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吹奏楽コンクール課題曲2014トランペット解説【2.行進曲「勇気のトビラ」/高橋宏樹】その2


















吹奏楽コンクール課題曲2014

みなさんこんにちは!只今吹奏楽コンクール課題曲トランペットパート解説を開催中です。前回より課題曲2「行進曲『勇気のトビラ』」について書いていきます。今回は曲に沿って書いていきます。


《拍子というもの》
みなさんは拍子というものに関して、考えてみたことはありますか?それは単なる構造や仕組み、楽譜の読み方などの方法ではなく、「その拍子の持っている力」「その拍子の持つ感覚」という意味としての「考えたこと」です。

例えば、4/4拍子の楽譜は、「一小節に4分音符が4つ入る長さ」という約束で楽譜が書かれていますが、2/4拍子はどうでしょうか。4/4拍子の半分に線(小節線)が引かれた、ということだけでしょうか。もしそうだとしたら、いちいち小節線が倍になる2/4拍子なんて、書くだけ時間の無駄ですよね。フルスコアなんて、書いてみればわかりますが小節線を手書きで引くだけでもかなり面倒な作業です。だったらもう、いっそのこと小節線とかなくてもいいんじゃね?みたいな発想になるくらい。では、なぜ音楽には「拍子」があるのでしょうか。

これには様々な考えがあるでしょうが、その中のひとつを挙げると、2拍子で一番イメージがすぐに湧くのが「マーチ(行進曲)」です。マーチは本来「軍隊が歩くために演奏する」音楽でした。「歩く」。二足歩行である私たちが歩く時には片方の足を出して、もう片方の足を次に出す、この繰り返しなわけですから、2つの動き(右と左の足)で1つのセットになったものが反復されて、「歩く」ことになりますね。ですから、歩くというのは「2拍子」なんです。その動きを楽譜に書き出したら、やはり2拍子の楽譜になるんです。

ですから、楽譜があって、それがたまたま2拍子の音楽だったから、それに合わせて歩き方を決めたわけではありませんよね。
このように、拍子というものは、何かの運動であったり、言葉遣いのリズムだったり、そういったものから決められていくこともあるんです。
もちろん、拍子を先に決めた上でそれにメロディや歌詞を合わせていく、という方法も沢山ありますけどね。
マーチは必然的に2拍子である、ということが言える、ということです。


《6/8拍子》
音大生の時にスッペの「軽騎兵」序曲を演奏する機会がありました。この作品、演奏される機会も多い有名な作品なので聴いたことある方は多いと思います。(YouTubeへのリンクです)
ある程度曲が進むと、軽い6/8拍子のリズムに載せてトランペットがメロディを担当する(この曲全般トランペット大活躍なのですが)場面があります(このリンクだと2分25秒あたりから)。その箇所を、管楽器分奏(セクションごとに分かれて合奏練習をすること)の時に吹いていたら、指導して頂いていた方から「トランペット、それじゃあ2/4拍子だよ」という指摘を受けました。

最初、言われていることがよく分かりませんでした。このメロディはできるだけはっきりとリズム感を出して、細かい動きもきちんと聴こえるように、という意識で演奏していたので、何が悪いのだろう?という疑問が残るばかり。その指導者の方から言われたのが

6/8拍子は回転するリズムだ」

ということ。

先程2/4拍子について書きましたが、楽譜を書く理論上だと、2/4に三連符で楽譜を書いていけば、それは6/8拍子と同じになる、と思っていたのですが(もちろん、演奏結果は同じように聴こえますが)、それ以上に拍子から出てくる奏者それぞれの「捉え方」をもっと意識して演奏しなけえればいけない、という指摘を受けました。

先程も書いたように2/4拍子は、行進するリズム、パン,パン,パン,パン,...と反復の動きをイメージすることができます。そして6/8の場合は、遠心力を使ってグルーン,グルーン,...と回転している運動、リズム感を持っていることが大切だと教わりました。

