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タイの吹き方

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みなさんこんにちは!

先日このブログでも書きましたが、クローバーアートミュージックさんより金管アンサンブル編曲作品が発売しました!アンコンやコンサートなどでも使える楽譜がありますので、よかったらサイトをのぞいてみて下さい。

さて、今回は「タイ」について書いていきます。


《タイ》
タイというのはご存知の通り「音符と音符をつなげる」時に使う記号です。
ひとつの小節の中でももちろん使いますが、一番多用されるのが「小節線をまたぐ時」です。

そしてこの小節線をまたぐタイを演奏する時にかなり多くの方が陥りやすい吹き方とその解決方法を今回は解説します。


《タイは遅れやすい》
楽譜を読む時、みなさんは「音価を正確に演奏する」ことを常に心がけていると思います。
音価、というのは4分音符だったり8分音符だったり、簡単に言えば「その音をどれくらいの時間出しているか」ということです。

1拍なら1拍、きちんと演奏して次の音符を吹く。これができないと他のプレイヤーや指揮者とアンサンブルはできません。
ですが、あまりに拍やテンポだけにとらわれすぎると今度は逆に遅れてしまいます。

その「遅れる」時に一番多いのが小節線をまたぐタイなんです。


《遅れる原因》
なぜ小節線をまたぐタイの音符が遅れやすいのか。
それは「1拍目」をしっかりカウントしすぎることに原因があります。

1拍目というのは基本的にどんな拍子でも一番「重さ」のある拍です。
その重さのある1拍目をタイが付いている時にいつも通り重く感じて演奏してしまうと、次に演奏する音符に向かう推進力が弱くなり、どうしても遅れてしまうんですね。

トランポリンを例にしてみましょう。
あなたがトランポリンでジャンプし続けているとして、同じ力加減で飛び続けている途中、次は高くジャンプしようと思った時、どうしますか?

トランポリンを深く沈ませて反動を強くしようとするでしょう。
そして高くジャンプすることができるわけですが、このトランポリンを深く沈ませようとすればその分飛び上がるまでの時間も長くかかってしまいますよね。

重く感じている拍というのはどうしても他の拍よりも時間をかけたくなってしまうので、同じテンポで進んでいる音楽の中では「遅れる」原因につながってしまいます。

余談ですが、タイが付いていてもいなくても音楽を「拍」でとらえる演奏というのは停滞ぎみに聴こえてしまい、良くありません。音楽は流れることがとても大切なので、拍ではなく「フレーズ」で演奏することが重要です。

フレーズについては過去の記事「フレーズ」を読んでみて下さい。


《ギャップ》
過去の記事「付点音符の吹き方」の中でも触れた「プレイヤーと聴衆のギャップ」というのはこの小節線をまたぐタイの時にも顕著に現れます。

先程は実際に遅くなってしまう原因を書きましたが、それだけでなくタイの音符はただでさえ客席には「長い音」として聴こえがちなんですね。

ですから、実際の演奏の時には思い切って「タイのうしろをカットする(早く切り上げる)」くらいの気持ちで吹くのが良いと思います。

参考までに以下の譜例を見て下さい。

ブラ2元

これはブラームス作曲の「交響曲第二番 ニ長調」第四楽章のラストのトランペットパート(1st)の楽譜です。
こういう楽譜の時に一番テンポに乗り切れず遅くなってしまいがちです。

実際にYouTubeで聴いてみて下さい。



※38分43秒あたりからがこの譜例の部分です。メロディではないのでちょっと聴こえにくいかもしれません。


この譜例の部分の1拍目を重く感じでしまうと、もう1拍目裏の音符は出遅れてしまいます。
ですので、イメージですが以下のように感じで演奏するとちょうど良いと思います。

ブラ2加工

ちょっとイビツな楽譜ですが、イメージしやすくないですか?

これくらいの感覚でタイを演奏すると客席にはちょうどよく(実際の楽譜通りに)聴こえると思います。

自分では正確に吹いているつもりでも、客席ではイメージと違って聴こえるギャップ、本当に沢山ありますので、いつも客観的にイメージすること、可能ならホールで自分が演奏している録音とかを聴ける機会があるととても勉強なります。


《ジャズ、ポップス》
吹奏楽でトランペットを演奏している方は、クラシカルな作品以外にジャズやポップスを演奏する機会も多いでしょう。
ジャズやポップスというのはビート感がクラシック音楽とは逆だったりしますので、おのずとメロディにタイがものすごく付いてしまうんです。
ですから、こういうジャンルの楽譜を演奏する時には特にタイには注意して演奏しましょう。


ということで今回はタイ、特に小節線をまたぐタイについて書いてみました。
それではまた来週!





