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吹奏楽コンクール課題曲2015トランペット解説【1.天空の旅 −吹奏楽のための譚詩− / 石原勇太郎】後編




















みなさんこんにちは!
只今「ラッパの吹き方」ブログでは、2015年度吹奏楽コンクール課題曲トランペットパート解説を行っております。前回より課題曲1「天空の旅 −吹奏楽のための譚詩−」について書いています。

前回の記事(前編)はこちら

それでは、今回は冒頭より順を追って解説をしていきます。


【冒頭】
ベルトーンです。低音域から順に音が重なっていきますが、こういったオーケストレーションの時に一番崩れがちがのがテンポです。なぜ崩れがちになってしまうのか、それは「それぞれの奏者が何を(誰を)テンポの基準にしているのか」が違うからなのです。
例えば指揮者を基準にしている人と、奏者を基準にしている人では絶対にずれが生じてしまいます。そもそも指揮者というのはin tenpo(正確なテンポ)を作り出す機械ではありませんし、そんな役割のために前に立っているわけではありませんから、指揮者にそれぞれの拍を求めてはいけません。

テンポというのは、2つの「何か」があって決定します。一番音楽的に言えば、2つの拍を感じられる打楽器の音や手拍子などがあれば決定できるのです。手拍子一発ではテンポはまだわかりません。
音楽から離れてみても、足を2歩出せばテンポが決定し、光の点滅が2回起こればテンポが決定します。もちろんそれらが継続的に行われなければテンポはどんどんずれてしまいますけどね。


ということで、ベルトーンのクオリティを音楽的に上げるためには、冒頭2小節目1拍目と2拍目を担当している奏者のテンポに逆らわずに受け継ぐべきです。この作品では幸い、1拍目にテューバと3rdトロンボーン(バス)が、2拍目にはユーフォニアム、2ndトロンボーンと、担当している金管楽器が充実していますから、かなり心強いですね。
そして3拍目と担当している3rdトランペットは、1stトロンボーンと一緒にタイミングを合わせられるよう、4拍目の1,2ndトランペットはテンポを受け継ぐだけでなく、3小節目の1拍目にバンド全員がタイミングを揃えて入ってこられるような説得力を持った演奏をするよう心がけてください。3小節目1拍目が短かったイントロの結末です。まずここで一旦全員の音楽性が合うように意識するといいでしょう。


【6小節目】
poco rit.です。これも先程書いたように指揮者にすべてを委ねて、奏者が「指揮者の棒に合わせる」意識を持っていては崩れてしまいます。注意してください。そして、テンポが遅くなりつつも、威力は増していくallargandoの場面ですから、単に遅くしようとか大きくしようとか考えずに、どんな結果になったら面白いか、聴いている人が惹きつけられるかをイメージして演奏しましょう。
長い音符は威力を失いがちです。ぜひ計画的に音を張り、そして威力を増幅させてください。


【練習番号A,4小節目】
冒頭でも同じことがありましたが、ホルンのメロディに応答する箇所がいくつかあります。「応答」ですから、ホルンの吹いた音形やスタイルに逆らわないように演奏しましょう。もしどうしても納得いかない(ホルンパートがこの音形について何も考えずに吹いている等の場合)は、ホルンとの合同練習でお互いが納得できる表現を追い求めてください。


【練習番号C〜】
前回の記事でも書きましたが、この作品の一番「やってしまいそう」な演奏が、付点(真ん中休符)+3連符のリズム表現です。かなり厳しく「この2つのリズムは違うものなんですよ!」と主張していいと思いますし、それが聴く人に伝わるように演奏しましょう。


天空の旅01

以下は、ついやってしまいがちな演奏パターン

天空の旅02

そして、この作品には2分音符以上の長い音が多くみられます。長いフレーズを失わないようにするために、これら長い音符を抜かないようにしましょう。吹奏楽ではなぜだか音を抜くクセを持った人がとても多くいるのですが、音を抜く奏法は「指示があった時にのみ行う特殊な吹き方」である、ということを覚えておきましょう。何も指示がないのであれば、それは音を張ることを意味しています。そして音を張ることによって、次の音符(休符)へ向かう力も強くなり、結果としてフレーズが途切れにくくなります。


【練習番号Dアウフタクト〜】
前までの雰囲気をひきずらないように注意してください。一旦落ち着きますが、ただそれは勢いがなくなったからではなく、例えば「奥行き」の問題でmpになった感じです。被写体が遠くにあるからmpなだけであって、もしそれが目の前にいるなら力は強いのです。したがって、近づいてくる(クレッシェンド)につれてそれまでの勢いが戻ってくるように計画的なクレッシェンドをしましょう。

