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楽器を構えていると軸が傾いてしまう


みなさんこんにちは!

今回は頂いた質問から。楽器の構え方についてです。

============================================
手首と楽器の傾きについて質問です。
構えた時に(自分から見て)右に傾いてしまうことがあります。両手首、ピストンボタンが右側に傾く状態です。
その状態が一定しているならいいのですがまっすぐに構えても演奏中に傾いていったり、最初から傾いていたりと不安定です。
吹き始めは安定していることが多く、楽に吹けない音域に挑戦したあとになりやすいです。
どうしたらよいでしょうか。(一部修正、抜粋)
============================================


構え方なんて楽器持てればなんでもよくね?と思う方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかし、個人レッスンをしていて感じることは、この楽器の構え方がパフォーマンスの向上を邪魔しいる原因であることも結構多いということ。
そこで今回は、楽器の構え方、持ち方について書いてみます。確認の意味も込めてぜひ読んでみて下さい。


《基本はまっすぐ》
結論から入りますが、トランペットの構え方(今回はマウスピースを軸として回転する角度について)は基本、まっすぐ(ピストンがまっすぐ上を向いている状態)であるべきだと考えています。
その理由は簡単です。以下の写真のように右腕の手首の角度を変えてみて下さい。


このようにまっすぐ持つのが基本です。


今回の質問者さんはこのような状態になってしまうとのこと。


このように逆に手首が折れてしまう場合も考えられます。

これらの写真の状態で、楽器があればピストンを押してみましょう。手元になければ押す時の動きで構いません。
この中でどれが一番楽に動かすことができますか?

まっすぐですよね。手首が曲がっていると、腱(けん)のうごきが鈍くなるので、トランペットのピストンアクションにも大いに影響が出てしまう、ということです。素早い動きだけでなく、リズムに合わせて正確に運指を変化させていくことにも影響が出ます。フィンガリングが苦手、という方、もしかして構え方が原因だったりするのかもしれません。


《左手首の動きが楽器の角度を変えている》
右手首について書きましたが、楽器の角度を変えているのは逆の腕、左手と考えられます。トランペットはどちらかと言えば左腕を中心に楽器を構えています。

そして今回の質問者さんは、「楽に吹けない音域の時に楽器が傾きやすい」と書いてありました。楽に吹けない音域というのは、きっとハイノートの時でしょう。


《手首が内側に動く時》
ところで、手首が内側に動く(動かされる)時って体にどんな力をかけた時だと思いますか?どんな動作をした時に手首が内側に向かうでしょう。

それは、強く握りこぶしを作った時ではないかと思います。では、握りこぶしを作った時、もう少し範囲を広げて観察するとどんなことが起きているでしょう。

まず、腕全体の筋肉が強く働いています。上腕に力こぶを作る時など、まさにその力です。そして肩に力がかかっていきます。肩に力がかかっている時、脇周辺、肩、胸、背中、首などにも力がかかっていることがわかると思います。上半身のかなり大きい範囲に力が入っているのです。

ですから、質問者さんはハイノートを吹く時に、これらの力がかかった状態になっている可能性があるのです。単なる楽器の傾きと考えていても、よく観察してみると演奏上、不利になる力を使ってしまっていたのかもしれないということです。


《楽器を構える時に必要な力》
楽器を構える時に最低限必要な力は、

・楽器を落とさない
・一定の角度を保ち続ける

この2点だけです。
楽器を落とさないのは当たり前なのですが、そのために強く握りしめる必要はありませんね。筋力で落とさないようにするのではなく、持ち方を工夫して落ちないように心がけるほうが合理的です。いくつかの支えるポイントが安定していれば、持っているトランペットが落ちるなんてことはまず起こりません。

(余談ですが、楽器の持ち方(指の位置)で、結構大変そうな方が多いように感じます。例えば、手が小さいのに左手薬指と小指を3番管の下に持っていく、いわゆる「マシンガングリップ」という持ち方。プロでもこういった持ち方をしている方がいらっしゃるので、もしかするとそれを真似しているのかな?と思ったりもするのですが、マシンガンが持ちやすいと感じてその持ち方をしている方は、基本、手が大きいのだと思います。中に収まらないからそうしているとかも考えられます。
要するに、自分が一番安定する握り方を研究し、決して憧れのプロの奏者がそうしているから、という理由だけで真似しないほうがいい、ということです。アンブシュアや姿勢に関しても同じです。余談でした。)