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at 04:32, 荻原明(おぎわらあきら), 表現方法(アーティキュレーション)

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付点音符の吹き方

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みなさんこんにちは!

今回の記事は

付点音符

これ。

「付点」とか「付点のリズム」とか言うことが多いですが、実際にはそれだと違う音符のことになってしまいますよね。正確には何と言うのでしょうね。
多分決まってないんだろうな。アーバン金管教本でもタイトルのところも音符にしてあるし。

でもやりにくいのでここでは「付点」という表現で書いていきますね。


《プレイヤーと聴衆のギャップ》
さて、この付点のリズムですが、結構苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか。

実際、付点を付点として演奏できている人も少なく感じます。


それはなぜかと言うと「演奏している人と聴いている人のギャップが出やすい音型だから」だと思います。


プレイヤーと聴衆のギャップ。自分ではちゃんと楽譜に書いてある通り演奏しているつもりでも、実際客席に届いているものは想像以上にゆるく聴こえてしまうものです。
それは音型だけでなく、音色に関しても、合奏などではそれぞれの音の出るタイミングなどもあります。

付点音符はそれらの要因がいくつも影響し合いやすい音型のひとつなんです。


《音型のギャップ》
付点のリズムでギャップが出やすくなるのは後ろにある16分音符です。

短い音というのはそれ自体が客席に聴こえにくいものです(長い音ほど聴こえる)。
これはなんとなくイメージできるでしょう。

森の中にいる小さな生き物は、大きい生き物よりも見つけにくいのと同じです。
16分音符は存在自体が小さい(音の出ている時間が短い)のですから、他の音と同レベルで演奏していたら見つかりにくいですよね。

ですから、付点の音符を演奏する場合は、16分音符が他の音よりも目立つように吹くように心がけるべきで、そうすることによって客席には全部が均一に聴こえる音が届きます。

具体的には、16分音符の発音が強くなるようタンギングをします。
もちろん、破裂音になっては意味がありません。「短いなりにも音になる時間」がきちんとある強いタンギングにする必要があります。


付点アクセント


《16分音符を強調するために》
16分音符の存在を高めるためにもうひとつの方法をとります。

それは「付点8分音符をべったり吹かない」意識で演奏するということ。付点8分音符を次の16分音符ギリギリまでベッタり伸ばしていると、16分音符があまり目立たなくなりますから、手前の付点8分音符他と若干離れていたほうが存在感が出ます。

友達とグループで一緒にいると「集団」には見えますが、「個人」の認識がしにくいのと同じです。

音符にするとこのような感じです。

付点休符


《ジャンプするリズム》
ここまでは具体的な演奏方法でしたが、やはりこれだけでは足りません。
何と言ってもプレイヤーは「音楽を客席に届ける」ことが使命なのですから「付点のリズムが付点のリズムらしく生きている」演奏をしなければまったく意味がありません。

付点音符というのは一般的に「飛び跳ねる」ようなイメージを持たせます。
ですから、アイススケートのようにずっと地面に足を地面につけて前進するようなイメージではなく、ジャンプをしているイメージを持って演奏することが大切です。

具体的に言えば、最初の付点8分音符でジャンプ、そして16分音符で着地。
ジャンプをするのですから、着地した時に少なからず衝撃があるはずです。

それが先程解説した「付点8分音符をベッタリ吹かない(16分音符の前に隙間がある)」ことと「16分音符を強く演奏する」ことに合致しますよね。


このことに関しては過去詳しく書いていますので「スタッカート」をぜひ読んでみて下さい。

ということで、これらのことをまとめると以下のようなイメージで演奏すると良いのではないでしょうか。


付点解説

付点のリズムを練習する時には、可能であれば譜例の下の16分音符の連続を誰か他の人に演奏してもらって吹いてみると、より正確にできると思います。同じトランペットの人でもいいですし、スネアドラムなどの打楽器でやってもらえるとわかりやすいでしょう。


