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いろいろなトランペット 2(ピッコロトランペット)


















みなさんこんにちは!

前回よりいろいろなトランペットについて解説しています。今回はその続き。


《ピッコロトランペット》

ピッコロトランペット


みなさんはピッコロトランペットを吹いたことがありますか?
楽器屋さんに行けば結構普通に置いてあるので見たことはあるかと思いますが、吹奏楽をやっている方にはあまり縁のない楽器かもしれません。


《バロック音楽》
というのもピッコロトランペットは主にバロック時代というバッハやヘンデルといった作曲家が活躍していた今の音楽のベーシックな部分が確立された時代の作品を演奏会する時に多く使われるからです。

その当時のトランペットというのは「バロックトランペット」と言われる今の楽器とは随分と違う形で、ピストンやロータリーバルブのないただ管を曲げただけのものなんです。

ですから、演奏するには基本的に倍音だけで何とかしなければなりません。倍音というのは同じフィンガリングで出せる音のグループのことです。

皆さんも吹いているピストンのトランペットも同じなのですが、ピストンを押さないで音を出すと、Bbの次は5度上のFという具合に低音域はかなり音程が広いですよね。

でも高音域に行けば行くほど倍音は狭くなります。
いわゆるHigh Bb周辺になれば、もう倍音はとなりの音だったりしますからピストンを使わなくてもいろいろなメロディを吹くことも結構できますよね。

バロックトランペットも構造がほぼ同じと考えると、この時代の作曲家がトランペットにメロディを吹かせようとしたらかなりの高音域にせざるをえなくなります(実際は現代楽器とは出せる音域が違うので全く同じ構造ではありません)。

ですので、当時の作品を現代楽器で演奏する時、普通のトランペットで吹くには音が高くてかなり大変なことになってしまいます。

そこでこの時代の作品に多く使われるのが、普通のトランペットのオクターブ上から音が出せるピッコロトランペット、ということなんですね。

学校の音楽の授業ではバロック時代の金管楽器が活躍する作品をほとんど取り上げないので知らない方もいるかもしれませんが、実は「トランペットの黄金期」と呼ばれるほど大活躍した時代なんです。

バッハの宗教曲やヘンデルのオラトリオ、特に「王宮の花火の音楽」という作品に至っては管打楽器だけの大オーケストラの編成(吹奏楽は、もうこの時代からあったんです!)で書かれています。

また、テレマンと言う作曲家は、管楽器の作品を多く書いていて、トランペットにも協奏曲など、名曲がいくつもあります。

他にもこの時代のトランペットのための作品や、オーケストラ作品の中に出てくるトランペットは本当に花形の楽器として扱われることが多いんです。

興味があったらバロック時代の音楽、聴いてみてください。


《ピッコロトランペットの調性》
ピッコロトランペットは普通、Bb管かA管でできています。
ただ、普通のトランペットと違うのは「ひとつの楽器で調性を変えられる」という点です。

写真を見てください。

20100706-01.jpg 20100706-02.jpg
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上がBb管の状態で、下がA管の状態です。
普通のトランペットと違ってマウスピースを付けるすぐ近くにピッチを調整するシステムがあって、この管を短くすればBb管、長く伸ばせばA管になります。

自分が持っているピッコロトランペットはシルキーというアメリカのメーカーで、上記の変化で調性を変化させるのですが、Bb管用の管、A管用の管の2つが別々にあって、取り替える方法の楽器もあります。


《クリスマスオラトリオ》
自分が最初にピッコロトランペットを本番で吹いたのは大学1年の時の「クリスマスオラトリオ」というバッハの作品でした。

声楽科の有志が集まって学内でやったコンサートだったと思いますが、トランペット科の先輩がみんな参加したがらなくて最終的に1年の自分に回ってきちゃったんです。

クリスマスオラトリオという作品がどんなものかもよくわからずに安請け合いしちゃったんですが、とりあえずこの曲、トランペットがかなり重要で、度々ソロが出てくるんです。まあ、それも後からわかったことなんですけどね。

もちろんピッコロトランペットで吹くんですが、この当時、A管というシステムが理解できずに、より身近だったBb管で吹いてたんです。

でもバロック音楽でトランペットが出てくる時というのはほとんどD durで、この作品もトランペットが出てくる曲はそうでした。

読み替えについてはここでは割愛しますが、ともかくBb管で吹くとシャープ4つ、A管で吹けばフラット1つの運指になります。
これだけでも吹きやすさにかなりの違いがあるのはわかってもらえるかと思いますが、まあ当時の自分にはわからなかったんですね。

誰か教えてくれればよかったのに…

なんて人まかせなこと言わないで教われ、って感じですよね。
とにかく当時は全然知識がなかったんです。

あ、もちろんピッコロトランペットなんてそれまでちゃんと吹いたことがありませんでしたから、めっちゃくちゃ下手でしたよ(笑)


《現代作品でのピッコロトランペット》
バロック以外でもピッコロトランペットはもちろん使われます。特にオーケストラの作品にはたびたび出てきます。

例えば有名なところでは、ラヴェル作曲の「ボレロ」とか、ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)の「展覧会の絵」だったり。

これらの作品では、単に「高い音が欲しいから」というだけでなく「ピッコロトランペットというサウンドが欲しい」という理由のほうが強いかもしれません。
特に「展覧会の絵」でピッコロトランペットを使う「サミュエルゴールデンベルクとシュミイレ」という曲では、貧乏人のみじめなキャラクターをピッコロトランペットにストレートミュートを付けて演奏させるなんて発想は、さすがラヴェルだなと思いますね。

ちなみに吹奏楽のオリジナル作品にもピッコロトランペットで吹くよう、指定されているものもあります。


《高い音が出るだけのトランペット?》
よく勘違いしている人が多いのですが、ピッコロトランペットは「高い音を出すための楽器」ではありません。
もちろん、高音域を効果的に出すためにピッコロトランペットを使うこともありますが、オーケストラでも吹奏楽でも、「この箇所は普通のトランペットじゃキツイからピッコロトランペットに持ち替えよう」という理由で使うことはまずありません。

それは先程書いたようにピッコロトランペットは非常に独特なサウンドを持っているからです。

また、ピッコロトランペットを使ったからと言って高音域が楽に出せるわけではありません。
Bb管やC管でも高音域がきちんと出せなければピッコロトランペットを吹くことはできません。

結局のところ、ピッコロトランペットというのはあくまでも「持ち替え楽器」ですから(ピッコロトランペット奏者という職業を聞いたことがありません)、どんなトランペットでも広い音域をしっかりと良い音で吹けるようにならなければいけない、ということですね。


もし今後ピッコロトランペットを吹く機会があったら、「特別な楽器だ!」と意識することなく、いつもの感覚を決して忘れずに吹くようにしてください。
そしてピッコロトランペットはただの高い音が出る楽器と思わず、ピッコロトランペットの良い音とはどんな音なのか、CDやコンサートをぜひ聴いて研究してください。

特にモーリスアンドレの演奏は絶対に聴くべき!


それではまた来週!


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at 12:45, 荻原明(おぎわらあきら), 楽器・アクセサリー・ツール

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