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テンポの意味を持つ楽語

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【追加公演】10月16日(日)14:00開演(13:40開場)

詳細はこちらをご覧ください。




みなさんこんにちは!

僕はこんなブログを書いて、本とか教本も書いたりしているからでしょうが、奏法について悩んでいたり、一番基礎的なところを学びたいと思ってレッスンを受けにいらしている方がとても多いです。
昔からのクセが直らず、それが良くないとは思ってもどう解決したらいいのかわからないとか、イメージや妄想、時には昔ながらの根拠のない根性論で解決しようとする姿勢の講師のレッスンに疲れて僕のところへいらしてくださる方もいらっしゃいます。

もちろん、生徒さんが一番知りたい、学びたいということを第一に進めていくわけですが、それだけではどうしても偏りが生まれてしまいます。チューナーを手にした吹奏楽部員が、音を出すときは必ずチューナーのスイッチをオンにし、クリップマイクを装着していると、本来の目的である「正しいピッチで基本的に安定した音程感を生み出す」目的から逸脱し、「チューナーが±0を指してくれるために音を出す」作業に変わってしまうのと同じで、そもそもは自分の求める美しく魅力的な「音楽」を演奏できるトランペット奏者になることが多くの人の目的なわけですから、奏法ばかりのレッスンをしてしまうのはやはり問題があると思うのです。


《速度に関する楽語》
そこで僕は、オーケストラや吹奏楽に所属している方には今練習している楽譜を、そうでない方は僕が用意したデュエットやソロ曲もレッスン課題にすることが多いです。やはり曲を吹かないと、奏法の知識がいくらあっても応用(実践)にその技術を流していくことができませんからね。

ということでひとつの作品になっている楽譜を使うのですが、そのときに楽譜に書いてあるいわゆる「楽語」について質問することもあります。

先日のレッスンでは、曲の冒頭には多く出てくる「速度の意味を持った楽語」について、その意味やおおよそのテンポについて話題にしました。

「速度の意味を持った楽語」とは、要するに「Allegro」とか「Largo」といった文字です。

メトロノームを見てみると、それぞれの単語がおおよそどのくらいのテンポを意味しているのか書いてあります。しかしテンポの範囲は結構広いです。
指示テンポを正確に把握したいのであれば、メトロノーム記号というものがあるのですから、それだけで充分じゃないの?と思うかもしれません。

楽譜によっては「Allegro 四分音符=120」などと表記している場合もありますが、要するにこれはテンポだけを指示しているのではない、ということなんですね。

言葉には「意味」があります。


《それぞれの楽語に含まれた意味》
テンポは非常に無機質です。音や動作が2回発されると、その瞬間テンポが生まれます(1回ではテンポは生まれません)。秒針が2回ふれると、「60」というテンポになりますし、右足を出して左足を地面に着けたその瞬間テンポが生まれます。自然界でもテンポはたくさん生まれていますから、それだけで音楽とは呼べません。

言い換えれば、無機質であるからこそ、どんな作品でも「純粋なテンポ」としての指示としてメトロノーム記号を用いることは非常に便利です。
なので、そこに「音楽性」を追加するのであれば他に何かを書き足さなければならないのです。そこでいくつかの単語に、同時に「速度的要素を含ませた」ものが存在している、ということなのです。

ではここで、それぞれの速度要素を持っている楽語に含まれた意味やイメージを確認していきましょう。テンポが遅い順に掲載します。

---------------------------------------------------------------------
Largo(ラルゴ)
幅広く、緩やかに、のびのびと表情豊かに

Adagio(アダージョ)
穏やかに、静かで落ち着いた、心地よい、くつろぐ

Lento(レント)
遅く、のろまな、気長な

Andante (アンダンテ)
(女性が優雅に)歩くような速さで、気品のある優美な曲想

Moderato(モデラート)
中くらいの速さで、節制のある、適度の

Allegro(アレグロ)
速く、快速に、陽気な、はつらつとした

Vivace(ヴィヴァーチェ)
活発に

Presto(プレスト)
極めて速く、急速に
---------------------------------------------------------------------

いかがでしょうか。単に速い遅いではなく、それぞれに意味が含まれているのがわかりましたでしょうか。

ですから、「遅いテンポ」と言っても穏やかで安らぎを持った作品には「Adagio」と書かれている場合が多く、のんびりとした、もしかするとやや鈍臭い感じの曲の場合は「Lento」と書いてあるかもしれませんね。
あなたが作曲家だったらどの作品にどの言葉を記しますか?