参考までにYouTubeのリンクを貼っておきました。

プロコフィエフ/ロメオとジュリエットより「モンターギュ家とキャピュレット家」オケ版

プロコフィエフ/ロメオとジュリエットより「モンターギュ家とキャピュレット家」ピアノソロ版


プロコフィエフ作曲「ロメオとジュリエット」の中の「モンターギュ家とキャピュレット家」のオケ版とピアノ版です。
CMでも流れてましたから聴いたことあるでしょう。
この曲の大半は付点音符ですので、イメージトレーニングにはとっても良いかと思います。


《逆付点のリズム》
ついでに書いておきますと、

逆付点

このリズムが苦手な人がものすごい多くいるように感じます(ここでは「逆付点と呼ばせてもらいます」)。
いつのまにか拍のアタマがどこだかわからなくなって、普通の付点のリズムになっていたりしませんか?

「こんなリズム、めったに出てこないから慣れてない」とか思うかもしれませんが、結構出てくるものです。

例えばこんなのとか、

こんなのとか 


聴いたことあるでしょう。沢山出てきますよね。
楽譜になると難しく感じるかもしれませんが、知ってる曲に当てはめてみれば普通に歌ってたりするんですよね。
TouTubeってやっぱ便利だなー。


それでは、客席に自分のイメージ通りの音型が届けられるよう、工夫して練習してみて下さい。
それではまた来週!





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at 08:23, 荻原明(おぎわらあきら), 表現方法(アーティキュレーション)

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アーティキュレーション

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みなさんこんにちは!
前回まで楽譜に書かれている記号について解説してきました。
今回はその中で出てきたアーティキュレーションについてのまとめです。


《アーティキュレーションの意味》
これまでの記事を読んで頂けるとおおよそ理解してもらえるかと思うのですが、楽譜に書かれている記号は「この記号が書かれていたらこう吹くもの」「こう吹けばいい」という解釈は通用しません。

例えば「スタッカートはどう吹けばいいのですか?」とか、中には「スタッカートが付いた時のタンギングはどうすればいいのでしょう?」といった質問を受けることがあるのですが、そもそもこの考えが間違っています。ちなみにスタッカートはタンギングだけで解決することはまずありえませんので、解釈以上に間違っています(詳しくは過去の記事「スタッカート」をお読み下さい)。


我々プレーヤーは常に楽譜に書かれていることを再現する役割であることから、知らないうちに「受け身」の姿勢で演奏に臨みがちで、こうなってしまうと上記のような考え方から抜け出せなくなってしまうんだと思います。

ですので、逆に楽譜を書く立場、作曲家の立場になってアーティキュレーションについて考えてみましょう。


《楽譜を書く立場で考える》
自分はトランペットの演奏以外に編曲をする機会が非常に多いので、アーティキュレーションについてもプレイヤーサイドだけでなくアレンジャーサイドからも考えるクセみたいなものが身に付いているのかもしれません。

みなさんも例え作曲や編曲をしていなくても、ちょっと立場を変えて考えてみて下さい。
みなさんが楽譜を書く立場だとして、スタッカートを音符に記したいと思った時というのはどんな時でしょうか。

「その音を短く演奏して欲しい時」「音と音がベタベタくっつかないで欲しい時」「小刻みにジャンプをしているような情景の音楽だから」とか、ちょっと雑な考え方をするなら「いちいち短い音符と休符を沢山書くのがめんどくさいから」など他にもいろいろな意味があって「あえて」書き記すはずです。
スタッカート以外のテヌートやアクセントもこれと同じ「何か理由があるから」書き記しているんですよね。

作、編曲家の立場から考えてみると、同じスタッカートという記号であっても、その作品、その場面で全部違う意味が込められているはずです。

でも楽譜に書き込める記号というのは限られています。「こう演奏してもらいたい時には…スタッカートの記号が一番適当だな」というある意味「妥協」で書き込んでいるということをプレイヤーは知っておく必要があります。

詳しく書こうと思えば書けるけれど、そんなこといちいち書いていてはキリがないし、逆に詳しく書けば書くほど抽象的になってプレイヤーに理解してもらいにくい=プレイヤーの自由を奪ってしまう、なんて可能性もあります。

余談ですが、現代音楽の作品の中には非常に細かい演奏表現方法が独自の記号で書かれていることもあります。スタッカートひとつにとってもいくつもの指示があったり、その場その場で詳細に解説が書かれていたり。
演奏者の自由を奪いまくってしまいますが、まあ作曲家も人間ですからそういう人もいるということですね。