安定した楽器の持ち方ができたら、肘だけをゆっくり曲げて楽器を持ち上げてみてください。その動きだけでマウスピースと口がかなり近づくと思います。あとはほんの少しの微調整だけで吹ける状態になるはずです。
ですから、肩の力はかける必要がないのです。

トランペットから音を出すことに関しては、これまでにも幾度となく書いてきましたが、息が流れて唇が振動すれば音は出ますし、その音の高さを変化させるためには舌やアゴの動きが中心となっていますから、音の高さによって肩や背中、胸、首に力をかける、ということはまったく必要がないのです。


《傾きは警告》
今回の「吹いているうちに楽器の角度が変わってしまう」という悩みを解決するためには、体の使い方を見直すことが必要だとわかりました。

「楽器の角度が傾くから(そう指摘されたから)じゃあまっすぐに直そう」このストレートな発想だと、一向に直らないか、かなりの時間がかかってしまうと思われます。
ですから、楽器が傾いていることに気づいたら、それは体の使い方に対しての警告と捉えることが良いと思います。

楽器の角度が変わってしまう根本的な原因を見つけて、そこから意識し、直していく。この流れは今回のお話に限らず、楽器の練習、音楽の練習において非常に役立つ考え方です。

今悩んでいること、解決したいこと、練習中に気づいた(良くないな、と感じた)ことを解決したい場合、ぜひその原因の根本はどこにあるのかを見つけるようにこころがけてください。仮にそれが見つけられなくても、直すことができなくても、この考える行為そのものが必ず成長する要素になります。

ということで、また来週!


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at 07:02, 荻原明(おぎわらあきら), 構え方・操作

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ベルが極端に下がってしまう(後編)


吹奏楽コンクール課題曲トランペットパート解説はこちらから全文をご覧いただけます



みなさんこんにちは!
先週から、こちらの質問について書いています。
演奏している時、ベルが極端に下がってしまう(顔が上を向いてしまう)というお悩みです。

==================================
私は吹く時、ベルが下がり顔は上に向いています(あごを突き出すようになっています)。周りからよく吹きにくそう、きつそうと言われます。私は歯並びの関係で顎が下がっており、顎を出して吹こうと思うのですがとても吹きにくいです。どうしたら良いですか?
(一部抜粋、修正)
==================================


前回の記事では、「本当に歯並びの問題なのか」というテーマで、正しいセッティングの仕方や順番について再確認し、歯並びが悪くない僕もベルを下げようと思えばかなり下げることができてしまう、というところまで書きました。

よろしければ前回の記事を読んでいただいた上でこちらの続きをお読みいただければ、と思います。(前回の記事はこちらをクリック)


《ベルが下がるようになってしまった原因は?》
前回の記事の最後に、「もし歯並びが直接的な問題でないとしたら、これらが原因になっているのかも」という可能性をいくつか挙げてみました。

 ・最初に教えた人がの影響
 ・ベルが下がってはいけない(まっすぐでなければならない)という風潮
 ・楽器を支える筋力の不足/構え方の問題
 ・誰かの見た目を真似した結果

今回はこれについてまず書いてみます。


[最初に教える人の影響/ベルを下げてはいけない、という風潮]
様々な吹奏楽部のステージ演奏を実際に目の当たりにした時だけでなく、動画や写真などで偶然拝見したものも含め、トランペットとトロンボーンのベルの高さが演奏中、完全に一致しているところが数多くあります。

人間の体型や骨格などに個人差がある以上、トランペットを構えた時のベルの高さ、そして一番演奏しやすい角度にも個人差があります。したがって、偶然奏者のベルの高さが一列に揃うことなど考えられず、これは意図的に合わせているのだ、ということがわかります。

僕もはこれがとても疑問で、気持ち悪ささえ感じてしまいます。
マーチングバンドでしたら、演奏表現以上に動きなどの見た目が考慮されますからベルの高さを統一するという「パフォーマンス」要素が追加されることは納得いきます。音楽芸術という要素よりもスポーツに近いものですから。
しかし、ステージで演奏するプレイヤーの構え方や、今回は話題に出ていませんが姿勢全般についても統一する方向に意図的にさせているその考えが理解できません。

あまり言うと愚痴みたいになってしまうのですが、大切なことなのでしっかり書かせてもらいます。

「なぜ奏者にとって吹きにくい可能性のある姿勢で演奏させるのでしょうか」

ベルの高さを統一される指示をした指導者(その伝統(笑)を否定せず、そのままにしている指導者も含む)は、それぞれの奏者の最大のパフォーマンス(演奏能力)を発揮させない吹き方をさせて、なおかつ「演奏に関する指示、指導」をさせているという矛盾についてどう考えているのか、ご意見を聞かせていただきたいです。