《LargoがAdagioより速くてもいい?!》
メトロノームや楽典的な解釈で言えば、上記のようにAdagioはLargoより速い部類のテンポになるのですが、それはその人がどう解釈するかで変わってしまっても良いのでは、と思うのです。
ベートーヴェンの時代以降の作曲家はみなさんメトロノームの存在を知っていたはずですから、書きようによってはメトロノーム記号を記載することができたはずです。しかし、作曲家全員がそうではないところを見ると、「この作品を演奏するテンポはこうでなければならないのだ!1秒も狂ってはならぬ!」という人はあまりいなかったと思うのです。
それも含めて奏者にも解釈を委ねているのではないか、と思います。

ですから、奏者としての極論ですが、その作品が一番活きてくると思うテンポで演奏表現をすることが一番大事だと思うのです。Largoと書いているけれど、88のテンポでのびのびと歌うことがこの作品を一番輝かせられる!と思うのであればそれで演奏すればいいのです。(音大受験生はやらないほうがいいです)
しかし、この行為は作曲家のイメージに反発する可能性がありますから、リスクも伴います。それを承知した上での演奏になるでしょう。聴く人の評価も大きく分かれると思います。


《楽語を擬人化?》
楽語は自分の演奏表現、イメージをより作曲家と近づけてくれるツールのようなものです。ですから、テストに出るからと無機質に覚えた英単語のようであってはならず、もっと深く、言葉に含まれた意味をイメージできるようでなければなりません。

たくさんの作品に触れていくうちに自然と覚えていくとは思うのですが、もし今回の速度発想記号を覚えるのであれば「名前と顔と性格」でキャラ付けしてしまってはどうでしょう。


例えば

「Allegro」アレグロさんはとっても陽気ではつらつ。いつも行進するように元気にニコニコ歩いています。誰か身近にそんな人いますか?芸能人とかアニメのキャラでもいいですよ。

「Lento」レントくんはいっつもゴロゴロ(ちょっと太りぎみ?)。気がつけば寝ています。ノンビリするのが大好きで、話し方もおっとりしています。周りのみんなも彼と一緒にいると眠くなってしまいます。

「Presto」プレストさんはとにかく動きが速い。立ち止まることをしないでいつも何かをしています。ちょっと落ち着いたほうがいいんじゃない?と思うのですが本人はこれで結構落ち着いているのだそう。元気がありすぎて周りからすると心配になっちゃうのですが、本人が言うように、よく見ると乱雑さは感じられません。テキパキしてるんだね。


こんな感じ。なんでもキャラにしちゃう世の中ですが、テンポ記号もそうしちゃってもいいかもしれませんよ。僕は絵が描けませんが、上手な方は言葉の意味から擬人化しても面白いかもしれません。誰か描いたら見せてください。


ということで、今回は速度の意味を持った楽語について書いてみました。
テンポはピッチや音程と同じように、最初からメトロノームのカチカチに合わせようとするのではなく、まずは自分のイメージや自分の耳で作り上げてください。そのために楽譜に書かれた楽語から得られる意味、インスピレーションを大切にして、演奏に反映させてくださいね。

ではまた来週!


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at 01:13, 荻原明(おぎわらあきら), 楽譜の基礎知識

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オーケストラのパート譜 5(実践その3)

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みなさんこんにちは!


何週かに分けて書いてきたオーケストラのパート譜(移調された楽譜)の読み方について、今回が最終回です。
今回はBb管で移調譜を読む方法について中心に書いていきます。


《Bb管のしくみ》
まずはBb管を吹いた時に出ている音がどういった仕組みなのかを解説します。

これまで書いてきた通り、吹奏楽譜で使われているトランペットの楽譜(in Bbと書いてある楽譜)というのは、他の移調譜同様、実音で書かれていません。
また、Bb管トランペットという楽器も、開放(ピストンを押さないで)音を出した時、Bb音を基準とした倍音が出る仕組みになっていますので、ピアノなどで言う「ド」の音とBb管トランペットで言う「ド」の音は違うものになってしまいます。