《プレイヤーの立場で考える》
ではいつものプレイヤーの立場に戻りましょう。

作曲家がいろいろな記号の中から自分がイメージする一番近い記号を選んで書き記したアーティキュレーションをプレイヤーはどう感じ取るかがポイントになってきます。

「この場面にスタッカートがついていると、どんな雰囲気になるんだろう」とか「ここについているスタッカートはどんな意味があるのかな?」など、作曲家がなぜここにスタッカートを付けたのかを感じる力、考える力がまず必要です。

しかし、作曲家に電話をして質問をするなんてことはよっぽどでなければできませんね。モーツアルトに手紙を送っても返ってきませんし。

ですから、ここはプレイヤーの想像力が大切になります。

別に正解でなくて良いんです。ちなみにここで言う正解というのは、作曲家がその音符に記号を付けた理由ということです。
プレイヤーは作曲家に100%ガンジガラメにされる必要はありません。自由に解釈し、自由に演奏する権利があります。

もちろん、その「自由」というのはリスクも伴います。作曲家がどんなイメージでアーティキュレーションを付けたのかまったく考えず、もしくは無視(意図的でも無意識でも同じ)して演奏すると、その作品の良さを壊してしまう恐れもあります。
良い作品が良い作品でなくなってしまうということは、自分の演奏を聴いてくれている人へ与える印象が変わってくるということで、結局は演奏した自分自身に返ってくるということになります。

ですから、やはり少なからず演奏する時には「作曲家がなんでこの音符にアーティキュレーションを付けたんだろう」ということを一度でも考えてみる必要があります。

ここまで読んでもらえればわかると思いますが、要するに「スタッカートの時は(いつも)こう吹けばいいんだ」という考えだけでは足りないということになります。

どう吹くのかは自分自身で考えなければならない、ということになります。


《見落とさない、軽く見ない》
こうやって書いていると(自分で読み返してみても)「いちいち細かいなあ」と感じます(笑)
別にそこまで細かく考えなくても、と思うかもしれませんが、やはり作曲家の作った作品を演奏する側は、たったひとつのスタッカートでも見落としてはいけないと思います。

なぜなら意味なく書いてある音符や記号はないのだ、という前提で演奏するのがプレイヤーの基本的なスタンスだからです。


そうして演奏することで「生きた演奏」になり「楽譜が音楽になる」のだと思います。


《文字のアーティキュレーション》
最後に、これまでの記事で書くのを忘れていたのでここでまとめて書いておきます。
アーティキュレーションの中には記号だけでなく、文字で書いておくことがあることを覚えておいて下さい。

 スタッカート→staccato(略記でstacc.)
 テヌート→tenuto(ten.)

上記2つは時に多用されます。また、アクセントも「accent」と文字で書くことももちろんできますが、これはあまり見かけることがないと思います(というか自分は見たことがありません)。


文字にする理由は大きく分けて2つあります。

ひとつは、「ここからずーっとテヌートで演奏して下さい」という時。全部に記号を書くのがめんどくさくて略している可能性もあります。この時は「sempre ten.」と書いてあることがほとんどです。

 「sempre(センプレ)」というのは「常に」という意味のイタリア語です。

もうひとつは「充分にテヌートで」などといった追加要素がある時に使われやすいです。文字と記号を組み合わせてしまうと読みにくかったり、文字が何について書いているのかわかりにくいからで、

 「充分にテヌートで」というのは→「ben ten.」

といった具合に書かれています。「ben(ベン)」は充分に、という意味です。他にも「poco(ポーコ=少し)」「molto(モルト=非常に)」などの楽語はよくアーティキュレーションにくっついて出てきやすいので覚えておくと便利だと思います。


ということで楽譜によく出てくるアーティキュレーションについて書いてきました。
結局重要なのは「楽譜というただの記号の羅列から、音楽をイメージをする力を身につける」ということが大切なんですよね。

小さいアーティキュレーション記号、見落とさないように演奏して下さいね!

それではまた来週!