なるほど、それまでの僕の軽騎兵は、よりはっきり動きがわかるようにカチカチと角を尖らせた演奏をしてしたので、2/4拍子のフィールドで演奏をしていたんです。6/8拍子のフィールドで演奏する場合、もっと角を丸くした表現でなければならないのだ、ということを学びました。ですから、語弊があるかもしれませんが、当時の僕の中では、「もっとゆるいリズム感で演奏をしよう(それぞれの音形はしっかり聴こえるようにしよう)」という意識に変わり、指導者の方にもOKを頂きました。


課題曲2「勇気のトビラ」も、ご存知のように6/8拍子です。したがって、作品そのものの持つリズム感をあまりガチガチに固めないように意識しましょう。


《基本的なアーティキュレーション》
作品ごとに全体の雰囲気って絶対ありますよね。曲の流れの中で場面がおもいきり変わることもよくありますが、それぞれの場面での共通する特徴といったものは必ず存在します。この作品もそれが言えますが、とにかく元気に明るく力強く、といった印象を持ってもらう必要があるので、楽譜に何も書かれていなくてもこのような表現を心がけると良いでしょう

「八分音符はスタッカート」
「付点四分音符はテヌート」

これを必ず持ってもらいたいです。その上で、敢て書き込んであるアーティキュレーションを優先して表現して下さい。


では、冒頭から解説していきます。


[冒頭/全パート]
トランペットだけでなく、全パートがユニゾンです。珍しいですが、全員が同じことをしている、ということは「ミスしたらすぐバレる」ということです。ミスでなくても、テンポが合っていなかったり、音痴だったりしても、いきなり冒頭で違和感を覚える演奏になってしまうので、気を抜かないようにしましょう。

3小節目のアタマに向かって、音がどんどん低くなり、五線下のG音(記譜ラ)にたどり着きますが、メロディが下がってきてからのこの音をしっかり鳴らすのは結構大変で、不発音になったり、ピッチが悪くなったり、弱くしか音が出せなかったりしやすいです。それらの原因は「舌の位置と顎」にあります。舌は音域を決める最重要ポイントですから、これが動かせないような力が入っていては、広い音域をカバーすることも、しっかりと音を鳴らすことも難しいのです。ぜひ基礎練習から、この舌やそれに伴って動く顎の動きを柔軟にできるよう、練習をしてみて下さい。


[3小節目2拍目/3rd]
この箇所、スコアを見ないで演奏すると、3rdの方はびっくりしますよね。だって1stも2ndも演奏していないのですから。ようするに、金管楽器の中で一番高い音を出しているのが3rdトランペットなんです。一瞬ですがトップ奏者になっているんですね。
プロの世界ではこのような考えにならないのですが、部活動などでは1stより2nd、2ndより3rdが、より経験の浅い人が担当する「年功序列タイプ」のパート割をしてしまうところが少なくありません。そうなると、どうしても1stばかりが目立って、3rdは何をしているのかよく聴こえない、という結果を招くことが多くなってしまいます。ただ、1stはどうしてもパート内だけでなくバンド全体の顔になっているわけで、ここが崩れることはすなわちバンドが崩壊すると言っても過言ではないほど、重要なポジションであることは否めませんから、経験を積んだ上級生や一番上手な人が担当することに異論はありません。しかし、吹奏楽は「カラオケ」ではありません。メロディだけがビュンビュン聴こえてしまうことは決して良いバランスではありませんよね。「ハーモニー」「様々な楽器の織りなすサウンド」に魅力があります。ですから、可能な限り全パートが少なくとも同じレベルで音が出せるようであって欲しいと願います。
ほんの一瞬ではありますがこの一発がホール全体に響き、バンドを先導しているサウンドになること、そしてその音や自分自身が「満足」できる瞬間であることを願います。3rdだっていつもどんどん吹いて目立っていいんですよ。1stの背中をどんどん押して、可能であるなら演奏で操ってしまえるくらいの力を出して良いんですよ。