そのため、曲を演奏する時には「実音」で演奏しなければなりません。

in Cの楽譜をC管で演奏すれば実音で演奏できるのと同じように、in Bbの楽譜をBb管で演奏すると、実音で演奏することができるわけです。

吹奏楽からトランペットを始めた人は、この原理を理解した上で演奏しているとは限らないと思います。楽譜に書かれている「ド」の音を出すにはピストンを押さなければ良いとか、運指表に書いてある通りにピストンを押して音を出している人がほとんどではないでしょうか。絶対音感がある人に限り実音とin Bb楽譜の音の高さが違うので違和感を覚えるのですが、自分も含め絶対音感を持っていない人は特にこんな原理を気にすることなくトランペットを吹いていると思いますから、あえて移調楽譜、移調楽器の原理を説明すると、とても難しく感じてしまうかもしれません。

でも、自分の吹いている楽器や実音についての知識は持っていて損はありませんからぜひこの機会に覚えてしまいましょう。

その前にin Bbで書いてある楽譜のそれぞれの実音についておさらいしておきましょう。過去にin Bbで書いてある楽譜の実音を掲載しておきます。

【in Bb楽譜の音名(実音表記の楽譜in Cとは異なるので注意)】
20100622-01.jpg

20100622-02.jpg

20100622-03.jpg


《in Bbの楽譜》
では実際の楽譜を使ってin Bbについて解説していきます。



これは先日の記事「オーケストラのパート譜3(実践)」でも掲載したベルリオーズ作曲「幻想交響曲」より「断頭台への行進」の一部です。

この時の記事ではC管でin Bbを読む方法を解説しましたが、今回はこれを逆に考えれば仕組みがわかると思います。

下の段に書いてある楽譜が実音です。この実音をBb管で出すには、上の段の楽譜を吹けば良いわけです。
どういう仕組みになっているかわかりますか?

「Bb管で実音を出すには、実音の楽譜(in Cの楽譜)のひとつ上(長2度上)を演奏すればいい」

ということがわかるでしょうか。
長2度というのは「半音+半音」のことです。

これは少々乱暴な言い方をすればC管で移調読みをしている時の「in D」を演奏している時と同じと言えます。

ですから、ピアノ譜やフルート、歌などの楽譜(in Cの楽譜)をBb管を使って実音で演奏しようとするには、in D(長2度上げる)と思って演奏すれば良いのです。

更に、in Cの楽譜を読む時にin Dだと思って読んでいる、ということは『譜面に書いてある「in ◯」の◯の長2度上にするとBb管で吹いても実音になる』という考え方もできますよね。

これがわかれば、どんな移調譜でもBb管で読むことができます。

ここまで大丈夫でしょうか。


《Bb管で移調譜を読む》
それでは他の移調譜で考えてみましょう。



これも過去の記事で掲載したベートーヴェンの第九です。Bb管を使ってこの楽譜を演奏するにはどうしたら良いでしょうか。

先程のキーワード「in Dだと思って読む(長2度上を読む)」を実際に使ってみましょう。

この楽譜はin Dで書かれています。

『楽譜に書いてある「in ◯」の◯の長2度上にするとBb管で吹いても実音になる』ということなので、この場合は

in DのDの長2度上=in Eということになります。

したがってBb管でin Dを演奏する時には「in Eだと思って吹く」と実音になるということです。





もうひとつ。これも過去の記事で掲載した楽譜です。



この楽譜はin Aなので、Aの2度上である「in H」だと思って演奏すれば実音になります。
過去の記事で解説したように、in ◯の◯が主音になる長調の調号が(見えないけれど)書いてあると考えて演奏するのですが、この曲の場合は最初から調号、フラットが1つ付いていますよね。
これもすでに解説した通り、調号が付いている時には、楽譜に書いてある調号と、in ◯から求めた(見えない)イメージの中の調号の足し算引き算をする必要があります。

したがって、この場合は

「in H(シャープ5つ=+5)」とフラット1つ(-1)で +4になり、「シャープ4つがイメージとしての調号」になる、というわけです。
したがって楽譜にするとこのようになります。



わかりますか?


《まとめ》
ややこしくなったのでまとめてみます。

Bb管で実音を出すには
■実音の楽譜(in Cの楽譜)のひとつ上(長2度=半音+半音)上を演奏する
■楽譜に書かれている「in ◯」の ◯ のひとつ上(長2度=半音+半音)とイメージする
 例)in C→in D、in F→in G、in Eb→in F
■調号の増減に関しては過去の記事に書いてあるC管での移調読みと同じ方法でOK


このようになります。
移調の話はここまでです。

もしわからないことがあったら、ぜひ過去の記事にさかのぼって読んでみて下さい。
もう、まるでさっぱりわからない、という方は調についての知識がアバウトだからです。調については過去の記事にしっかりと書いてありますのでそちらを読んでみて下さい。