練習番号Dの長いフレーズの最後(7小節目)に全音符がありますが、ここもやはり音を抜かないように気をつけましょう。しかし、むやみに音を張りすぎてしまうと、きっと指揮者から「トランペットうるさい!」と注意されてしまうでしょう。そうならないためのコツは

「ほかの楽器の音が聴こえているか」

を基準にすれば良いのです。自分が全音符で音を張っている時、他の楽器(特に木管楽器の細かいパッセージ)が全く聴こえないかったら、それは吹きすぎということです。これはどんな編成でもどんな場面でも使えることなのでぜひ覚えておいてください。

また、このフレーズはブレスを取りにくい箇所です。でも8小節元気に吹き切るのも結構大変です。将来的にブレスなしで演奏できるようにいろいろな練習や工夫をしたいものですが、(オーケストレーションの厚みなども考えると)とりあえずブレスを取るなら5小節目が一番無難かな、と感じています。以下を参考にしてください(ここがベストと考えただけで、ここでやりなさい、と言っているわけではないので注意)。


天空の旅03


【練習番号E】
合の手の3連符を演奏しているのはトランペットだけです。そしてpiu fですから、音楽的にはどうかとも思いますが、楽譜に書いてあるので結構突出した表現(固く、強く、輝かしい音)で思い切り吹いたほうが良いかな、と思います。ゴニョゴニョしているとみっともないので。


【練習番号F/1st,2nd】
1小節目3拍目ウラから2パートが揃って動きますが、多分合わせにくいと感じたり指摘されたりする部分だと思います。というのも、1stは前から吹いていてタイでつながっており、2ndはそこから吹き始めるので、テンポやフレーズの持っている感覚が違うんですね。
具体的には、タイを感じすぎると、そこで遅れをとってしまいますので、タイの後ろは吹かないくらいのつもりで早めのタイミングで3拍目ウラを吹き始めるようにしたいところです。
そして2ndは休符を「1,2,ン」と数えていると、非常に遅れてしまいますから、「音は出してないけど1stと同じメロディを演奏している」感覚でいてください。

タイの演奏のコツについては過去の記事
タイの吹き方
をご覧ください。

そしてフレージングについてですが、演奏をしていると、どうしても「音の一番高いところ=フレーズの頂点」にしてしまいがちで(自分がそういう意思を持っているから、というよりも高い音を出す時に音量を上げすぎてしまうことが主な原因)、この箇所も陥りやすい箇所です。最短のフレーズで言うなら頂点は練習番号Fの3小節目1拍目だと思います。そして長いフレーズ感で言うなら練習番号Fの5小節目1拍目でしょう。


【練習番号F/3rd】
2小節目にある3rdの4分音符のメロディは、実は同じことをしている人が誰もいません。したがって、かなり目立って良いと思いますので、バランスを確認しながらどんどん吹いてみてください。


【練習番号G,2小節前/2nd,3rd】
音楽の強制ストップです。聴いている人に察知されないようにしましょう。フレーズ的には、良い表現かどうかわかりませんが「車が壁に激突する」ような感じでしょうか。激突した瞬間は、4拍目ウラの山型アクセントの瞬間です。躊躇せずそこまで突っ走り、激突させてください。決して丁寧に吹き終わることのないようにしましょう。


【練習番号 I 】
なぜこの部分、トランペットだけがミュートをしているのかまったくわかりません。ホルンやトロンボーンはそのままOpenで演奏しています。指示なので仕方ありませんが。でも絶対的にトランペットの音だけが異常に別世界の音として目立ってしまうでしょう。ハーモニーやバランスを作るのも非常に難しいと思います。それを意図的と見せるか、できるだけホルン、トロンボーンと一体化を図るかは指揮者の考え方で良いのですが。僕は吹奏楽でやたらとミュートを使いたがる風潮が嫌いです。もちろんミュートを付けることによってオーケストレーションが格段に面白くなる場合も多々有ります。しかし、「なんでミュート付けるの?」と思ってしまう作編曲をされている楽譜がとても多いのも事実で、もう少し意味を持たせて欲しいな、と思ってしかたありません。

とまあ愚痴はともかくこの箇所、機械的に「音符→休符→音符/音符→休符→音符」と無機質に演奏しないように注意しましょう。田植え作業みたいな1拍1拍差し込むようにならないでください。
そのためには「3拍目の音符は1拍目に行きたがっている」という力を感じられるようにして欲しいと思います。賛否両論あると思いますが、例えば3拍目はテヌートにして力を増幅させ、結果として1拍目が弾ける(スタッカート)というリズムにしてしまっても面白いのでは、と思いました。やりすぎると気持ち悪いですけどね。
どうあれ、トランペット、ホルン、トロンボーンが統一するようにセクション練習をたくさんして欲しいですし、そのためには、全員主旋律を演奏してみると良いと思います。クラリネットの楽譜ならそのまま吹けます。誰かに主旋律を吹いてもらい、他の人は自分のパート譜を演奏する、なんて練習も効果的ではないでしょうか。