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at 10:38, 荻原明(おぎわらあきら), 表現方法(アーティキュレーション)

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カンマ、ダブルスラッシュ

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みなさんこんにちは!
今回も楽譜に書かれている記号について解説します。


《カンマ》
管楽器の楽譜にはよく出てくる記号であるカンマ(,)の意味はわかりますか?
記号自体、音楽だけでなく様々なところで目にするのでイメージしやすいと思いますが「息継ぎ」のマークとして使われています。
ブレスマーク(正確には「Breathing mark(ブリージングマーク)」)とも呼ばれ、カンマ記号よりも「 v 」のほうがよく出てくるかもしれません。
カンマもブレスマークも必ず五線の上に書かれています。

これらは読んで字のごとく「ここでブレスをして下さい」という意味なので、堂々とここで多いに息を吸って良い。。。。というわけではないんですよね。
単純でわかりやすい記号だからこそ、何も考えずに通過してはいけないんです。

なぜこの記号を作曲家(編曲家)が書いたのか、まずそれを考えてから演奏すべきです。


《ブレスマークが書かれている理由を考える》
作曲家や編曲家も同じ人間ですのでいろんな性格の人がいます。几帳面だったり妥協を許さない人、面倒見の良い人。逆に演奏者にすべてを任せてくれる人やめんどくさがりな人(笑)
沢山の楽譜を見ていると、書いた人の性格がなんとなく見えてくるようです。
もちろん、その作品の持つ性格そのものが妥協を許さないものだったりすることもありますし(現代曲などは特にそういうものが多い)、演奏する対象の人(こどものために書かれているとか、教本などの教育のための楽譜など)によっても楽譜の書き方は変わっていきます。

例えば、全員の楽譜に最初から最後までブレスマークが出てくるようであれば、それはかなり親切に「ここでブレスをしましょうね」という姿勢で書いてくれているのだと思います。

しかし、譜面のある部分だけ(その時演奏している全員の楽譜に書かれている時は特に)、もしくは自分のパート譜や同じ動きをしているグループだけに「敢て(あえて)」書いているようであれば、それは理由を考えてみる必要があると思います。


《フレージングスラーが長い時》
 トランペットの楽譜に書いてあるスラーは「(原則として)タンギングをしないで演奏する」という指示ですが、いくつかの音符をつなげるように短いスラーが付いている時とは違って、何小節にも渡って長ーいスラーが付いていることもありますね。このスラーは単にタンギングをしないで、という理由ではなく「フレーズはここからここまでが一区切りですよ」という意味で書かれています。ですから、長いスラーの中には休符も含まれていることも多いです。あまりに長いスラーだと息が足りなくなってしまいますから、その途中にブレスマークが出てくることがあります。

ここに出てくるブレスマークは「息が足りないんだったらしょうがない。じゃあここでブレスしてもいいけど」という意味が強いかもしれません。多分ピアノや打楽器、弦楽器に同じメロディを演奏させようとしたら、この場所にブレスマークを書こうとは思わないでしょう。そういった存在です。

ですから、ブレスする時には「フレーズを分断するようなおおっぴらなブレスをしないように心がける」ことが大切です。もしかするとブレスしなくても演奏できるのであればしないほうが良いのかもしれません。

ちなみに、息を流し込んで音を出す管楽器に限らず、ピアノや弦楽器にもブレスマークが書かれていることもあります。なんで?と思うかもしれませんが、すべての楽器は音を出す手段関係なく「呼吸」が非常に大切だからです。ピアニストもヴァイオリン奏者も(一定のレベル以上の人は全員)呼吸を必ずして演奏をしています。


《全員に同じ場所に書かれている時》
これはスコア(指揮者が見ているような全員の楽譜が書かれている楽譜=総譜)を見てみないとわからないかもしれませんが、特定の場所で演奏しているパート全部にブレスマークが書かれていることがあります。
この場合は少し意識を変える必要があるかもしれません。

最初に書いたように単に親切心からブレスを指示してくれている可能性もありますが、そうでなく「作品そのものがその場所で一旦呼吸をする」場合があるんです。

実際には瞬間的に音楽が止まる、一瞬間(ま)が空く、そんな作品があるんですね。

わかりやすい例として、バルトークという作曲家の「管弦楽のための協奏曲」というのがあります。この2楽章「対の遊び」は楽器ごとに次々と2重奏リレーをしていく面白い作品です。
もちろんトランペットも出てくるのですが、トランペットのところでブレスマーク(ここではカンマ)が書かれています。