調 1(平均律と純正律)
調 2(調性の求め方)
調 3(調性の求め方 つづき)
調 4(長調と短調)
調 5(平行調)
調 6(短音階の種類)



《C管トランペットとBb管トランペット》
移調読みをする時にC管さえあればわざわざ読み替えがややこしいBb管でやらなくてもいいじゃん、と思うかもしれません。
確かに、自分自身もオーケストラや移調して読む時のほとんどはC管で演奏します。

ただ、楽曲によってはBb管でないと出すことができない低音(E音)がオーケストラの下のパートに出てくることもあります。
また、Bb管とC管では同じ曲を吹く時にフィンガリングに違いが出てきますから、管によって指が簡単になったり、いきなり難しくなったりする場合もあるんですね。

また、C管以上に吹く機会がないかもしれませんが、例えばピッコロトランペットはA管で吹くことが非常に多く(主にバロック音楽では)、ハイドンやフンメルなどの作曲したトランペット協奏曲を演奏する時には通常Eb管で演奏するのが通常です(フンメルの協奏曲を原調のE durで演奏する時にはE管で吹く)。そのようにC、Bbだけでなくトランペットには移調楽器が存在していますので、楽曲(楽譜)に合わせた管で(もしくは自己判断で)演奏できるようにすることは大切なことなんです。

将来オーケストラをやってみたい、と思っている方、いろんなソロ曲を吹いてみたいと思っている方などはぜひ、楽譜と楽器の様々な組み合わせで演奏できるように少しずつでも良いですから練習してみて下さい。


それでは、移調読みについては今回で終わりです。
また来週!


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オーケストラのパート譜 4(実践その2)

 >> 初めてこちらのブログにいらっしゃった方、最初にこちらをお読み下さい

みなさんこんにちは!
アンサンブルコンテストシーズンですね。いつも吹奏楽を中心に活動をしている方は指揮者のいない室内楽をすることになった時、とまどうことも多いのではないかと思います。
過去の記事でよくある悩みなどの解決するための方法などをまとめているので、よかったら読んでみて下さい。

室内楽(アンサンブル)1
室内楽(アンサンブル)2
室内楽(アンサンブル)3
室内楽(アンサンブル)4
室内楽(アンサンブル)5
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くわしくはこちらをご覧下さい。


さて本題。
オーケストラの移調されたパート譜を読む方法について書いています。

前回までの内容は把握できていますか?また、移調読みをする上で一番肝心なことは調性の仕組みを理解できていることなので、もし不安がある場合は過去の記事を参考に調に覚えてしまいましょう。

調 1(平均律と純正律)
調 2(調性の求め方)
調 3(調性の求め方 つづき)
調 4(長調と短調)
調 5(平行調)
調 6(短音階の種類)

吹奏楽をしている方にとってオーケストラのパート譜に触れる機会はめったにないかと思いますが、そういうことを除いても、調について理解することや、移調できる力を持っているというのはとても大切なことです。ホルンやサックスの実音をすぐに理解できればフルスコアを読むこともできますし、Bb管トランペットでどんな楽譜でも演奏することだってできてしまいます。ですのでぜひ今回の記事も読んでみて下さいね。


※ここでの解説はすべて実音に読み替える方法(= C管で演奏する方法)について書いていきます。Bb管での読み替えについては次回の記事で詳しく解説します。

《調号のついている移調された楽譜の読み方》
前回までの記事では調号がなにも付いていない状態の移調譜の読み方について解説しました。
ただ、オーケストラのパート譜では、調号がついている状態でin Aと書いてあったりする楽譜もたびたび出てきます。

そういった場合、前回解説したように読み替えることができません。ではどう考えるのか。

ここで大切なのは「調号のプラス、マイナス」です。

どういうことかと言いますと、まずこう考えます。

シャープは +(プラス)
フラットは −(マイナス)


調号にシャープを足していく順番は覚えていますよね。ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シ
また、フラットは、シ→ミ→ラ→レ→ソ→ド→ファ の順です。
※過去の記事調 3(調性の求め方 つづき)を参考にして下さい。

これらシャープ、フラットはまったく別物の世界にあるのではなく、つながり合っていると考えて下さい。

調号が何も付いていない、いわゆる C durをここでは±0とした場合、-に行くとフラットが追加され、+に行くとシャープが追加されていくのだと考えれば以下のようになります。



ここまで大丈夫ですか?