また、どんな素材、形状のミュートを使うかでも大きく印象は変わります。例えば木製でとても柔らかな音の出るミュートを使うとか、敢えて金属的なよく響くミュートを使うなど。指揮者と十分相談して、できれば今の時期にいろいろ使い分けてイメージに一番近いものを選べるといいですね。そのためにはもちろん、演奏しているメンバー全員が同じミュートを使用します(敢えてメーカーや形状をバラバラにして絶妙なバランスをとる、なんてのも面白いかもしれませんが、かなりややこしいし面倒くさいですね)。


【練習番号K】
ミュートを付けたまま同じ運指で付点のリズム、しかもトランペットパートが全員同じ動きで、他のパートはどこも何もしていない(Soli)という、結構プレッシャーなところです。

替え指(3番ピストン)を使っても良いと思いますが、せっかくなので練習を兼ねて正しい運指(1,2番)で吹いてみましょう。

付点は、どうしてもうしろの16分音符がユルく聴こえてしまいがちです。他のどの音よりも強く鋭く吹いてください。そのためにまず、記譜上「ラ→ミ」だけを練習します。「ミ」の音をぶつけるように演奏しましょう。最初は2つの音の長さを同じにして、できるようになったら付点のように「ミ」の音を短く演奏します。
次に「ミ→ラ」で同じ練習をします。それができたら「ラ→ミ→ラ」で。
動画を見てもらったほうが早い。



こんな感じです。
ミュートをしているのにチューニングスライドを抜かなかったせいで非常にピッチが高くてごめんなさい。
この部分は演奏開始までに時間があるのでチューニングスライドの調整が可能ですから、動画のピッチは反面教師として高くならないよう対策をしてください。


【練習番号M/2nd,3rd】
ここは2ndの腕の見せ所ですね。どんどん目立っちゃいましょう。この箇所は練習番号Dと同じメロディではありますが、オーケストレーションが(他のパートがやっていることが)違います。中でもユーフォニアム(テナーサックス)にそれまでなかった動きが出てきています。これを無視してしまうと演奏が崩れてしまうので注意が必要です。

天空の旅04

譜例にあるように、練習番号M,1小節目の4拍目と3小節目の4拍目で動きが一致するように心がけてください。ぜひ合奏前にユーフォニアムと一緒に練習する時間を沢山とってください。


【練習番号N〜/3rd】
1st、2ndと違う動きをしている箇所がいくつかあります(2小節目、7〜8小節目)。ここは目立たせるように心がけ、7〜8小節目は同じ動きをしているクラリネット(オーボエ)と一緒に練習する機会を設けてください。


【練習番号P,4小節目】
1小節間かけてクレッシェンドをしますが、多くのパートは3拍目から動き始めます。ですから、トランペットが「クレッシェンドだ!それー!」と1拍目からいきなり大きくしすぎてしまうとバランスが崩れてしまいます。ここはぜひ、クレッシェンドの効果を高めるためにも1,2拍目は我慢をして、3拍目から一気に盛り上がるように演奏してみてください。
クレッシェンドに限らず、楽譜にある記号の中には「その場所から◯◯し始める」という指示のものがいくつもあります。我々はそういった記号を見ると、書いてある最初の部分からいきなり変化を起こそうとしてしまいがちなのですが、あくまでの「その部分から開始」なだけなので慌てないようにしましょう。

例えばこの場所に書いてあるクレッシェンドも、「ここからクレッシェンドをしなさい」という指示ですから、1拍目でいきなり大音量になってしまうのは指示通りとは言えません。クレッシェンド記号がある間、その効果が続くわけですから、冷静に演奏してください。
そして何よりも大切なのはこういった記号には必ず「結果」が伴っているということです。クレッシェンド記号を抜けたところでその結果があります。多くはfやffになっていることでしょう。また、意外性を求める場面ではsub.p(突然pで)になったりするかもしれませんが、何にせよクレッシェンドの先に結論が待っていることに変わりありません。その結果を理解しないでやみくもにクレッシェンドしたのでは、作品を理解しているとは言えませんので、常に楽譜の先、作品が次にどう展開するのかを知った上で演奏をしてください。
この場面では曲の一番最後の小節にあるfffに向かってクレッシェンドをしているわけですから、それはそれは強烈な盛り上がりで作品が終わることになります。では、どこからどのようにしてfffに向かうのか、そのイメージをまず持ってからトランペットで吹くようにしましょう。

ということで、結構長くなりましたが、冒頭から順を追って解説をしてみました。
それでは、来週からは別の課題曲の解説に入ります!

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at 07:08, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2015

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