス、クラリネット、ファゴット、コルネット、トロンボーン、打楽器と役者(語り)という7重奏。オーケストラの極小編成といった感じです。
物語が語り(役者)によって進められ、それぞれの場面に合わせていくつもの曲を演奏しますが、どれも変拍子が多く、一番最初にとりかかった音大生の時、この変拍子たちをどう演奏すればいいのか、かなり試行錯誤していたのを覚えています。
最初の頃はとにかく「正確にすべての音価(それぞれの音符の長さ)を並べる」という意識で練習をしていたのですが、どこか一箇所間違えるともう修正ができず、ああ変拍子って難しい!嫌い!そんな苦手意識を持つようになってしまいました。
しかしそんな時、指揮者から言われた一言で変拍子に対する苦手意識がなくなったんです(どうにもならなくて指揮者を呼びました)。


《ジャンプ力の違い》
「ちょっとジャンプ力が違うだけだよ」と言われたんですね。
どういうことかと言いますと、例えば2/4が続いている途中に3/8拍子が入り込んできたとします。

暁闇の宴03

今までの僕は、この3/8拍子を正確に演奏しなければ!という思いから「1ト2ト、1ト2ト、123!、1ト2ト…」と、とにかく細かく細かく数えることに集中していたんです。しかし、これをやるとテンポが崩れやすく、そして一番問題なのは「音楽的でなくなる」という点です。頭の中は「ビート」だけを意識して正確に音価を並べることに支配されているロボットのようでしたので、「歌う」「表現する」がどこにもない状態だったんですね。要するに「フレーズ感」がまったくなかったわけです。

そこで「ジャンプ力」です。イメージして下さい。マリオが軽快に、均等にリズムよくジャンプを続けている途中、1度だけ少し高くジャンプする時がありました。高くジャンプしたものだから、着地するまでの時間も長くなりました。それが3/8拍子なんです。

暁闇の宴04

よくあることですよね。
この話を聞いてから、変拍子に対する苦手意識がなくなりました。


《実は人間味のあるリズム》
変拍子を単なるジャンプ力の違いと気楽に考えるようになってから、横に流れるメロディ(フレーズ)を感じて演奏できるようになり、それと同時にいろいろと発見することもありました。

日常している行動や会話って、ほとんどが変拍子(=等間隔や同じリズムで続くものが少ない)。

ということ。

例えば、

「むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがすんでいました」

という一節を4/4に収めることどうなるでしょうか。

暁闇の宴05

なんだかぎこちないですし、何より伝わりにくいですよね。休符を途中に入れれば何とかなるかと思いますが。

ではこんな風にしたらどうでしょうか。

暁闇の宴06

結構な変拍子ではありますが、言葉とリズムが一致していて、このほうが読みやすいですよね。
もしもこれが言葉のないメロディであったとしても、

暁闇の宴07

いかがでしょう。先ほどの「むかしむかし…」のリズムが頭の中に残っているでしょうから、難しくないはずです。

このように、変拍子というのは意外にも人間味のあるものだ、ということであり、日常の会話や動きのほとんどが一定の拍子(リズムパターン)の上で動いていない、ということに気づけたかと思います。


ということで、今回は「変拍子」についていろいろと自分の思うことを書いてみました。
この課題曲5に限らず、最近の作品には変拍子が多く出てきます。ビートから正確なリズムパターンを見出して演奏することも大切ではありますが、どんな変拍子であっても横に流れる「フレーズ」というもが(基本的には)存在しているのだ、ということを忘れず、また、複雑で難しいと思わずもっと気楽に日常によくあるものが作品(楽譜)にも出てきているんだ、と考え、シンプルにイメージしてみて下さい。

それでは、来週は作品を冒頭から解説していきます。
また来週!

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at 06:36, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2015

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