これは単に息継ぎをする場所ではなく楽曲そのものがここで一瞬止まるための記号なんです。

最近使いまくっているYouTubeにこの楽曲もありましたので聴いてみて下さい。ちなみにトランペットの2重奏は2分15秒あたりからで、カンマの場所は2分35秒あたりです。


どうでしょうか。こんな使われ方もあるんですね。なので、適当にブレスマークから息を吸おうと思わずに演奏する前に調べておくことをおすすめします。


《ダブルスラッシュ》
楽譜にはダブルスラッシュ( // )が出てくることもあります。ブレスマークと同じく五線の上に書かれています。
これが出てきた場合は今書いたような「一回音楽を分断する何かの理由」があると思ったほうが良いでしょう。

やはりスコアを見てどんな理由があるのか調べてみることが大切です。


《カンニングブレス》
話が若干変わりますが、よく「カンニングブレス」という言葉を聞きます。
主にアンサンブルで何かの作品を演奏していて、息継ぎをどこでしたかわからないようにわざとそれぞれの奏者のブレス位置をずらして演奏する、という方法だと思うんですが、これを多用するのは自分は良い方法だと思っていません。

そもそも、カンニングブレスという言葉はプロの世界で聞いた事がほとんどなく、学生(中高生)の時に聞いて以来使った経験も多分ないですし、必要のないことだと思うんです。

それは、先程も少し触れましたが「音楽は呼吸をしている」からなんですね。
管楽器だけでなくどんな演奏者も(指揮者も!)音楽をする上で呼吸は絶対に欠かせないものなんです。
言い方を変えれば、人間が音楽をしているから、音楽は生きているから(生きている音楽を演奏するのがプレイヤーの仕事だから)、息をしているのがわからないように演奏する、という手法そのものがもう音楽ではないと思っています。

もちろん現代曲などでそういった指示があったり、わざと呼吸をしているのがわからない面白さを出す作品(パガニーニ作曲「常動曲」など)では話が違っていきますがそれは特殊な場合であって、やはり音楽には必ず呼吸をする場所が(楽譜に書いていなくても)絶対にあるんです。

会話をしている時だって、ブレスをしないで喋り倒している人の発する意見は聞く気がなくなります。程よい間(ま)を持って、緩急や抑揚をつけて話しかけることで聞く側も耳を傾けるものです。


ぶっちゃけて良いますが、カンニングブレスを学生が多用してしまうのは、ブレスが上手にできない生徒たちを手っ取り早くごまかすための教えている側の怠慢だと思います。
今回書いたようにブレスと言っても様々な表現がありますから、それに合った方法をいくつも身につけなければいけません。楽器を吹くだけでなく「呼吸をする」という練習も同時に必要になっていきます。でも部活動などを見ていてもブレスの練習をするところを見たことがほとんどありません。

だからフレーズの間に瞬間的にブレスをする、というのがあまり上手でない人が多いので、それをごまかすためにカンニングブレスをしてしまうのだと思います。

音楽は呼吸をしています。呼吸をしない音楽は聞いていても息が詰まります。

楽器の練習イコール音を出すことだけでなく、ぜひ様々なブレスができるようにして下さいね!

それではまた来週!


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フェルマータ 2

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みなさんこんにちは!
今回もフェルマータについて書いていきます。前回の「フェルマータ 1」をご覧になっていない方はできればそちらから読んで頂けるとわかりやすいかと思います。


《曲の途中のフェルマータ》
前回、音符(休符)に付いているフェルマータには大きく分けて「曲の最後(終止音や解決音)に付くフェルマータ」と「曲の途中に付くフェルマータ(ストレスをためるフェルマータ)」があると書きました。

後者の「曲の途中に付くフェルマータ」は、更に大きくわけて2つの演奏があると考えられます。

具体的に言うと「ブレーキをかけてフェルマータへ向かっていく演奏」と「突然強制ストップをかけるフェルマータ」の2つです。


《ブレーキをかけてフェルマータへ向かっていく演奏》
前回の記事で参考に出したプッチーニ作曲「トゥーランドット」のアリア「誰も寝てはならぬ」や、「オー・ソレ・ミオ」はこのフェルマータにあたるのではないかと思います。

直前になってテンポを少し落として演奏すると、フェルマータを付けた音をより効果的に表現できます。
「これからフェルマータがでてくるよ」という意識と言ってもいいかもしれません。