ということは、移調楽譜にあらかじめ調号が付いていた場合にも同じように足し算引き算をして、実際の調性が何なのかを求めることができるというわけです。


《調号の足し算、引き算》
例えば in D と書いてあって、調号にフラット2つ書いてあったとします。

■これまでの記事に書いた通り、in Dと書いてあればD durの調号が(目には見えないけれど)付いていると考えます。したがってシャープが2つ付いています。シャープ2つなのでこの場合「+2」

■移調譜に最初からフラットが付いているのでこの場合「-2」

よって、この場合 +2と-2なので 0 ということになりますね。0というのは調号がなにも付いていない状態です(C dur か a moll)。

音符をいくつ上げ下げすれば良いのかは、これまで通り楽譜に書いてある「in ◯」に従えばOKです。よってこの場合 in Dなのでひとつ上に音符があると思って読み替えれば良いのです。

ですのでこの例にあげた楽譜「調号にフラットが2つ(シ、ミ)付いている in Dの楽譜を実音に読み替える時は、調号が付いていない状態で、楽譜に書いてある音符の1つ上を読む」ことで成立します。


では、もう実例をあげてみましょう。



この曲はチャイコフスキー作曲「白鳥の湖」の「ナポリの踊り」という曲です。作品の前半がずっとトランペットソロで、明るくさわやかなメロディを歌い続けます。

この楽譜は in Aと書いてあります。また、調号にフラットがひとつ付いています。

in Aはシャープが3つ付いていますので「+3」
楽譜にフラットが1つ付いていますので「-1」

計算すると「+2」になりますね。+2(=シャープ2つ)ということでこの曲はD durということになります。
そして、音符はin Aを尊重して2つ下(3度下)を読むということになります。
したがって以下のように読み替えることになります。



わかりましたか?
調号が付いている移調譜の場合はこのように足し算引き算をして考えてみて下さい。


《臨時記号が書いてある場合》
どんな楽譜でも大概臨時記号は出てきます。移調された楽譜でもそれは同じ。
では、臨時記号が付いている音符はどう読めばいいのかというと、これは難しくありません。そのまま付ければいいのです。

言い方を変えれば、例えばフラットが音符についていればその音符を「-1」にして読めば良い、ということです。

なんでこんな面倒な言い回しをしたのかと言いますと、移調読みをした(実音読みをした)時にイメージとして付いている調号と、臨時記号が両方関係している音符というのがあるんですね。その時に読み間違いをしてしまうことが多々あるからなんですが、例えばこんな感じです。



この曲はマーラー作曲、交響曲第五番の冒頭部分です。
曲の一番最初からいきなり誰もいない中、トランペット1本で演奏しなければならない非常に緊張する作品です。

この楽譜はin Bbで書いてあります。したがって、見えない調号がフラット2つということになりますね。
しかし、書かれている楽譜(掲載している部分)のすべての音にシャープが付いています。

臨時記号として付いたシャープやフラットは移調読みをした時にもそのまま適応させれば良いので、最初に書いてある(楽譜に書いてある)レのシャープは、実音「ドのシャープ(cis音)」ということになります。

しかし、その後に出てくる(楽譜に書いてある)ファのシャープ音を移調読みしようとすると、「ミのシャープ」かと思いきや、調号に「ミのフラット」があるんですよね。この時、先程紹介した調号の足し算引き算と同様に考えると解決します。

ミの音に「(調号が)フラット(= -1)」で、「(移調譜に)シャープ(+1)」なので、結果 ±0ということになり、この音の実音は「E(ナチュラル)」音になるということです。

楽譜にすればこうなります。



いかがでしょうか。

このような「臨時記号の打ち消し(ナチュラル)」になる場合はとても多いのですが(現代のピストン楽器が開発される以前に作られた作品に多い)、場合によっては調号としてフラット(シャープ)が付いた音符に臨時記号にもフラット(シャープ)が付いている場合もあります。

この場合、ダブルフラットやダブルシャープになりますので読み替える時に間違えないように注意して下さい。


ということで、シャープ、フラットは足し算引き算で調号の増減を考えられれば、移調譜でも読み替えることができるようになります。
ここまでの解説を過去の記事からすべて理解できていれば(C管で)オーケストラ楽譜を読むことができるはずです。

あとは沢山の作品にチャレンジして読み替えに慣れることです。
ぜひオケスタ(オーケストラスタディ)を手に入れて有名なフレーズを演奏してみて下さい。

長くなってしまったのでBb管での読み替えについては次回解説します。
それではまた来週!