[練習番号Aアウフタクト]
先程も書きましたがこの作品を演奏する時には「八分音符はスタッカート」です。したがって、このアウフタクトもダラっとしないように演奏して下さい。ちなみに、スコアにある作曲者による楽曲解説には「E F F# G」の4つの音の並び(モチーフ、動機)が「勇気がみなぎっている様子」である、と言っています。まさしくこのアウフタクトがそれなのですが、ぶっちゃけて言うと、それが分かっていてもわかっていなくてもあまり演奏には影響がないのでは、という気がします。この先も何度もこのモチーフは出てくるのですが、とにかく濁らないようにはっきり発音する(でも6/8拍子ですよ!忘れないで!)ように心がけていれば十分ではないか、と思います。


[練習番号A〜]
この先ずっとですが、メロディの中で付点四分音符にタイで音がつながっている音符ですが、音を抜かないようにして下さい。先日、【4.コンサートマーチ「青葉の街で」/ 小林武夫】その2http://trp-presto.jugem.jp/?eid=350の記事で書いたのですが、最近の吹奏楽の傾向で、何でもかんでも「音を抜く」クセを付けてしまっている奏者、音を抜かせようとする指導者が多い気がしてなりません。
このメロディでも、付点四分音符が来たらすぐに音を抜いてしまうのではないか、というイメージが容易にできてしまい、そしてそれがとても気持ちの悪い抑揚を持った演奏として頭の中に残ります。

詳しくは課題曲4の記事を読んで頂ければ、と思いますが、ともかく、「音を抜くというのは特殊な演奏であって、通常は音を維持するもの」という認識で演奏して下さい。そうしないと、フレーズがブツ切りになってしまいます。


[練習番号Bアウフタクト〜/1st]
経験上、こういったスラーの付きかたをしていると、つい小節線を越えた音までスラーをのばしてしまう人が多くいます。僕も中学生の時によくやっていました。



楽なんですよね、舌動かさなくていいから。でも、このフレージングで吹いてしまうと、他の楽器と合わなくなるばかりでなく、だらしない演奏に聴こえてしまうんです。実際に両方を吹分けてみれば印象が違うということがわかると思います。

こうなってしまう原因は、「舌がタンギングしやすい場所にいない」ということが挙げられます。スラーが続くと、無意識に舌の奥に力が入ってきてしまい、舌が奥のほうへ引っ張られてしまいます。タンギングは舌の前方で行うものですが、引っ張られたことで舌がいるべき場所にいない、ということになった結果、タンギングしないで吹いちゃった、という流れがほとんどです。
この「スラーが続くと舌を奥へ引っ張ってしまう」というクセは、タンギングがしにくくなるだけでなく、音色やピッチに関しても不安定になってしまうので良くありません。舌は本来あるべき場所にいつづけるようにすることが大切です。そうすればタンギングをするのがめんどくさいという発想(無意識でしょうが)に至ることもないのです。


[練習番号C/全パート]
この箇所はスコアの作曲者によるコメントでも書いてあった「トランペットと木管楽器が交互に伴奏をする」ところで、バランスに注意して欲しい、とのことでした。前回の記事《反対を考えてみる》でも解説しましたが、バランスが悪い状況を一度想定してみると、自分たちがどんなバランス、意識で演奏すれば良いのか、なんとなく見えてくると思います。
何にせよ、スコアを見て、その伴奏をしていると思われる木管楽器と一緒にパート練習を重ねてバランスを良くしていくように心がけて下さい。

また、この部分は四分音符にスタッカートが付いています。このアバウトな表現をどのようにしたらいいか、こんな書き方するなら八分音符じゃダメなのか?など思っている方はぜひもう一度「スタッカートとはどんな意味のアーティキュレーションなのか」を考えてほしいと思います。


