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タイの吹き方


















みなさんこんにちは!

先日このブログでも書きましたが、クローバーアートミュージックさんより金管アンサンブル編曲作品が発売しました!アンコンやコンサートなどでも使える楽譜がありますので、よかったらサイトをのぞいてみて下さい。

さて、今回は「タイ」について書いていきます。


《タイ》
タイというのはご存知の通り「音符と音符をつなげる」時に使う記号です。
ひとつの小節の中でももちろん使いますが、一番多用されるのが「小節線をまたぐ時」です。

そしてこの小節線をまたぐタイを演奏する時にかなり多くの方が陥りやすい吹き方とその解決方法を今回は解説します。


《タイは遅れやすい》
楽譜を読む時、みなさんは「音価を正確に演奏する」ことを常に心がけていると思います。
音価、というのは4分音符だったり8分音符だったり、簡単に言えば「その音をどれくらいの時間出しているか」ということです。

1拍なら1拍、きちんと演奏して次の音符を吹く。これができないと他のプレイヤーや指揮者とアンサンブルはできません。
ですが、あまりに拍やテンポだけにとらわれすぎると今度は逆に遅れてしまいます。

その「遅れる」時に一番多いのが小節線をまたぐタイなんです。


《遅れる原因》
なぜ小節線をまたぐタイの音符が遅れやすいのか。
それは「1拍目」をしっかりカウントしすぎることに原因があります。

1拍目というのは基本的にどんな拍子でも一番「重さ」のある拍です。
その重さのある1拍目をタイが付いている時にいつも通り重く感じて演奏してしまうと、次に演奏する音符に向かう推進力が弱くなり、どうしても遅れてしまうんですね。

トランポリンを例にしてみましょう。
あなたがトランポリンでジャンプし続けているとして、同じ力加減で飛び続けている途中、次は高くジャンプしようと思った時、どうしますか?

トランポリンを深く沈ませて反動を強くしようとするでしょう。
そして高くジャンプすることができるわけですが、このトランポリンを深く沈ませようとすればその分飛び上がるまでの時間も長くかかってしまいますよね。

重く感じている拍というのはどうしても他の拍よりも時間をかけたくなってしまうので、同じテンポで進んでいる音楽の中では「遅れる」原因につながってしまいます。

余談ですが、タイが付いていてもいなくても音楽を「拍」でとらえる演奏というのは停滞ぎみに聴こえてしまい、良くありません。音楽は流れることがとても大切なので、拍ではなく「フレーズ」で演奏することが重要です。

フレーズについては過去の記事「フレーズ」を読んでみて下さい。


《ギャップ》
過去の記事「付点音符の吹き方」の中でも触れた「プレイヤーと聴衆のギャップ」というのはこの小節線をまたぐタイの時にも顕著に現れます。

先程は実際に遅くなってしまう原因を書きましたが、それだけでなくタイの音符はただでさえ客席には「長い音」として聴こえがちなんですね。

ですから、実際の演奏の時には思い切って「タイのうしろをカットする(早く切り上げる)」くらいの気持ちで吹くのが良いと思います。

参考までに以下の譜例を見て下さい。

ブラ2元

これはブラームス作曲の「交響曲第二番 ニ長調」第四楽章のラストのトランペットパート(1st)の楽譜です。
こういう楽譜の時に一番テンポに乗り切れず遅くなってしまいがちです。

実際にYouTubeで聴いてみて下さい。



※38分43秒あたりからがこの譜例の部分です。メロディではないのでちょっと聴こえにくいかもしれません。


この譜例の部分の1拍目を重く感じでしまうと、もう1拍目裏の音符は出遅れてしまいます。
ですので、イメージですが以下のように感じで演奏するとちょうど良いと思います。

ブラ2加工

ちょっとイビツな楽譜ですが、イメージしやすくないですか?

これくらいの感覚でタイを演奏すると客席にはちょうどよく(実際の楽譜通りに)聴こえると思います。

自分では正確に吹いているつもりでも、客席ではイメージと違って聴こえるギャップ、本当に沢山ありますので、いつも客観的にイメージすること、可能ならホールで自分が演奏している録音とかを聴ける機会があるととても勉強なります。


《ジャズ、ポップス》
吹奏楽でトランペットを演奏している方は、クラシカルな作品以外にジャズやポップスを演奏する機会も多いでしょう。
ジャズやポップスというのはビート感がクラシック音楽とは逆だったりしますので、おのずとメロディにタイがものすごく付いてしまうんです。
ですから、こういうジャンルの楽譜を演奏する時には特にタイには注意して演奏しましょう。


ということで今回はタイ、特に小節線をまたぐタイについて書いてみました。
それではまた来週!


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at 04:32, 荻原明(おぎわらあきら), 表現方法(アーティキュレーション)

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