「ベルの高さがバラバラだと何か不具合でもあるのでしょうか」

楽器を構えた時に、ベルが真正面を向く人というのは少数派です。多くは、若干ベルが下がった状態がベストな角度になります(歯並びよりも噛み合わせによるもの)。しかし前回の記事でも書いた通り、クラリネットを吹いているかのように極端に下がった角度でないと吹けない人は極めて稀(まれ)ではないかと思います。

音を出しているところ(唇の振動)、そしてその音をコントロールする重要な部分(顎、舌など)が奏者自身のベストな位置、角度があるにもかかわらずベルの高さの統一を優先しているのは、それぞれの奏者の力が発揮できないことにつながります。よって音質の悪化、ピッチが定まらない、音域が狭い(高音域、低音域がきちんと出せない)、したがって様々な演奏技術が正しく身につかないので楽譜に書いてあることが表現できない、という悪循環に陥ります。それだけ最重要な部分を、単なる「見た目」のほうにウエイトをかけているのですから、変な話だな、と僕は感じるわけです。

そして、ちゃんと演奏する(音を出す)ためにベルを若干下がり気味にしたいけれど、指導者から「ベルを真っ直ぐ前へ!」と言われるものだから、仕方なく「首を反らす」「背中を反らす」「肩をあげる(脇を開ける)」の運動を開始してしまいます。

首を反らせば喉が詰まり、空気の流れを遮断します。首は舌の筋肉が張り巡らされていますから、舌のコントロールができず、ロックされてしまいます。肩をあげれば結果的に胸や首を絞めることにつながり、呼吸の循環や演奏に必要な身体の部分のコントロールが発揮できなくなります。

背中を反らすことに関しては、全部を否定はできません。この動きは腹圧が高まり、スピードのある息を生み出すことができるので、使い方が正しければ演奏する上では重要なものになります。しかし、あくまでもこれは演奏する時に限って必要なもので、ブレスをする際には必ず解除しなければなりません。そうしないと空気がほとんど肺へ入ってこないので常に息苦しい状態になってしまいます。
演奏中はベルを上げ続けなければならない。これは見た目な要素から来ている指摘でしょうから、きっと演奏中のブレスをする瞬間もこの姿勢を崩すことがないはずです。よって、演奏し続けていればいるほど息苦しくなり、正常な演奏ができなくなってしまう、ということになります(空気不足の演奏は、本来楽器演奏に必要のない身体の様々な力がかかるから)。



これでもベルの高さを統一させますか?



[楽器を構える筋力が不足している/構え方の問題]
小学生や身体の小さな中学生に起こりやすいのですが、楽器を構え続ける力が足りずに、演奏中だんだんとベルが下がってきてしまいます。その結果、マウスピースの支点が下唇に移動してしまいます。
また、楽器の持ち方によっては、楽器が重く感じやすくなったり、ベルが必要以上に下がり気味になってしまうこともあります。

構え続ける力が弱い場合は、筋トレも推奨しますが、長時間構え続けさせず、休みを多く取らせながら常に演奏するにふさわしい構え方を確認(自覚)してもらいます。
また、トランペットは長くて重く感じやすいので、最初の段階ではコルネットで始めてみるのも良いと思います(コルネットはトランペットのようにベルが前へ伸びていないので、重心バランスが安定しています)。

楽器の構え方については過去の記事
「トランペットの構え方」を読んで確認してみてください。


[誰かの見た目を真似した可能性]
憧れのトランペット奏者がそう吹いていたから、という理由だけで形から入るとベルが極端に下がってしまうかもしれません。ベルが下がる、というよりも真下を向くというべきでしょうか。誰とは言いませんが(笑)。
音楽的表現や、音色を目標にして真似てみることはとても大切なことですが、姿勢などに関しては何度も言いますが個人差があるので完全コピーをすることはできないのです。無理が祟って逆効果になる可能性のほうが高いですから、見た目を真似するのは避けたほうが良いでしょう。


さて、2回に渡って「演奏中ベルが極端に下がってしまう」というお悩みについて書いてみました。

普通に考えたら、日常生活において自分が一番自然でいられる動き、姿勢、状態になっていくものなのに(それが健康的、医学的に正しい方向性であるかは別として)、自分にとって違和感があり、結果としても得るものがない動き、姿勢、状態をしているのは、外部からの指摘(指示、命令)か、もしくは何か器具等を誤って用いているからでしょう。本当はやりたくないのに、という気持ちもなくなるくらいそれが習慣化してしまい、疑問すら持たない人も多いのでは、と思うと、このブログを読んで気づいてくれる人がひとりでも増えてもらえればと願ってやみません。