しかし、フェルマータ前に基本的にはrit.が書かれていませんので、自己判断(もしくは指揮者のもつイメージ)で演奏することになりますから、曲をよく理解して、更にどんな演奏をしたらいいのか自分自身でイメージを強く持っていないとできません。
場合によってはフェルマータの後にも、a tempo(元の速さ)で演奏するまでに少し時間をかける可能性があります。

文章だけだといまいちわかりにくいかもしれませんが、前回にも書いたようにフェルマータというのはイタリア語で「バス停」の意味もあります。
バスという音楽の流れ(テンポ)がバス停に近づくとブレーキをかけてゆっくり停まります(すぐにでも発車できるように決してエンジンを切っているわけではないのがポイント!)。そして乗降が済んだらまた発車します。この時は急発進ではなく、ゆっくりから速度を上げていきますね。
音楽(テンポ)の流れもこれにとても近いので、そういったイメージを持ってもらえれば演奏しやすいかもしれません。

参考としてビゼー作曲のオペラ「カルメン」から「ハバネラ」のYouTube映像をリンクしておきます。この作品も最後のフェルマータが印象的で、そのフェルマータに入る前にテンポが落ちているのがよくわかるかと思います。


あとは前回の記事でリンクしたYouTubeの演奏や、様々なオーケストラや室内楽、ソロ曲のCDやDVDで研究してみて下さい。


《強制ストップのフェルマータ》
曲の途中に出てくるフェルマータにはもうひとつの演奏のしかたがあります。それが「強制ストップ」です。

一概には言えませんが、多くはテンポが速めの曲に多く出てくるように思います。
ノリノリで演奏していて、突然音がストップすると聴いている側としては意外性を感じます。

前述の「ブレーキをかけるフェルマータ」のバスの走行のように例を出すと、このフェルマータは、ラジコンの車が向かってきて、手でそれを進まないように押さえつけているようなイメージでしょうか。
ラジコンは前に行こうとしているのに(車輪はずっと回転している=音楽、テンポは前に進みたい意識)、そうさせない力(=フェルマータ)。これを演奏で表現できると面白いのではないかと思います。

こちらもYouTubeを参考にしてもらいたいのですが、ムソルグスキー作曲(ラヴェル編曲)の組曲「展覧会の絵」から「卵の殻を付けたひなの踊り」を見てみて下さい。


曲の途中に出てくるフェルマータも、何も考えずに適当に「フェルマータが出てきたから音をのばしてみた」というのではなく、どんな演奏をしたらその作品が活きるかを事前にまずしっかりイメージしてから表現できるといいですね。


《フェルマータの長さ》
実際にフェルマータをどのくらい時間をかけてのばせばいいのかというのは演奏者や指揮者のイメージやセンスによるところが多いのですが、作品によってはある程度参考として指示がされているものがあります。
フェルマータの上に「poco(ポコ)」や「lunga(ルンガ)」とかかれていたらそれがおおよその長さの指示です。

「poco」は他でもよく使われるので知っている方も多いと思いますが、「少し」という意味です。
また、「lunga」はその逆で「長く」という意味です。

前回の記事で例として書いたドヴォルザーク作曲の交響曲第九番「新世界から」の最終楽章の最後の音には「lunga」が書かれています。
こういった文字も見落とさないようにしっかり譜読みができると良いですね。


《小節線の上にあるフェルマータ》
フェルマータの多くは音符(休符)に付いているのですが、作品によっては小節線の上に付いていることがあります。
これは演奏表現の指示ではなくて、単純に「曲の終わり」の指示記号です。

ポップスの楽譜などでは非常によく使われる「Coda(コーダ)」や「D.S.(ダル・セーニョ)」などと同じ使われ方で、このフェルマータは「Fine(フィーネ)」と同じ意味で使われ、この時、フェルマータが付いている小節線はダブルバー(複縦線=2本の小節線)になっています(ポップスではFineが多く使われていて、フェルマータはめったに使われなませんが)。

演奏する上でこちらも見落とさないように注意しましょうね。

ということで2回にわたってフェルマータについて解説してきました。
単なる記号と思ってイメージを持たずに演奏することないようにしましょう。

それではまた来週!


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at 09:56, 荻原明(おぎわらあきら), 表現方法(アーティキュレーション)

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