[練習番号H/全パート]
このあたりから出てくるミュートですが、一緒に演奏しているパート(同じ動きをしているパート)がどこか、を理解しておく必要があります。ちなみに練習番号H2小節前にある1stだけのミュート箇所はトロンボーンとも一緒に演奏しています。
その後はどうなっているか、と言うと、同じ動きはピッコロ、フルート、Ebクラ(Opt.)、グロッケンです。

ミュートとは一般的に「弱音器」と呼ばれますが、トランペットがストレートミュートをすると、まるで違います。音量が小さくなるどころか音が鋭利になり、固く、異質に響くようになります。ですから、バランス等考えずに吹いてしまうとフルートを無視した固いサウンドになってしまう恐れがありますし、フルート隊のほうがメロディを担当しているのですから、上手にアンサンブルできるようにパート練習を重ねるようにして下さい。
特に、フルートとトランペットは吹奏楽の中でも接点があまりない楽器同士ですから、音色や音の立ち上がりなど、しっかり特徴を理解してアンサンブルをする姿勢でいるようにして下さい。合奏中は距離も遠いですからね。


[練習番号Jアウフタクト/全パート]
ホルン、サックスとともに場面を切り替える役割のファンファーレを演奏します。ここはトランペットの存在感を十分に出していくようにしたいところですが、あくまでもfです。ffではありませんから、バランスに注意して、音色にこだわりを持つようにして下さい。この部分の音を伸ばす箇所も極端に抜かない様にしましょう。音を伸ばしている時、他の楽器がどんな音、どんな動きをしているか、自分の耳に聴こえてきていれば、バンドでのバランスは悪くありません。自信を持って自分の音を響かせましょう。


[練習番号P/全パート]
3小節目のアタマ、Des音(記譜ミのフラット)は、トランペットの中でも鳴りにくい2,3の指で出る音です。しかも、メロディとしても下に沈んできた時の音ですから、余計に聴こえづらいのです。もしも、自分の中だけで「全部の音をまっすぐ吹いているよ」と自覚して吹いていたとしても、客席にはきっと練習番号P2小節目から、そのDes音までは埋もれて何も聴こえなくなってしまう演奏になると思われます。低い音や短い音は客席に届きにくいという法則「聴衆とのギャップ」を理解し、メロディが低くなるにつれて音をしっかり張り、音量も大きくしていくように演奏して下さい。
可能であれば合奏の時に、(客席の距離くらいから)録音ができれば良いですね。そうすれば自分の自覚と客席で聴こえる演奏の大きなギャップに沢山気付けることでしょう。


[最後から3小節前/1st]
メロディに装飾音が付いています。このあたりの音域は音をはずしやすいので、適当な感じや、勢いで演奏しないように注意が必要です。若干ではありますが、この音で動く時は、リップスラー、リップトリルをするような吹き方で音を繊細にコントロールしようと心がけましょう。ですから、この装飾音も素早く演奏するのではなく、ひとつひとつの音をしっかり聴こえるように吹くほうが良いと思います。サックスやクラリネットも同じことをしているので、この場所もぜひ同じ動きの人たちと一緒い練習をして下さい。


ということで課題曲2の解説をしました。
楽譜の中に面白さ、興味深さ、ちょっとしたイタズラのような要素がちりばめられたとても面白い台本です(台本については前回の記事参照)。したがって、その作品の面白さ、楽しさを聴いてくれる人たちに確実に伝えられるように心がけて下さい。コンクールという場ではありますが、音楽は常に楽しむものであり、楽しむ気持ちが伝わることが、良い印象につながり、良い印象が良い賞につながります。ですから、単なる上手な演奏、ミスのない正確な演奏をするのではなく、人間的に、心が動かされてしまうような音楽を奏られるように練習して下さい。

それでは、次回は最後の曲、課題曲3「斎太郎節」について書いていきます。
引き続きどうぞおつきあい下さい!

また来週!

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at 07:05, 荻原明(おぎわらあきら), 吹奏楽コンクール課題曲2014

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