人間は肩を上げて上を向き続ける姿勢が楽なはずがありません。しかし、ベルを下げたほうが吹きやすいと思っている奏者が(それが正しい奏法であるかは別として)、上を向き続けなければならないのは、第三者からの指摘、指示、命令、そうしなければならない暗黙のルールがあるからでしょう。
指導者というのは、新しいこと、知らないことを伝えていくことだけでなく、その団体や個人に存在する解釈や伝統の中にある正しいこととそうでないことを速やかに判断する力も必要ではないかと思うのです。

いろいろと愚痴めいたことを書いてしまいましたが、大切なことですのでしっかりと書かせてもらいました。

それでは、次回はまた違う話題を書いていきます。
また来週!


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ベルが極端に下がってしまう(前編)


吹奏楽コンクール課題曲トランペットパート解説はこちらから全文をご覧いただけます



みなさんこんにちは!
とんでもなく暑い日が続いています。水分をこまめに補給して倒れないように気をつけてくださいね。
トランペットは口の中が乾くとコントロールが上手くいきませんから、ご注意ください。

それでは、今回はこれまでに頂いた質問にお答えします。

==================================
私は吹く時、ベルが下がり顔は上に向いています(あごを突き出すようになっています)。周りからよく吹きにくそう、きつそうと言われます。私は歯並びの関係で顎が下がっており、顎を出して吹こうと思うのですがとても吹きにくいです。どうしたら良いですか?
(一部抜粋、修正)
==================================



コメントありがとうございました。
実際に見てみないと確実なアドバイスはできませんが、この吹き方になってしまっている方、結構多いですね。僕が見た限りの記憶なので統計的なものではないので正しいかわかりませんが、中学校の吹奏楽でトランペットを吹いている人が一番多いように感じます。そのあたりに関しては後ほど書きます。

では早速、ベルが大きく下がってしまうのはなぜなのか、いくつかの考えられる原因を挙げてみたいと思います。


《本当に歯並びの問題なのか》
楽器を吹いている時に上下左右に曲がってしまう状態を「歯並びの問題」と考えることが多いと思います。
確かに、歯並びによってはマウスピースを唇に当てた時、まっすぐ構えることができない場合もあります。

しかし、この質問者さんのように非常にベルが下がってしまい、なおかつ顔が上を向くということは、よほどの歯並びでないとそうならないのではないか、と思うのです。噛み合わせとかそういうレベルではなく、正常に食べ物を噛むことができないほどの。
もしもそうだとしたら、きっと僕のところに質問をしてくる前にとっくに歯医者さんに行って治療していることでしょう。

要するに、歯並びによるものが原因のすべてではないと僕は考えています。


《マウスピースの当て方、吹き方を再考しましょう》
そこで、マウスピースを唇に当てる時のことを順序立てて確認してみます。

[支点は上唇]
唇は上下で働きが違います。ですので、まずマウスピースを唇に当てる時に、ハンコを押すようにマウスピースのリム全面を上下の唇にベタっと乗せないように注意しましょう。
最初に上唇だけにリムを乗せます。柔らかな唇にふんわり沈み込むマウスピースのような感覚があると良いですね。押し付けすぎず、かと言って触れるか触れないかのような不安定な状態なのも良くありません。そして、一番大切なのは、

「マウスピースと唇が貼り付いている」状態であることです。

例えばリップクリームや汗などでマウスピースがツルツル(or ヌルヌル or サラサラ)滑ってしまうと、位置を安定させるために口周辺の筋力を必要としてしまうからです。これは、音色の不安定さ、音域を広げられない問題点、そしてバテやすさを助長してしまいます。まずこれらに問題がないか確認しましょう。

上唇のみが貼り付いている時、口は軽く「ぽか〜ん」と開いておきます(顎の力を抜いた時、ほんの少しだけ唇どうしが離れている状態と考えてください)。この「ぽか〜ん」としている口の開きが、結果的に「アパチュア」になります。


[下唇『が』リムへ向かう]
マウスピースが上唇だけに貼り付いている時、下唇に触れてはいけません!とは言いません。触れていて一向に構わないのですが(むしろそれくらいでちょうど良い)、先ほども書いたように上唇と同じレベルでプレスをしないようにしていてください。
結果的には下唇もリムと貼りつくことになるのですが、こちらは貼り付ける順序が上唇と違うのです。