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at 08:20, 荻原明(おぎわらあきら), 楽譜の基礎知識

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オーケストラのパート譜 3(実践)

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みなさんこんにちは!
直前になりましたが15日(木)にコンサートやります!お時間ありましたらぜひいらして下さい。



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■日時 2012年11月15日(木)
■開演 13:45(開場13:15)

■会場 日本キリスト教団 大宮前教会(168-0081 東京都杉並区宮前2-22-18)


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さて、オーケストラのパート譜の読み方(移調された楽譜の読み方)について今回も引き続き書いていきます。

移調された楽譜を実音で演奏するためには、まず調についての知識をしっかり持っている必要があります。もし調についてわからないこと、理解できてるか不安なことがある方は過去の記事を読んでみて下さい。

調 1(平均律と純正律)
調 2(調性の求め方)
調 3(調性の求め方 つづき)
調 4(長調と短調)
調 5(平行調)
調 6(短音階の種類)

それでは、今回は実際にオーケストラで演奏する楽譜を元に移調読みをしてみましょう。
※この後に出てくる譜例はすべてC管で演奏する場合の読み方、要するに「実音に読み替えていく」作業ですのでお間違いなく。


《in D》
まずは楽譜に「in D」と書いてある場合の読み方です。



ベートーヴェン作曲 交響曲第九番の第四楽章、いわゆる第九です。
この曲は終始 in D で書かれています(3楽章のみ in Bb)。4楽章に入り、一番有名なメロディがコントラバスの静かな演奏から徐々に楽器が重なって盛り上がった最後にトランペットがメロディを担当しているところです。この後、オケだけの演奏が一段落し、歌が入ってきます。

前回の記事を参考にして考えていきます。この楽譜はin D なので調性としてはD音を主音とする調性である「D dur」の調号が(目に見えている楽譜には書かれてないけれど)付いている、と考えます。したがってシャープが2つ(ファ、ド)。
in D で「ドレミファソ...」と書いてあれば、実音「レミ♯ファソラ...」で演奏します。



ということなのでこの楽譜は以下のように演奏します。



わかりますか?

ここまでは理論としてしか書いていかなったのですが、実際に読み替えしながら演奏する時、自分はどうしているかと言うと、こう考えています。

1.調号がいくつ付いているか理解する(in DならD durだからシャープ2つ)
2.楽譜に書いてある移調された音符(書かれている音符)から見えない実音の音符があるとイメージしながら(平行して)読む


この手順ですべて読んでいます。

in Dは「楽譜に書いてある『ド』がDの音」ということですよね。
したがって、「楽譜のド」よりも「ひとつ上が実音」ということになります。ですから、楽譜に書かれている音符よりも1つ上に(実際には見えていないところに)実音があるとイメージしています。この時、楽譜に書いてある移調された楽譜はうっすらと見ているような感じです。
実音が浮き上がって見えてくるようになれば、音符が激しく跳躍したとしても楽譜に書かれている音符をずっと平行して実際には書いてない(見えてない)音符を読むことができるはずです。

ですから、第九の楽譜を読んでいる時、自分の目にはこのように見えているんです。



小さい赤い音符が頭の中にあるイメージです。大きいほうが実際の楽譜。
すでに調号がいくつ付いているのかはわかっているので、「半音いくつぶんだから....」とか余計なことは考えていません。「in Dならひとつ上を読む」とだけ考えて、調号は頭の中で持ち続けています。

どうでしょうか、わかりますか?
次いきますね。


《in Bb》
前回の記事では書きませんでしたが、吹奏楽で使われている「in Bb」もオーケストラ譜には沢山でてきます。
Bb管に持ち替えて楽譜に書いてある通り演奏しても良いのですが、いろいろな事情からC管で演奏することも沢山ありますので、やはりどんな移調楽譜でも実音で読めるようにしておくことが大切です。



この曲はベルリオーズという人の作曲した「幻想交響曲」という作品の中にある「断頭台への行進」という曲です。夢の中で愛する女性を殺してしまい、処刑されることになった主人公(ベルリオーズ本人?)が断頭台(=ギロチン)へと歩いていく様子が描かれています。「幻想交響曲」は音楽を聴くだけでなく、ストーリーを知っておくとなかなか面白いですよ。

そして、先程の in D の時と同じ様に考えると、

1.見えない調号はフラット2つ(シ、ミ)
2.楽譜の「ド」の音は実際には「♭シ」→楽譜に書かれている音よりも「ひとつ下」を読めば実音
※「シのフラット」とは考えなくても、調号の「シ」の音にはすでにフラットが付いているので、単純にひとつ下を読めば良い。

こういうことになります。



わかりますか?