下唇がリムに向かっていく

ことが大切です。

※ここは言葉だと誤解を招きやすいのでできるだけわかりやすいようにしっかり書きますが、よくわからなかったら実践しないほうが良いかもしれません。今回の「ベルが下がる」問題を解決する最大のヒントがここにあるので書いているだけで、実際この内容は僕の個人レッスンで時間をかけてお話しと実践としている部分です。ですので、理屈だけ理解してもらえれば今回のところは充分です。

人間の唇をぐるりと囲むように「口輪筋(こうりんきん)」という名の筋肉が存在しています。
この口輪筋の主な働きは「口をすぼめる、尖らす」運動で、口笛を吹く時や、キスをする時、熱い食べ物を「フーッ」っと冷ます時などに使っています。
この下唇周辺の口輪筋「のみ」を使うことで、マウスピースのリムに向かって下唇が貼りつきます。

口は軽く「ぽか〜ん」と開いている状態で、下唇が口輪筋によってリムと貼りつきあったその状態で、顎全体を「閉じる」方向へ動かしていきます。「ぽか〜ん」の開きでは息の通り道としてはあまりにも大きいので、顎を使ってアパチュアのサイズを小さくしていきます。この動きによって、マウスピースよりも外側、口角近くの開いていた隙間も閉じることになります。

実際には下唇がリムに向かう動きと、顎が閉じていく方向への動きは同時進行です。


これらの動きによって、アパチュアの穴は確保しつつ、その穴の上下の唇の距離が近づいていくその経過で、振動が発生します(空気の圧力によってそのサイズはまちまちです)。なお、唇の振動はマウスピースや楽器の抵抗感があってこそ発生しますので、いわゆる「バズィング」のように唇をギュッと絞って振動させる方法とはまったく違うものです。


以上が唇の振動を正しく発生されるための順序とその方法でした。
これを元に質問の内容を再度検証してみたいと思います。


《ベルを極端に下げた時の状態を確認する》
楽器から音を出している時は、上唇とマウスピースはしっかりと密着しているため、結果として前歯(上)とマウスピースに唇が挟まれている状態と言っても良いと思います。
一方、下唇は、下唇のほうからマウスピースに接近しているぶん、上唇に比べればプレスの力は弱いと言えます。
ですから、この吹き方であれば前歯の生える角度が大きく影響しているとは言い切れないというのが僕の持論です。

では今度はベルの角度を優先した時に、マウスピースと唇がどのように接しているのかを確認してみましょう。

実際に楽器から音を出そうと構えた時、わざとベルを極端に下げていきます。
すると、下唇のほうにマウスピースのプレスが強くなっていくのがわかると思います。

僕はどちらかと言うと歯並びが良いほうですが、マウスピースの支点を下唇にすれば、クラリネットのようにかなりベルを下向きにすることができてしまいます。

しかしこれでは、かろうじて音を出すことはできますが音色も悪く、音域を変えることもほとんどできません。音を出した瞬間に「あ、もうバテそう」とすら感じます。
トランペットは可動できる顎全体(舌も含まれる)が音色も音域もコントロールする場所なのですから、そこを支点にして動けなくしてしまっては何もできなくなる、というのは容易に理解できるはずです。


結果として、根本的な吹き方の間違いがベルを大きく下げてしまっている可能性がとても大きいと考えられます。

では、間違った吹き方をなぜ身につけてしまったのか、思いつく原因をいくつか挙げてみると、

 ・最初に教えた人の影響
 ・ベルが下がってはいけない(まっすぐでなければならない)という風潮
 ・楽器を支える筋力の不足/構え方の問題
 ・誰かの見た目を真似した結果

これくらいでしょうか。
これらについては次回の記事で詳しく書いていこうとおもいます。
まずは、ベルが極端に下がっていて直したい!と思う方は最初のセッティングについてまず確認をしてみましょう。
ただし、奏法を見直すことは、様々な副作用が発生する可能性がありますので、確実に正しいことを教えてもらえる講師の指導のもと、行うことをおすすめします。また、本番前などに行わないようにしてください。音が出せなくなって余計に混乱してしまうかもしれませんので。

それでは、次回はこの続きです。
また来週!


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at 06:14, 荻原明(おぎわらあきら), 構え方・操作

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楽器を構えるとベルが大きく下がってしまう

みなさんこんにちは!
気付けば8月最後の更新です。ということはもう夏休み終了間近ですか。「それ言うなー!」って声が聞こえてきそうです。

さて、今回は頂いたご質問からひとつピックアップして、書いていきます。

「ラッパの吹き方」では、随時ご質問を受け付けております。トランペットや演奏に関すること、何でもお送り下さい。お答えできる範囲でお答えさせて頂きます。また、内容によってはこちらのブログに記事として掲載させて頂くこともありますので、ご了承下さい。

ご意見、ご質問はこちらのフォームからお送り下さい。



今回はこちらのご質問です。
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小学校6年でトランペットを吹いています。
3年生の時からやっているんですが、吹くときにベルが下がってしまいます。
ベルを上げようとすると、顔がすごく上をむいてしまって、顔の向きを戻そうとすると、音がきたなくなってしまいます。
唇の形などが合ってないのかなとか思うんですが、私はトランペットにむいていないんでしょうか?(抜粋)
===================================================================



ありがとうございました。
とりあえず最初にお伝えしておきます。「向いてなくないですから安心して下さい!」

お会いしたこともないのに、大丈夫と言い切るのは無責任で良くないのかもしれませんが、僕が言いたいのは「すぐに決めつけるのはやめましょう」ということです。もし向いていないのでは、という疑問を持つのでしたら、あと10年は吹き続けてからにしましょう。大丈夫です。
では、楽器を吹く上で、悩みよりも楽しみが増えるように、いくつかの考え方や対策を書いていきます。


《トランペットはもともとバランスが悪い》
この質問を書いて頂いた方だけでなく、自覚があるかないかは別として、吹く時にベルが必要以上に下がってしまう方、結構多いです。特に小中学生に多く見られるのですが、その理由のひとつに「楽器が重い」ことが挙げられます。更に、トランペットは横長な形状をしている割に、持つべき場所が若干手前にあるので、どうしても構えるとベルが重く感じるバランスになってしまうんですね。
結果、筋力(腕や握力)の弱いお子さんが持つと、ことさらベルが下がってきてしまう、ということです。

ある意味これはしかたのないことかもしれません。ベルが下がらないようにするには筋力をアップするか、下がってきてしまう前に一旦構えをリセットさせるなど、自覚するしかないからです。

ただ、解決まではいかないかもしれませんが、対策はあります。それは「持ち方」を研究する、ということです。

先程も述べたようにトランペットはバランスの悪い楽器です。それならば、持ち方を工夫して、バランスの良い状態に近づけていければ良いのでは、と思うのです。

トランペットの構え方については過去に記事を書いてあります。ぜひそちらを参考に、自身に合った持ち方を研究してみて下さい。


トランペットの構え方


《ベルが下がってしまう他の理由》
ベルが下がってしまう理由が、筋力ではない場合に考えられることは「支点が下唇にある」ということです。
いかがでしょうか、吹いている時の状態を観察してみて下さい。

トランペットを吹く時、マウスピースをまず上唇の中央に軽く触れて(置いて)あげて下さい。それが「支点」です。上唇はこの場所をキープしてあげるだけで充分です。では下唇は何をしているかと言うと、この部分は顎(あご)という土台にある下唇や舌、顎そのものの動きなどによって音色や音の高さなど様々な要素をコントロールする部分なのです。
マウスピースを当てると単純に考えてしまうと「口の周り」というあまりにもざっくりしたイメージだけでトランペットから音を出そうとしてしまいますが、それぞれの役割はだいぶ違う、ということを覚えておいて下さい。

詳しくは過去の記事「アンブシュア 3」を読んでみて下さい。

さて、マウスピースの支点が下唇にあるということは、下唇を押さえつけていることにつながります。本来ならば「音楽的なコントロール」をする大切な場所を「支える(支点)」という仕事を下唇に任せてしまうと、それだけでもう顎全体はいっぱいいっぱいになってしまうのです。その状態で演奏をしようとするならば、無理矢理に力を込めて顎をガチガチにしてしまったり、使っていなかった上唇(鼻の下)で様々なコントロールをしようとする上下逆の状態になってしまう恐れがあります。しかし、鼻の下周辺の筋力というのは顎や下唇周辺に比べると弱いので、どうしてもすぐバテてしまいますし、そもそもコントロールが上手くいきません(顎のように鼻の下を大きく自由に変形させたり開けたりできますか?)。

ということで、支点は上になる、ということです。

この話題を出したのは、質問の中に「ベルを上げようとすると、顔がすごく上をむいてしまって」というくだりがあったからです。
もちろん、誰でも吹いている時にベルアップをしようとすれば頭が後ろに行くので、楽な姿勢ではありませんが、きっとこの方は「ベルをまっすぐ向けようとしても顔がすごく上を向く吹き方をしている」と予想できます。したがって、マウスピースの支点が下唇になっているのではないか、と思いました。