このようにして、「見えない実音」を平行移動しながら移調楽譜を自分は読んでいます。
他の移調もすべて同じです。

ひとつ注意してほしいのは「in A,in Ab,in Bb,in H」は書いてある音符よりも「下」に実音があります。他は上に実音があります。ですから、in Fなら4つ上に実音があります(F durと考えるのでフラットひとつ)。そして in Hならひとつ下に実音があります(H durなのでシャープ5つ)。どちらに実音があるのかわからないと、音域的にすごいことになってしまう可能性もありますので覚えておいて下さい。


さて、移調譜を読む時の(荻原流の)基本はこのような感じなのですが、まだ疑問点がありますよね。
それは「最初から調号が付いていたらどうするのか」そして「臨時記号がついている場合はどうするのか」。
これについては次回解説していきます。
まずは調号も臨時記号もついていない楽譜を移調読みできるように、Bb管しか持っていない方も実音ではなくなってしまいますが、調号のついていない楽譜を使って、移調して読む練習をぜひしてみて下さい。

それでは、また来週!







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オーケストラのパート譜 2(移調読みの仕方)

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みなさんこんにちは!
先週も紹介させて頂きましたが、今月15日(木)にコンサートやります!お時間ありましたらぜひいらして下さい。



【荻窪音楽祭】大宮前教会オルガンコンサート

■日時 2012年11月15日(木)
■開演 13:45(開場13:15)

■会場 日本キリスト教団 大宮前教会(168-0081 東京都杉並区宮前2-22-18)


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さて、先週からオーケストラのパート譜について書いています。吹奏楽をやっている方は縁がないと言わず、音楽の仕組みをより深くしる上でもぜひ読んで知識として持って欲しいと思っていますので引き続きおつきあい下さい。


《調性についての知識を得る》
前回の記事で、オーケストラのパート譜は様々に移調されてかかれている、ということを書きました。その作品、その場面、その小節
によって「in ◯」の指示が変わってくるので、移調読みができないとオーケストラでの演奏は大変難しくなってしまいます。

仮に与えられた楽譜をin Bbに書き直して演奏しようと毎回毎回写譜しているようではそれは手間がかかりすぎですし、音楽の仕組みを理解したことにはなりません。最初は苦労するかもしれませんが写譜をしたり運指を書き込んでいくのではなく「調性についての知識を自分のものにする」というスタンスで練習をしていくほうが、将来的にはよっぽど柔軟に演奏していけるはずです。


《音大生の時のはなし》
自分自身、高校生までは吹奏楽しかやってきていませんでした。ですから音大に入学するまではオーケストラのパート譜が移調されて書かれている、なんてことは知らなかったんですね。高校生の時からオーケストラの演奏はコンサートやCDで結構聴いていたので曲は知っていましたが、ポケットスコアやオケスタ(オーケストラスタディ=楽器ごとに様々なオケ曲の主要な部分を抜粋して掲載してある楽譜)を初めて見た時にさっぱり読めなかったんです。
今はどうか知りませんが、当時の東京音大ではオーケストラの授業は3年生から始まるので、移調読みがすぐにできなくても別段問題ありませんでした。でも結局将来的にはオケで吹くことになるんだったら行動は早いほうが良いということで親にお願いしてC管を購入。そして良くわからないけれどオケスタを片っ端から吹いてみる、ということを1年生のだいぶ早い時期からやっていました。

曲はなんとなくわかっていてもいざトランペットの主要な部分だけ抜粋してあるオケスタだといまいちよくわからなかったのでポケットスコア(文庫サイズのスコア。安い。)と音源のCDを手に入れて勉強し、実際に吹いてみるという練習をしていました。

でもやはりネックなのは移調読み。C管でin C譜を読むのなら、吹奏楽のようにin Bbの楽譜をBb管で吹くのと同じ感覚で吹けば一応音は並ぶのですが、in Fとかin Eとか、すんなり読めなくて苦労しました。

そこでまず移調されている楽譜がどんな理屈で作られているのかをラッパを使わず考えることにしました(その方法は後述します)。もともと楽典やら何やら勉強して入学した音大ですからそんなに苦労することもなく理解することができたのですが、やっぱり実際に音に出すとなると早いテンポの曲もあるし、オケ譜はやはり難しいパッセージが多いので上手く吹けません。

なので、ピアノで一度弾いてみる、という練習をしてみました。パート譜を見てピアノで弾くことができれば(C管で吹く前提ですからピアノで弾ければ)実音が何なのかを理解できるからです。副科ピアノ(音大ではピアノのレッスンは基本的に必修)の練習もできるしまあちょうど良い、ということで。

あとはドレミで歌う練習もしました。移調された楽譜を実音のドレミ(固定ド)で読むのは最初結構難しいことがわかりました。例えばin Dの楽譜を目の前にして実音で歌うとなると「ド」と楽譜に書かれていても声に出して歌うピッチは「レ」になるからで、移調読みが難しく感じる理由のひとつがここにあることに気付きました。

そんな感じで理論的に学ぶこと、トランペット以外の方法で練習をすることを平行した結果、少しずつどんな移調譜でも読めるようになってきたんです。多分やみくもにトランペットを吹いて練習するだけだったらもっと時間がかかったと思うんですよね。

以前にもこのブログで書きましたが「トランペットの練習をする」というのは何も楽器を吹いている時間だけではないと思います。上記のように様々なアプローチで楽器の上達、音楽の上達をする方法を自分なりに考え、実践していくことが非常に大切だと思います。


《移調読みのしかた》
それでは実際に移調譜を読むための方法について解説していきます。

その前に、これから書いていくことは「調号がついていない状態の移調譜」であること、そして「実音に読み替えていく」ということを覚えておいて下さい。ようするにBb管で吹くための読み方ではない、ということです。調号がついた移調譜について、そしてBb管で移調読みをする方法については次回の記事で書いていきます。
そしてもうひとつ。以下に書いていくのは荻原が実際に移調読みをしている時の方法であって、他のプレイヤーさんはもしかすると違う読み方、理論を持っているかもしれません(ちゃんと聞いたことがない)。ですからあくまでも一例ということでよろしくお願いします。


それでは...
まず一番重要なことは『「in ◯」の◯の音が(長調としての)主音になっている』ということ。これを覚えて下さい。
移調譜の「ド」の音は実際には「in ◯」の◯の音である、ということです。



更に「in C」は「C dur」の調(号)である、ということ。「in D」は「D dur」、in Fは「F dur」。



調性によって変化するものは、ト音記号のとなりに書かれている「調号」ですよね。調号の数がかわると調性が変わります。
前回の記事の最後に「過去の関連記事のリンク一覧(調について)」を掲載したのはそのためです。調について全然理解してない、という方はこれより先を読む前に調についての記事を一通り読んでもらったほうが良いと思います。よろしくどうぞ。


例えばin Dの楽譜なら、音階が書いてあればこういうことになります。



上の五線に書かれているのがin Dの移調譜(オーケストラ譜)で、下に書かれているのは「実音(実際に聴こえている音)」です。C管で上の五線(in D)の楽譜を演奏する時は、下の五線(実音)を吹いている、ということです。

in Dの楽譜に「ドレミファソ...」と書いてあれば実際は「レミ♯ファソラ...」と聴こえているということがわかりますか?
要するにこの曲は見た目「ドレミファ..」とC durに見えていても「D dur」なんですね。

ですから楽譜に「in Eb」と書いてあって、見た目は「ドレミファ」でも「♭ミファソ♭ラ」が聴こえますし、「in F」も同じように考えられます。

この理屈がわかれば移調読みをして演奏することは簡単です。あとは慣れ。いろんな曲を吹いてみる経験を重ねるだけです。

別にオケスタをいきなり吹きなさい、とかじゃなくて良いと思うんです。簡単な教本とかロングトーンの楽譜とかを「in ◯」として移調読みすれば良いと思います。
ドレミファソラシドと書いてある楽譜を見ながら違う調を吹くのは先程書いたように慣れていないと結構難しいんです。ですからまずはそこから練習してみて下さい。

この移調する練習はBb管でも同じようにすることができます。例えBb管で吹いているその調が実際何調なのかわかっていなかったとしても「目の前にある楽譜を移調して読む」練習には充分可能です。これができるようになれば将来的にはどんな楽譜でも(音域さえ合えば)トランペットで吹くことができますし、調性について柔軟に理解をすることができるのでとっても大切な練習のひとつですからぜひ吹奏楽をやっている方もチャレンジしてみて下さい。

ということで来週もこの話の続きです。
それでは!







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at 11:20, 荻原明(おぎわらあきら), 楽譜の基礎知識

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