「顔の向きを戻そうとすると、音がきたなくなる」というのが、いまいちイメージできないのですが、きっとこれも支点がずれてしまったか、一時的に上唇に支点が戻ったことが原因ではないかと考えられます。(吹いていて突然)大きなノイズが出てしまったり、ドッペル音(2つの高さの異なる音が同時に出てしまう)、音域変化(インターバルや音域の広い音階など)で音色が大きく変わってしまう(高音域がくぐもったような細い音など)などの「大きな変化」に関しては、唇とその周辺の変化、特に意図的に変化させてしまった時に起こる現象と思って良いでしょう。

そして、質問を頂いた方がなぜこのような吹き方になってしまったのか、という点については、実際に吹いているところを見ない限りわかりません。もしかすると歯並びの問題があるのかもしれませんし、先程書いた筋力の問題かもしれません、姿勢かもしれませんし、単なる長年(この時点ですでに楽器歴3年)のクセかもしれません(高音域を無理に吹かされすぎてしまった等)。


《支点を戻す》
支点を変える(戻す)というのは、ある意味アンブシュアを強制的に直すことにもつながってしまいますから、いきなり「今日から支点変えます!」は危険です。コントロールができなくなり、一時的に「潰れ」の状態になってしまいます。
ですから、あまり深く考えずに、まずは楽器を構える時に「上唇にマウスピースを最初に触れる」ということだけ常にイメージしてみて下さい。
あとは、顎や舌を大活躍させて演奏することをウォームアップなどの時間で覚え、感覚的に使えるようになっていくことを意識していれば、少しずつですがきっと、本来の良い吹き方(ここでは上記のような体の部分それぞれが一番活躍できる働きを見せる吹き方)になっていくと思います。気長にいきましょう。


ということで、今回は「楽器の構え方」と「マウスピースの支点」について書きました。少し前に似たような記事を書いていますので、今回の記事が気になるという方はぜひこちらもお読み下さい。

参考記事「楽器を構えると疲れてしまう

それでは、また来週!


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楽器を構えると疲れてしまう

みなさんこんにちは!

今回もこちらの記事に頂いたコメントのお返事をしたいと思います。

その前に告知をさせて下さい。昨年初めて行って好評を頂いた「吹奏楽コンクール課題曲 トランペットパート解説」を今年も行います!詳細は後日こちらのブログにてお伝え致しますが、予定としては4月から開始致します。コンクール課題曲を演奏する方はもちろんのこと、具体的に楽曲を演奏する際に必要なテクニック、それらの練習方法についても触れていきますので、ぜひご覧下さい!
 吹奏楽コンクール課題曲2014


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今回のご質問はこちらです。

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姿勢について、どう頑張っても、楽器を持ち上げると肩が上がってしまいます。先輩にそんなに上がっていたらすぐに疲れてしまうといわれたのですが、下げようとすると楽器も下がってしまいます。私自身、すぐ疲れてしまうのでなおしたいのですが、どうしたらいいでしょうか。
(抜粋:一部修正)
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姿勢、というよりも楽器を持つと肩に力が入ってしまう、というお悩みです。
実際に吹いているところを見ていないので正確なアドバイスができませんが、可能性のあるいくつかについて書いてみようと思います。トランペットを吹いた後、肩や体が疲れている方は自分が関係していることがないか確認してみて下さい。

《呼吸からの力み》
呼吸をする、という行為は人間にとって必要不可欠な行為です。往々にして生きるために必要なことというのは「苦痛にならない」行為である、と考えられます。ですから、呼吸というものは辛く苦しい行為ではない、ということですが、しかしながらトランペットを吹くために呼吸をすると、途端に苦しさ、辛さを感じてしまう方が少なくありません。結論から言えば、呼吸が辛いと感じるのであれば、それは正しい呼吸をしてないということです。正しい呼吸ではないので、体に負担がかかってしまい、疲れたり、良い結果を得られなかったりするのです。
呼吸がうまく行かないと、方や体に無駄な負担をかけて息を吸ったり吐いたりしてしまいます。その結果、首や肩にも力が入り、トランペットを吹いている時だけ姿勢がおかしなことになっている、ということです。

呼吸については過去の記事としてまとめていますので、ぜひこちらから読んでみて下さい。


《アンブシュアからの力み》
トランペットから音を出すには、口周辺に力を込めて(引っ張って)唇を振動させることで音になる。と思っていませんか?トランペットは自分の筋力のみで唇を振動させたものを楽器に接続して発音するのではありません。マウスピースや楽器へ息を流した時に発生する抵抗感が唇の振動を発生させているのです。
口周辺に無理な力をかけてしまうと、首から肩、胸など、どんどん力みが全身に伝わってきてしまい、その結果楽器の持ち方が大変な状態になってしまっている可能性があります。
筋肉は影響し合うので、どんどんと体全体が固くなってしまいがち、ということを覚えておいて下さい。


《楽器の持ち方の問題》
コメントには「すぐに疲れてしまう」という表現から、先程書いたような「無理な力をかけている」という可能性と、もうひとつ「筋力が弱い」という可能性があります。こちらのコメントを書いて下さった方は現在中1の女性(名前から推測)なので、もしかすると、少し小柄で力が弱いのかな?とも思われます。その場合は多少乱暴な言い方になってしまいますが、慣れて下さい、とか、少し筋トレしてみましょう。というアドバイスになってしまいます。しかし、他にも可能性はあります。それが「楽器の持ち方」がどうか、という点です。

トランペットというのは、家電製品やスポーツ用品のように「持ちやすさ」「使いやすさ」を追求したものではありません。あくまでも「良い音が出せるか」「正しい演奏コントロールができるか」を最優先で作っており、なんとか持てるように形を整えているものなのです。構造上しかたがないです。ですから、トランペットに関して言えば、ベルが重いんですね、どうしても。そして自立しません。机に立たせたらとても不安定ですよね。ですから、そもそも持ち方が難しいのです。
言い換えれば「持ち方を研究するのも奏者の使命」だと思って下さい。少し大げさかもしれませんが、自分の手、筋力でもできるだけ長時間負担を少なくして持ち続けられ、しかもピストンを押してもブレない持ち方とは。という課題を持って研究して欲しいんです。
どこまで参考になるかわかりませんが、僕の持ち方、一番良いのではないか、と思われる持ち方も記事にしてありますのでぜひ読んでみて下さい。


《楽器の構え方》
いろいろと学校や指導する人、ジャンルなどでも言うことがわかれるのですが、トランペット(マウスピースのリム部分)を口に持ってくる方法はとても簡単でシンプルなほうが良いと考えています。脇を開けて肘を横に、、、なんて言う人がまだいるかもしれませんが(マーチングは別)、できるだけ負担なく構えればそれで良いのです。余計なことはしない。
したがって、トランペットをしっかり両手で握って、肘だけ曲げてみて下さい。個人差は多少あるにせよ、それだけでマウスピースは唇に接近しますよね。それで十分です。あとは力をできるだけ込めないようにして微調整して下さい。


《アンブシュアの可能性》
コメントでひとつ気になったのが「楽器が下がる」という表現です。楽器が下がるのは、重いから、という理由だけなのかもしれませんが、この文章からの推測になってしまいますが、結果として、演奏中に楽器が下がったまま吹いている時間が少なからずある、ということですよね。
考えられるのは2つ。ふさわしくない角度で吹いてしまっている、という可能性。もうひとつは「その下がった状態のところが正しい角度」ということです。

トランペットの構える角度は、その人の噛み合わせによって決まります。噛んだ時に上の前歯が下の前歯に被さる方(日本人に一番多い)は、ベルが少し下がり気味になります。噛んだ時にどちらにも被らない方はまっすぐ。下の前歯が上に被さる方はベルが上がり気味になります。なぜそうなるか、横から見れば一目瞭然です。
ただし、ひとつ注意してほしいことがあります。それは「支点は上唇である」という点です。下唇に負担をかけずに(フリーにして)おくことがトランペットを吹く上ではとても大切なことなので、どういった状態でも上唇にまず支え(マウスピースが当たっている状態)を作ってから下唇にも同じくらいのプレスをしてあげられることが良い音を出すためにも、良いコントロールをする上でも必要なことです。したがって、ベルが下がりすぎる、すなわち下唇が支点になっている状態で絶対に避けて下さい。ダブルアンブシュアになってしまいます。
体の小さい小学生がトランペットを持つとどうしてもこの結果になってしまうので、コルネットを推奨しているところが多い、というも理解できますね。
「ベルはまっすぐ向けなさい」という指導をしている先生、それは間違ってます!もしコメントして下さった方がその指導の下で悩んでしまっているようだったら、ベルは下がってても上がってても良い(歯並びが決めることで他人にとやかく言われることではない)、ということを知って下さい。


さて、いろいろと原因を考えてみましたが、該当するものがあったでしょうか。
他の可能性がないとも言えませんが、まずはこれらを検証してみて下さい。

それでは、また来週!


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